あらすじ
30代は“自分の生き方”を見つける適齢期。卒業、就職、恋愛……とあわただしく過ごしてきた20代とは変わって、内なる声に耳を澄まし、自分らしい人生に出発しよう。NHKアナウンサーとして20代は順風であった著者は、30代での挫折から、「いったい自分はこれでいいのかしら」「自分の人生って何かしら」と内省を重ね、作家・エッセイストとして大きく踏み出した。その経験から、結婚した人も、一人で生きている人も、内なる声に耳を澄ます時期の大切さを主張する。仕事、家事、夫やパートナーとの関係、自分の時間の使い方など、30代が抱える問題点を通して説かれる「自分で選び、自分で決断し、責任を持つ」生き方。
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Posted by ブクログ
序章で水面にたゆたう景色が浮かぶ「女30代 決断のとき」
序章の部分で引き込まれました。
「船出の時期、それが30代である。
はなばなしい船出ではなく、ひそやかな船出をするのは
30代の特徴であろう。
外からの嵐が去って、本来の自分にもどれる時が30代だ。」
この段階で、私の中に、無音な水にちゃぽんと手をつける様が
脳裏に広がりました。
湖のような静かな水面にボートが浮かぶ。
手にはオールもない。
何でもできる。何をするのも自由。
でも、どうすればいいのか?
「その時になって自分の声がやっと聞こえ、心が見えてくる。
出来るという確信はないままに、はばたく日のために
準備を始める。誰にも気づかれず、ひそやかに。
手はじめに地図を買い、船出に必要な品々を調べ、
どういうコースで、何をすればいのかを考え、
試行錯誤を繰りかえす。」
序章の部分でここまでぐっとくる。
下重さんの書く仕事への情熱、執念が伝わり、
その後の本章が楽しみに。
自分、パートナー、子育て、親、友人知人、仕事と家庭、暮らし、
お金、時間という章だてになっています。
人に応じては、今、最も困っていることを重点的に読んでみても
よし、全部じっくり読むも良しです。
私はもちろん全部じっくり読みました。
はたと、時間の使い方について、最近誤っているなということに
気づかせて頂き、こうやって優先順位を上げて、
本の感想を書いております。
適切な情報のインプットの選択と情報発信に、時間をとらないと
いけませんね。
最後の方に、旅について書いてありました。
先日読んだシンプルに生きるにも旅が書いてあったなと。
「また、ただ旅をするのではなく
要するに感動があったかどうか。
どんな小さな感動でもいい。
「まあ」「へえ」「あら」と思うことがあったら
ほんとうの旅をしたことになる。」
ということが大事だと書いてあります。
これに関しては、自信がありますね。
家から2分3分のところでも、道を一本変えただけで
「まあ」「へえ」「あら」があり気分がすっきりすることがよくありますので。
若々しくいられるそうですよ。
年代別のシリーズになっているとのこと、
これから30年は楽しめそうです。
という事って、実はとてもすごい事ですよね。
私も、書くことについて、もっと意識的になりたい。