佐藤優のレビュー一覧

  • 異端の人間学

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    ロシアに詳しい作家五木寛之と、元ロシア駐在の外交官佐藤優による、ロシアについての対談集。

    面白かったので、対談の中で触れられている五木寛之の本とか、アウシュビッツに関する本を読んでみることにした。

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    2017年09月26日
  • 希望の資本論

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    トマ・ピケティの『21世紀の資本』が世界的なベストセラーとなる中、改めて資本主義のメカニズムを批判的に分析したマルクス=エンゲルスの『資本論』の持つ意義について、池上彰と佐藤優が語り合っています。

    日本特殊論と世界システム論を対置し、前者を「講座派的」、後者を「労農派的」と呼ぶ佐藤の視点は新鮮に感じたのですが、これを文化論と文明論という対立に置き換えてみると、やや偏りのある視点からなされた分類のようにも思えてきます。

    あるいは、佐藤の知的バックグラウンドにはマルクス主義と同時にナショナリズムがあることも考え合わせるならば、こうした分類が現代の国際政治を読み解く上で重要な機軸をなしているとい

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    2017年10月01日
  • サバイバル宗教論

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    臨済宗相国寺派主催の研究会で著者が4回にわたっておこなった連続抗議の内容をまとめた本です。

    現代の国際政治において、宗教間の対立が重要な問題としてクローズ・アップされています。本書は、宗教を単に社会現象として扱うことで国際政治の動きを解説するのではなく、それぞれの宗教における神学ないし教学の内在的な論理から、なぜそのような事件が生じたのかを読み解くという試みをおこなっています。また、ロシアと沖縄の民族問題において宗教がどのような役割を演じているのかということも、外交官だった著者ならではの視点から論じられています。

    さらに、グローバリズムが加速する中でファシズムの台頭が懸念されるという危惧を

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    2017年12月03日
  • ゼロからわかるキリスト教

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    新潮講座の口述筆記がもとになっていて、話し言葉で書き綴られている。しかし中身は難解だ。キリスト教の入門書というより、宗教とは何か、そして「資本主義の本質」がもたらす、キリスト教文明とイスラム文明との角逐の構造、とでもいうべきか。

    著者によると「国家や民族の枠を超えて、グローバルなイスラム主義によって世界を統一しようとする「イスラム国」の運動も、資本主義への対抗策、新自由主義の克服という視点で理解することもできる」(p.13)という。だから、資本主義の問題点を穿ったカール・マルクスを取り上げ、現在われわれが囲まれている危機―「生きていて苦しい」という悩みも含めて―をどう克服するかを考えることに

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    2017年12月25日
  • 嫉妬と自己愛 「負の感情」を制した者だけが生き残れる

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    「この人、一体、何冊本を書くつもりなんだよ」でおなじみの佐藤優さんの本。本屋さんで見つけて面白そうなので購入して読んでみた。世の中を上手く乗り切るためには、嫉妬と自己愛のコントロールが必要で、コントロールをするためには参考になる小説を読んだり、友人を作ったりした方が良いよ、という事が丁寧に書いてある本。色んな事がある世の中を、少しでもうまく生き抜くためには読んで損は無い本だと思った。

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    2017年07月17日
  • 世界史の極意

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    民族やナショナリズムの発生過程について、これまでの見方を覆す斬新な視点が提供されていて勉強になった。
    民族は自然発生的に生じるものではないが、かと言って人工的に作られるものでもない。そこにはエトニが必要で、エトニの形成には共通語の存在が重要な役割を果たしている。これ以外にも3大宗教や資本主義の理について多くを学ぶことができた。
    しかし本書の主題である、アナロジーによる歴史の把握はよく理解できなかった。歴史はsroryであり、『大きな物語』で捉える重要性は解る。ただ著者の主張は、2008年を境に新帝国主義の時代に入ったと言うものだが、米ソ冷戦時代を含めて大航海時代から常に帝国主義が続いているよう

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    2017年06月29日
  • 新・戦争論 僕らのインテリジェンスの磨き方

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    いかに自分の知っていること、知らされていることが浅いかということに気づかされる。とはいっても彼らほどに情報を集めるのは大変なんですけれどね。

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    2017年06月24日
  • 賢者の戦略―生き残るためのインテリジェンス―

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    現在の日本を代表するインテリジェンス、佐藤優と手嶋龍一の対談。
    ウクライナ危機などの国際情勢を解き明かす。

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    2017年06月11日
  • 嫉妬と自己愛 「負の感情」を制した者だけが生き残れる

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    佐藤優は凄いところは、恐ろしく広いジャンルの本を読んでいること。そしてどれほど難しい内容も平易な言葉で語れること。

    ビジネスにおいて嫉妬マネジメントを管理するのは分かる。ただ嫉妬というポジティブに向かう可能性もある感情よりも、自己愛が肥大したストーカーや通り魔などの犯罪に向かう資質のある人間が悲しいかな増えていることに改めて恐ろしさを覚える。

    自己愛マネジメントはもはやセーフティネットの一部として義務教育あたりの底辺から発動し犯罪防止を考えていくご時世なのかも知れない。

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    2017年06月10日
  • 新・地政学 「第三次世界大戦」を読み解く

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    現代のアラブ情勢などを見据えて、今後の地政学を考えた対談集。

    歴史的な背景を踏まえた両者の対談なので、非常に面白かった。

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    2017年05月21日
  • 小学校社会科の教科書で、政治の基礎知識をいっきに身につける ―これだけは知っておきたい70のポイント

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    タイトルとは違って基礎知識を身につけるためという本ではない 。左寄りの本を初めて読んだので、それなりに新しい発見もあった。

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    2017年05月17日
  • 秩序なき時代の知性

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    佐藤優氏の本はいつもハッとさせられる。
    しかし対談となると半分の部分しか納得できない。
    それは対談相手の選択によるものだと思う。
    佐藤優氏は国家を相手に戦った経歴がある。
    そして国家のために働いていた重い思い経歴もある。
    木暮太一氏以外の対談相手は、
    何か現状の国家というものに対してシニカルなものの見方をしている。
    論客ということで理論武装しているようでも、
    根底には、生まれ育った環境から来るナイーブな感性が流れている。
    またそれが人間というものなのだろう。

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    2017年05月15日
  • 嫉妬と自己愛 「負の感情」を制した者だけが生き残れる

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    元外交官の佐藤優が著者自身の体験を通じて、嫉妬と自己愛について語った一冊。

    過去の本に記述している自身の体験と、小説からの引用が多く、読み物としては面白いものの、タイトルについて的確な分析ができているかは?

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    2017年05月14日
  • 悪魔の勉強術 年収一千万稼ぐ大人になるために

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    上智大学の神学部向けに行った授業の書きおこし本。
    キリスト教にまつわる内容が多く、一般受けはしないかもと思った。

    ただ、「年収1千万大人になるために」人生をかけて勉強をしていくことの大切さはひしひしと伝わってきた。

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    2017年05月11日
  • 異端の人間学

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    ロシア好きの二人がロシアについて語る本。歴史が大きく動いた時代に生きていた二人だけあって、生々しい実体験が面白い。

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    2017年04月20日
  • 地球を斬る

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    2006年から2007年にかけて『フジサンケイビジネスアイ』に連載された記事をまとめた本です。

    現代の世界情勢を、元外交官の観点から鋭く読み解くとともに、今後の展望について大胆な見立てが述べられています。また単行本にまとめられるに際して、著者自身がみずから内容についての評価をおこなった「検証」という項が設けられています。

    私自身は著者の分析・考察がどの程度妥当なのか判断することはできないのですが、インテリジェンスの観点から世界情勢を読み解くときにどのような点に注目するのかということが明瞭に示されており、興味深く読むことができました。

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    2017年04月19日
  • 国家と神とマルクス 「自由主義的保守主義者」かく語りき

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    著者が東京拘置所で過ごした512日間に読んだ読書の記録や、各種雑誌に発表された文章を収録した本です。

    著者は「自由主義的保守主義」を標榜します。これは、「絶対的なものはある。ただし、それは複数ある」という立場で、その一つ柱となっているのが伝統的な公共性への信頼だと言えるように思います。他方で著者は、みずからの伝統への信頼が、他者の信念を否定することになってはならないという寛容の精神を強調しています。このことについて著者は「私はキリスト教徒なので神を信じている。……しかし、人間である私が、それが絶対に真実であると他者に強要することは、人間の範疇を超える逸脱行為だと思う」と述べていますが、キリス

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    2017年04月19日
  • トランプは世界をどう変えるか? 「デモクラシー」の逆襲

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    ネタバレ

    対談集かと思ったがさにあらず。トッド氏インタビュー、トランプ氏共和党候補氏名受諾演説、佐藤氏論考という作り。トランプ氏大統領就任前の昨年12月の発行。トッド氏曰く、トランプ氏当選は当然のこと。社会の現実を見ようとしないエリートに対する、民主主義の逆襲である。佐藤氏曰く、トランプ以後のアメリカを見極めるの三つのポイントは、①孤立主義への回帰(ニーバー思想からの脱却)、②FBIの政治化(自由の抑圧)、③国内の敵探し(マッカーシズムの再来)。さて、どうなることか。

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    2017年04月08日
  • 嫉妬と自己愛 「負の感情」を制した者だけが生き残れる

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    嫉妬と自己愛、自分ではあまり考えないことだったから、新鮮だった。自分は大丈夫かしら?と思いながら…。例えとして挙げられた本が面白そうだったから、これもまた読んでみたい。2017/3/31完読

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    2017年03月31日
  • 知の武装―救国のインテリジェンス―

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    巷のニュースをそのまま読むのではなく、背景にある深層を探って情報を構築し、近々何が起きるかを予期する・・インテリジェンス・オフィサーとはそういう人である。東京オリンピック、TPP交渉、尖閣問題などのニュースを取り上げ、その後ろでどのような国・指導者の思惑が働いているかを対話する。そのようなニュースの読み方ができれば、世の中の動きも違って見えてくるのだろうが・・・一朝一夕でできるわけはなく難しい。自分の場合はまずは世の中に興味を持つことが最初の一歩だと思う...

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    2021年11月01日