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Posted by ブクログ
佐藤優さん。存じ上げてはいましたが、あまり経歴や人となりも知らなくて、著書も読んだことがなかったのですが、何だか面白い方だな、と思いました。他の著書も読んでみようかな。
この本は、別に浦和高校に興味はない、と言う方も読んでみる価値はあるなと思いました。特に、これから高校受験するお子さんのいる親御さんや、(多少理解しにくいかもしれないが)中学生が読むと、色々と勉強になると思いました。
印象に残ったところをいくつか。
・『総合知』
・受験勉強は無駄じゃない
・受験に適正がなくても『良い大学』はある/知名度は低くても学内の教育体制が充実している(上越教育大学・名古屋工業大学・名桜大学など)
・与件もしくは制約の中で最大限の力を発揮する『総合マネジメント能力』、『見えない学力』
・数学は数Ⅲまで履修すべし/『大学基礎数学 キャンパス・ゼミ』『東京大学 教養英語本Ⅰ』
・非合理なものは不条理を防ぐ、無駄や無理というものが長い人生で生きてくる
・教育は手段ではなく目的
さらに、本筋とはズレるが印象に残ったこと
・外務省の盗聴防止部屋(今はどうなっているの!?)
・2018年度センター試験のムーミンの出題(これ当初批判されたけど後々、批判には当たらない、むしろ良問って声あった)
・浦高の生徒の4%は非課税世帯。そういった子供の受け皿になっている。教育の達成というのは、その経済背景に影響されるのは事実だが、それぞれの親御さんも生徒自身もよく浦高入学まで頑張ってきたなと心を揺さぶられる(入学金の減免処置があるとのこと)浦高にたどり着いた子どもたちを伸ばし、次のステージに送り出すための仕組みは揃えてある:校長談
・韓国籍の生徒へのアドバイス(表面的な理想論やきれいごとではなく、親や民族は選べないから背負っていくしかない、日本にある無意識の差別についても触れつつ、具体的なアドバイスをしていることが印象的で感動。姜尚中さんを紹介してくれると!)
・物理のレポート年間20本(自分だったら嫌すぎる)
Posted by ブクログ
著者が、母校である浦和高校で行った講演記録と、校長先生との対談録。
浦和高校といえば、埼玉県下では最もレベルの高い県立の男子校で、公立高校トップクラスの東大合格者数を誇る進学校だが、本書で言う「受験刑務所」というわけではない。周囲の浦高出身者を見ても、学校行事や級友との交友を全力で楽しみ、場合によっては1浪してきっちり有力校に進学するという感じだし、向上心をちゃんと持った人が多い。
受験だけ考えれば特定科目だけ一生懸命やるのが「効率的」なんだろうけど、教養の幅が広い人ほど大学以降の伸びしろがあるように思う。高校生やその保護者向けという感じもあるが、自分がどうやって教養を深めるか、という視点では、ビジネスパーソンにも参考になる内容だと思う。
Posted by ブクログ
2019/5/6
ずっと前から気になってた浦和高校について書かれた本。書いてあることにはとても共感できる部分が多かった。自分が浦和高校と似たような高校出身で、浦和高校の内実とかなり共通して重なる部分が多く、現役時代、自分はその高校の仕組みを十分に活かしきることができていなかったんだなと、今更になって考えさせられた。
この本曰く、受験型刑務所学校が増えて、受験産業も大学にこれくらい受かったとか現役合格が、とか大学進学に目的をシフトしていくところが多い中で、学校行事に重きをおく意味、その目的、本当に大切にしていきたい勉強のことなど、この本では教育を手段として考えるのではなく目的として考えることの重要性を訴えているように感じます。
自分も数学や化学が苦手で、というか自分で見切りをつけて苦手意識を持っていて、今の今まで避けて生きてきたけど、この本でも繰り返し数学と英語が重要であり、そうである理由まで明確に述べられていて、過去の自分が恥ずかしくなりました。この本の中に出てきた大学基礎数学キャンパスゼミっていう本は読んでみたいなと思います。
テレビで活躍してる林修先生も国語の先生でありながら、大切なのは数学であると言い切っていますし、そこにも何か共通するものを感じました。
1つの正解にたどり着くのではなく、皆で納得解を考えていかなければならない世の中に変化していて、それに対応していく力をつけることが今後必要になるとのことですが、自分にどんなことが出来るのか考えていかなきゃいけないなーと思わされました。
Posted by ブクログ
第1章
面白い先生がいっぱいいていいなぁ…。
自分の行った高校は、生徒をイジって(しかもド下手ないじり)笑いを取って人気があるつもりの教師、気に入らない生徒(自分と同じノリではしゃげない生徒)は完全無視といういじめのようなことを平然とする教師、より上位の進学校に行ってる自分の娘と比較して受け持ち生徒をディスる教師など、今思うと腐った高校だったなぁ。
p. 73 「今の日本はなんというか、国中が偏差値教育で疲弊しているような気がします。(中略)役所や会社の中で、ごくごくたまに「自分は東大法学部の出身で、二次試験の数学では4問中3問正解した」などと言うことを同僚に自慢するような人間もいますが、そういう人はそういう価値でしか自己アピールできない、とても可哀想な人です(笑)。組織の中ではまず間違いなく劣位集団に属しています。そう考えると、偏差値というよりも、その学校の工夫などを基準に大学を選んだ方がいいかもしれません。」
p. 74 「文系理系に分かれているのは結論から言うと、後進国・途上国が他の教育の残滓なんですね。開国直後の明治政府は、近代国家化に合わせて大量の官僚を促成栽培で養成する必要があった。ところが、すべての学生にすべての教育を施すことはできない。特に実験設備などでお金のかかる理系は志望者を減らす必要があった。そこで数学の試験をもとに全学生を文系・理系に振り分けることにしたーーと言うものです。この文系と理系でも分けっぱなしにするというのは日本独特のシステムです。」
p. 108 「浦高みたいな学校の教育のいいところはですね、OS、つまり自分頭というコンピュータを動かすための「総合知」という名のオペレーティングシステムをしっかりと作ってくれるんです。」
p. 112 「この浜松西高は2002年に中高一貫校になって、さっき話したような「中学・高校1年間のムダ」を無くしています。しかもこの学校も文科系、理科系を基本的に分けずに、数III以外のほぼすべての科目を2年生までにやらせる。こういうやり方ですから知識の欠損がないんです。それだから大学に入ってきたらすごく伸びるし、このまま教養をつけていけばケンブリッジ大学やオックスフォード大学に出しても十分通用するぐらいに地力があるんですね。」
p. 120「大学入学共通テストの導入や学習指導要綱の改訂は、(中略)安定した後というのはスペックが高い車体、機体ですからずっと長く乗り継がれるようになります。これと同様にいまから20年後の大学生たちのスペックというのはおそらく非常に高くなります。(中略)つまり20年後のまだ現役の世代は、新基準のスペックを身につけておかないと後から学んだ学生たちに簡単に追い抜かれます。いま20代、30代の人たちにとって、これはすごく深刻な問題になるはずです。」
→思わぬところで自分にも影響のある話が来た!
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