下重暁子のレビュー一覧
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全共闘世代、男女同権など程遠い時代に生き抜いてきたその矜持はさすがというほかない。きっと僕らが想像もできないようなご苦労を重ねられたのだろう。そうした強さと自信が言葉の端々からはっきりとうかがえる。
でも、そのかくあるべしという生き方は、もはや現代の若者のロールモデルとしては機能しなくなっているのだろう。仰っていることの部分、部分には膝を打つし、その生き方に敬意を表することにも何のためらいもないが、どうしても読んでいて違和感を覚えてしまう。
それは恐らく、厳しい時代とはいえ右肩上がりの経済成長を背景に日本社会を牽引してきた世代と、高度経済成長期を経てバブルが崩壊し、人口減少というどうしよう -
Posted by ブクログ
ネタバレ「私がこどもをもたない理由(わけ)」 下重暁子
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産む。産まない。産めない。産みたかった。産まなかった。子どもを育てる。誰かと暮らす。ひとりで生きる。女の人生には、いくつもの選択肢といくつかの決断がある。子どもを産むことは、義務でも務めでもない。一つの選択だ。
「BOOK」データベースより
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女の働き方や生き方系の話はやはり興味があるので気になって購入~。
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Posted by ブクログ
序章で水面にたゆたう景色が浮かぶ「女30代 決断のとき」
序章の部分で引き込まれました。
「船出の時期、それが30代である。
はなばなしい船出ではなく、ひそやかな船出をするのは
30代の特徴であろう。
外からの嵐が去って、本来の自分にもどれる時が30代だ。」
この段階で、私の中に、無音な水にちゃぽんと手をつける様が
脳裏に広がりました。
湖のような静かな水面にボートが浮かぶ。
手にはオールもない。
何でもできる。何をするのも自由。
でも、どうすればいいのか?
「その時になって自分の声がやっと聞こえ、心が見えてくる。
出来るという確信はないままに、はばたく日のために
準備を始める。 -
Posted by ブクログ
ネタバレいよいよ大学卒業&就職。仕事、恋愛、結婚、色々悩みが多くて考えること自体に疲れ始めてきていたこの時期に、自分を知り、自分に責任を持ち、自分を信じる大切さを教えてくれた本。すごくシンプルなメッセージだからこそ、心に響く。色んなことや人に対するモヤモヤの感情、実は自分自身に対するコンプレックスや弱さの裏返しなのかもしれないなぁと気付くことができた。変に「イイ子」になろうと頑張るのではなく、自分に正直に生きる。他に左右されない「自分」の強さと輝きを持った女性になりたいと素直に思うことができた。
…とは言え、なかなかすぐに自分のマインドセットを変えることは出来ないからまた何度かこの本に戻ってくると思う -
Posted by ブクログ
元NHKアナウンサー(この呼ばれ方は好きじゃないらしい)からフリーに転じ、文筆業に進出した著者。言葉を扱う仕事をしている思いから、日本語、と言うよりそれを扱う日本人の心意気に対する批判をエッセイ風に綴る。
「怖い日本語」とはホラーのことではなく、その背景にある責任逃れの思考を指している。少しでもクレームがつくのを面倒がって、当たり障りなく、主語がなんだかわからない、「誰かが(お上が)出した例」に頼る風潮を嘆いている。著者自身はそんな批判を気にするべきではないと言う立場なので、丁寧な言葉(が大半)ながらそこそこ辛辣に意見を述べている。
本書の主義・主張を考えれば、ハッキリとした意見表明をして -