佐藤優のレビュー一覧
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①北朝鮮が勝ったあとの世界②劣化する日本人と日本社会③トランプは、どこへいくのか④独裁化する世界⑤本当は恐ろしい「新しい常識」の5章で、現在の世界情勢をレクチャーしてくれている。自国、自己の利益のためには都合の悪いことは嘘だというトランプが世界標準の世界が、恐ろしい。北朝鮮の戦争に巻き込まれそうになって、辛うじて回避されているという恐ろしさ。究極の殺人兵器はAIで作られるという恐ろしさ。激動化する世界情勢に迅速に対応するために独裁化が進むという恐ろしさ。座して状況を見ているだけでは国は保っていけないのだ。佐藤氏とモサドのハレヴィー長官との会話がすごい。「情報を知れば知るほど、悲観的になるという
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佐藤優、池上彰という2人が、特にこれからに向けたあるべき方向性を提示するでもなく、「一般の人はこう思っているだろうけど実は違うんだよなぁ、こんなこと知ったら驚くんじゃないかなぁ」という情報や知識をノリで語り合っている本です。
なので、知の巨人達の示す新たな方向性を知ろうとか、現代の世界を理解する体系的知識を得ようとか、そういう期待はせずに割りきって読めば面白いです。
北朝鮮問題は金正恩の勝利(まあ誰もが何となくそう思ってるでしょうけど)だとか、日本のモリカケ問題から女性スキャンダルへのマスコミの関心の移り方もそれに対する政治家や官僚の立ち回りも日本の劣化を示していることとか、トランプ大統領が選 -
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何が起きたか、なぜ起きたか。同時代に生きる二人が政治、経済、事件、皇室、文化を縦横無尽に語り尽くす。時代を通覧することで平成の因果が見えてくる。バブル崩壊、オウムテロ、二度の大震災、安倍一強ほか、すべては、裏で繋がっていた。
お二人の知識や教養の広さに慄きながら、自分の無知具合を恥じました。これだけ物事を深く捉えられたら世界が面白くて仕方ないんじゃないかなあ。少なくとも表面上にだまされる私は不安になる。選挙のたびに大勝と大敗を繰り返すのはどうしてなんだろうとずっと考えてきましたが、ようやく納得のいく答えが書いてあってすっきりした。小泉内閣のやったことの意味も分かった。平成生まれの私はこれから何 -
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2018年に、著者が同志社大学の神学部でおこなった特別講義の内容にもとづいている本で、キリスト教の考えかたについて議論しつつ、キリスト教をバックボーンにすることで現代社会のさまざまな問題がどのように見えてくるのかということを考察しています。
著者には『悪魔の勉強術―年収一千万稼ぐ大人になるために』(2017年、文春文庫)という本があり、本書同様に同志社大学での講義にもとづいていますが、本書のほうがよりキリスト教神学の内容に立ち入った説明が多くなっています。
キリスト教神学の優れた入門書であるアリスター・E・マクグラスの『キリスト教神学入門』や、著者が大学院時代に研究していたチェコの神学者で -
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どちらかというと若い層向けに、社会で生きていくための心構えを説いた一冊。怒らない、びびらない、飾らない、侮らない、断らない、お金に振り回されない、あきらめない、先送りしないという8つのテーマに分け、生き方、働き方を自身の具体例を交えながら説明している。
以前は著者については、圧倒的な秀才という印象があって、著書もそれをひけらかすように感じたものだが、最近の著書、例えば池上さんとの対談本などを読むと、やはり主張には筋が通っているし、学ぶところが多いと感じるようになった。本書は2013年の作品で若者向けということもあり、やや昔の印象を思い出させる語り口ではあった。 -
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同志社大学では、文系と理系の融合に取り組んでいるのだそうな。実は読んでから少し間が空いてしまい、印象に残っている部分も少ないんだけど、ぱらぱらと見返して、あぁそういう話だったね、と思い出した。
学ぶということは、いつも楽しい。俺、今でも学生に戻りたいものなあ。戻っていいなら、いつでも戻るぞ。現役の学生だったころよりも、熱意をもって勉強するような気がする。まぁ知識のための知識ではなく、どう使うか、今動くために自分に何が足りていないかという部分が駆動する力になっているのだろうから、完全に学生に戻っちまったら、モティベーション下がるかもしんないけど。
佐藤氏のこのあたりの教養エンタメ本は、そのあ