佐藤優のレビュー一覧
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税金を考えるとき、高負担高福祉か、低負担低福祉か、という考え方は聞いたことがあった。アメリカは低負担低福祉。高負担高福祉で有名なのは北欧だろう。ちなみに日本は低負担中福祉と聞く。しかしそれは借金で穴を埋めているので、現実的にはいずれ破綻する。佐藤氏は高負担高福祉がよいと思うけど、日本では難しいという。なぜなら、人口が多すぎてフリーライダーが出てしまい、不公平感からシステムとしてうまくいかないから。あぁ、そうなんだぁというのがなかなか蒙を啓かされたところ。
小学校の教科書を使って、わかりやすく、社会について学ぶことができた。面白かったしね。 -
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まったく個人的なことだが、僕はあと数年で還暦を迎える。老眼は進むし、集中力の減退を感じる。数はこなせないのだから、読むべき本は、よく考えなければと思う。
これからの読書の方向を探るつもりで購入。
最初は、子供の頃に読んだ本などの話があり、平松洋子さんと小川洋子さんの共著「洋子の本棚」を連想したが、‥。
松岡さんのような、ある年齢層の方たちは、殆どマルクスを体験しているんだな。革マル派の指導者やレーニンの名前も出てくるが、僕が大学の頃、マルクスなんてまともに読む気しなかったもんなあ。
その後はポストモダンだ、脱構築だと云っているうちに、思想が無くなってしまったと云う。そうなんだろうね。
しかし、この二人の知識量は呆れるばかり。科学や数学や宗教から漫画まで語っている。
さて、この本をきっかけにして、何をよもうか。 -
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松岡正剛と佐藤優の対談『読む力』を読み終わった。
佐藤優はいまいちピンと来ないことが多かったが、『知性とは何か』が優れていた。
あとがきで佐藤優が「松岡正剛学という学術分野が成立すると考えている」と書いているが、松岡正剛がそれほど優れた人物なのか、私には分からない。
しかし、一人の人間がどこまで本を読めるかに挑戦した人物のように思う。
また、松岡正剛がまえがきで指摘した3つの「読む力」は興味深い。すなわち、
①アナロジー(類推する力)
②アフォーダンス(意味を見出す力)
③アブダクション(仮説的推理力)
の3つであるが、この3つの力を鍛えるのが、読書の効能と言えそうだ。
全体的には、本の紹介が役に立つ。内容の濃い本ではないが、これからの読書の手引きになる。 -
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だいぶ前にかじっていたものを読み通した。
本書を購入するきっかけとなったのは、田坂広志氏の「知性とは正解のないものを問う力」という言葉に出会い、「知性とは何か」を探求したかったからだ。
本書は2015年に書かれている。
斎藤環氏の『ヤンキー化する日本』が引用されていたり、柄谷行人について言及していたりと、偶然にも私自身が最近または直近で気になっていたことと合致して嬉しかった。
佐藤氏の書物は難解に感じるものが多かったが、本書は理解できるところが多かった。
また、参考になる文献の紹介もあった。
しかし、それは佐藤氏が内容のレベルを下げているからだと推測する。
「知の怪物」佐藤氏にしては、ずいぶんと噛み砕いて書かれていた。
反知性主義に傾きそうな読者に知性を与えたいと考えて噛み砕いているとすれば、複雑な心境になる。
とはいえ、佐藤氏の「目に見えないもの」まで分析するインテリジェンスの力に触れることができた一冊であった。 -
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他の本と同じようなことが書いてあって新鮮な学びは特にないとわかっていても文体がかっこいいから買ってしまう私のような人間が本当のファンだといえるのではないだろうか?
著者のいう教養というものがなんなのかよくわからない。この本で著者は一言でいえばまずは高校卒業程度までの各教科の勉強を徹底することを勧めている。しかし、そう闇雲に平均的に勉強したところで、教養が得られるのだろうか?
自分はそこが著者と考えが違って、まずは得意分野を引っ張り上げて伸ばすこと、そして山がなだらかに稜線を作るように周辺の分野を強化してゆくこと、これが教養を形成する方法だと思っている。むしろ稜線さえ作れず高層ビルみたいに得意分野(得てして経済学か情報工学)でしかものを語れない人は、著者の方法がよいのか自分の方法がよいのか?そこは考えどころではあるねー。 -
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大川周明のラジオ講演に基づいて刊行された『米英東亜侵略史』の本文と、著者の解説で構成されています。
「日本を戦争へと導こうとする指導者に国民は騙されていた」という、戦後アメリカによって広められた見方を批判し、帝国主義国家どうしが衝突する当時の世界情勢のありようを、大川が冷静に見抜いていたことを明らかにしようとしています。その一方で著者は、当時の思想家たちの喧伝した「東亜共同体」の理念や、マルクス主義の立場に立つ哲学者の廣松渉も晩年にその可能性を積極的に語っていた「東アジア主義」という発想に対して、リアリズムの観点から鋭い批判を提起します。
日米開戦にいたるまで、両国の国民の心情がどのような歴史をたどっていったのかということは、猪瀬直樹の『黒船の世紀―ガイアツと日米未来戦記』(文春文庫)が詳細に論じています。本書でもこれとおなじような認識が共有されてはいるのですが、大川の文明論的な枠組みのなかで話が進められているので、少し議論が大雑把ではないかという印象をいだいてしまいます。
もっともこれは、わたくし自身が文明史的な議論の仕方に対してそもそもほとんど信用を置いていないことによります。 -
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世界史の細かい解説というより、大きな流れの中で、世界の各地域が現在どうなっているのかを解説している。難しいところも多々あり、すでにある程度の知識が頭に入っている人向けか。冒頭からイスラム世界の解説。本書でも言及されているが、中東は地理的にも文字通り世界の中心に存在し、世界三大宗教の聖地であり、石油というエネルギー資源の生産地でもある。イスラムが国際情勢に大きな影響を与えているのだが、私も含め、日本人は中東について知らないことが多い。
佐藤氏が中心に語り、池上さんはわかりやすく補足説明をしつつ聞き役に回っている感じ。佐藤氏、哲学者だなあと思いながら読んでいたが、大学院で神学を学んでるのか。なるほど。