ハーレクイン・ロマンス小説作品一覧

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  • プレシャス・スカイ
    -
    運命はかくも残酷なのかと、アマリーは涙に潤む目で天を仰いだ。最愛の祖母を亡くしたのは先日のこと。天涯孤独になった彼女は祖母が遺した屋敷に住むため帰郷したのだが、そこに現れたのが4人の男たちだった。彼らは追われる身らしく、たちまち屋敷を占拠すると、怯えるアマリーを軟禁したのだ。そんな彼らの中に異彩を放つ男がいた。その男ニックは風貌も他の荒くれ者と違って洗練され、絶対に君を守ると真摯な表情でアマリーに誓った。ばかげている……頭ではそうわかっていても、今のアマリーには彼の言葉だけが支えだった。
  • 秘められた思い出
    3.0
    FBI捜査官ジョン・ブラックホークのアシスタントを務めながら、ジョスリンは女手一つで息子のマーキーを育てている。マーキーは図らずもジョンと肌を重ねた夜に授かった子供だ。だが、ある出来事のせいで彼にはその記憶がなく、自分が父親だということをまったく知らない。そんな折、何者かに自宅を荒らされたジョスリンは、ジョンの実家の牧場に息子ともども身を寄せることになった。
  • ハナの看護日記
    3.3
    新生児室の看護師ハナは、献身的にある赤ん坊を看病している。英国旅行中に事故に遭ったオランダ人女性が産んだ未熟児だ。順調に母子が回復し始めたころ、オランダから見舞客が訪れた。母親が心酔する“ファレンテインおじさま”に違いない。意外にも若々しく端整な顔立ちにハナは思わず心を奪われたが、ファレンテインの態度は冷淡で、彼女など目に入らないようだ。もう会うことはないのだから、とハナは胸の痛みをやり過ごした。ところが、そのファレンテインは思いがけない申し出をしてきた。赤ん坊の看護のため、ハナに1カ月オランダに来てほしいと。
  • 忘れられない初恋
    -
    ハリエットは亡き祖母から故郷の屋敷を相続したものの、莫大な維持費を考えると、売却するしかないと思っていた。その機に乗じてきたのが、不動産開発で巨万の富を築いたジェームズ・デヴァルー。幼なじみの彼にハリエットはかつて憧れていたけれど、一度ひどく心を傷つけられてからは、大嫌いになってしまった。だが、屋敷の売却の件で久しぶりに会ったジェームズは、相変わらず男らしく魅力的だった。胸をときめかせた自分に、ハリエットはやましさを感じた。ジェームズには絶対言えない秘密を抱えていたから。■1984年にハーレクイン・イマージュでデビューして以来、C・ジョージはイギリス作家ならではの繊細な物語を今も変わらず世に送り出しています。本作品のヒロインは、10代のころに初めて恋した男性と再会したハリエット。彼に傷つけられた乙女心は、いまだに癒えておらず……。
  • 結婚の名のもとに
    3.5
    ブリオニーのボス、社長のカーライルは仕事の鬼だ。ハンサムで魅力的なのに、いつも冷淡で厳しい態度を崩さない。だがある日、愛らしい少女がオフィスにやってきたとき、カーライルの表情がこれまで見たこともない温かいものに一変し、ブリオニーは驚くと同時に彼から目が離せなくなった。少女はカーライルの娘エマで、亡き妻の忘れ形見だった。エマがすぐにブリオニーに懐いたのを見て取ったカーライルは、娘が重病にかかっていることを告げたうえで、こう切り出した。「結婚してほしい。余命僅かなあの子の願いを叶えてやるために」
  • 運命の結婚相手
    3.0
    待ちに待ったハワイでのバカンス初日。心躍らすジルの滞在先に、親友から一着のウエディングドレスが届けられた。それは、受けとってから最初に出会った人と結婚すると言われる伝説のドレス。“すてきな人を見つけて”と手紙が添えられている。親友のお節介に苦笑しつつ、ほのかに期待しながら外に出たジルは、そこで声をかけてきた男を見て、思わず顔をしかめた。飛行機で隣だった男性――明らかに裕福そうでハンサムだけど、飛行中も仕事ばかりしていて、おまけにひどく傲慢だった。冗談でしょう? まさか、彼が運命の人だというの?
  • 危険な結婚
    4.0
    アナにとって裕福なエリート銀行家リュークとの結婚生活は、まさに幸せそのものだった──夫の元愛人の影が射すまでは。不安が募り、耐えきれなくなったアナは逃げるように家を出た。数日間は平穏に過ぎたものの、9日目になって突然、いつも以上に尊大な態度のリュークがアナの目前に現れて告げた。「僕の妻には家に戻ってもらう。僕のベッドに」驚いたことに、夫はアナが妊娠していることを知っており、さらに彼女の父親が会社で不正を働いた事実まで調べあげていた。なんて卑劣なの! 妻を脅迫して思いどおりにしようだなんて。
  • うるわしき縁組
    -
    わけあってスティープウッドに向かっていたデボラは、騒動を起こして馬車を降ろされたところ、ヒューゴにでくわしてしまう。年長の幼なじみのヒューゴはいつも彼女の保護者役で、おてんばだったデボラは、生真面目な彼をよく苛立たせたものだ。4年ぶりに会うのだから淑女らしくなったと思ってほしかったのに、こんなばつの悪いときに再会するなんて!ヒューゴは跡継ぎとして身を固める決意をしたらしいが、デボラのことは世話の焼ける妹としてしか見てくれない。だがある日、デボラがまたしてもトラブルを引き起こすと、怒りに駆られたヒューゴに突然、唇をキスで塞がれて……。■今回の主人公は『社交界の評判』でヒロインをつとめたヘスターの兄、ヒューゴ。堅苦しい彼はおてんばなデボラへの愛を認められるでしょうか?
  • 白い花の香る夜
    -
    デボラはアルバイトをしてはお金を貯め、世界を旅している。今回はインドネシアの未開の地を求め、スロック島を訪れていた。バスの窓からまわりの景色に見とれていたとき、ふと、財布やパスポートを入れたバッグがないことに気づく。まあ、たいへん! 慌ててバスを飛び出した目の前で、1台の車が急ブレーキをかけて止まった。「危ないじゃないか!」運転していたのは、ギル・ハミルトンというイギリス人男性で、見るからにやり手のビジネスマンといった風貌だ。彼はさも迷惑そうにデボラの窮状を聞いていたが、突然何か思い立ったように、意外な話を持ちかけてきた。「仕事をあげてもいい。3カ月の契約で、僕の妻を演じてみないか?」■かわいらしいヒロインを描いて人気のベテラン作家、ジェシカ・ハート。先月刊行された『ティアラにさようなら』は、一国のプリンセスが身分を偽り、無愛想な一般男性に恋する切ないお話でした。灼熱のインドネシアが舞台の今作も、併せてお楽しみください。
  • 冬きたりなば…
    4.0
    かねて病床にあった、メグたち三姉妹の母が亡くなった。家を売って、売上金は三人で分けましょう。いい値で売れるわ――長女の提案に、ロンドンで自活している末娘も大賛成。ただ一人、家を守り母の看病に明け暮れていたメグは気が重かった。大好きな田舎の家を手放して都会で働くなんて。私に何ができて?だが、メグは自己主張が苦手で、ひと言も反論でいないままだった。ふたを開けてみると家はなかなか買い手がつかない。ひょっとしたら、誰もこの家を買わないかもしれないわ。そんな期待が芽生え始めたころ、一人の男が現れた。現れ方のタイミングも最悪で、メグはぷりぷりしながら男を迎えた。
  • 忘れられない恋人
    -
    七年前、スターを目指してラスベガスにやってきたセレステは、恋人への愛を綴った歌がヒットしたものの、今は場末のバーで歌う身だ。そんな折、元マネージャーのせいで借金を負わされ、追われるはめになった。どこかに逃げなければ……。頭の中にはただ一人の男性しか思い浮かばなかった。フィリップ――かつて愛し、今も愛している人。セレステはいっとき行方不明だった彼が住む町へ向かう。だが、仕事がほしいと言った彼女にフィリップは荒々しく言った。「さっさと僕とベッドに行けば、欲しいものは手に入る」セレステは愕然とした。七年の歳月が彼を変えてしまったの?■恋人が外国で行方不明になったショックに耐えきれず町をあとにしたヒロインを、スターになりたくて彼を捨てたと誤解し、突き放すヒーロー。本作には、あのローンスター・カントリークラブも登場します。ご注目ください!
  • 白百合の令嬢
    4.0
    シドニーで新しく生花店を開いたソーニャは注目の的だった。若く美しく聡明で、アレンジメントの腕もいい。その彼女が伯父マーカスと親しいのがデイヴィッドは不安だった。もしかしたら、裕福な伯父の妻の座を狙っているのかもしれない。出自の不明な女性との結婚など、由緒ある一族が許すはずがなかった。彼女の素性を調べ、正体を明らかにしなければ……。一方、マーカスに連れられて晩餐会に出席したソーニャは、デイヴィッドを紹介され、激しく心を揺さぶられた。彼は明らかに、わたしを財産目当ての女だと疑っている。なのになぜ、すべてを打ち明けてしまいたい衝動にかられるの?■伯父を守るつもりでソーニャの秘密を暴いたデイヴィッド。皮肉なことに、その素性を知ったが故に彼女に強く惹かれていき……。愛の喜びと苦しみを、実力派作家マーガレット・ウェイが大きなスケールで描いています。渾身の一作を、どうぞご堪能ください。
  • 孤独な夜のシンデレラ
    -
    サラは自分の身に起こったことが信じられなかった。上司に内緒で持ち帰った赤いピンヒールの片方が――人気ブランドの貴重な試作品が、行方不明になってしまったなんて。またとないチャンスだったのに。あの靴の記事をうまく書けば、ファッション誌の記者に昇格できたかもしれないのに……。オフィスで頭を抱えていると、思いがけない人物が現れた。一流デザイン会社の若き最高経営責任者(CEO)、ケイレブ・ルイス。サラが何度もゴシップ記事の対象にしてきたゴージャスなプレイボーイだ。ケイレブは例のピンヒールを拾ったことを匂わせてから切り出した。「実は、君を買収しに来たんだ。僕の会社の記事を書いてほしい」■眼鏡に地味な服装で、華やかなファッション界のゴシップを探るサラ。大切な靴を拾ってくれたのは、彼女が密かに思いを寄せていた“王子様”で……。心とろけるシンデレラストーリーです。
  • 情熱から始まる関係
    3.5
    デザイナーのベルはギリシアの小島で大富豪ルーカスを待っていた。彼の妹のウエディングドレスを緊急で製作するため、これからプライベートアイランドに赴くのだ。だが迎えに来たルーカスは尊大な態度でベルに小切手を差し出し、事情が変わったからこのまま帰ってほしいと言う。お金ですべて解決できると思うなんて、どれほど傲慢な人なのかしら。でも、デザイナーとしての将来のために、私にはこの仕事が必要だ。ベルの懇願に、ルーカスは一度だけチャンスを与えようと言ってくれる。喜びいさみ、期待に胸ふくらませるベルは、彼が数週間だけの情事を楽しもうとしているとは想像もしなかった。
  • 偽りの恋の報酬
    3.0
    炎天下、レイチェルは豪華な別荘のインターホンを鳴らした。どうしてもアレッサンドロに会わなければならない。はるばるイタリアまで来たのに、会社の資金繰りはうまくいかなかった。邪魔をしているのが彼なのはわかっている。しかし、アレッサンドロからはすげなく門前払いを食らわされ、レイチェルの視界は涙でかすみ、頭痛はますますひどくなった。それもこれも、すべては5年前の身勝手だった私への復讐なのだ。あのとき父親を喜ばせたかった私は愛よりもお金を選び、プロポーズしてくれたアレッサンドロの目の前で別の人と婚約した──生涯でただ一人、“愛している”と言ってくれた彼を拒絶して。■イタリアのポジタノから始まる激しい復讐のストーリーをメラニー・ミルバーンが華麗に描きます。
  • ボスと秘書の過ち
    3.5
    「ミラノにはきみも一緒に来てほしい」傘下企業の総会に出席するボス、ブレイクに請われ、カーラはあまりに突然のことに困惑を覚えた。夢のような話だが、病弱な母を残して海外へは行けない。だが、ブレイクの執拗な説得に屈し、彼女は母を叔母に預けてイタリアへと旅立った。驚いたことに、専用機の乗客はブレイクと二人きり、着いたホテルでも、彼のスイートルームの続き部屋をあてがわれた。いったい、この待遇は何を意味するの?カーラは考えもしなかった──ブレイクにある思惑があることを。
  • 砂漠に燃える恋
    4.0
    フランキーは不動産会社を経営するハンサムなサイモンと婚約。美しい指輪を贈られて幸せの絶頂にある彼女のもとに、かつて憧れていた幼なじみのザヒドが数年ぶりに突然訪ねてきた。伯父から王位を継いだザヒドは今や中東の国カヤーザフの国王で、ロンドン郊外のこの小さな町を訪れることはめったにない。だが久しぶりに会ったフランキーに彼は明らかに興味を惹かれた様子で、その変身の理由が婚約のせいだと知るや、相手に会いたいと言いだした。ザヒドはいったい何をするつもりなの?フランキーはザヒドの端整な顔を見つめることしかできなかった。我知らずわいてくる熱い思いをもてあましながら。■ずっと憧れていたザヒドとの再会と彼からの誘惑に戸惑うばかりのフランキー。けれどそれは思いがけない運命の始まりで……。
  • 愛されない宿命
    4.0
    キャットは高級レストランで子爵にプロポーズされ感動に震えた。不幸な境遇に生まれ、モデルになったものの、五年前に大富豪アンゲロスの誘いを断ったせいで人生を破滅させられた。どん底から再度這い上がり、今はシーアと名前も変え、人並みの生活を手に入れたばかりかこうして幸せもつかんだのだ。ところが、ちょうどそこに入ってきた男性を見て全身が凍りついた。アンゲロス! あれ以来、一日たりとも彼を恨まない日はなかった。なのにまた私の前に現れるなんて、どういうつもりだろう。口もきけないキャットの前に彼は名刺を置き、電話するよう言って去る。キャットの地獄の苦しみが再び始まろうとしていた。■本当は互いに惹かれながらも、重なる誤解のせいで憎み合うことしかできないアンゲロスとキャット。この恋のゆくえは? 人気作家が描くせつないラブストーリーをご堪能ください。
  • 秘書とボスのクリスマス ナイト家のスキャンダル I
    4.0
    ホリーは3歳のとき、クリスマスイブに母親に捨てられ過酷な子供時代を過ごした。けれど、アルマーニのスーツを着こなすゴージャスなボスのコナーにひと目で恋におちた瞬間から、人生はきらきらと輝きだした。クリスマスイブ、会社のパーティに出席するためセクシーな深紅のドレスに着替えを済ませたホリーは、苦い離婚以来、女性を寄せつけなかったコナーの言葉にとまどった。「ホリー、きみは……すばらしい」ボスにエスコートされ、会場へ向かうホリーには想像もできなかった――便利な機械のような秘書にすぎない自分が数時間後、彼のオフィスで夢の時を過ごすことになろうとは。■憧れのボスと恋に臆病な秘書の、めくるめくイブ。ミニシリーズ〈ナイト家のスキャンダル〉は、華麗なる大富豪3兄弟のセンセーショナルな恋を、北米で人気急上昇中イヴォンヌ・リンゼイが描く3部作です。
  • 侯爵のひたむきな愛
    3.0
    目を覚ましたマリーナは見知らぬ家のベッドに横たわっていた。下着は身につけておらず、隣には裸のタナートン侯爵が眠っている。驚いて悲鳴をあげかけたとき、マリーナはすべてを思い出した。昨夜、嵐で船が難破し、侯爵と一緒に海に投げ出されたのだ。彼は見ず知らずのマリーナを命がけで助け、介抱してくれた……。タナートン侯爵は覚えていないようだが、マリーナは彼と一度だけ踊ったことがあり、以来ひそかに憧れていた。その彼の見せるやさしさに胸を熱くさせながらも、ある事情から姿を隠さなければならないマリーナが去ろうとすると、侯爵は決然と言った。わたしがあなたの力になります、と。■『歌姫に薔薇の花を』で活躍した稀代の放蕩者タナートン侯爵が登場。彼が見つけた運命の女性は謎に満ち、恋は一筋縄ではいきません。侯爵のひたむきな愛は彼女の心に届くのでしょうか?
  • 初恋はいまも心に
    -
    ヨーロッパの小国ジェマニアを統治する王族、ディアマンテ家とエメラウド家の間には取り決めがあった。和平の証に、両家の若き王子と王女を将来結婚させること。そして、その約束があと1週間で現実となるいま、エメラウドの王女ジュリエンヌは自分の身の上を嘆いていた。このまま婚礼の日を迎え、運命に身をゆだねてしまうの?私にはやりたい仕事があるし、なにより愛する男性がいる。長い間ひそかに慕っていた、ディアマンテの皇太子アンドレ。でも私が結婚する王子は、彼の退屈ないとこのほうなのだ!ジュリエンヌはある決意を胸に、アンドレに会いに行く……。
  • 幸せへの航海
    -
    忙しい日々を送る看護婦のラヴデイは、ある晩、親友のリマダから相談を持ちかけられた。恋人との結婚を後見人である従兄アダムが認めてくれないので、なんとか彼の裏をかく手段を考えてほしいという。気が進まずに言葉を濁していたラヴデイだったが、翌日、偶然アダムと顔を合わせて考えが変わった。彼は自己紹介のあとで、突然ラヴデイにキスをしたかと思うと、続けて彼女のことを“お節介な出しゃばり”と非難したのだ。こうなったら絶対リマダの願いを叶えてあげよう。ラヴデイは胸に怒りの炎を燃え上がらせて誓った。
  • テキサスの恋 婚約のルール
    5.0
    テキサス州ジェイコブズビルの病院に勤める医師ルイーズは、パートナーであるドクター・コルトレーンに秘かに思いを寄せていた。だが、彼のほうは何かあるたびに、まるで敵ででもあるかのようにルイーズにつらくあたり……。
  • 心のなかの小箱
    -
    病院で働くメリーは、珍しい血液型の持ち主だった。あるとき彼女の血液がひとりの急患の手術に役立ち、看護師たちはそのハンサムな患者の話題で持ちきりになった。そんな人と希有な共通点を持っていると思うと、悪い気はしない。数日後、食事の許可が下りた彼の病室にトレイを運んだメリーは、ジュールダン・ラニエという患者の抗いがたい魅力に圧倒された。こんなにも心を乱す男性には、決して近づいてはいけないわ。メリーは担当を替わってもらったが、退院した彼から食事に誘われる。断っても断っても諦めないジュールダンにとうとう屈し、メリーはこちこちになってその夜を迎えた。■ハーレクイン草創期に活躍した作家ヴァイオレット・ウィンズピアが、今また熱い注目を集めています。無垢なヒロインが、謎めいた年上のヒーローに心を奪われていく王道ロマンスが人気の秘密なのでしょう。
  • 記憶を返して
    3.0
    エリーズは交通事故のショックで記憶喪失に陥った。病院のベッドにずっとつき添っていた見知らぬ男性が彼女の夫だそうだが、エリーズはまったく信じられなかった。いくらなんでも、何かぴんとくるものがあるはずじゃないかしら?アレハンドロ――若くして多国籍企業のトップに立ち、社交界でも際立った存在の大富豪がわたしの夫だなんて。出会ってわずか1カ月で結婚したと聞かされても、何も思い出せない。アレハンドロの黒い瞳の奥にくすぶる炎を見るたびに、彼女の胸は不安におののき、やがてさらに衝撃の事実がもたらされた。なんと、エリーズは妊娠しているというのだ!■人気作家H・ビアンチンによる記憶喪失がテーマのドラマティックな今作。新作『彼を愛せない理由』も刊行されていますので、こちらもどうぞお見逃しなく。
  • 偽りのハッピーエンド(再編集版)
    3.0
    アンナは実業家ニコスの完璧な秘書だった。二人は抜群のチームワークで事業を拡大していたが、それも一夜の過ちからアンナが妊娠するまでの事だった。ニコスは彼女をクビにし、屋敷に幽閉したばかりか、新しい秘書との情事を楽しみ始めた。アンナはたまりかねて屋敷を飛び出すが、我が子を宿した彼女をニコスが放っておくはずがない。金と権力にモノ言わせ、迫るニコスから逃げられるのか――? ドキドキのラブ・チェイス小説!■本書は、2009年7月に小社より刊行された作品を再編集したものです。
  • もったいないカンケイ
    -
    マンハッタンにアパートメントを持ちフードスタイリストとして活躍するマルゴーは、キャリアもプライベートも順風満帆――と言いたいところだがセックスはかなりご無沙汰だった。隣人たちは階下に越してきたダニエルがキュートだとさかんに噂し、彼で“解消”すればとけしかけてくる。顔もカラダもいいけど、あのいかにもマジメそうな好青年と? 渇きたくはない、でもちゃんと恋もしたい……迷えるアラサー乙女、マルゴーの選択は?■本書は、2010年3月に小社より刊行された『恋はシュガー&スパイス』を改題・再編集したものです。
  • 3回目のキスは…
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    親友の娘を預かることになり、その子の伯父でイケメンの堅物弁護士レオと顔を合わせた。彼はなにかにつけ親友のことを非難する傲慢な男。彼のほうも、わたしのことを信頼できない自由人と思いこんで嫌っている。なのに、住む世界が違うと思っていた彼のことを知るうち、イメージとはギャップのある内面に惹かれてしまい……。先入観を乗り越えて動きだした恋には、まさかのどんでん返しが待っていた!? 自分とは違うタイプの相手が気になったことがある女子に読んでほしい、目からウロコの恋愛小説。■本書は、2009年4月に小社より刊行された『三度目のキスは…』を改題・再編集したものです。
  • 雨に濡れた天使(再編集版)
    3.0
    昼間は派遣OL、夜はカジノのホステス――休みなく働く私の人生はまるで灰色の世界。ある悲惨な事故の代償にやむをえず始めた夜の仕事だったが、そこで理想の男性と出逢った。でも私には、自分だけ幸せになってはいけない理由がある。だから、せめてほんの少しの間でも彼とステキな思い出を作りたかった。ただそれだけだったのに……。すべなき状況におかれ、なけなしの恋の夢を見る主人公を描いた、感涙必死の、セツナすぎる物語。■本書は、2008年9月に小社より刊行された作品を再編集したものです。
  • 長い誤解
    4.0
    伯母の遺品整理のため、フィリッパは久々にガーストン邸を訪れた。ガーストン家の家庭教師だった伯母にここで育てられた彼女は、11年前、大学生だった当主の孫スコットと熱烈な恋に落ちた。だがある時、他に好きな人がいると言って自分から身を引いた――彼が大事な館を継ぐには、それしか方法がなかったのだ。お腹に命が宿っているのを知ったのは、そのあとのこと……。彼女の物思いを破るように、とつぜん車の音が響いた。外を見ると、へこんだ高級車と息子のサイモン、そしてスコットの姿がある!なんとサイモンが、誤ってスコットの車を傷つけたという。スコットは容赦なく彼女を罵り、ある方法で償うよう求めてきた。
  • 愛が凍てつく前に
    4.0
    ジャネットはクライアントのもとを訪れた際、ウェイド・ホルト――10年前に突然別れを告げて姿を消した元婚約者と再会した。今や大企業の辣腕社長となっている彼の冷酷な態度に衝撃を受け、ジャネットはその場から一目散に逃げ出した。翌週、ジャネットの職場を突きとめたウェイドが乗りこんできて、激しい敵意に満ちた声で吐き捨てるように言う。「僕に愛を誓いながら、君は平然とほかの男と結婚した悪女だ!」ジャネットはあっけにとられた。この人はなにを言っているの?あれからずっと私はだれともつき合わず、彼のことを思い出して涙で枕を濡らす夜もあるというのに……。■シリーズを代表するベテラン作家、レベッカ・ウインターズがお届けする切ない再会の物語。〈恋を大捜査〉3部作で活躍した面々も登場して花を添えています。どうぞお見逃しなく!
  • 愛を忘れた花嫁
    3.0
    リンが離婚を宣言した直後、夫は事故に遭い亡くなった。遺品の中から見つけた日記には耐えがたい記述が……。“妻が不感症だから愛人を作った”ひどく打ちのめされたリンは、かつて愛し、その想いが実ることのなかった亡夫の兄、ソーヤーに慰められるうちに彼と一線を越えてしまう。そして思いがけない妊娠。だが、亡夫の子である可能性も否めない。とまどうリンにソーヤーは申し出る――どちらの子であろうと後継者として迎えたい、と。リンは悩んだすえ、彼の1年限りの花嫁となることに同意した。■明るい作風で人気のエミリー・ローズが、官能的な大人の恋を綴った異色の作品です。終盤明らかになる、二人を幸せに導く衝撃のある秘密とは? 劇的な展開をご堪能ください。
  • 大人の恋の始め方
    3.5
    アイルランドから、姉が住むニューヨークを訪れたテスは、ふとしたきっかけで、サマンサという女の子の面倒を見るようになった。サマンサは姉の上司の娘で、父親のマットはまだ30代前半。目を奪われるほどすてきなのに、会社の経営に明け暮れてばかりいる。彼は離婚した妻が亡くなり、仕方なく子供を引き取ることにしたらしい。サマンサは何人ものナニーをやめさせてきた手のかかる女の子だが、ファッションの話題で盛りあがり、テスとはすぐに打ち解けた。そしてマットも娘と話ができる機会が徐々に増え、子供を持つ夫婦のような時間を、テスと過ごすようになっていく……。ある夜、テスは彼にバージンを捧げた。だがそのあと待っていたのは、2人の関係が結婚に行き着くことはないと言う、彼の冷たい拒絶だった。
  • 幼すぎた愛
    3.5
    伯爵だった夫が多額の負債を遺して世を去ったあと、キャットは領主館の女主人として日々を過ごしていた。ある日、思いもよらない客が彼女を訪ねてきた。17年ほど前、母親に捨てられて路頭に迷っていたところを、キャットの父によって保護され、養子に迎えられたヒースだ。彼とキャットは幼い愛を育んだものの、兄や後に夫となる男たちから、いわれのない差別と侮辱を受け続け、彼は10年前に家を出た。今のヒースは様々な事業で成功し、外見も見違えるようになっていた。そんな彼が、兄と、そして伯爵家への復讐を誓って帰ってきた事実を、キャットはほどなく思い知らされることになる……。■イギリスの傑作古典をもとに、現代の作家たちが新たなロマンスを描く好評企画、第4弾。最終作はエミリー・ブロンテの『嵐が丘』をモチーフに、K・ウォーカーが領主館で繰り広げられる愛憎劇を描きます。今なお色あせない、名作の世界をぜひお楽しみください。
  • エーゲ海にとらわれて
    4.0
    ゾーイは一躍、時の人となった。両親の事故死により、彼女とまだ赤ん坊の弟が、ギリシアの大富豪テオ・ケネリスの相続人となったからだ。マスコミが騒ぐなか訪ねてきたテオの代理人を見て、ゾーイは驚いた。数々の美女と浮き名を流す大物実業家、アントン・パリス。彼は年老いたテオに代わり、ケネリス社の経営も見ていた。「僕がここに来た目的はわかっているね?」祖父に頼まれて弟を引き取りに来たのなら、渡すものですか――父を見捨て、長く絶縁状態にあった祖父になんて。だが数時間後、彼女はアントンに騙されたも同然でギリシアに旅立った。■魅力あふれるギリシア人大富豪との狂熱の恋――美しいエーゲ海の島でゾーイを待っていた運命とは? ミシェル・リードが描く情熱のロマンスを、どうぞご堪能ください。
  • ダークスーツを着た悪魔
    3.8
    「君の父親はどこにいる?」買収した会社に乗り込んできて、デイモンはポリーにいきなり切り出した。世間ではビジネス界の大物がなぜ小さな広告代理店に興味を持つのか、不思議がっているけれど、ポリーにはわかっていた。会社が乗っ取られたと知れば、雲隠れした父が連絡を取ると考えたのだ。でもデイモンの妹と駆け落ち中に、そんなことをするとは思えない。恋多き父は仕事など二の次で、いつも若い恋人に夢中だから。「本当に知らないの」妹を心配しすぎる彼も、過保護だと思うけど。それより、父の会社をこれからどうするかは今やデイモン次第だった。ポリーはともに働いてきた社員たちを守るため、立ちあがった。
  • 銀色に光る海で
    -
    ファンは海辺の屋敷で家政婦として暮らしていた。しかし実は、失踪した父の跡を継ぎ、密輸団の頭領を務めている。ある日、屋敷に新しい主人がやってきた。海軍で武功を立て、巨万の富を手に入れた公爵家の次男、ジョージ・クレアモントだ。彼の姿を前にして突然湧きおこったときめきを、ファンは胸の奥底に追いやった。こんな思いを知られれば、自分の本性を白日のもとにさらすうえ、部下たちをも危険に陥れることになるのだから。■海の上での女性のいない生活に慣れた彼は、屋敷で悪戦苦闘し……。
  • オリンポスの咎人 ギデオン
    2.0
    遥か昔より、ブダペストの町には天使とも悪魔ともささやかれる美しい男たちがいた――それはギリシャの神々に呪いをかけられ、心に魔物を閉じ込められた不死身の戦士たち。その中のひとり“嘘”の魔物を宿すギデオンは、仲間が捕らえた女スカーレットに妙な懐かしさをおぼえていた。すると彼女はかつてギデオンの妻だったと告げ、彼は衝撃を受ける。結婚していたことどころか、彼女のことさえまったく記憶にないのだ。ギデオンはそれ以上の説明を拒むスカーレットから真実を引き出そうと決意する。彼女を誘惑し、快楽の虜にして。
  • 君がいるあの場所へ
    -
    帰宅して居間のドアを開けた瞬間、エリーは凍りついた。ブレット! いつ戻ってきたの?ブレットは、エリーの亡き恋人の親友だ。十一年前に恋人トムを事故で失ったとき、エリーは度重なる試練に追いつめられ、途方に暮れていた。そんなエリーに手を差し伸べてくれたのがブレットだった。“僕の家を提供し、経済的支援をしよう”信じ難い提案だったが、エリーは受け入れるしかなかった。そして今、医者としての長期出張を終えブレットは帰ってきた。またしても信じられないような提案をたずさえて……。
  • 結婚の罠
    3.3
    サラは意地の悪いいとこの罠にはまり、彼女と自分のフィアンセが抱き合う姿を目撃してしまう。ショックで茫然自失のまま部屋を飛びだしたサラは、気づくと会社にむかっていた。本当に最悪の気分だわ……。同僚のデスクで見つけたブランデーを一杯あおったサラは、出張中のはずのボス、アレックスが突然現れたので驚いた。サラは普段、プレイボーイの彼の尻ぬぐいばかりさせられている。たまには私がボスを困らせたってかまわないはずよ。サラはアレックスに全てをぶちまけると、大胆にも胸に飛び込んだ。
  • 復讐は炎のごとく
    -
    受話器から冷たく傲慢そうな夫の声が聞こえてきたとたん、キャサリンは後悔した。なぜ電話してしまったのかしら?夫のビートと別居して3年になるが、2人のあいだに、いまだ愛憎の炎が熱く燃えさかっている事実に彼女は愕然とした。富と容貌に恵まれたビートの周囲には常に女性の影がつきまとい、キャサリンはさんざん苦しめられた。でも、彼は息子の父親だ。息子のことで相談できるのはビートしかいないのだ。結局2人の話し合いは決裂し、キャサリンは失望するが、翌朝、彼女の家の前に興奮冷めやらぬ様子のビートが現れて……。
  • 甘い闇の記憶
    2.3
    カレッジは唯一の肉親である祖母の手術費を捻出するため、職を求めて、大富豪ギデオンの屋敷を訪れた。面接の際、彼の男性的魅力に圧倒されたカレッジは、一方で奇妙な既視感にとらわれ、かすかな不安を覚えた。幸い職を得て順調にスタートしたかに見えた彼女の新生活は、ある出来事を境に激変する。カレッジは突然思い出したのだ──雇い主が“初恋の人”だということを。たぶん、ギデオンは私のことなんて忘れているわよね?
  • ラヴェンダーの密約
    -
    結婚適齢期をとうに過ぎて23歳になったラヴェンダーは、いつか幸せな結婚をすることを夢見ていた。理想の夫に思い描くのは、バーナバス・ハモンド。優美な顔立ちに気品あふれる物腰の彼はあまりにすてきで、ラヴェンダーはときおり挨拶をするものの、親しくなれずにいる。そんなある日、森を歩いていた彼女は聞き慣れない音を耳にした。息をひそめて近づくと、バーナバスが友人と剣の試合をしている。表情は真剣そのもので、体はしなやかでたくましい。その姿に見とれ、ラヴェンダーが誤って音をたてたとき、バーナバスにのぞき見していたところを見とがめられ……。■ドラマティックで華麗な物語で人気のニコラ・コーニックの作品をお届けします。ヒロインは『運命の遺言状』でヒーローをつとめたルイス・ブラバントの妹、ラヴェンダーです。
  • 運河の街
    -
    人との出会いによって生活全般が大きく変わることがある。エミリーの場合は十月半ばの冷たい雨の朝に、道の曲がり角で一人の男性と正面衝突したことがきっかけだった。彼女は病院で実習中の看護学校二年生。その日、夜勤明けでくたくたに疲れていたエミリーは、通い慣れた道をうつむきかげんで下宿に向かっていた。ぶつかったとたん男性は不機嫌な声で文句を言った。が、穏やかな表情のエミリーにほほ笑み、散乱したものを拾い始めた。親切にも下宿まで送ってくれた彼に病院でのことを話したけれど、部屋に入ってから彼女は、いつもと違うおしゃべりな自分に気づいた。
  • ようこそ愛へ
    4.3
    すでに母親を亡くしているデボラは、継父も病気で失った。「おまえに譲るものは何もない。この屋敷から出ていってくれ」冷酷な義理の兄と姉にそう告げられ、デボラは仕事を探した。幸いにも、職業紹介所で偶然出会った亡き母親の友人が、脳卒中で寝たきりの老いた夫人を世話する仕事を紹介してくれた。住み込みで働き始めた彼女は、やがて夫人の家族の本心を知った。この人たちは夫人の回復など願わず、その遺産だけを狙っている。夫人を元気にしてあげたい。でも、どうすればいいのだろう?ある日、かかりつけの医師が有名な専門医を連れてきた。サー・ジェイムズ・マーロー――青く澄んだ瞳の頼もしそうな男性。デボラは相談を思い立ち、彼の車を帰り道で懸命に呼び止めた。
  • 不実なシーク 富豪一族の伝説 VII
    4.0
    国際弁護士のイーデンは、中東の王国カーミスタンとの取り引きのため、会議室に足を踏み入れたとたん、凍りついた。どうして、ベン・ラムジーがここにいるの?しかも、彼がカーミスタンのシークだなんて!突然、六年前の甘く苦い思い出がよみがえった。弁護士だという彼とパリで出会い、またたくまに恋に落ちたけれど、彼はベッドで眠るイーデンを残して忽然と姿を消したのだ。ベンは、この再会をかねてから準備していたらしい。なぜ今になって現れたの? これからどうしようというの?イーデンは、シークの衣装と権力を身にまとった彼を呆然と見つめた。■大作家ノーラ・ロバーツが「読む者の心をとらえて放さない」と絶賛するケイシー・マイケルズの実力が大いに発揮された一作です。
  • きまじめな誘惑
    3.5
    大学生エリザベスは、とある新聞記事に興味をもった。危険を顧みず、水難事故から母子を救った男性の話は、研究論文のテーマ“英雄論”にぴったりだ。さっそくその英雄ゲイブに会って詳しい話を聞くため、エリザベスは夏休みを兼ね、ケンタッキー州を訪れた。だがゲイブは、想像とはまるで違うプレイボーイ。しかも、インタビューさせてほしいと彼女が頼むと、セクシーな笑みを浮かべ、とんでもないことを言いだした。「質問1回につき、キス1回。それが条件だ」
  • 無邪気なシンデレラ
    2.7
    飼料店で働くサッシー・ピールは横柄な店長にこき使われ、いやがらせも受けている。だが、病気の母と幼い義妹を養うためだと耐えていた。ある日、店にジョンと名乗る男性がやってきた。聞けば、近所の牧場を立て直すために雇われたのだという。ジョンは、なにかとサッシーのことを気にかけ、ついには店長のいやがらせからも救いだしてくれた。家族に対しても思いやりを見せてくれるジョンに、サッシーはしだいに惹かれていった――彼の正体を知らないまま。■ダイアナ・パーマーの2部作をお届けします! 『涙にぬれた口づけ』の二人が結ばれるのに一役買ったジョン。新たなビジネス展開のためやってきた町で無邪気な女性と出会い……。●本書は、ニンテンドーDSソフト『大人の恋愛小説DSハーレクインセレクション』に収録された作品を書籍化したものです。
  • ボスは罪なプレイボーイ
    3.0
    「元気にしていたかい?」事務仕事に忙しいヘザーの前に、忘れもしない男性が1年3カ月ぶりに現れてほほえんだ。弁護士だったジェイクはなんと新しいオーナーとして、その日からヘザーの上司となった。彼と過ごした、あの夢のような一夜。ヘザーはそのとき授かった娘を、大切に育てている。ジェイクにどう告げようか?彼は娘を愛してくれるだろうか?悩むヘザーの気持ちも知らず、ジェイクはヘザーに急接近してくる。■『ボスに贈る宝物』のヒーロー、ルークの双子の弟、ジェイクが登場! 豪華でセクシー、それでいてとびきり切ない恋を、人気急上昇中のキャシー・ディノスキーが描きます。『ボスと甘い週末を』の関連作としてもお楽しみいただけます。
  • 一夜だけの婚約者
    4.0
    自宅でパソコンで顧客とやり取りし、秘書の仕事をこなすイブ。このバーチャル秘書は理想的な働き方だとイブは思っていたが、顧客の1人、レオ・ザモスに対しては細心の注意を払っていた。大富豪で常に女性との噂が絶えない彼とは、3年前、あるパーティで出会って熱烈なキスをかわしたことがあるからだ。レオはそれがイブだったとは気づいていないが、知られてしまえばこの職を失ってしまう。だがそんなある日、イブをとまどわせる事件が起きた。レオが交渉する企業が既婚の信用できる取引相手を求めてきて、独身のレオは一夜だけイブを婚約者に仕立てあげることにしたのだ!
  • 許されない結婚
    3.0
    ジョージーは姉の結婚式で中東の王国ザラクを訪れ、目をみはるほどゴージャスな男性と出会った。イブライム。ザラクの王子で、エンジニアとしても財を成した人。ひと目で彼に惹かれ、情熱のおもむくままに夜をともにするが、どうしても一線を越えることはできなかった。私は人には言えない大きな秘密を抱えているから。だが数カ月後、姉に呼ばれて再びザラクを訪れ、イブライムと再会したジョージーには自分を抑えることは難しかった。心の声に従って、彼と結ばれよう。その決心が、ある悲劇の始まりになることをジョージーは知らなかった。■砂漠の国での熱いロマンスを描いて大好評だった『砂漠の夜の誘惑』のスピンオフ作品です。前回のヒロインの妹であるジョージーと王家の末弟イブライムとのせつない恋のゆくえは?
  • オフィスの恋人
    4.0
    出張先から戻ったリビーは青ざめた。父の会社が破産寸前で、住み慣れた家も失いそうだと知ったのだ。長年融資をしてくれていた実業家が亡くなり、その孫ラファエルが、一括で返済を求めてきたのだという。なんて冷酷な人なのかしら?リビーは怒りを覚え、直談判に行くが、相手を見て息をのんだ。昨日、私が車で轢きそうになった男性だわ!しかもあのとき、彼に一目惚れし、怪我も忘れてキスをかわした……。当惑しながらも返済猶予を懇願するリビーに、彼は冷たく告げる。「僕のもとで働くんだ。それに、僕とベッドをともにすること」■思いがけなく出会って惹かれた相手は、家族にとって敵だった!彼を憎みながらも惹かれていく複雑なヒロインの姿を大人気の作家がセクシーに描きます。キム・ローレンスの作品はハーレクイン・セレクトからも発売中です。あわせてお楽しみください。
  • 誘惑に満ちた再会
    3.0
    両親の結婚30年を祝う席で、シエナは我が目を疑った。まさかロンドンのレストランでニックと会うなんて。かつて、恵まれない家庭に育ったニックを父が支援していた関係で、シエナと彼は兄妹同然の仲だったが、5年前に一夜をともにした翌朝、気まずく別れたのだ。今や大物実業家になったニックには恋人が、シエナには婚約者がいたが、2人は互いを強く意識する。その夜、シエナのもとに婚約者からメールが届いた。“別の女性を愛してしまった。君の幸せを願っているよ”悲嘆にくれているところへ、ニックから電話が入る。
  • 彼を愛せない理由
    3.5
    リリーは挙式を目前に婚約者に裏切られ、ミラノに住むおばのもとにしばらく滞在することになるが、一つだけとても気がかりなことがあった。アレッサンドロ――少女のころから憧れていた男性との再会だ。不幸な少年時代を送った彼は、地元の名士であるおばに目をかけられ、イタリア有数の実業家と言われるまでに名をあげた。だけど傷心を抱え、誰も信じられない今、ハンサムなうえに名声も持つプレイボーイに心奪われたくはないのだ。複雑な気持ちを抱えてリリーはミラノに向かう。思いもかけない出来事が待っていることは想像もせずに。■ハーレクイン・ロマンスのトップ作家ヘレン・ビアンチンが描く、愛に傷ついたヒロインとそれを見守るヒーローのはらはらするラブストーリーです。華やかな背景もたっぷりご堪能ください!
  • ティアラは似合わない 取り替えられた運命 I
    5.0
    デリで働くキャロは将来自分の店を持つことを夢見ていたが、不幸にも勤め先は倒産し、婚約者からは捨てられてしまった。臨時雇いの職にありついて傷心を癒そうとしていたある日、寄宿学校時代の親友ロッティからメールが届く。ロッティはヨーロッパの小国モンリュースのプリンセスで、自由がないことと、皇太后からの縁談攻撃を普段から嘆いていた。今回のメールによれば、次期王位継承者であるフィリップとの縁談が、双方の意思とはまったく無関係に進められようとしているという。そこで、キャロはロッティから縁談をぶち壊す手助けを求められた。今すぐモンリュースに来てフィリップの恋人役を演じてほしい、と。■同じ寄宿学校出身のキャロとロッティは身分の差を超えた親友同士。ある日、二人はそれぞれ見知らぬ世界に足を踏み入れることに……。5月5日刊ではロッティの物語をお届けします。どうぞお楽しみに。
  • 忘れえぬ初恋
    3.0
    キャスリンは風の吹きすさぶ崖の上で水平線に目を凝らした。10年前のあの日、わたしがあんなことを言い出さなければ、愛しいディコンが海賊にさらわれることはなかったのに……。わが家に戻ると、思いがけない知らせがキャスリンを待っていた。ディコンの行方をさがすため、彼の父親とおばとともに、ヴェネチアに向かうことになったのだ。長い船旅の末にヴェネチアにたどり着いたあと、一行は大商人ロレンツォ・サントリーニに協力を求めるべく、運河に面してそびえ立つ壮麗な館を訪ねた。莫大な富を持つ館の主の冷酷な顔を見て、キャスリンは愕然とする。彼がディコンとまったく同じ珍しい瞳の色をしていたからだ。■読者に絶大な人気を誇るアン・ヘリスの待望の新作を、1年ぶりにみなさまにお届けいたします。地中海を舞台に繰り広げられる純愛の物語をお楽しみください。
  • ボスは宿敵
    4.0
    父の死はある大企業のせいだと考え、ペイジは、その会社のトップ、ブライス・レキシントンの調査を始めた。父を追いつめた証拠をつかむために秘書として潜入する計画を立てた。いざ面接の段になり、ペイジは宿敵の存在感に圧倒される――権力、富、そして端麗な容姿の見事な融合。心が一瞬くじけそうになったが、なんとか採用までこぎ着けた。だがそれは、ペイジの動きを事前に察知したブライスが彼女を見張るために巡らした策略にすぎなかった。
  • 運命の鎖
    3.7
    なんて失礼な男なんだろう―それにあの氷のように冷たい目。ウィルトシアの領主館でガイドをしているスザンナは、公開されていない翼の回廊で初めてこの男に出会った。次に彼と会ったのはメイベルおばさんが倒れたとき。有能な脳外科医のバウアズベンティンク教授だと紹介される。力になれなかったことをわびる教授は、思いやりにあふれていた。おばを亡くし独りぼっちになったスザンナは、今まで住んでいた敷地内のロッジを立ち退くよう言い渡された。同時に仕事も失って途方にくれるスザンナの前に再び彼が現れる。彼は援助を申し出たが、スザンナはそれをはねつけてしまった……。
  • 虹に憧れて
    -
    オリンピアは幼いときに両親を亡くし、引き取られた伯母の家でこき使われていた。男性との出会いもなく、結婚を夢見ることもない。そんな暮らしに、ある日、小さな事件が起こった。外出先の美術館でころんだオリンピアを、立派な紳士が助け起こしてくれたのだ。その紳士は高名なオランダ人医師ワルドーで、親切にもタクシーで家まで送ってくれた。それからワルドーはしばしば訪ねてくるようになり、驚いたことに、ほどなくオリンピアに結婚を申し込んだ。
  • テキサスの恋 目を開けてキスして
    4.5
    コリーンは夫バリーの事故死で二年間の結婚生活を終えた。葬儀の日、背の高い男性テッドが冷たい目で彼女を見つめていた。いとこのバリーを殺したのはおまえだ。テッドの目はそう告げる。かつてコリーンの愛を受け取ってくれなかったテッドは、今また、世間の噂を信じて彼女を非難する。コリーンは打ちのめされ、つまずいて転びそうになった。とっさにテッドが彼女の肩をつかんで言う。「なんのまねだ?」「わざとじゃないわ。あなたにはなにひとつ求めていない……」彼はわざと耳元でささやいた。「昔求めた僕の愛さえも?」
  • シークレット/リグレット
    4.0
    もう、噂に人生を振り回されたくない。シーリアには、まじめな努力の末に昇進したのに、“枕営業”だとささやかれて会社を辞めた経験があった。今度の会社では実力を認めてもらいたい。そんな彼女の次なるクライアント候補は、業界きってのモテ男が経営する大企業。慎重に契約交渉を進めようとした矢先、その魅力的な実業家からリゾート島への同行を求められ……。周囲の目が気になって恋が立ち往生してしまう、悩める女子の物語。●本書は、2011年3月に小社より刊行された『日曜までフィアンセ』を改題・再編集したものです。
  • 元カレの本音
    2.0
    卒業式の夜にバージンも卒業――人生初の彼氏、ジェスにすべてを捧げるつもりでいたのに、ケイティのロマンチックな夢ははかなく散った。まさか断られるとは。わたしのなにがいけなかったの? そのナゾと赤面体験の記憶だけが残った。13年後、ひょんなことからジェスと再会を果たした彼女はある計画を思いつく。男としてのプライドを弄び、あの時の仕返しをするわ! 大胆さの裏に隠された純な想いを描くエロピュア系恋愛小説●本書は、2007年11月に小社より刊行された『したたかな仮面』を改題・再編集したものです。
  • 息づく素肌
    -
    たった一夜のSEXで妊娠。相手はよりによってリッチな遊び人の外科医。気の合う同僚だったベンが、あの夜は見たこともないほど絶望していて、カーチャはついほだされたのだった。だけど彼は私の事を好きなわけじゃないし、ましてや子どもなんて望むはずがない。女だから、妊娠したからといって、愛されたり完璧な母親になれるとは限らないのだ。カーチャは独り哀しい決断をするが……。男女の心の襞を優しく細やかに辿る感動作。●本書は、2009年8月に小社より刊行された『アマルフィの庭』を改題・再編集したものです。
  • 恋愛・処女・事情
    -
    顔やスタイルが悪いわけじゃない、と思う。男の人に好かれたことだってある。だけどピンと来る人はいなかったし、踏み出す事もなんとなく怖くて、いいオトナになるまで恋愛未経験のまま来てしまった。そんなエマが初めてときめいたのは上司として出会ったルカ。仕事ができて、ルックスがよくて、笑わせてくれて。でもそんな完璧な人と釣り合うはずないし……。そんな“恋愛後ろ向き大人女子”に贈る、希望とエールが込められた1冊!●本書は、2010年11月に小社より刊行された『秘書とボスの心得』を改題・再編集したものです。
  • 危険な花嫁 ビューティフル・ワイフ II
    3.0
    ★彼は自他ともに認めるプレイボーイ。この恋心は決して彼に知られてはならない。★親友二人と家事の請負会社を経営するサブリナ。今回の仕事は、エレクトロニクス会社の社員の家族向けに催されるハロウィーン・パーティのセッティングだ。ところが、そのパーティ会場で、そそっかし屋のサブリナは、社長のケイレブを殴り倒し、大怪我を負わせてしまった。大切な顧客を失っては一大事と、彼女はケイレブの自宅に謝罪に出向く。するとケイレブは償いとして、怪我が治るまでの身のまわりの世話と、結婚目当てに見舞いに訪れる女性たちの撃退を持ちかける。これも仕事のためと、サブリナはしぶしぶ提案を受け入れた。やがて二人の熱く甘い恋人ごっこが始まった。軽薄な男、不注意な女と、胸の内でひそかにののしり合いながら……。
  • 闇に抱かれて 復讐のメッセージ III
    -
    ★あんな衝撃的な出会いをどうして忘れられよう。たとえ記憶から消してしまいたくても。★ロミーは結婚式を明日に控えていた。ふしだらな母親に育てられたことにコンプレックスを抱く彼女は、堅物のマークを結婚相手に選んだものの、心は不安に揺れていた。そんな気分を収めきれずに部屋を飛び出し、エレベーターに乗った。そしてあろうことか乗り合わせた男の顔に目を奪われ、見つめ合う。明日結婚する身だというのに……。しかもまずいことに、エレベーターが途中で止まってしまった。意識し合う男女にとって、閉ざされた暗闇はあまりにも危険だ。二人は思わずキスを……。そのあとで、驚くべきことがわかった。男は、結婚式でマークの付添役を務めるドミニクだったのだ。彼は、知らなかったとはいえ自分に親友を裏切らせたロミーを憎んだ。そして復讐を誓った。五年後、ようやくその復讐の機会が訪れ、ドミニクはセント・フィアカーズ・ヒルの自宅に彼女を呼び寄せた。
  • プリンセスは逃走中
    -
    ジョシーは地中海の島国、モンクレール王国のプリンセス。寄宿学校時代の親友の結婚式のためにカリフォルニアを訪れたが、彼女はいま大きな問題を抱えていた。二十五歳の誕生日までに夫を見つけなければ、王国の首相の悪巧みにより、大金持の狡猾な老人と結婚させられるのだ。親友の協力を得て結婚式の会場から抜け出し、ジョシーはロデオ大会が開かれている競技場に潜り込む。本当に結婚したい相手が現れるまでの数カ月、いくらかの報酬と引き替えに便宜結婚を承諾してくれる男性を求めて。幸運にもバックという男性に出会い、なんとか交渉が成立した。ジョシーは自分の身分を隠して彼と結婚式を挙げたが、実は、彼のほうも正体を偽っていて……。
  • あなたの腕に帰りたい
    -
    ★いったい彼女は双子の姉なのか、妹なのか?ラファエラなら人妻、でもレイチェルなら……★旧友ルークから、中米で墜落した自家用機の捜索を依頼され、マイカ・ドレイクは早速現地へと赴いた。飛行機にはルークの妹である双子のラファエラとレイチェル、そしてラファエラの幼い娘二人が乗っているはずだ。しかし、事故現場にはパイロットと女性一人の遺体しか見あたらず、子供たちの姿もない。ルークの話では、姉のラファエラは気が強く、派手で浮気性、妹のレイチェルは子供好きで地味な、おとなしいタイプだという。だからこそ、装身具を何も身につけていない遺体を見て、死んだのは妹のほうだと即座に断定したのだ。やがて子供連れの若い女性を捜しあて、彼女の勇気と美しさに、感動と場違いな欲望を覚えたとき、マイカはふと疑問を感じた。この女性は本当に姉のラファエラなのか?その問いに彼女はこう答えた。「わからない。何も思い出せないの」
  • ひとときの恋でいい
    -
    ★ミシェルはカリブ海クルーズに出発した。あとくされのない、旅先の情事を求めて……★人工授精の措置を受けるミシェルにとって、問題は子供の父親の顔だった。生物学的なことはよくわかっていても、見た目も、人柄もまったくわからない。それなら、いずれ顔を思い浮かべるときのためにケビン・コスナーのような人と恋をすればいい。そう思って、カリブ海豪華客船の旅に参加し、彼女は無事目的を果たした。偶然にもケビンというすてきな男性と姓も名乗らないまま、すばらしいひとときを過ごしたのだ。ところが、旅から戻って妊娠に気づいたミシェルは、訪れた病院で医師の白衣を着たケビンと再会した。彼女の妊娠を知ったケビンは、そして子供の本当の父親は……?■束の間の恋と知りながら愛し合い、別れたあと、むなしい日々を過ごしていた二人。奇跡を信じるあなたに、ディザイア期待の新人アン・イームズが愛と笑いと感動を送ります。
  • キスで誘惑 今月の恋人
    -
    ★若く美しく、天使のように無邪気なリリー。彼女を守るのはおれしかいない!★曾祖父が亡くなり、二十三歳のリリーにテキサスの風変わりな宿屋〈コーヒーポット・イン〉が遺された。その曾祖父から、今までそこを任されていたのが、無口でハンサムでたくましいブライアン。突然現れて〈コーヒーポット・イン〉に住み着いたリリーは、彼にとって、まさに降ってわいた災難だった。見かけはともかく、リリーはまだまだ子供だ。純真な乙女だ。現実の世界をまったくわかっていない。若く美しいリリーを見た男性客は、既婚未婚を問わず、皆息をのむ。そんな男たちから、誰が彼女を守る?気のないふりを続けながら、ブライアンはリリーの一挙一動に目を光らせていた。
  • 嘘つきな恋人
    3.7
    ★ひと夏の恋は終わっていなかった。彼女にとっては……そして彼にとっても。★大勢の客でにぎわうロンドンのナイトクラブでエロイーズは思いがけずマーカス・クーヴァリスと再会した。ギリシアの島で休暇を過ごしていた十九歳の彼女が、ひと目で恋に落ち……その後二度と会うことのなかったマーカス。初めてのデートを楽しんだ日の翌朝、彼は病気の父を見舞うため島を離れ、それきり戻ってこなかった。エロイーズは待った。彼からの連絡を待ち続けた――彼女の人生に影を落とす、ある事件が起きるまでは。あれから五年。マーカスも彼女を捜し続けていた。けれども、彼の胸を熱く燃え上がらせているのは恋ではなく、復讐の炎。彼をだましたエロイーズへの復讐心だった。そうとも知らず、エロイーズは彼とダンスをし、翌日のディナーの誘いにも応じた。ひそかな不安は胸にしまい込んで。
  • いつか結ばれる日が
    1.0
    ★たとえ禁じられても愛の炎は燃え続ける。ひそかに、熱く、激しく……。★十八歳でスーパーモデルとなったリディアは華やかな生活の中でブレインと出会い、たちまち恋に落ちた。婚約したのもつかの間、二人の仲を残酷にも引き裂いたのはブレインの父で実業界の大物ヘンリー・コールドウェルだった。二人がどうしても別れなければならない理由――それはヘンリーの口からリディアだけに語られ、彼女は黙ってブレインの前から姿を消した。あれから十三年。リディアはモデルとしてのキャリアを捨て、今では子供の世話を引き受ける人材派遣会社の共同経営者だ。あるとき、バミューダで十二歳の少年の世話をする仕事が舞い込み、彼女はリフレッシュを兼ねてその仕事を自ら引き受けた。バミューダの青い空の下で待っている少年の父がブレインだとは夢にも思わずに。
  • 結婚はだめ
    3.0
    ★もう二度と男性は信じたくなかった。あなたの銀色の瞳に引きこまれてしまうまでは。★勤めていた会社が倒産し、大手のケイン・エレクトリカルに、社長秘書の職を求めてキムは面接に行く。若くして結婚した夫と死別し、現在は、四歳になる娘と二人暮らし。短かった結婚生活は夫の暴力と屈辱に満ちていて、貧しくても平穏な今の生活はキムにとってかけがえのないものだ。社長のルーカス・ケインは、傲慢で冷酷な人物のようだった。その瞳はとても冷たく、キムを嘲笑っているようにすら見えたが、彼女は幸運にも採用された。娘との生活を支えるため、キムはいい秘書になろうと決心する。そしてときおり見えるルーカスの思いもかけない優しさに、夫の死後、閉ざしていた自分の心が少しずつ溶けていくのを感じる。かつて、夫の墓の前で誓った言葉は今も忘れていないのに……。
  • ひと夏の魔法
    4.0
    ★映画監督の秘書として意気揚々とフランスへ。だが現実はまるで違って……。★ポリーは映画監督の秘書の仕事に応募して採用され、有頂天で南フランスにある監督の別荘へ向かった。ところが秘書とは名ばかり。実際には監督の妻にこき使われ、ある夜開かれたパーティーではメイド役をさせられる始末だった。ハリウッドスターが集まる華やかなパーティーで、フリルつきの帽子とエプロン姿のポリーはドアベルの音を聞いて、客を出迎えに玄関へ出ていった。ドアの向こうに立っていたのは……サイモン!サイモンは幼なじみで、ポリーの両親に頼まれ、自分の別荘へ行く途中、彼女の様子を見に寄ったという。サイモンが監督の妻にとって重要人物だとは夢にも思わず、ポリーは、彼とパーティーを抜け出し庭でおしゃべりしていた。それを監督の妻に見とがめられ、彼は婚約者だと言ってしまい……。
  • 二十四時間のシンデレラ
    -
    ★幸せになるはずだった結婚。だが花婿は悪魔の心を隠していた。★十七歳のとき、リリーは火事で両親を失い、弟とふたり残された。その弟は三年前、ギター片手に家を出ていき、以来、行方がわからない。苦労の連続だったリリーだが、愛する人にめぐり合う。ハンサムで、ウエーブを描く赤褐色の髪がすてきなローナン。知り合って二カ月だけれど、ふたりは夫婦になる……。ところが、結婚式の当日、彼は髪を短く切りそろえていた。違和感が胸をかすめる。しかも式が終わると、夫が運転する車は空港ではなく見知らぬ邸宅へ。ここが新居だと言い、家を案内する夫はどこかよそよそしかった。けれど幸福の頂点にいたリリーに不幸の序曲は聞こえなかった。初めての夜のすばらしさ! 幸せな朝を迎えたリリーを待っていたのは、なんとローナンからの別れの言葉だった。「僕は出ていく。理由を知りたければ君の弟にきけ!」
  • 危険な恋のドライブ 生涯に一度の愛を I
    -
    父の家を出たばかりのヤンシー・ドーキンズは、従兄の仲介で大企業の運転手として働き始めた。ある日、ベンツを走らせていた彼女はガソリン不足に気づき、給油しようと隣の車線を強引に横切った。とたんにクラクションがけたたましく鳴り響き、衝突しかけたアストンマーチンが追いかけてくる。車から降りて無茶な運転を非難する男性に、冷や汗をかきながらも、ヤンシーは言い放った。「何よ、うるさいおじさんね! 悪いのはあなたよ」彼は激怒し、あとで話をつけよう、と言い残して立ち去った。次の日、初めて社長室に呼ばれたヤンシーは、仰天した。あ、あなたはきのうの……!
  • 花嫁は片思い?
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    ベアトリスは病院の研究棟で秘書として働いている。そこそこ快適な毎日だったが、一生ここにいると思うと不安だった。トムは結婚しようと言うけれど、それは開業医になるために父の力をあてにしているからで、私を愛しているからじゃない。トムとの不愉快な食事のあと、みじめな思いで泣いていた彼女は突然大きな手につかまれ、思わず悲鳴をあげた。あなたは!その男性は友人宅のパーティで紹介されたオランダ人ヘイスだった。あの時は、ハンサムだけれど不躾でなんて失礼な人かと思った……。「よかったら、泣いているわけを聞かせてくれないかな」その落ち着いた態度に不思議な安らぎを覚え、気がつくとベアトリスは彼にすべてを話していた。
  • 一目ぼれなんて
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    その朝、秘書のジェニスタは新しい社長を見た瞬間に凍りついた。厳めしい顔でこちらをにらみつけているのは、ゆうべパーティで誘いをかけてきたハンサムな男、ルーク。プレイボーイ然としたその傲慢な態度が許せなくて、ジェニスタがわざとすげなくあしらった相手だ。あんな最悪な出会いをした人のもとでこれから働くの?しかもさらに悪いことに、なぜかルークは彼女を上司の愛人だと勘違いしていて、誤解だという訴えにも耳を貸そうとしない。軽蔑しきった視線に晒され、ジェニスタは身を震わすしかなく……。
  • 変わらぬ愛を胸に
    -
    アイビーは従妹の結婚式に出席するため訪れたメキシコで、本の出版以来初めてとなる休暇をのんびり楽しむつもりだった。苦い体験をもとに書いた女性向け離婚指南書はミリオンセラーになり、多忙な日々が続いていたのだ。結婚式までのあいだ宿泊するヴィラの前にリムジンが着いて、後部座席から長身の男性が降り立った。まさか、彼のわけがない。だが、誘うようなブルーの目は間違いなく、10年前に離婚した億万長者の元夫ディロンだった。彼と1週間も、同じヴィラで過ごすなんてできないわ!■熱烈な恋におち結ばれたものの、ゴージャスな夫との結婚生活はわずか1年で破綻。10年ぶりの元夫との再会は、予想をはるかに超える狂おしいものでした。ふたたび燃えあがった情熱の行き着く先は? セルマーらしいセンセーショナルな展開にご期待ください。
  • 波打ち際のシンデレラ
    -
    ダリウス・ファルコンはヘリコプターで美しい島に降り立った。冷徹な実業家である彼は、最近この島の所有者となったのだ。日々の仕事で疲れはてていたダリウスは一人浜辺に立ち、静かな時間を過ごしていたのに、それをじゃまする者が現れた。ハリエットは都会的な雰囲気の男性に声をかけたところ、ひょんなことから彼と大げんかになってしまった。はじめは魅力的だと思ったけれど、なんて傲慢な人なのかしら!ところが後日、彼の元妻の結婚披露パーティへの同伴を求められる。こんな冴えない私を、ロンドン社交界の華麗な催しへ誘うなんて、いったいどういうこと……?■一代で巨万の富を築いたエイモス・ファルコンは恋多き人生を送り、世界のあちこちに5人の息子がいます。エイモスは息子たちの結婚に干渉しようとしますが、彼らにはそれぞれ運命の相手が現れ……本作では、長男ダリウスの物語をお楽しみいただけます。
  • すれ違う恋心
    3.0
    かつて深く愛したイーサン。ミアは今も心を乱される彼が憎かった。9年前、イーサンの母親が校長を務める寄宿学校に入ったとき、内気なミアの話し相手になってくれたのは、6歳違いの彼だった。4年後、ミアは彼とデートし、ベッドまでともにするようになった。イーサンはその間に彼女の父親の会社に入り、着々と支配を強めていた。ミアの母の自殺と、彼女の父と自分の母親の再婚を待っていたように。イーサンが私に近づいたのは、父の会社を乗っ取るため。そして母の死は、父とイーサンの母親の情事を知ったから……。そんな仕打ちに耐えられず、ミアは彼らの前から姿を消した。なのにイーサンは5年もかけて彼女を捜しあて、父のもとに帰れと言う。ミアは目の前に彼を舞い戻らせた残酷な運命をのろった。■デビュー以来、150作以上の作品を書き、不動の人気を誇るC・モーティマー。すれ違う恋人たちの心情を確かな筆致で紡ぎ出す、正統派のロマンスをどうぞお楽しみください。
  • この夜が終わるまで
    3.7
    「ほんの数時間、ぼくを愛しているふりをする。それだけでいいんだ」元上司のガブリエルの提案に、ローラの心は揺らいだ。しかも報酬は100万ドル。息子のロビーになんでもしてあげられる。ガブリエルは失った父親の会社を以前から買い戻そうとしていた。その会社がついに売りに出たのに、大きな問題があった。売り手の大物実業家の婚約者がガブリエルのかつての恋人だというのだ。彼は実業家の嫉妬を和らげて取引を成功させるため、ローラにひと晩だけ愛人になってくれと言っている。でも、わたしはガブリエルに嘘をつき通すことができるだろうか。彼をふたたび愛することなく、愛人のふりなどできるはずがない。ひとりで育ててきた、かわいい息子の父親であるガブリエルを……。
  • 買われたプライド
    3.5
    ザラはケータリング会社で働くウエイトレス。いつもはパーティ客たちに忙しく給仕をしているが、今夜は違った。親友のエマがデザインしたドレスを着て大使館のパーティにまぎれこみ、デパート王のロシア人男性に近づいてデザインを売りこもうとしている。うまくいけば、世界中の店にエマのドレスが並ぶかもしれない。すべては親友のために引き受けた、気軽なひとときの気晴らしだった。近づく富豪の名はニコライ・コマロフ。さまざまな女性との噂が絶えない彼の顔は、ゴシップ誌で確認ずみ。でも、実物は雑誌の写真以上だった。会場で今、彼にじっと見つめられ、ザラは思わず息をのんだ。■シリーズを代表する作家S・ケンドリックがお贈りするのは、最近話題のロシア人ヒーローとの恋。冷たい外見の下に、熱くたぎる情熱を秘めた、一途な男性の魅力をご堪能ください。
  • 愛なき結婚、結婚なき愛
    3.5
    建設会社で働くエミリーは、大のパーティ好きで、ロンドン社交界の華としても知られている。人の恋を取り持つのが好きな半面、自分は恋と無縁だと思っている。経営者のジェイソンとは年が離れているものの、幼なじみで、彼の弟とエミリーの姉が結婚したため、義理の兄妹だ。だが7年前の姉の結婚披露宴で、彼女は屈辱と悲しみを体験した。酔いにまかせてジェイソンにキスをせがみ、冷たく拒絶されたのだ……。仕事で長く海外出張していた彼が久しぶりに帰国した日、話の流れで、二度とあなたにキスなど頼まない、とエミリーは言う。「だとしたら、僕は深く失望するだろうな」思いもかけない返事だった。■英国を代表する小説家、ジェーン・オースティンとブロンテ姉妹の傑作古典をもとに、4人の作家がその現代版を描く企画、第3弾!オースティンの『エマ』を題材に、K・ヒューイットが書きあげた、恋のキューピッド役のヒロインの新たな物語をお楽しみください。
  • 砂漠の夜の魔法
    3.0
    中東の王国カブヤディールで働く古美術研究家のジーナは、帰国を翌日に控えた夜、ひと目惚れの恋に落ちた。相手は褐色の瞳と浅黒い肌を持つエキゾチックな男性、ザヒール。再会を約束しながら、果たせないまま3年が過ぎたとき、カブヤディールの王家に代々伝わる家宝の鑑定依頼が舞いこんだ。いとしい人が住む国を再び訪れたジーナの胸は喜びにふくらむ。しかし、そこには思いもよらない衝撃が待っていた。宮殿で彼女を待っていたのは、なんとザヒールだったのだ。彼がこの国の王? 見ると、ザヒールの顔は憎しみにゆがんでいた。「君は約束を破った」その言葉はジーナの耳に呪いのように響いた。
  • 殺意の残り香 王家の恋 IX
    3.0
    ★ゴージャスな外見にだまされてはならない。彼は血も涙もない捜査官なのだから。★「お兄さんの保険金はいつ受け取るんだ?」目の前の男性が発した非情な言葉に、ニーナは耳を疑った。異父兄デズモンドが故国モンテベロで殺されたとの悲報に接し、彼女は大急ぎでアメリカから駆けつけた。そしてたった今、遺体との対面を終えたばかりなのだ。驚きに声も出ない彼女に、捜査の責任者ライアンは再び言い放った。「知らないふりをするのはよせ。五十万ドルの生命保険のことだ」 なんてこと! この人は私を犯人だと思っているの?ようやく状況を理解したニーナは憤りをおぼえ、決意した。こんな人に捜査をまかせてはおけない。私が犯人を捜さなければ!さっそく彼女はひとりで行動を開始した。殺人犯の魔の手が迫っていることも知らずに……。
  • プレゼントは赤ちゃん
    -
    ★バースデープレゼントは赤ちゃん。その父親は、あこがれのあなた。★大みそかの日、シリアの夢がかなった。激しい情熱にかられた一夜で、ほしかった赤ちゃんをみごもったのだ。願いをかなえてくれたのは、みんなのあこがれの的ハンター。シリアもずっとひそかに思いを寄せていたその人だ。ダンスをして、何杯か飲んで、帰宅してからも飲んだのかその夜の記憶を失っていたハンターは、身に覚えがないと否定しながらも、義務感と自らの名誉のためにシリアに結婚を申しでた。ハンターは死別した妻が忘れられず、その幼い息子はかたくなに言葉を話そうとしない。はたしてシリアはふたりのわだかまりを解いて、幸せな結婚生活を送ることができるだろうか。そして、元気な赤ちゃんを抱くことができるだろうか。
  • 内気なプレイボーイ 誓いは破るもの?
    3.0
    ★ドクター・プレイボーイ、あなたのことはもう忘れたいのに。★ハニーグローブ記念病院の手術室に勤務するデイナの悩みは、病院じゅうを飛び交う魅力的な独身外科医トレバーの噂話。十代のころ、デイナはトレバーに夢中だった。思い出したくもない結末を迎えた恋だけれど、初めての恋人がどうしているかは今でも気になる。でも耳に入ってくるのは派手な女性関係ばかり。どうやら、彼は誠意のかけらすら持ち合わせていないらしい。もう二度と仕事以外では近づかないようにしよう……。しかし、事態はデイナの予想もしなかった方向へ動きだす。ある日突然トレバーが彼女の家に現れ、笑顔でこう告げたのだ。「僕たち、隣同士になるんだよ」悪夢だわ。デイナはうめき声をあげそうになった。彼は自宅にガールフレンドたちを招くに決まってる。夜ごと壁越しにドン・ファンぶりを聞かされるなんて!
  • すてきなコーヒーガール パーソナル・タッチ! I
    3.0
    “ルームメート募集――女性またはゲイの男性に限る”雑誌にそんな広告を載せたラナのもとに、とびきりハンサムな男性がやってきた。いい男はみなゲイなのね。ラナはがっかりしながらもさっそく彼を自分のアパートメントに案内した。一方、グレッグは美しいラナに会って驚いていた。この女性が雑誌で恋人を募集していた“コーヒーガール”なのか?広告を見た弟の代わりに、彼女に会いに来たのだが、いきなり自分の住まいに誘うとは、ずいぶん積極的じゃないか。寝室に入ったところで「どう思う?」ときかれ、グレッグは衝動的に彼女にキスをした。ラナが応え、次の段階に進もうとしたとき……彼は部屋から叩き出された。
  • 泥棒は恋の始まり
    3.7
    ★夜のロンドンを闊歩する怪盗の正体とは……?★亡くなった父の遺志を継ぐため、はるか東方から故郷イギリスに戻ってきたキットは、父の愛人とおぼしきローズ・シングルトンのもとに身を寄せ、彼女の姪という触れ込みでロンドン社交界にデビューした。ひっそりとパーティに顔を出し、情報を集めるつもりだったのがダイヤモンド鉱山の持ち主と噂され、人気の花嫁候補に!さらに困ったことに、求婚者の叔父ヒューゴー・デヴニッシュが彼女の身元を疑っているようなのだ。折しもロンドンの街では、貴族の館からお宝を盗む泥棒が出没し、たまたまヒューゴーの目の前で消えたことから、彼はぜひとも犯人を捕まえたいと考えていた。けれどもなぜかキットがその怪盗に思え、必要以上に気にかかる。それならいっそキットを手に入れて真相を暴いたらどうだろう……。■誰にも頼らず一人で生きていくすべを学んだキット。実力だけで社会にのしあがった貴族の次男ヒューゴー。よく似た二人は見えない糸に導かれ、惹かれ合いますが……。英米であっという間に人気作家となったアン・グレイシー。ついに日本にも登場です
  • ハロウィーンの奇跡
    3.0
    ★今宵は万聖節前夜、死者の魂が眠りから目覚めるとき……。★七年間アイルランドで戦い、先ごろ帰国したマークのもとに、かつての主人サー・ブランドンから、緊急の呼び出しがかかった。落馬して腰骨を折った彼に代わって、苦境に陥ったかわいい娘ベルを救ってほしいというのだ。ベルはまさにマークの天敵とも言える存在だった。彼は昔、木の上で少女だったベルにキスをせがんで突き落とされ、利き腕を骨折した。あれ以来、彼女の姿は見ていない。聞けば、亡夫の兄の手で塔に幽閉されているというではないか。あの気の強いベルがそんな目に? まったく信じられない!頼みを引き受けたのも、領地を分け与えると言われたからだが、ボディアム城で痩せ細ったベルを目にした瞬間、マークの頭から褒美のことは消えた。かよわいベルを救い出そう――万聖節の前夜に!■テューダー朝のイギリスを描く壮大なキャヴェンディッシュ年代記も、いよいよ十六世紀半ば、ブランドンの子供たちの世代に突入。新たな顔ぶれも登場して、ますます見逃せない!
  • 眠れぬ朝はあなたと
    3.0
    かつて誘拐され、恐怖を味わったアラーニは、何年もかけて彼女の心を解きほぐしたジャクソンに口説かれ、とうとう夜をともにした。驚くほど奔放な一夜を。ところが翌朝、目覚めるなり彼に部屋から追い出されたのだ。あの甘い愛のささやきは本物だと信じたのに……。悲しみを忘れようと忙しくするアラーニの前に、苦悩を浮かべたジャクソンが現れ、信じがたいことを口にした。「何も覚えていないんだ。ぼくはきみを抱いたのか?」
  • 嘘に満ちた結婚
    -
    令嬢シェリーは深夜の浜辺をひとりさまよっていた。父親の勧める結婚を拒んだせいで、家を追い出されてしまった。仕事も寝るところもなく、財布の中身はわずか五十ドル。いったいどうしたらいいのだろう。不意に顔を上げると、さっき寄ったバーの支配人が立っていた。彼マイクはシェリーの窮状を聞くと、バーで雇ってくれたうえ、住む場所まで見つけてくれた。これでなんとか暮らしていける。シェリーは安堵したが、事態はそれだけでは終わらなかった。父が彼女の居場所を突き止め、結婚を強要してきたのだ。せっぱつまったシェリーは、マイクに言った。「私と結婚してくれない?」
  • あなたに会えた奇跡
    3.0
    突然、ロザリーのもとに大仕事が舞い込んだ。依頼主は先日のパーティで出会った人物、キングズリー・ウォード。有名な企業家で、誰をも惹きつける魅力の持ち主だ。彼は数ある積算士の中で、わざわざロザリーを指名した。パーティで親しくなったわけでもない……むしろ逆だというのに。仕事としては願ってもない話だが、ロザリーの心は沈んだ。キングズリーは、かつてロザリーが愛した人にどこか似ているのだ。かつて愛した人――思い出すだけで強烈な吐き気が体を襲う。とにかく、キングズリーとは距離を置かなくてはいけない。出会った瞬間から、本能が警鐘を鳴らしているのだから!
  • アリスのめざめ
    3.0
    私の代わりに、婚約を破棄したいと彼に伝えてきて――そう妹に頼み込まれたアリスは、妹の婚約者に会うため、しかたなくひとり異国ギリシアへ赴くこととなった。だが滞在先のホテルで休んでいたところ、あろうことかスタッフに扮した謎の男に誘拐されてしまう。男の名はステファン。妹の婚約者に恨みを持つホテル王で、どうやら妹とアリスを間違え、復讐の道具にするつもりらしい。必死で人違いだと説明するも耳を貸してもらえず、アリスは彼の所有するエーゲ海の孤島へ連れていかれ……。
  • 悩めるシーク
    -
    ラナは親友が嫁いだ砂漠の国、パルバン王国に滞在していた。国の復興に協力するため、慈善活動を行っているのだ。パルバンの人々はラナを救いの女神としてあがめていたが、なかに一人だけ冷たい視線を送ってくる人物がいた。アラシュ──王子のいとこで聖杯番の彼こそ、かつてラナが恋に落ち、すべてを捧げた相手だった。いったいなぜ? 理由も告げずに去ったのは彼の方なのに……。ある日、隣国へ赴くラナにアラシュが同行すると聞き、ラナは激しく動揺する。長い道中を二人で過ごすなんて無理よ!
  • 約束のワルツ
    3.0
    10年前に故郷のスティープウッドを出たとき、ジーナは幼なじみに恋するただのパン屋の娘だった。あのとき誓いあった愛は本物だと信じているけれど、貴族の息子であるジャイルズと結ばれることはなく、彼との甘酸っぱい思い出は胸の奥にしまい込まれた。でも運命のいたずらで貴族の肩書きと財産を手にした今なら、ようやく愛する彼といっしょになれるかもしれない――淡い期待を胸に、ジーナは故郷に戻った。変わり果て、固く心を閉ざしたジャイルズが、彼女を遠ざけようとするなどとは思わずに。■ジーナが想い続けた男性ジャイルズは、『予期せぬ求婚』のヒロイン、インディアの兄にあたります。一度閉じてしまった扉を恋人たちは開けることができるのでしょうか。
  • プリンセスの初恋
    3.0
    29年間も行方不明だった兄が生きているですって!?ウィンボロー王国第一王女のアレクサンドラは耳を疑った。誘拐された兄がアメリカにいるという、突然の密告があったのだ。アレクサンドラはさっそくアリゾナ州にある牧場へと赴くが、残念ながら兄と思しき人物は旅に出ていて不在で、いつ戻るかもわからないという。アレクサンドラは考えた。このまま退散するわけにはいかない。兄の生死を確認しなければ。そしてなぜだか……牧場主のミッチが気になってしかたないのだ。思わず彼女は言った。「しばらくここに滞在させてもらうわ」
  • 午前零時のキス
    -
    ひどいわ! 父の遺言を聞いて、テスは呆然とした。名家出身のイギリス人実業家、アレック・デヴローと結婚し、イギリスに渡って彼の屋敷で1年間生活をともにすれば、テスの長年の願いを叶えてやるというのだ。母の死後すぐに再婚し、テスを寄宿舎に追いやった父。早く妹のジェニを継母から引き取って、いっしょに暮らしたい。そのためなら“契約結婚”だって……と思うが、彼はどうなのだろう。優雅な物腰の陰に見え隠れする敵意のようなものが気になる。“アレックってすてきだし、信頼できそうよ”なんて、11歳の少女らしく、ジェニははしゃいでいるけれど。■1995年に刊行された人気作家ブリタニー・ヤングの名作をお贈りいたします。仲良しになったジェニとアレックの娘オリヴィアが、二人をくっつけようと画策する場面がくすっと笑わせる、心温まるロマンスです。
  • 見せかけのウエディング
    3.0
    妹が無事に嫁ぎ、ダニエル・シンクレアはほっとしていた。10代のときに母親を自動車事故で亡くしてからというもの、長女のダニエルは自由奔放な妹の面倒をさんざん見てきたのだ。だが安堵の時間もつかの間で、不穏な空気が漂い始める。あのリコ・ダレッシオがニュージーランドに戻ってきたから。かつて彼はダニエルの父親が経営する大手企業の重役だったが、恥ずべき容疑をかけられて解雇され、国外に去っていたのだ。リコは辛苦の末に始めた新事業が成功して大富豪となり、自分の人生を台なしにしたシンクレア家への報復を胸に誓っていた。そんなことなど知りもしないダニエルはリコへの思いを再燃させ、まんまと彼の手中に落ちてしまい……。■ハーレクイン・ディザイアの人気作家となったテッサ・ラドリー。本作では彼女の真骨頂が存分に発揮されています。練り上げられたストーリーの中で鮮やかに花開くロマンスをご堪能ください。

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