作品一覧

  • すらすら読める新訳 自由論
    完結
    4.0
    全1巻1,760円 (税込)
    「自由は狂気と表裏一体だ」成田悠輔氏が「まえがき」を執筆。 165年を経た現代SNS社会にも通用する必読の名著! 「この本は『社会は個人に対し、どのような権力を、どの程度まで行使できるか?』について書いたものだ」とミルは言います。そして、「人は他人に危害を加えない限り自由だ」と主張します。しかし、「人の意見は反対意見を受け入れて考察されることによってさらに高まっていくのだ」とも述べています。19世紀において世界に、そして日本にも大きな影響を与えた哲学者の思索であり、イギリス経験主義哲学の極致とも呼ばれるそうです。その内容は現代人にも必ず役立つに違いありません。
  • 自由論
    4.6
    1巻1,760円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 日経BPクラシックス 第10弾 「すべてのことが官僚機構で行われている国では、官僚が内心反対していることは何もできない。このような国の政治制度は、経験と 実務能力をもつ国民をすべて規律ある組織に集めて、それ以外の国民を支配することを目的としている。」 この文章は、日本の官僚批判派、あるいは改革派官僚が書いたものではない。150年前に出版されたミル『自由論』の一節だ。 驚くほど、いまの社会の真実を突いている。官僚制の本質は、どの時代、どの社会でも変わらないということだろう。 ミルは19世紀のイギリスを代表する哲学者。父ジェームズ・ミルは著名な哲学者であり、息子に英才教育を施した。そのあたりは息子の『ミル自伝』に詳しい。 本書は、他者に危害を与えない限り、国家は個人に干渉すべきではないという「危害原則」を明らかにしたことで知られる。 リバタリアン(古典的自由主義者)の聖典ともいえるイギリス経験論の金字塔。 言論の自由、思想の自由がなぜ大切なのかを、民主主義のエッセンスをまるでビジネス書のように面白く説いている。たとえば、こうだ。 「ひとつの社会に変わった言動がどれほど多いのかは一般に、その社会に才能や知的な活力、道徳的な勇気がどれほどあるのかに比例する」
  • 功利主義(日経BPクラシックス)
    -
    1巻2,860円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 日経BPクラシックス28タイトル目は、豚とソクラテスを対比した名言で知られるジョン・スチュアート・ミル『功利主義』の新訳。 以下、中山元さんによる訳者あとがき「ミル『功利主義』の果たした役割」から。 本書に掲載した『功利主義』の論文は、一八六一年に『フレーザーズ・マガジン』誌に分載されて、一八六三年に著作として発表されたものである。この論文はベンサムの思想を功利主義という観点から巧みに要約したものであり、ベンサムの著作では明確に語られていなかったところまで掘り下げて検討し、部分的にはベンサムの功利主義の思想を補足して、その欠点を是正することを試みたものである。  この論文がベンサムの思想に加えた「補足」と修正は、大きく分けて三つに集約することができるだろう。まずベンサムの思想において示された快楽計算の要素を薄めて、快楽よりも幸福に重点を置いたことである。ベンサムは功利の原理について、「人間が苦痛と快という二人の主人によって支配されていること」と説明している。人間のすべての行動は、苦痛を回避し、快楽を求めるという原理によって支配されており、こうした原理によって説明できると考えていた。そしてすべての法は、この原理に適うように定める必要があり、そのためには法によって影響をうけるすべての人々の快の合計と苦痛の合計を計算して、それが差し引きでプラスになるようにすべきだと考えたのである。

ユーザーレビュー

  • 自由論

    Posted by ブクログ

    侵してはならない個人の自由、言論の自由の大切さ、社会が個人に行使する権力の性質と限界について説く。明治日本の自由民権運動にも大きな影響を与えた、自由論の古典的名著。

    言論を統制する権力は不当である。その害は人類全体に及び、後の世代も被害を受ける。そして、意見の発表を禁じられた人以上に、意見に反対する人が被害を受ける。その意見が正しい場合、自分の間違いを正す機会を奪われるからである。

    「思想と言論の自由」は、人類の知性の健全な発達のために必要である。人は議論と事実によって、自分の誤りを改めることができる。人間の判断に頼ることができるのは、間違いを正すための手段が用意されている時だけである。

    0
    2023年05月29日
  • 自由論

    Posted by ブクログ

    約150年前に執筆されたにも関わらず今も説得力を失わない、自由に関する最重要古典。国家権力が個人の行動に干渉するのは個人の行動が他者に危害を加える場合にのみ正当化される「他者危害の原則」を明確にしているのだが、何よりミルの想定する個人のあり方が素晴らしい。曰く、人間の知性というのは反論を聞いて自らの誤りを正すことによってもたらされるものであり、そうした反論は個性や多様性、少数派の意見というものを尊重しなければ決して生み出されないと言う。人は誰でも間違える、だからこそそれを克服するために自由は必要なのだ。

    0
    2013年04月12日
  • 自由論

    Posted by ブクログ

    他者に危害を与えるような行動以外、国家は制約を与えるベキではないという原則、すなわち他者危害原則を打ち立てた名著。
    現在、この適用をするのは非常に難しくなっているが、この本は名著だと思う。現代に通じる記述が多々あった。

    0
    2012年02月11日
  • 自由論

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    今の日本人にとって、自由とは当たり前の権利で、ごく普通に誰にでも与えられるものだという認識が強いだろう。
    しかし、それは大きな間違いで、私たちは自由についての考ることを放棄し、自ら自由でない状態に拘束してしまっているのかも知れない。

    現代社会の人々には、特に第3章を読んでもらいたい。
    まずは考え、対話しなければ、何も進展はしないのだ。

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    2012年01月18日
  • すらすら読める新訳 自由論

    Posted by ブクログ

    社会において市民の自由はどこまで守られ、社会の権力はどこまで行使されるべきか、を論じた古典。
    民主主義や信教の歴史を紐解きつつ、人間が本来的に不完全でどんな判断にも誤りがありえることも直視し、自由の原則と行使を見極めようとしている。

    完全な人間も政治も存在しないからこそ、「反対意見を抑圧せずに議論することで、間違いを正し、真理へ近づけようとする」姿勢は、国家や政治のみならず、あらゆる企業や組織においても根幹となり得る思想だと思う。

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    2024年12月25日

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