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Posted by ブクログ
佐藤優氏の新潮講演を文字の起こしたもの。内容は、マルクス資本論について、労働力商品化をキーワードにして読み解き、解説するもの。
全6回の講義なので、資本論全体を読むわけではなく、全体の中で重要なところをピックして分かりやすく解説する形式であり、講義を受ければ、ある程度それ以外のところも自分で読み解けるようになることをゴールにしている感じ。
資本論や参考書籍を手元において読むのが正しいが、そうしなくても十分理解できる程度に論点が絞られ、解説も丁寧にされている。
資本論がすぐに何かに役に立つわけではないが、骨太のロジックを持つ古典を読み解くことで、知的好奇心を刺激されるとともに、全く異なる現代の課題や実務的な課題に対しても、今までにない視点で考察できるようになれるかもしらない。
Posted by ブクログ
カール・マルクスの『資本論』を資本主義社会の内在的論理を解明した書として理解することを目指した、著者による6回にわたるセミナーを活字化したもの。
『資本論』は、名前しか知らなかったが、本書では全三巻のポイントを何回も漆塗りを重ねるように説明するので、労働力の商品化、商品の使用価値と価値、賃金の成り立ち、搾取と収奪といったことの説明は何となく頭に入った。
マルクス経済学にも派閥があることさえ知らなかったし、プロレタリア革命とセットという認識の修正にもなった。
古書の値段、ソ連事情、マルクス経済学の派閥による見解の違いなど、関連しつつも脱線したお話をする著者の人となりに興味を惹かれた。
とはいえ、資本主義社会の論理として、資本家は利潤の最大化をどこまでも追及するだけなのか、賃金が労働者の生活維持を保障するものなのかなど、どこか納得できないところ、さらには分からないところも結構あった。
20-42
Posted by ブクログ
高校頃の恩師に「大学を卒業する頃に本棚に『資本論』がないやつは、4年間を無駄にしたと思え」と言われたことをふと思い出して手に取った。
『資本論』もこれまで手に取ったことはあったものの、第一章の初っ端で挫折した経験があり、ぐじぐじと、いつかは読みたいと悩んでいた。
本書はそんな初学者にも面白く読むことができて満足。随所の脱線や、著者の経験に基づく卑近な例えを用いた説明は面白いのでスルスルと読めて、とっつきやすかった。
ただし、受講生のレポートや質疑のレベルの高さには正直ついていけず、説明箇所を何遍も繰り返して読んだり、あるいは何回読んでも最後までモヤモヤしたままの箇所もちらほらある。
やはり納得いくほどの理解には至らなかったのでもう数冊くらい関連図書を読もうと思う。何度か勧められていた柄谷行人あたりからかな。
まとめとして述べられていた、これを読んだ上で視点を変えて世の中をみたとき、少しでも息がしやすくなることと、これからどう生きようとするか考える余地が生まれる、というのはその通り。
読んだ誰かと意見を交換してみたりしたい。
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