東京 講談社作品一覧

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  • 歴史の本棚
    3.9
    日本近現代史の泰斗、東京大学教授の加藤陽子氏は「本読みの名手」でもある。「この人の書評は面白い」「読書の幅が広がる」など、高い評価を得ている。単なる本の内容紹介にとどまらず、世の中の動きや世界の情勢に読者の目を向けさせ、考えるきっかけを作ってくれる、非常に示唆に富む書評だ。 それぞれの本の書き手が、いかなる分析視角によって紡ぎ出したのか。研究書、小説、ノンフィクション、エッセイ、写真集など、加藤氏の感性ですくい上げた名著を紹介する。 【本書の内容】 ●『神聖喜劇』(全5巻、大西巨人=著、光文社文庫) ●『歴史と国家 19世紀日本のナショナル・アイデンティティと学問』(マーガレット・メール=著/千葉功、松沢裕作=訳者代表、東京大学出版会) ●『毒親介護』(石川結貴=著、文春新書) ●『歴史としての日教組(上)(下)』(広田照幸=編、名古屋大学出版会) ●『インビジブル』(坂上泉=著、文藝春秋) ●『歌集 形相』(南原繁=著、岩波文庫) ●『死者の書 身毒丸』(折口信夫=著、中公文庫) ●『「東京裁判」を読む』(半藤一利、保阪正康、井上亮=著、日経ビジネス人文庫) ●『戦線』(林芙美子=著、中公文庫) ●『国際メディア情報戦』(高木徹=著、講談社現代新書) ●『小林秀雄の流儀』(山本七平=著、文春学藝ライブラリー) ●『帝国の参謀 アンドリュー・マーシャルと米国の軍事戦略』(アンドリュー・クレピネヴィッチ、バリー・ワッツ=著/北川知子=訳、日経BP) ●『わが青春無頼帖』(柴田錬三郎=著、中公文庫〈現在は増補版、単行本は新潮社〉) ●『民藝四十年』(柳宗悦=著、岩波文庫) ●『ミシンと日本の近代 消費者の創出』(アンドルー・ゴードン=著/大島かおり=訳、みすず書房) ●『たまきはる』(神藏美子=著、リトル・モア) ほか ※こちらの作品は過去に他出版社より配信していた内容と同様となります。重複購入にはお気を付けください
  • REGGIE(1)
    完結
    -
    メジャーリーグ名門チームの4番ながら、不振で解雇されてしまったレジー。再びメジャーに返り咲くため、不本意ながら日本の『東京ジェントルメン』と契約するが……。メジャーのプライドを捨てられないレジーを待っていたのは、“ベースボール”とは似て非なる“日本式野球”のキツーい洗礼だった!
  • レディMの物語
    -
    誇り高き伯爵夫人マーガレットことM。卑劣な夫の企みで突然ヴィクトリアの“壁”の中に送りこまれた彼女は、“男”に身も心も自由を奪われ、服従を約束させられる。“男”から凌辱され、鞭で調教を受け、はじめてMは性の喜びを知る。だがそれはMにとって自由を知ることでもあった……。 ●篠田真由美(しのだ・まゆみ) 1953年、東京生まれ。1977年、早稲田大学第二文学部卒業。1992年、第2回鮎川哲也賞の最終候補に残った『琥珀の城の殺人』(東京創元社)でデビュー。1994年に『ドラキュラ公 ヴラド・ツェペシュの肖像』『未明の家 建築探偵桜井京介の事件簿』(講談社)を発表。以後、ミステリ、幻想、伝奇ジャンルで執筆。
  • 恋愛の解体と北区の滅亡
    3.6
    1巻1,672円 (税込)
    ヤバい世界はもう終わった。宇宙人占領下東京の平穏で危険な日常、僕らのぎりぎりの「今」を描く青春長篇小説。傑作短篇「ウンコに代わる次世代排泄物ファナモ」収録!
  • 連環
    3.8
    九州落ちして印刷屋に勤めた笹井は、計画遂行のため主人の妻滋子を籠絡し、さらに二号の藤子を誘惑。陰謀に成功した彼は、滋子から大金を得、東京でエロ出版に手を出す。資金源の滋子が無一文になると非道にも第二の殺人を計画する。虚構に生きる男が、追跡者の執念にあえなく自滅してゆく過程を描く傑作。
  • 蓮華伝説アスラ(1)
    完結
    -
    数万年の眠りから、血に飢えた邪鬼の群れが目覚めた。無間界を抜け出し現代へ現れた邪気は、東京の一角に襲い掛かる! 惨たらしい殺戮劇に巻き込まれた少年・飛鳥仁(あすかじん)の意識は、胸をつらぬかれた絶命のその時、宇宙の"気"を凝縮した光子体(アスラ)と共鳴する! 大いなる翼と6本の手を持ち、全ての邪鬼を討ち払う蓮華王アスラとして生まれ変わった仁の伝説が、今、始まる!! オカルトアクション、開幕!
  • レンタル彼氏
    完結
    -
    「レンタル彼氏」……うるさい親から自由になりたくて東京の大学を選んだ恵麻(えま)。友だちに誘われて偶然行った"ボーイズBAR"で一目惚(ぼ)れをしてしまう!! でも、彼はお金で買われるオトコ……。本気で恋した恵麻の結末とは……!?/「ショコラとバゲットとKISS」……写真家を目指してパリに留学中の沙雪(さゆき)が出会った少年は、超人気芸能人!! 何も知らずに惹(ひ)かれていく沙雪だったけど……!? ――官能と純愛の絶妙コラボで、最高に幸せな気分に!!
  • レーオポルト・フォン・ランケ 歴史と政治
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 実証主義的歴史学の父ランケ(1795-1886)の歴史家としての自己形成とその歴史学的手法について、詳細に解明する重要書。 【目次】 まえがき 第一章 史家ランケの形成 一 最初の環境――故郷と家庭 二 ドンドルフとシュールプホルタ 三 ライプツィヒ大学 四 フランクフルト・アン・デア・オーデル 五 歴史家の形成 六 ベルリンの生活 七 『ローマ的・ゲルマン的諸民族史』と『南欧の諸君主・諸民族』 第二章 南方旅行 一 由来と旅程 二 現実世界に対する体験 三 Labor ipse voluptas 四 イタリアの自然、芸術、宗教 五 むすび 第三章 『ドイツの分裂と統一』について――「歴史学と政治」の問題―― 一 『歴史=政治雑誌』の成立 二 『ドイツの分裂と統一について』 三 歴史学と政治 四 むすび 第四章 若きゲレスにおけるドイツ民族性観の確立――ランケの歴史的国家の理念理解のために―― 一 ランケの歴史的国家の理念 二 ゲレスの『パリ滞在記』 三 ゲレスのフランス革命観 四 ドイツ民族性の観念 五 ドイツ民族性のあらわれとしてのランケの思想 第五章 ザヴィニーの「民族精神」について――ランケとザヴィニー―― 一 ランケとザヴィニー 二 「民族精神」――言葉の成立 三 「民族精神」――思想の系譜 四 ザヴィニーの「民族精神」思想 五 むすび 第六章 ランケ史学成立についての熟考 第七章 ランケとフリードリヒ・ヴィルヘルム四世――「歴史家と政治家」の問題―― 一 両者の関係 二 ランケの政治思想と王の政治思想 三 フリードリヒ・ヴィルヘルム四世の人物 四 一八四八年の革命時代におけるランケの意見書 五 歴史家と政治家 第八章 ランケとバイエルン国王マクシミリアン二世――ランケ史学の本質―― 一 両者の関係 二 ベルヒテスガーデンの交歓 三 人類の道徳的進歩について――史学の本質 四 むすび 第九章 ティエールとの会談 一 両者の関係 二 普仏戦争に至るまで 三 会談の内容 四 ランケとドイツの統一 第一〇章 マイネッケのランケ像を中心として 一 国家観・政治思想 二 歴史観 三 ランケの全体像 四 ランケと現代 附 ランケ年譜 人名索引 村岡 晢 1911~1996年。西洋史学者。早稲田大学名誉教授。東北帝国大学文学部卒、文学博士(東京大学)。専門は、ドイツ近代史。 著書に、『フリードリヒ大王研究』『ランケ』『フリードリヒ大王 啓蒙専制君主とドイツ』『近代ドイツの精神と歴史』『レーオポルト・フォン・ランケ 歴史と政治』『史想・随想・回想』『続史想・随想・回想』『新稿西洋史』(池田哲郎、西村貞二共編著)『西洋史要』(池田哲郎, 西村貞二共編著)『ヨーロッパ世界の史的形成』(共著)など、 訳書に、ヴィルヘルム・ディルタイ『フリードリヒ大王とドイツ啓蒙主義』『ランケ選集 第1巻 (歴史・政治論集)』(共訳)ヴィンデルバント『近世哲学史 上巻』(共訳)レーオポルト・フォン・ランケ『世界史の流れ』などがある。 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • レーテーの大河
    3.5
    1巻1,881円 (税込)
    運命の車輪は回り始める。日本を揺るがす“危険な積み荷”とともに。 江戸川乱歩賞作家が時代の闇に挑むノンストップ・サスペンス! 終戦時の満州、そして五輪開催直前の東京。二つの「昭和」を貫いて走り始めた機密列車の後ろ暗い任務とは。 楔になろうとした男たちの、捨て身の作戦とは。 終戦間際の混乱で親を失った三人の戦災孤児。関東軍の機密物資を日本に運んだ2人の陸軍中尉。 焼け野原から復興へーーオリンピックを目前に急ピッチで東京の整備が進む中、日銀の現金輸送担当者が線路に転落死を遂げた。 事として処理されるはずだったその死を合図に、二度と交わるはずのない人生が再び交差する。 そして、運命の列車は走り始める。 俺たちは駒だ。だが、駒だって逆らう。
  • 60代、70代なら知っておく 血管と心臓を守る日常
    -
    60代、70代は、病気とともに生きている。 だから、通院、投薬が合って当たり前。 問題はそんな日々のなかで、不本意に死ぬのか、天寿をまっとうするのかーー。 上皇陛下の執刀医にして、世界屈指の心臓血管外科医が超わかりやすく記した、 「命を落とすリスクを減らす」暮らしの処方箋 ●第1章=60代、70代の日常生活 健康長寿をまっとうするための、食事からの生活習慣 ●第2章=60代、70代と「暑さ」「寒さ」のこと 風呂、トイレ、睡眠……。気温の変化に備えることが長寿へと導く ●第3章=60代、70代は病気があって当たり前 病気と薬。トラブルを招かない付き合い方 ●第4章=60代、70代と新型コロナ 感染しないための予防法と、万一感染したときへ備えておくこと ●第5章=60代、70代と心臓病。その予兆と対策 超高齢化でますます増える心臓病。いかにわが身を守るか―― 天野 篤(あまの あつし) 心臓血管外科医。順天堂大学医学部特任教授。1955年、埼玉県蓮田町(現・蓮田市)に生まれる。 1983年、日本大学医学部卒業後、医師国家試験合格。関東逓信病院(現・NTТ東日本関東病院。東京都品川区)で臨床研修医ののち、亀田総合病院(千葉県鴨川市)研修医となる。1989年、同心臓血管外科医長を経て、1991年、新東京病院(千葉県松戸市)心臓血管外科科長、1994年、同部長。1997年、新東京病院での年間手術症例数が493例となり、冠動脈バイパス手術の症例数でも日本一となる。2001年4月、昭和大学横浜市北部病院循環器センター長・教授。2002年7月、順天堂大学医学部心臓血管外科教授就任。2012年2月、東京大学医学部附属病院で行われた上皇陛下の心臓手術(冠動脈バイパス手術)を執刀。2016年4月より、2019年3月まで順天堂大学医学部附属順天堂医院院長。心臓を動かした状態で行う「オフポンプ術」の第一人者で、これまでに執刀した心臓血管外科手術数は1万例を超える。
  • ロクダイ(1)
    4.0
    野球漫画史上、最もキャプテンに相応しくない男が帰ってきた! 1浪の末、東京大学に進学したカズマサ。3年の秋、ついに野球部キャプテンに! 朋王学園野球部の仲間も次々とカズマサの元に集い、新たなメンバーとともに、いよいよ大学野球の花形・東京六大学リーグ、本格参戦へ!!
  • ロシア・ウクライナ戦争と日本の防衛
    3.6
    ロシア・ウクライナ戦争を専門家が詳細に分析 渡部悦和元陸将、井上武元陸将、佐々木孝博元海将補の3人が徹底討論。 日本が教訓とすべきことを明確に提言する! ■ウクライナ侵略までの経緯 ・プーチンの「大義」と「歴史観」 ・ウクライナ、ロシア、ベラルーシの歴史 ・NATOとプーチンの関係 ・ウクライナの歴史と対ロシア感情 ・クリミア併合とウクライナ紛争 ■侵略直前に起きたこと ・情報戦 ・サイバー戦 ・宇宙戦、ウクライナの軍事強化 ・ロシア軍のずさんな作戦構想と組織 ■2月24日から起きていること ・陸海空戦それぞれの推移 ・情報戦、サイバー戦の推移 ・経済戦の効果分析 ・核兵器、生物兵器使用可能性の分析 ■今後の展開 ・ロシアレジームチェンジの可能性は ・プーチンの失脚はあるのか ・経済制裁の効果 ・米国の利益はどこにあるか ・中国の立場はどう変化するか ・NATOの今後 ■日本が教訓とすべきこと ・国家指導者のありかた ・国民と「国家防衛」の意識 ・強い国家とは何か ・日本人の極端な「軍事アレルギー」 ・弾道ミサイルへの対応 ・軍民一体の作戦の必要性 ・日本は市街戦に対応できるのか 【著者プロフィール】 渡部悦和 (わたなべ・よしかず) 1955年愛媛県生まれ。元陸将。 1978年東京大学卒。 陸上自衛隊入隊後、外務省出向、ドイツ連邦軍指揮幕僚大学留学等を経て、東部方面総監。2013年退職。 著書に、『米中戦争』(講談社)など多数。 井上武 (いのうえ・たける) 1954年徳島県生まれ。元陸将。 1978年防衛大学校卒(22期)。 陸上自衛隊入隊後、ドイツ連邦軍指揮幕僚大学留学、ドイツ防衛駐在官、陸上自衛隊富士学校長等を経て、2013年退職。 陸上自衛隊最新兵器について、『月刊JADI』(日本防衛装備工業会)等の雑誌に数多く投稿。 佐々木孝博 (ささき・たかひろ) 1962年東京都生まれ。元海将補。 1986年防衛大学校卒(30期)、博士(学術)。 海上自衛隊入隊後、オーストラリア海軍大学留学、在ロシア防衛駐在官等を経て、下関基地隊司令。2018年退職。 著書に、『近未来戦の核心 サイバー戦』(育鵬社)など多数。 発行:ワニ・プラス 発売:ワニブックス
  • ロシア語だけの青春 ミールに通った日々
    -
    厳しくも楽しい「ミール・ロシア語研究所」での修行の日々を軽妙に綴る黒田龍之助氏の大好評エッセイ! 外国語を学ぶ楽しさを語らせたら右に出る者はいない黒田龍之助先生の大好評エッセイ。ロシア語学習にいそしむ変な高校生が人気語学教師になるまでの厳しくも楽しい「ミール・ロシア語研究所」での修行の日々を軽妙に綴る。 【目次】 プロローグ:東京の真ん中にロシアがあった 第Ⅰ部 生徒として  第一章 ヘンな高校生の「入門」  第二章 笑えない笑い話との格闘  第三章 一生のバイブルとの出合い  第四章 途中から参加するドラマ  第五章 永久凍土と間欠泉  第六章 拝啓、グエン・バン・リン書記長殿 第Ⅱ部 教師として  第一章 M物産へ出張講師  第二章 22の不幸を笑わない  第三章 再びヘンな高校生の登場  第四章 レニングラードからペテルブルグへ 第Ⅲ部 再び教師として  第一章 突然の閉校  第二章 最後の講師として    エピローグ:他のやり方は知らない  あとがき 【著者】 黒田龍之助 1964年生まれ。上智大学外国語学ロシア語学科卒、東京大学大学院修了。東工大助教授、明治大学助教授を歴任。NHKロシア語講師としてテレビ・ラジオに出演。現在は専攻言語にとらわれないという意味でのフリーランス語学教師。著書に『羊皮紙に眠る文字たち』『外国語の水曜日』『その他の外国語』『ロシア語の余白』『チェコ語の隙間』『ロシア語だけの青春』(以上、現代書館)、『はじめての言語学』(講談社現代新書)、『ポケットに外国語を』(ちくま文庫)等多数。
  • ロシア語の余白
    -
    NHKテレビ・ラジオ元講師の黒田氏が、軽快で爽やかな筆致でロシア語の魅力と学習の楽しさを伝える。 NHKテレビ・ラジオ元講師の黒田氏が、軽快で爽やかな筆致でロシア語の魅力と学習の楽しさを伝える。神秘的で魅力溢れるロシア語を知るための最上の1冊。ロシア語学習のコツと、学習への勇気を与える。ロシア語を学ぶすべての人に贈る。 【目次】 はじめに ロシア語の文字と発音 第1章 せめて文字だけは 第2章 違いが微妙すぎて 第3章 通訳は恋のキューピッド 第4章 乾杯の辞は照れずに 第5章 ドストエフスキーが苦手 おわりに 【著者】 黒田龍之助 1964年、東京生まれ。上智大学外国語学部ロシア語学科卒業。東京大学大学院修了。スラヴ語学専攻。NHKロシア語講座の講師としてテレビ・ラジオに出演。現在、神田外語大学特任教授、神戸市外国語大学客員教授。著書に『羊皮紙に眠る文字たち』『外国語の水曜日』『その他の外国語』『ロシア語の余白』『チェコ語の隙間』『ロシア語だけの青春』(以上、現代書館)、『はじめての言語学』(講談社現代新書)、『ポケットに外国語を』(ちくま文庫)等多数。
  • 魯迅「故郷」の読書史(中国学芸叢書) 近代中国の文学空間
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 本書は1920年代に『新青年』に発表された短編「故郷」というテクストを不断に織りなしてきた20世紀中国の読書の歴史を通して70年にわたる国家イデオロギーの変遷を描く。それはテクスト生成過程に映じる近代中国文学の生産・流通・消費・再生産の物語なのである。 【目次より】 目次 はじめに 文学と〈想像の共同体〉 第一部 知識階級の「故郷」 中華民国期その1 I テクストの生産 一九二一年チリコフの翻訳 II 五・四新文化運動と新読者層 III エロシェンコの知識階級批判 IV 新聞文化欄と文芸誌の機能 V 書店網の拡大と『咽腋』の流通 第二部 教科書の中の「故郷」 中華民国期その2 I 「国文」科という制度 II 国語教科書の歴史 III 国語教室の「故郷」 IV 「事実の文学」と「気分の文学」 再生産としての批評 第三部 思想政治教育としての「故郷」 中華人民共和国期・毛沢東時代 I 新しい聖人と「唯人民独尊」 II 「語文」科の誕生と思想政治教育 III 「豆腐屋小町」の階級性 IV 真犯人を探せ V 文革に追放された「故郷」 第四部 改革・開放期の「故郷」 中華人民共和国・鄧小平時代 I 国語教育の効率化と「文・道」論争 II 豆腐屋小町の名誉回復 III 閏土=犯人説の復活 IV 「私」の挿し絵 V 「主題思想」の復古と新種 VI 上海市中学の国語教室にて 結び 「歴史的懸案」のかなたヘ あとがき 注 「故郷」関係文献一覧 「故郷」関係年表 ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 藤井 省三 1952年生まれ。中国文学研究者。名古屋外国語大学教授・図書館長、東京大学名誉教授。 東京大学文学部卒業、同大学院人文科学研究科中国語中国文学専門課程博士課程単位取得退学。文学博士。 著書に、『ロシアの影 夏目漱石と魯迅』『魯迅 「故郷」の風景』『エロシェンコの都市物語』『中国文学この百年』『東京外語支那語部』『現代中国の輪郭』『魯迅「故郷」の読書史』『台湾文学この百年』『魯迅事典』『中国映画 百年を描く、百年を読む』『新・魯迅のすすめ』『中国見聞一五〇年』『村上春樹のなかの中国』『魯迅 東アジアを生きる文学』『中国語圏文学史』『魯迅と日本文学 漱石・鴎外から清張・春樹まで』など、 訳書に、鄭義『神樹』施叔青『ヴィクトリア倶楽部』李昂『自伝の小説』魯迅『故郷/阿Q正伝』魯迅『酒楼にて/奔月』董啓章『地図集』『透明な人参 莫言珠玉集』『莫言の思想と文学 世界と語る講演集』張愛玲『傾城の恋/封鎖』など多数。
  • LOST 失覚探偵 全3冊合本版
    -
    破格の推理力を持ち、その名を轟かせた美貌の名探偵・六元十五(ろくもとじゅうご)。だが、戦火の気配漂う中、突如として探偵は表舞台から姿を消した。あれから七年――。助手として、数多の難事件をともに解決に導いた三田村は、荒廃した東京で六元に再会した。探偵は、告白する。推理に集中すると、感覚を失う「失覚の病」に冒されていることを。だが、不可解な連続殺人が発生し、再び二人を事件に呼び戻す!
  • 路傍の熱血ポンちゃん!
    値引きあり
    4.3
    極楽のフィジーでも東京の昭島でも、気の合う仲間がいれば、心は贅沢! キュートでおしゃれなポンちゃんが、かっこつけずに本音で楽しく生きる方法を自らの退屈でエキサイティングな日々を披露しながら綴る、おもしろエッセイ。恋に友達に遊びに仕事に、ちょっとだけ悩んでいる人たちに贈るステキな一冊!
  • 論語義疏の研究(東洋学叢書)
    -
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 【内容紹介・目次・著者略歴】 六朝時代に盛行した義疏の中で唯一現存する、梁・皇侃撰述の「論語義疏」は、漢代から梁代に至る五百年の論語研究史を示すものである。中国では早く一〇〇〇年頃に散逸し、完本は日本の室町時代の古写本である旧抄本論語義疏が残るだけであり、異本としては敦煌で発見された唐代写本の敦煌本論語疏が存在するが、残巻である。本書は、論語義疏が中国あるいは日本で度重なる修改を受けながらも日本に現存している過程を明らかにし、旧抄本論語義疏と敦煌本論語疏に関わる諸問題を解明、論語義疏祖本の推定を行った労作。 【目次より】 凡例 序章 『論語義疏』研究の目的と本書の構成 一 皇侃について 二 『論語義疏』に潜む問題 三 『論語義疏』のテキスト 四 本書の構成 第一章 旧抄本『論語義疏』の研究 (一) 『論語義疏』の日本伝来とその時期 (二) 旧抄本『論語義疏』成書過程の解明 まえがき 一 旧抄本『論語義疏』に書き入れられている〓〓『論語正義』の検討 二 『論語正義』書き入れの意図 三 『論語正義』書き入れにかかわる『経籍訪古志』、島田、武内説批判 四 藤原頼長『台記』に見える『論語義疏』と『論語正義』 五 『論語正義』書き入れの時期 九華和尚の見た『論語義疏』 まとめ (三)『論語総略』と『論語義疏』 まえがき 一 『論語総略』の構成究 二 「大綱」について 三 「題名」について 四 「本之同異」について 五 「二十篇目録并篇次大意」について 「篇次大意」所引『論語義疏』の分析 まとめ 第二章 敦煌本『論語疏』の研究 (一) 敦煌本『論語疏』経文の検討 (二) 敦煌本『論語疏』に見える「通釈」の検討 (三) 敦煌本『論語疏』に見える「提示句」の検討 (四) 敦煌本『論語疏』の疏文を中心とした解読と分析 第三章 旧抄本『論語義疏』と敦煌本『論語疏』 第四章 『経典釈文』「論語音義」と『論語義疏』 附論 附論一 呉騫『皇氏論語義疏参訂』十巻初探 附論二 『論語義疏』の二種の校本、『根本校正本』と『武内校本』をめぐって 附論三 日本における『論語義疏』の受容 附論四 『論語』「学而」篇「有朋自遠方来、不亦楽乎」をめぐって 附論五 『論語義疏』研究の道筋 あとがき ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。 高橋 均 1936年生まれ。中国文献学者。東京外国語大学名誉教授。 東京教育大学文学部漢文学科卒業、同大学院文学研究科博士課程単位取得退学。文学博士。 著書に、『中国語解釈の基礎』『論語義疏の研究(東洋学叢書) 』『経典釈文論語音義の研究(東洋学叢書)』など、 訳書に、趙紀彬『論語新探 論語とその時代』温端政『諺語のはなし 中国のことわざ』 (共編訳)などがある。
  • ロンドン再発見の旅
    -
    住み慣れたはずのロンドンを、今度は「旅行者」の視点でじっくり眺めてみる  十年間暮らしたロンドンに別れを告げてから三年。再び訪れたこの街で、何が変わり、何が変わらなかったのか…。外国の街に限った話ではないと思うが、住んでみなければ分からないことも多々ある反面、旅行者・観光客にしか見えないものも、たしかにある。さまざまな風景に見え隠れする英国の現実を、率直に論じる異色の旅行記。 ●林 信吾(はやし・しんご) 1958年、東京生まれ。神奈川大学中退。1983年より10年間、英国に滞在。この間、ジャーナリストとして活動する傍ら、『地球の歩き方・ロンドン編』の企画と執筆に参加。帰国後はフリーで執筆活動に専念している。『青山栄次郎伝 EUの礎を築いた男』(角川書店)、『超入門資本論 マルクスという生き方』(新人物往来社文庫)、『反戦軍事学』(朝日新書)、『イギリス型〈豊かさ〉の真実』(講談社現代新書)など、著書多数。
  • YA! アンソロジー 卒業
    -
    小林深雪『卒業までの24時間』……東京に住む高校三年生の若葉は、突然彼氏の孝之から、京都の大学に行くと告げられる。勝手な決断に傷つけられ、口を聞かないまま、卒業式前日を迎えていた。このまま離ればなれに!? 残された時間は、たったの24時間! 他にも、福田隆浩『アフロとチビタと青空と/石川宏千花『牛嶋のはなうた/河合二湖『ガラスの教会、銀の竜』/如月かずさ『りんちゃん先生にさようなら』を収録。
  • 若い樹々
    -
    快活で美しい立花理々子には、父がない。中学を卒業すると、東京に出て働きながら夜間高校に学ぼうと決心する。上京した彼女はお手伝いさん勤めをするが、慣れない環境で身も心も疲れていった。そういう理々子の心の支えになるのが、洗濯屋のご用聞きをしている戦災孤児の橘悟くん。周囲の無理解と蔑視に傷つき、また悩みながら、しかし希望をもって彼等は生きる……。幸せを願い、明日をさして伸びゆく若い樹々のような若者たち。働く人たちの愛と生活を暖かく描いて定評ある壺井文学の名作長篇。大映映画化。若い世代に贈る話題の1冊。
  • 若草の歌
    -
    美人でしとやかな千秋と、愛らしくドライな元子は、東京西郊の住宅地で繁昌している、そば屋の二人娘である。中学卒業と同時に、二人とも、「手に職を持つこと」を望んで、理容師になる。そして、実力とPRと親バカを利用して、ささやかな店を持ったが、青春の街道は、照る日ばかりではなかった……。「紀ノ川」「有田川」など、女の歴史を才筆で辿った作者は、この作品で、現代女性の生き方を、軽妙なタッチで、輪切りにした。若い女性の、職業・恋愛・結婚・親子問題などが、精妙に織り込まれた、ユニークな青春小説。
  • わからん薬学事始1
    3.6
    1~3巻1,100円 (税込)
    薬の製造を唯一の産業とする島「久寿理島」で、470年間、女子直系一族だった木葉家に突然生まれた男子・草太は、島の人から「ぼっちゃんは天が下さったのです」と言われて、大事に育てられてきた。15歳の春、草太は、その製法が女性のみに受け継がれてきた「気やすめ丸」を万人に効く薬へ改良するために、島の運命を背負って東京へと旅立つ。
  • わが切抜帖より 昔の東京
    -
    新聞・雑誌などの記事や文章の切抜き、それらへの感想、ささやかな集積が、やがて永井龍男の美学と結びつき、精妙な確かなある空間と人生を静かに形成して行く。読売文学賞受賞の「わが切抜帖より」と、著者がかぎりなく愛する“昔の”東京にかかわる随筆群を併せて収録する、“昔の”東京の“背骨”と呼ぶべき1巻。
  • わが鎮魂歌
    -
    新聞社の入社試験で肺に空洞を発見され不採用となった俊吉は、失望の日々を酒や女に費やす。新聞記者から作家へというのが、彼の人生設計図だった。そんな折、光明となったのが恋人の決断だった。二人は手を取り合い、広島から上京する。だが東京での生活はなお辛酸をなめ……。屈指の流行作家だった著者が、青春をふり返り綴った自伝的長編。
  • ワガママな女におなりなさい 「婚活の壁」に効く秘密のアドバイス
    4.0
    ★「ザ・ノンフィクション」(フジテレビ 2022年1月16日、23日放送)出演で大反響!   カリスマ婚活アドバイザーによる結婚を呼ぶ激辛アドバイスの集大成 ★東村アキコさん(漫画家)との特別対談「モテる女におなりなさい」を収録 出会いがない。男運がない。恋愛下手で男性との付き合い方がわからない。 好きな人は私を選んでくれない。結婚したいけれどなかなか理想の相手がいない。 このまま幸せになれないのではと不安。 ーーそんな悩める女性たちに、厳しくも愛のあるアドバイスで喝を入れ、多くの女性を幸せにしてきた婚活アドバイザー、植草美幸さん。 2009年、東京・表参道で結婚相談所「マリ―ミー」を設立して以来、「結婚したい」という人たちの婚活をサポートするほか、ラジオやYouTubeチャンネル、ウェブメディアでも、恋愛や婚活にまつわるお悩み相談を受け、その数、現在では年間2000件以上。これまで2万件以上のカウンセリングを行ってきたことになります。会員女性を叱咤しつつ愛を持って導く様子に密着した「ザ・ノンフィクション」(2022年1月16日、23日放送)は大反響を呼びました。 本書では、そんな植草さんが、日々女性たちに「婚活の壁」を乗り越えてもらうためにしている激辛アドバイスを披露。このアドバイスを聞いて行動を変えられた人から幸せをつかんでいるのは間違いありません。セルフで婚活に励んでいるものの、恋愛がなかなか結婚につながらない、そもそも相手が見つからない、という方々のためのヒントが、随所に隠れているはずです。 婚活中の人もそうでない人も、植草さんのパーソナルカウンセリングルームに入って、出てくるときには悩みがスッキリしているような…「植草部屋」ともいうべき一冊。多くの女性にそのドアをノックしてもらいたいと思います。 『東京タラレバ娘』を始めとする恋愛・婚活のリアルを的確にとらえた作品で、絶大な人気を誇る漫画家・東村アキコさんとの特別対談を収録。 セルフ婚活している方、恋愛下手なのを自覚している方、「結婚で失敗したくない」と思っている方は必読です。
  • わたしのアメリカンドリーム
    4.0
    ミアには秘密があるー―。 移民としてアメリカで厳しい生活をしている、5年生のミアとその家族。 一家は住み込みで、モーテルの管理人をすることになりました。 しかしオーナーがとてもいじわるで、モーテルでは毎日おどろくような事件がたくさんおきます。 ミアはモーテルのフロントデスク(受付)で知恵をしぼり、しあわせをつかもうとがんばります。 アジア系移民や黒人をめぐるリアルな姿が描かれる、新しい移民の物語です。 New York Times Best Seller List Asian / Pacific American Award for Literature New York Historical Society Children's History Book Prize Honor Book Parents' Choice Gold Medal Fiction Award Winner NPR Best Books of the Year Kirkus Reviews Best Books of the Year Publishers Weekly Best Books of the Year Washington Post Best Books of the Year Amazon Best Books of the Year School Library Journal Best Books of the Year New York Public Library Best Books of the Year Chicago Public Library Best Books of the Year Top Ten Debut Novels 2018 - ALA Booklist 他受賞多数 ケリー・ヤン 児童文学作家。中国からの移民として、カリフォルニア州で育つ。小さい頃は本の内容と同じく、モーテルで働いていたが、13歳で大学に進学し、カリフォルニア大学バークレー校とハーバード大学ロースクールを卒業する。アジアやアメリカの子どもたちに書き方やディベートを教える、ケリーヤンプロジェクトの創始者。主な作品に『Three Keys』など。 田中奈津子 翻訳家。東京外国語大学英文語学科卒。『はるかなるアフガニスタン』が第59回青少年読書感想文全国コンクール課題図書に、『アラスカの小さな家族 バラードクリークのボー』『橋の上の子どもたち』が厚生労働省社会保障審議会推薦児童福祉文化財に選らばれている。翻訳は他に『こちら「ランドリー新聞」編集部』『ぼくたち負け組クラブ』(以上、講談社)など。
  • 私の命はあなたの命より軽い
    3.7
    1巻1,463円 (税込)
    東京で初めての出産をまぢかに控えた遼子。夫の克哉が、突如、ドバイへ赴任することになったため、遼子は大阪の実家に戻り、出産をすることに。実家に帰ると、両親と妹・美和の間に、会話がないことに気がつく。そして父は新築したばかりの自宅を売却しようとしていた。実家で何があった? 明らかになっていく家族を襲った出来事とは――。 『サクリファイス』の著者が「命の重さ」を描く渾身ミステリー!
  • わたしのお婆ちゃん 認知症の祖母との暮らし
    完結
    4.6
    東京で漫画家をしているニコ。家族は宮城に住む母と婆。実家は震災の時に流されてしまったけれど、婆の希望で、母が頑張って同じ場所に家を建て直した。そんな実家に久しぶりに帰省した際、ニコは婆の奇行を目にする・・・。幼い頃から、外で働く母に変わって、いつもニコの世話を焼き可愛がってくれた婆。しっかり者の婆が、なぜ・・・?大好きな婆が知らない人みたいになっていく・・・。ニコはまだ、認知症を知らなくて――。
  • 私の音楽手帖
    -
    1巻2,332円 (税込)
    クラシック音楽を「読む」楽しみ。達意の文章から聴こえるモーツアルトの「声」、ショパンの「音」……日本を代表する音楽評論家で、東京芸術劇場館長や桐朋学園大学学長も務めた著者が贈る、音楽随想32篇。
  • 私の東京地図
    -
    上野池之端清凌亭のころ、丸善時代、芥川龍之介や中野重治らとの出逢い。非合法活動、結婚、敗戦……住み馴染んだ東京の街、戦禍で失われた街。様々な思い出を、人々の善意と真摯な営みの中に描く。戦争責任追及の渦中に身を晒しながら自らの過去を探り、心に自らを問い、自らを確かめるように書き刻んだ名作。
  • 私の長崎地図
    -
    生まれ育った町を振り返りながら書き綴った「私の長崎地図」を中心に、筆者の長崎へ対する思いが溢れる小説、随筆を編纂した作品集。――生まれ故郷・長崎。しかし、そこは再訪するのに四半世紀の時を必要とした地でもあった。強い郷愁と訪れることへの不安が、町の色や海の香に彩られた過去から、現在に至る心の風景を紡ぎ出す。長崎を舞台にした「私の長崎地図」「歴訪」「色のない画」などの小説や随筆を精選したこの作品集は、『私の東京地図』と対をなす著者の魂の彷徨である。※本書は『佐多稲子全集』(講談社・昭和52年11月~昭和54年6月刊)、『小さい山と椿の花』(講談社・昭和62年10月刊)、『思うどち』(講談社・平成元年6月刊)を底本としました。
  • 私は泣いています
    -
    1巻275円 (税込)
    結婚について考える男性の思考が不穏な方向に。。。リリィの歌を背景に結婚について考える。 彼女が結婚を切り出したら受けようと覚悟を決めていた男性に、彼女は言います。「今年は私たちの結婚の年ね」。彼の思惑を飛び越えて、結婚が規定事実になってしまったフリーランスの彼は、結婚生活の維持のために就職を決めます。その帰路に喫茶店でふと聴いたのが、リリィの「私は泣いています」でした。その歌の歌詞を聴いている内に、彼は今の境遇が歌の主人公の女性のようだったらと考え始めます。リリィの歌を背景に、結婚するとはどういうことなのか、自分は結婚する相手をどう考えているのかと思考が進む、結婚についての物語。 【著者】 片岡義男 1939年東京生まれ。文筆家。大学在学中よりライターとして「マンハント」「ミステリマガジン」などの雑誌で活躍。74年「白い波の荒野へ」で小説家としてデビュー。翌年には「スローなブギにしてくれ」で第2回野性時代新人文学賞受賞。小説、評論、エッセイ、翻訳などの執筆活動のほかに写真家としても活躍している。著書に『10セントの意識革命』『彼のオートバイ、彼女の島』『メイン・テーマ』『日本語の外へ』ほか多数。近著に『くわえ煙草とカレーライス』(河出書房新社)、『窓の外を見てください』(講談社)などがある。
  • 「和のおけいこ」事始め 書道から仏像鑑賞まで35の手習い
    -
    知れば、簡単! 和のおけいこはおもしろい。仏像ブームなだけじゃない。生活に根ざしている和の心。おけいこをして、見直してみませんか?難しいことじゃないんです。入門以前の知識から紹介します。※本書は2003年10月~2004年9月に『目指せ! 和の達人』(東京新聞)に連載されたものを改題し、大幅に加筆、再編集いたしました。
  • 藁の楯
    3.6
    2人の少女を惨殺した殺人鬼の命に10億の値がついた。いつ、どこで、誰が襲ってくるか予測のつかない中、福岡から東京までの移送を命じられた5人の警察官。命を懸けて「人間の屑」の楯となることにどんな意味があるのか? 警察官としての任務、人としての正義。その狭間で男たちは別々の道を歩き出す。 (講談社文庫)
  • 悪童 小説 寅次郎の告白
    3.9
    1巻1,155円 (税込)
    え!寅さんの名付け親はあの人だったの!!!御前様が禁断の恋を?タコ社長のために寅さんが敵討ち?東京大空襲でおいちゃんとおばちゃんは……。さくらは昔から寅さんより賢かった!!(笑)映画でおなじみの柴又の面々の衝撃エピソードが次々明かされていきます。瞼の母のお菊、あの散歩先生も登場。映画の中の出来事とクロスオーバーしていく新たな真実……。
  • 宿命(上) ワンス・アポン・ア・タイム・イン・東京
    4.1
    1~3巻660~817円 (税込)
    かつて学生運動に身を投じた有川三奈は、病院を多数擁する医療法人会長として辣腕を振るう日々。有川家長男で大蔵官僚の崇に、有力代議士・白井眞一郎の娘との縁談が持ち上がる。革命の志を捨て権力中枢への野心を抱く三奈と、政治家を目指す崇にとって、それは願ってもない閨閥をもたらすはずだった……。(講談社文庫)
  • ワンルーム エスケープ
    3.0
    夢追い女子大生×ワケあり男子高生、期間限定で同棲はじめます!? きっかけは、東京に珍しく大雪が降った日のこと。エミリはデザイナーになることを夢見る大学生。でも、現実は上手くいかなくて…。バイト帰り、雪で電車も止まった駅前で、補導されそうな男子高校生を助けてしまったエミリ。ワケありそうな彼を、一人暮らしの家に招くことに!?
  • ワンルーム エスケープ ベツフレプチ(1)
    完結
    -
    全3巻143円 (税込)
    偶然出会ったワケあり男子高校生と、逃避行!? 疲れた日常を、今だけはちょっぴり離れて――♪それは東京に、珍しく大雪が降った日のこと。エミリはデザイナーになることを夢見る大学生。でも、現実は上手くいかなくて…。バイト帰り、雪で電車も止まった駅前で、補導されそうな男子高校生を助けてしまったエミリ。ワケありそうな彼を、一人暮らしの家に招くことに!?【#1「雪降る夜に2人きり」を収録】
  • ワールドエンドクルセイダーズ(1)
    完結
    5.0
    安息の地球は、理不尽に終わりを迎えた。東京上空に現れた、"神"を名乗る謎の物体。死を告げる五人の使者。豪州が灰燼と化し、米国は壊滅。日本は機能を停止。初日の死者は11億人を数えた。尊敬する総理大臣の父を殺された桂しるしは、彼らに抗う"力"を求めた。そして"神"から与えられた、不思議な力を秘めた"3枚のコイン"。70億人類vs."神の五本指"。人類の存亡をかけた100日間のサバイバルがはじまる──。
  • ヴァイキングの祭り 【五木寛之ノベリスク】
    -
    東京でアート工房を設立した私は、大学生のオリエと出会い数週間のうちに愛し合うようになり婚約。しかしその年の七月オリエの作品が家具デザインコンクールで入賞。オリエは夏休みを利用し優勝賞金で北欧への旅にでる。2ヵ月後の帰国予定が秋が過ぎ、冬が過ぎても、日本に帰ってこない。彼女が北欧の白夜の中にみたものは何だったのか?
  • ヴァイブレータ 新装版
    4.0
    ヴァイブレータ――振動するもの。あたしの中身は震えつづけている。アルコールと食べ吐きで辛うじて自分を支えているライターのあたしは、コンビニで知り合った男のトラックに乗りこみ、航路の道連れとなる。肌の温もりとセックス、重ね合う言葉。四日間の「旅」を描く、痛いほどに切実な、再生の物語。『東京プリズン』で母と娘の物語を完成させた赤坂真理の代表作。映画も多くの賞を受賞。(講談社文庫)
  • ヴィンテージガール 仕立屋探偵 桐ヶ谷京介
    4.0
    服を見ればその人のすべてがわかる──被害者の痕跡に寄り添って未解決事件の真相に迫る、乱歩賞作家の新機軸クライム・ミステリー! 東京の高円寺南商店街で小さな仕立て屋を営む桐ヶ谷京介は、美術解剖学と服飾の深い知識によって、服を見ればその人の受けた暴力や病気まで推測できる技術を持っていた。そんな京介が偶然テレビの公開捜査番組を目にする。10年前に起きた少女殺害事件で、犯人はおろか少女の身元さえわかっていないという。さらに、遺留品として映し出された奇妙な柄のワンピースが京介の心を捉える。10年前とは言え、あまりにデザインが時代遅れ過ぎるのだ。京介は翌日、同じ商店街にあるヴィンテージショップを尋ねる。1人で店を切り盛りする水森小春に公開捜査の動画を見せて、ワンピースのことを確かめるために。そして事件解明に繋がりそうな事実がわかり、京介は警察への接触を試みるが……。

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