佐藤優のレビュー一覧
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世界史の細かい解説というより、大きな流れの中で、世界の各地域が現在どうなっているのかを解説している。難しいところも多々あり、すでにある程度の知識が頭に入っている人向けか。冒頭からイスラム世界の解説。本書でも言及されているが、中東は地理的にも文字通り世界の中心に存在し、世界三大宗教の聖地であり、石油というエネルギー資源の生産地でもある。イスラムが国際情勢に大きな影響を与えているのだが、私も含め、日本人は中東について知らないことが多い。
佐藤氏が中心に語り、池上さんはわかりやすく補足説明をしつつ聞き役に回っている感じ。佐藤氏、哲学者だなあと思いながら読んでいたが、大学院で神学を学んでるのか。なるほ -
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1939年京都大学(当時の京都帝国大学)において全6回で行なわれた田辺元の講義録「歴史的現実」(1940)を、現代の知の巨人(またの名を外務省のラスプーチン)佐藤優が二泊三日の合宿で読み解いた一冊。
佐藤優が指摘する通り、時の構造や個人、種族、人類の構造を解いた部分は面白いのだが、その後に「どうせいつかは死ぬんだから、お国のために死んだら?」と説く部分は支離滅裂。佐藤優の議論のレベルもそれに合わせて、序中盤は充実していて「久しぶりに面白いリベラルアーツの本を読むなぁ」と思いながら読んでいたものだが、後半は軽薄過ぎてつまらず。柄谷行人パートも蛇足。 -
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著者のおこなった『資本論』についての6回の講義をまとめた本です。
いわゆる『経済原論』の内容をかみ砕いたものというよりも、『資本論』のなかから著者自身の関心におうじていくつかの議論をとりあげ、現代の世界情勢について考えるためのアクチュアルな視点を紹介するといったような内容になっています。とくに宇野弘蔵や柄谷行人の思索がもつ可能性について考えるきっかけをあたえてもらったように思います。
また、毎回の講義の最後に著者から受講者へ課題があたえられ、次の講義でその課題についての解説がおこなわれています。この課題も、マルクス経済学を現代という時代に生かしていくためのポイントを読者に教えてくれるような -
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別に世界を駆け回る仕事をしているわけじゃなし。仕事や日常生活にそれほどかかわるとも思えないんだけど、興味をひかれ面白く読んだ。もちろん、世界情勢というのは、日常につながっているというのはわかるんだけどさ。でも、それって直観的な理解とはちがうと思うんだよね。理屈でいわれて、まぁそうだね、というような。でも、本書は面白い。なんだろうな。ひとつには、そこに人間同士のポジショニングというかなぁ。悪の指導者という一個の個人が、どのようnまわりに影響を与え、権力を得て基盤を作り、ひいては国を動かしていくか、という構図がみえるからだろうか。うん。個人の単位からスタートしているから、面白いのかもしれないな。プ
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ネタバレ世界史は受験科目ではなかったので早々に勉強する事を放棄した。その結果として、世の中の動きの背景が全くわからない。特に中東の事とかは何を聞いてもよくわからず、パレスチナ問題などはなんとなく聞いたことがある程度で特に何かを語れるレベルにはない。そんな知識ゼロの私が読んだ結果として、やはり、中東、トルコあたりの話は難しいと感じた。世界史大転換のしんげんちとして、人類史が始まって以来大きな影響を与え続けている中東。現状のボイントは4つ。1、イラク情勢の変化→アメリカの弱体化。2、アラブの春以降の社会構造の変化。3、過激なイスラム主義の急速な台頭。4、イスラム国やアルカイダなどとは異なるテロ組織の急増。
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ネタバレ佐藤優氏の外務省(在ソ連・ロシア日本国大使館)での勤務経験をベースに、組織で生き抜くための知恵が紹介されている。ポイントは以下のとおり。
・組織には、個人を強制的に変え、スキルを身につけさせる仕組みがある。
・組織は上司に味方する。
・下剋上を起こしたものを歓迎しないのが日本の組織文化。
・「汚い仕事」は面従腹背でサボる。
・本人が主観的に能力があると思っても、不平不満ばかり言っている奴は、客観的にみて能力がない。
・外国語能力には、能動的能力と受動的能力がある。能動的能力が受動的能力を超えることはない。
・組織のなかで最も厄介なタイプが「能力はないが、やる気のある部下(上司)」。
・プライ -
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エコノミストの『2050年の世界』、フリードマンの『100年予想』をここのところ読んできた。
フリードマンの方はまだレビューにまとめてないが…。
日本については両者の見解が大きく異なるのに驚いた。
依って立つ理論の違いによるのだろう。
エコノミストは人口動態学、フリードマンは地政学だ。
最近地政学をタイトルに謳う本が多い。
その一冊として、本書を手にしたというわけで。
で、本書は必ずしも未来予想の本ではないが、フリードマンと共通する認識もあった。
例えばポーランドの評価。
地勢的にヨーロッパの中で重要な位置にあり、大国とみるべきだ、と。
ショパンの繊細なイメージと結びついて、ソ連・ロシアと