あらすじ
アナウンサー、作家として88歳の現在まで「言葉」と関わり続けてきた著者が警告する、「今どきの日本語」の中に潜む危うさとは?
★★★「今どきの日本語」への警告★★★
●「絆」という言葉の危険性
●「おとうさん、おかあさん」の不思議な使い方
●「~かな」を文末につけてしまう心理
●元気や勇気は「与える」ものではない
●「過剰コンプラ」で言葉は貧しくなる
目次
1章 新しい言葉も、古い言葉も楽しい
2章 不快な敬語と正しい敬語
3章 「主人」と「つれあい」
4章 政治家の言葉、官僚の言葉
5章 危険な「絆」
6章 アナウンサーとの言葉と生きた言葉
7章 言葉の「自主規制」で失われるもの
【著者プロフィール】
下重暁子(しもじゅう・あきこ)
1959年、早稲田大学教育学部国語国文科卒業。
同年NHKに入局。アナウンサーとして活躍後、1968年にフリーとなる。
民放キャスターを経て、文筆活動に入る。
公益財団法人JKA(旧:日本自転車振興会)会長、日本ペンクラブ副会長などを歴任。
現在、日本旅行作家協会会長。
『家族という病』、『極上の孤独』(ともに幻冬舎)、『鋼の女 最後の瞽女・小林ハル』(集英社)、『人間の品性』(新潮社)、『孤独を抱きしめて 下重暁子の言葉』(宝島社)、『ひとりになったら、ひとりにふさわしく 私の清少納言考』(草思社)など著書多数。
発行:ワニ・プラス
発売:ワニブックス
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Posted by ブクログ
元NHKアナウンサー(この呼ばれ方は好きじゃないらしい)からフリーに転じ、文筆業に進出した著者。言葉を扱う仕事をしている思いから、日本語、と言うよりそれを扱う日本人の心意気に対する批判をエッセイ風に綴る。
「怖い日本語」とはホラーのことではなく、その背景にある責任逃れの思考を指している。少しでもクレームがつくのを面倒がって、当たり障りなく、主語がなんだかわからない、「誰かが(お上が)出した例」に頼る風潮を嘆いている。著者自身はそんな批判を気にするべきではないと言う立場なので、丁寧な言葉(が大半)ながらそこそこ辛辣に意見を述べている。
本書の主義・主張を考えれば、ハッキリとした意見表明をしているのは分かりやすくて良い。それを考えると、本書で批判されている「不快な思いをさせたのなら、謝罪します」的な「謝罪になってない謝罪」は、謝る気など毛頭ないという意見表明だとも受け取れる。言われたら頭にくるが、主義・主張は通っているということだ。