佐藤優のレビュー一覧
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救世主の降誕という人知を超える出来事が起きたことだけを確認すればよくて、誤訳問題には踏み込まない。(佐藤)
つじつまが合わなくなると知らんぷりか、か。(中村)
都合が悪いことについては黙る、というのが優れた神学者に求められる資質です。(佐藤)
政治家みたいだね。(中村)51
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彼がこう言ったんです。ソ連崩壊はいつ始まったか、それはチェルノブイリ原発事故からである。
原発のような巨大システムが事故を起こすときは、必ず国家や社会の機構の不具合もパラレルに起こっているのだ -
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元外務省主任分析官である佐藤優氏が、対人術の要諦を講義形式で伝授してくれるということで、読む前からもう興味津々なわけです。
聞き手はジャーナリスト小峯隆生氏ということで、この二人の掛け合いもなかなか面白く、もう一つの見どころとなっています。
諜報・防諜機関の人脈構築術、情報収集や交渉における駆け引きなど、もちろん全てではないにしろ結構リアルに明かされています。人脈づくりなど決して偶然とか成り行き任せではなく、緻密な戦略に基づいて行われているんですね。インテリジェンスの世界って凄すぎです。とても一朝一夕で真似できるものではありません。
ただエッセンスを取り出してみると、決してビジネスの世界 -
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元々は2011年に講談社からの単行本「野蛮人の図書室」を改題して、冒頭に本屋の上手な活用法、巻末に選書術と毒手法を入れた、PHP文庫版。
正直、元々の原稿は2011年以前の週刊プレイボーイの連載(2008年~2010年)なので、鳩山政権に期待したり、死に体となったブッシュ政権からオバマ政権への期待など、今読むとなかなか厳しい批評のものもある。
ただし、物事の基本を学ぶための読書紹介や当時の雰囲気を知るためには良いのではないだろうか。個人的には「野蛮人の図書室」も読んでいたので、復習がてら読んで、読みたい本が見つかってしまった。この手の本は、たまに読み直すとよい本だと思う。 -
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読書をしていると、時々、自分の残りの人生で読み切れぬほどの書物の数を思い浮かべ、寂寞とした絶望感に駆られる事がある。そんな時、読書術のような本を手に取るのだ。
佐藤優は、常人とは異なるペースで本を読み、文を書く。その彼が、「使える」本を教えてくれるのだ。これは、前述の絶望感への救いである。効率的に、意味深い読書ができる。
しかし、佐藤優が本著で導入に触れた、恐らくショーペンハウアーの記載とも重なる、読書の危険性。つまり、自らの頭で考える事の否定を招くという事は危険視しておかねばならない。これは、盲目になるな、ということ。また、偏った立場の主張だけに耳を傾けないことで、大体回避できる。
さ -
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マルクスの『資本論』から石原真理子の『ふぞろいな秘密』に至るまで、さまざまな本を紹介し、著者独自の視点でその有効性を解き明かしています。
著者は本書のスタンスを「功利主義」と規定しています。これは、実用書やビジネス書など、直接役立つ本を紹介するという意味ではなく、思想書やタレント本に盛り込まれている叡智を抽出し、最大限に活かすというスタンスを意味していると言えるのではないかと思います。
おもしろいと思ったのは、副島隆彦の『恐慌前夜』(祥伝社)や小室直樹の『ソビエト帝国の最後』(光文社)など、ちょっと評価の難しい本が含まれていることです。「功利主義者」として、活用できるものは貪欲に活用してい -
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子どもに読ませたくない本は、人をバカにする本。43
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子どもは「自分よりわがままな存在」に出会って、はじめて自分の姿を客観視できるようになる。147
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女性の外交官のほうが自分の力に自信がある人が多いように思います。ただし、みんな気は強いですが。でも、気が強いのを隠す力はある。教養のある人は闘志を隠します。教養とは隠す力でもありますから。181
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