下重暁子のレビュー一覧
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全共闘世代、男女同権など程遠い時代に生き抜いてきたその矜持はさすがというほかない。きっと僕らが想像もできないようなご苦労を重ねられたのだろう。そうした強さと自信が言葉の端々からはっきりとうかがえる。
でも、そのかくあるべしという生き方は、もはや現代の若者のロールモデルとしては機能しなくなっているのだろう。仰っていることの部分、部分には膝を打つし、その生き方に敬意を表することにも何のためらいもないが、どうしても読んでいて違和感を覚えてしまう。
それは恐らく、厳しい時代とはいえ右肩上がりの経済成長を背景に日本社会を牽引してきた世代と、高度経済成長期を経てバブルが崩壊し、人口減少というどうしようもない社会背景の中で、成熟社会と言えば聞こえはいいかもしれないが、停滞社会、いや後退社会を生き延びることを命題とされた現代世代との隔世の感に拠るものではないだろうか。
失ってはならないものと、新しく手に入れていかなければならないもの。その二つを見極めていくことが大切なのだろう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「私がこどもをもたない理由(わけ)」 下重暁子
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産む。産まない。産めない。産みたかった。産まなかった。子どもを育てる。誰かと暮らす。ひとりで生きる。女の人生には、いくつもの選択肢といくつかの決断がある。子どもを産むことは、義務でも務めでもない。一つの選択だ。
「BOOK」データベースより
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女の働き方や生き方系の話はやはり興味があるので気になって購入~。
子無し夫婦生活を選択した著者の主張&エッセイ的な感じ。
面白かったけど、私自身がこの本でいうところの典型的な子持ち夫婦世帯で著者と違う立場ということもあるので、何を書いてもどっかで角が立ってしまいそうで、とてもとても感想を書きにくい。
私は結婚も子供を持つことも最初から望んでいたタイプです。
その願望の根源はどこから?と言われると、「社会」とか「シンデレラ的な物語」からの刷り込みなんだろうと思います。
そこの刷り込みに疑問を持つような機会もなく、そのまま来ちゃった感じ。
お姫様がでてくるストーリーは、よくも悪くも古典的な考え方を女子に植え付けるよね。。。
個人的には、
「みんな自分が最大限楽しいと思うように生きたらいいじゃん」
と考えてるので、
結婚したくて結婚できるならすればいいし、
したくないならしなくていいし、
子供も欲しくてその機会があるなら頑張ってみればいいし、
いらないなら別に子供を持たなくていいと思う。
回りがなんか言うこともあるからイライラするだろうけど、自分が「これだ!」って思って人生を謳歌できてるならなんかそういう周囲の言葉も聞き流せることが多いのではなかろうか。。。
この本の最後に子供をもたない人生を選択した人たちのコメントがいくつか載ってたけど、自分で選んでるから、なんかサッパリしてるというか、色々あるけどトータルで楽しいんだろうな、という感じがした。
「子供がほしいけどできない」と
「結婚したいけどできない」
という、願望と現実がマッチできないパターンは難しい。
どちらも1人でできることじゃないし、願望を現実にするには個人の努力では限界がある。
私は、「結婚したいけどできない」になる可能性がかなーりあったので、自分が結婚しなかった場合どうなってたのか、よく考えたりします。
どこかの時点で自分の願望とか寂しいという感情に折り合いをつけて、考え方を切り替えないと心の底からハッピーになるのは難しいように思うんだけど、それが結婚しなかった自分にできてたかどうかは正直かなりあやしい。。。
願望に折り合いつけられないまま、卑屈さとひがみっぽさが増長して、すごくよくない方向に進んでしまっている可能性の方が大きい。
自分の考え方を変えるのは、世界を変える手っ取り早い方法なんだけど、一番難しいところでもあると思うので、自分1人の力でその境地に至れたとは思えない。
なので、既存の典型的な女の生き方を選ばなかった人とか、結婚したかったけど自分の気持ちを整理して卑屈にならずご機嫌に暮らしてる人をみると心の底からかっこいいなぁと思う。
この著者も書いてたけど、「家族」の定義が男女とその血縁に限られてるのも、多様性や、典型的な道を生きられない人の自由を奪ってるよなぁと思う。
たとえば私だったら、結婚したくてもできなかったとき、1人でハッピーに生きられる自信はないけど、気のあう友人と家族になって子供を養子でそだてることが選択肢としてあったらすごく良いな、とは思う。
私は異性愛者なので同性に恋愛感情はもたないけど同性と暮らすのは楽しかったし、子育てするときは男女より女同士の方がうまく回ることも多いような気がする。
血よりも気持ちの繋がりの方が子育てにはいい影響を与えると思うので、チームワークよく生活を回せるなら同性同士でも別に問題ないんじゃなかろうか。
外で異性から種だけもらって女同士で自分の子を育てたっていいだろうし。それが男同士だって別にいいし。
人とコミュニケーションすること自体ハイレベルなことで、そのなかでさらにウマのあう人を探すことも大変なんだから、気が合う相手を見つけたときに性別にこだわってしまうのはもったいない。
男女だろうが同性同士だろうがうまくいくときはうまくいくし、うまくいかないときはうまくいかないんだから、性別関係ないもんね。
感想書くの、難しい。
多分、何を書いてもこういうセンシティブな話は、どっかで誰かを傷つけてしまうんだろう。
「みんな好きに生きればいい」って思ってるし、いろんな生き方を尊重したいと思ってるけど、それでも知らない間に何の気なしの発言で人を傷つけてることはあるだろうな。私、無神経だし。。。
難しいね、表現って。
表現しないのが平和に生きるには一番なのかもね。 -
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序章で水面にたゆたう景色が浮かぶ「女30代 決断のとき」
序章の部分で引き込まれました。
「船出の時期、それが30代である。
はなばなしい船出ではなく、ひそやかな船出をするのは
30代の特徴であろう。
外からの嵐が去って、本来の自分にもどれる時が30代だ。」
この段階で、私の中に、無音な水にちゃぽんと手をつける様が
脳裏に広がりました。
湖のような静かな水面にボートが浮かぶ。
手にはオールもない。
何でもできる。何をするのも自由。
でも、どうすればいいのか?
「その時になって自分の声がやっと聞こえ、心が見えてくる。
出来るという確信はないままに、はばたく日のために
準備を始める。誰にも気づかれず、ひそやかに。
手はじめに地図を買い、船出に必要な品々を調べ、
どういうコースで、何をすればいのかを考え、
試行錯誤を繰りかえす。」
序章の部分でここまでぐっとくる。
下重さんの書く仕事への情熱、執念が伝わり、
その後の本章が楽しみに。
自分、パートナー、子育て、親、友人知人、仕事と家庭、暮らし、
お金、時間という章だてになっています。
人に応じては、今、最も困っていることを重点的に読んでみても
よし、全部じっくり読むも良しです。
私はもちろん全部じっくり読みました。
はたと、時間の使い方について、最近誤っているなということに
気づかせて頂き、こうやって優先順位を上げて、
本の感想を書いております。
適切な情報のインプットの選択と情報発信に、時間をとらないと
いけませんね。
最後の方に、旅について書いてありました。
先日読んだシンプルに生きるにも旅が書いてあったなと。
「また、ただ旅をするのではなく
要するに感動があったかどうか。
どんな小さな感動でもいい。
「まあ」「へえ」「あら」と思うことがあったら
ほんとうの旅をしたことになる。」
ということが大事だと書いてあります。
これに関しては、自信がありますね。
家から2分3分のところでも、道を一本変えただけで
「まあ」「へえ」「あら」があり気分がすっきりすることがよくありますので。
若々しくいられるそうですよ。
年代別のシリーズになっているとのこと、
これから30年は楽しめそうです。
という事って、実はとてもすごい事ですよね。
私も、書くことについて、もっと意識的になりたい。 -
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ネタバレいよいよ大学卒業&就職。仕事、恋愛、結婚、色々悩みが多くて考えること自体に疲れ始めてきていたこの時期に、自分を知り、自分に責任を持ち、自分を信じる大切さを教えてくれた本。すごくシンプルなメッセージだからこそ、心に響く。色んなことや人に対するモヤモヤの感情、実は自分自身に対するコンプレックスや弱さの裏返しなのかもしれないなぁと気付くことができた。変に「イイ子」になろうと頑張るのではなく、自分に正直に生きる。他に左右されない「自分」の強さと輝きを持った女性になりたいと素直に思うことができた。
…とは言え、なかなかすぐに自分のマインドセットを変えることは出来ないからまた何度かこの本に戻ってくると思う。この時期に、この本に出会えて良かった。 -
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NHKアナウンサーから作家へと転じた筆者の半生を振り返るエッセイ。軍人の家庭で幼い頃は裕福に暮らし、それでも終戦後は両親への反発から独立心を持ち、転じて本人曰くは天邪鬼な気質で生活してきた心情をやや淡々と綴る。
NHKで1つ先輩だった野際陽子など関わりの深かった著名人の名前が多く出てくるが、親族や恋人など、葛藤のあった身近な人は名前は出さず、また細かい所までは説明を省略しており、ドラマ性の高い人生ながらも筆者の心情が感傷に浸りすぎることなく流れている。
女性は家庭を守るのが当たり前とされた時代にあって「一人で食べていく」ことを時に揺らぎながらも貫徹。そんな筆者の天邪鬼な人生が凝縮されている。 -
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ネタバレ1冊目はけっこう共感しました。でもそのあと、その反論本みたいな「家族というクスリ」という金美齢さんの新書も読んで、そっちにも共感しちゃったので、私は影響されやすいというか笑。
で、一応2も読みました。
下重暁子さんは、個人を「女性」「母」「妻」という枠にはめることを否定している割に、この本では「子連れの家族は図々しくなる」「家族がそろった写真はだいたい品がない」「一人親の方が凛としている」みたいな感じで、こういう家族はこうだ、と決めつけている部分が多くて、ちょっと呆れました。
下重暁子さんや上野千鶴子さんが好きで、あこがれの女性だと思って今までたくさん読んできたけど、もう私は次の世代なのであって、彼女たちの意見の良い部分だけ取り入れつつ、自分なりの生き方をちゃんと確立させたい。
たぶん「家族という病」を読んだときにもレビューに書いたかもしれないけど、私は下重暁子さんのような立派な女性ではないけれど、男性と一緒に仕事もしつつ、母の役割も妻の役割もしつつ、私個人という人生をちゃんと生きている。そして家族も大切にしつつ、家族によって自分を犠牲にしているわけでもない。家族がいるから仕事もできるのであって、家族はやはりどちらかというとクスリで
まあそれでも、読む価値はあると思いました。