佐藤優のレビュー一覧
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イスラエルとユダヤ人について、しらないことが多いと思い、勉強のために読んだ。
置かれた立場により、これほどまでに評価が変わるのか、という感想を持った。
読みながら、「本当か?そうは思えない」ということが数多くあった。
筆者は「日本の外交官は、日本国家と国民だけを愛し、国益を考えるべき(要約)」と言い、イスラエルを支持することが国益と考えている。
外交官として、それが正しいということはわかったが、人としてどうかと思う。
外交官は、その考え方と自分の思想が違えば、思想を横において置かなければならず、精神的に厳しそう。入省の時点で心得ていればよいが、そうでもなさそう。
著者は国益と今現在に集中 -
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メンタルがどうこうという話よりも、佐藤氏の時評が面白かった。最低賃金をあげようという流れができているのは知っているし、働き方改革という時短圧力も最近はきびしい。働き手のことを考えてくれているようで、中小企業にはキビシイ。国の狙いは何かといえば、正規労働者の非正規化と、中小企業の淘汰。国の狙いは一部の大企業、競争力のある会社を残してあとはつぶし、行き場のなくなった労働者を非正規化して安く使う。そうしなかれば国際競争力は保てないというのが、国の見方なのだという。怖い話だ。俺なんか、一発で淘汰されそうだなぁ。
そのすべてが正しいと思わないけど、ありそうな話だし、今の流れを説明するうえで説得力がある -
Posted by ブクログ
著者にしては少々荒っぽい主張が気になった。仏教寺での講演内容が本になったので、やや過激な主張をしていたのだろうか?サウジの王族が葡萄酒は飲まないが、葡萄で作ったものでなければアルコールではないとの解釈でウィスキーを飲んで酔っ払っている!本当?サウジを英のサッチャー首相が訪問した際には見た目は女性だが、明らかに男性だとして受け入れた!沖縄の独立が現実味を帯びてくるとの主張もかなり大胆で、本当? 「一神教は不寛容で、多神教は寛容」との世の中の論調に対して、「一神教は本来自分の救いにしか関心がないので寛容だ」との主張はなるほどと賛成だったが。ところでスターリンの息子がナチスドイツの捕虜になって、切り
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【268冊目】手嶋龍一さんと佐藤優さんの対談形式で、公安調査庁が日本のインテリジェンス・コミュニティで中核的な役割を担っている・担っていくという内容の本。
とはいえ、公安調査庁の実績として述べられているのは、2001年の金正男入国事件と2014年の北大生シリア渡航未遂事件のみ。前者は、MI6が公安調査庁に事前情報をもたらしたんじゃないか?後者は、公安調査庁が間接的に警察に通報したんじゃないか?という話。とはいえ、佐藤さんの憶測という形で示されており、秘密の話だからハッキリ言えないとも解釈できるが、本当のことは知らないけど無理やり公安調査庁の手柄ってことにしてる、とも解釈可能……
そういうわ -
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「知の巨人」立花隆氏と「知の怪物」佐藤優氏の必読教養書400冊
対談形式である
ブク友さんのレビューをみて気になったのだが…
読む前から圧倒されてしまう
果たして自分が読んでも良いものか、と恐れ多くなるが、怖いもの見たさ的な好奇心から読んでみた
蔵書数ももちろん驚愕なのだが、お二人とも毎月の本代は十数万〜二十万円とのこと(ひぇ〜)
実際読んでみて、(想定内の)知らない本だらけ、対話の内容も、お手上げの内容も多い
しかし、グイグイ引き込まれて読めてしまう
揺るがない確固たる自分を持っている方の底力というのはこういうものか、と、ひたすら圧倒されるのだが、お二人のそれぞれの考え方がそれぞれで面 -
Posted by ブクログ
40代で生き方に迷いあぐねつつ踏み出せずにいる身として読んでみた。……何というか、社会のわりと中の上層くらいにいる人たちを想定して書かれているような感じ。著者ご自身がそうだろうし、そういう本は多いからそんなもんだとも思う。
書いてあることは普通に納得できる。ドキリとしたのは、学ぶべき人やお手本がいないという人は、自分の方向性や目標がはっきりしているか顧みろというところ(p.135)。フワフワと定まらない何かを探して文句タラタラなところが自分にもあるなと自戒したしだい。
内容自体はわりと生き方全般にわたっていると思うんだけど、書題は「働き方の極意」なんだよね。ビジネス色の強い新書シリーズだから、 -
Posted by ブクログ
新潮講座にて、ヒトラーの『わが闘争』をテキストに講義された内容です。現在の世相は、第二次世界大戦前のものとの類似点を指摘されることがありますが、本書では「不寛容」という言葉を、それがどのように世の中に影響したのかを、このテキストを読むことによって紐解かれています。
ヒトラーの個人的な話から、彼が何を目指して、何をしようとしたのかを、それをどのように具体化していくのか。それがこの『わが闘争』一冊に書かれているところが驚きで、普段軽視しがちな思考の純粋さの強さ、この怖さを感じるところがありました。この強さに出くわしてしまったときに、慌てたり熱狂したりせずに対処するために、この本を知っておくことは有