小説 - 祥伝社作品一覧

  • 特急「富士」に乗っていた女
    -
    北条早苗という女刑事はいるか――捜査一課にかかってきた不審な電話。それが事件の幕開けだった。北条の婚約者と称する男が大分へ向かう寝台特急「富士」の車内で殺害され、容疑は乗り合わせていた北条に。何者かの罠だった。だが、刑事の犯行に高まる批判の声。事件解決のカギを握る人物が相次いで殺され、北条逮捕の期限も迫る。窮地の十津川は危険な賭けに出るが!?
  • 不安な童話
    3.5
    「あなたは母の生まれ変わりです」大学教授秘書の古橋万由子は、二十五年前に変死した天才画家高槻倫子の遺子にそう告げられた。発端は彼女の遺作展会場で、万由子が強烈な既視感に襲われ、「鋏が…」と叫んで失神したことだった。実は、倫子は鋏で首を刺されて殺されたのだ。万由子は本当に倫子の記憶を持つのか?真相を探る彼女に、奇怪な事件が襲いかかる!
  • 訪問者
    3.6
    急死した映画監督・峠昌彦の親友・井上は、湖を一望する山中の洋館を訪ねた。三年前、昌彦を育てた実業家朝霞千沙子が不審死を遂げた湖だ。館には「訪問者に気をつけろ」という不気味な警告状が届いていた。死んだはずの「大おばちゃま」の姿を見たと主張する少女。そして冬の雷が鳴る中、新たな死体が……。やがて残されたシナリオから浮上してきた意外な真実とは?
  • 十津川捜査班の「決断」
    5.0
    盛岡発宮古行「快速リアス」の車中で、前科二犯の荒木が毒殺された。インターネットで引き受けた怪しげな仕事の最中でのことだった。一方、東京のクラブママ殺害容疑で逮捕されていた男が、事件当夜荒木と会っていたと突然アリバイを主張。どんな意図が? 2つの事件解決のため同じ列車に乗り込んだ十津川警部が気づいたこととは?(「宮古行「快速リアス」殺人事件」より)――初めて文庫化された作品集。切り札は十津川警部!
  • 十津川警部 オリエント急行を追え
    -
    イベントで日本に運ばれたオリエント急行から、百丁ものトカレフと白骨化した手首が発見された。調査に赴いた刑事がベルリンで消息を絶ち、特命を帯びた十津川警部は、犯人を追ってベルリンからモスクワ、さらに極寒のシベリアへ! 一方、亀井刑事は日本で暗躍するドイツ人の影を探り出していた……。東西ドイツ統一直後、激動の東ヨーロッパと日本での息詰まる攻防!
  • 闇を引き継ぐ者
    3.0
    十津川警部に逮捕され、死刑執行されたばかりの、美女連続誘拐殺人犯ジャッカル。その名を騙る人物に、人気女性アナが誘拐された。身代金を奪った上、警察を挑発するが如く、被害者の体のパーツを次々と送りつける犯人は、ジャッカルの信奉者なのか? 死刑執行直前、服役中の彼に面会していた男の存在を知った十津川は、関連を探るが…。猟奇の連鎖は止められるか!?
  • 警視庁幽霊係
    4.0
    「あなたは亡くなられたんです」――“特殊捜査室”所属の柏木雅彦警部補はストレスで痛む胃を押さえながら告げた。大企業の前会長未亡人殺人事件の被害者、つまり“死者”に事情聴取をしているのだ。すると、彼女が犯人に心あたりがあると証言、緊張が走るが……。難航する捜査に自称「柏木の守護天使」結花も大活躍! 天野頌子デビュー作、待望の電子化!
  • 翔けろ、唐獅子牡丹
    -
    義を見てせざるは勇なきなり?モンゴルで追われる娘を匿い、溺れる子を救う。岩手の若手ヤクザが、男気溢れる極道一直線!?義経伝説の地を舞台に、ついにはロシアのマフィアと一触即発に!?碧き唐獅子牡丹を背に、本物の男気を見せてやれ!
  • 笛吹川殺人事件 旅行作家・茶屋次郎の事件簿
    -
    東京・日本橋の老舗デパートに勤める純礼(すみれ)が消息を絶った。 陶器展示即売会で出会った高名な陶芸家・能満院石舟(のうまんいんせきしゅう)の秘書になると言って家を出たばかりのことだった。 純礼の両親から捜索を依頼された旅行作家・茶屋次郎は、能満院の屋敷があるという山梨県石和を訪ねるが不在。直後、近くの笛吹川畔で若い女性の遺体を発見、茶屋は重要参考人にされてしまった。 苦境の中、純礼の行方を追う茶屋の前に、やがて陶芸家の驚くべき正体が浮かび上がってきた……。 瞠目必至のシリーズ第19弾!
  • 黒部川殺人事件 旅行作家・茶屋次郎の事件簿
    -
    〈週に五日、黒部峡谷を往復しています〉 旅行作家・茶屋次郎の元に、富山県の宇奈月温泉に住む須笑子(すえこ)という女性から1通の手紙が舞い込んだ。 興味を抱いて現地を訪れた茶屋が遭遇したのは、峡谷の絶壁で須笑子の恋人・貫井が宙づり遺体で発見されたという報せだった! 自殺か他殺か? 登山経験のない貫井がなぜそんな場所で? 混乱のうちに今度は須笑子も失踪……。 絶景の立山黒部で繰り広げられる傑作旅情ミステリー、第17弾!
  • 十津川警部 能登半島殺人事件
    3.0
    「あなたに愛想がつきました」帰宅した十津川警部は愛妻・直子が残した書置を発見。ところが、十津川が手掛けている連続殺人事件の容疑者釈放を要求する脅迫状が届いたことで、事態は一転。妻は誘拐されていたのだ。彼女の書置に隠された暗号から犯人の居場所を割り出した十津川は能登半島へと飛ぶ!名手による傑作推理!
  • 薩摩半島知覧殺人事件 旅行作家・茶屋次郎の事件簿
    -
    東京・目黒で、西島夫妻が惨殺された。妻の多万紀(たまき)は旅行作家・茶屋次郎の知り合いであった。 しかし、事件は思わぬ方向に展開した。西島と共に殺されていたのは、実は妻ではない別の女性だったのである。 茶屋は、消えた多万紀の行方を追って、彼女の出身地・鹿児島の知覧へ飛んだ。やがて彼女の出生の秘密が明らかになると、坊津の沖に女性の死体が浮かんだ。それはなんと多万紀の妹であった……!  特攻隊出撃基地として知られる小京都・知覧、天然の良港・坊津、そして名湯・指宿を舞台に、名探偵作家の推理が冴える大人気シリーズ、白熱の第14弾!
  • 十津川警部 東京発ひかり147号
    -
    多摩川で殺害された予備校生は予知能力者だったのか?カレンダーに残されていた奇妙なアルファベットの列。その解読を急ぐ中、女社長が新幹線車中で殺され、はからずも予言は的中した。やがて、もう一つの予言の書が見つかり、再び連続殺人発生。苦渋する警視庁、十津川が立てる大胆な推理とは!
  • 十津川警部 紀伊半島殺人事件
    3.5
    すでに二百億の負債を抱えて倒産したホテルの名を上げて、南紀白浜のホテルに宿泊した男性客が転落死。一週間後、同じ希望を告げた女性客も殺害される。なぜか二人とも偽名で、身元さえわからない。倒産したホテルに、どんな過去と秘密があるのか?白浜に飛んだ十津川警部に立ちはだかる、難解極まりない連続殺人。
  • 間違われた女
    3.5
    雅子を恐怖の底に突き落としたのは、卒業してから11年もの間、一度も会ったことのない男性からの求愛の手紙だった。「僕はきみを愛している。きみだけだ」。静かな生活をかき乱す手紙に、雅子は驚愕した。男からの手紙は続き、しだいに狂気の色合いを濃くしていった。やがて、電話が鳴るに及んで…。男は正気なのか、それとも狂っているのか? ストーカーに狙われる女性の恐怖を描いた傑作!
  • とんち探偵・一休さん 謎解き道中
    4.0
    賢才と誉れ高い一休。同じ寺に寄宿する少女茜の両親を捜すため旅にでた。難波、伊勢、大和―道中で待ち受ける首なし死体、建物消失などの不可解な事件の連続。密室殺人、消失トリックなどバラエティ豊かな謎と著者オリジナルの頓知話が意表を衝く歴史推理!
  • 維納音匣の謎
    完結
    3.0
    「ウィーンの銘菓とモーツァルトの夕べ」の最中、ピアニスト・杏が殺された。傍には『美しき青きドナウ』を奏でる骨董オルゴールが…。この状況の意味するものは?犯人の真の目的は?作家探偵霞田が奔走する中、杏愛用のオルゴールが二台、紛失していたことが判明、さらに新たな殺人が!オルゴールは何を語る?
  • ほかならぬ人へ
    3.8
    「ベストの相手が見つかったときは、この人に間違いないっていう明らかな証拠があるんだ」――愛するべき真の相手はどこにいるのだろう?「恋愛の本質」に果敢に挑み、描き上げた“もっとも純粋な”恋愛小説。第142回直木賞受賞作!

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  • 松本美ヶ原 殺意の旅
    -
    十津川警部は笠原由紀から、兄の功が焼身自殺した事件の真相を探るよう頼まれる。画家の功は、人の生死にかかわることのため長野県の美ヶ原高原へ行くはずだったという。その後、諏訪湖畔で功の恋人が襲われた。陰謀の匂いを嗅いだ十津川は一連の事件の背後を追求する!

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  • 伊豆 下賀茂で死んだ女
    -
    伊豆下賀茂のテニスコートで、美人プロ選手中野美代子の殴殺死体が発見された。直後、コーチの須田、大会スポンサー社長と惨殺され、そのすべての現場にはなぜか「メロン最中」が残されていた。そして事件はスポーツ界を巻き込んだ脱税事件に発展する!

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  • 幽霊船が消えるまで―天才・龍之介がゆく!
    3.0
    フィリピン発の貨物船に乗り込んだ天地龍之介と従兄弟の光章。光章はその夜、奇怪な幽霊船を目撃し失神する。目覚めると船内は宝石の盗難騒動の最中で、なぜか現場には龍之介の指紋が!絶体絶命の危機をIQ190の天才、でも生活能力ゼロの名探偵・龍之介はどう切り抜けるのか!?

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  • 極悪捜査官
    -
    狂乱する全裸の美女、そしてコカインの吸入…六本木の裏ビデオ屋から押収されたポルノビデオに収録された衝撃の1シーン。ただちに捜査を開始せよ、国際秘密捜査官・新宮俊介に指令が飛んだ。裏ビデオ屋になりすまし囮捜査を始めるや、闇の巨大組織が接触してきた…!

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  • 伊豆の海に消えた女
    4.0
    プレイボーイの青年実業家・高原雅之が刺殺され、付き合いのあった五人の女が捜査線上に浮かんだ。直後、その一人であるモデルの片平みゆきが、犯行を認める遺書を残し伊豆・石廊崎に失踪。事件は落着したかに見えたが、恐るべき連続殺人が開始され…!

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  • スーパー雷鳥殺人事件
    1.5
    自殺を決意した佐々木は東尋坊をその地と定め、スーパー雷鳥3号に乗る。ところが車中で見ず知らずの男が、佐々木に謎の手紙を託し絶命。容疑者となった佐々木に刑事が、そして手紙に記された人物たちが次々と接触してくる…。そして第2第3の殺人が!難事件に十津川警部が挑む!

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  • 飛騨高山に消えた女
    -
    深秋の飛騨高山、落葉の中から発見された若い女の絞殺体は現地をスケッチ旅行中の女性と思われた。だが何故か女が名乗っていたのは偽名だった。殺された女は誰なのか!?難航する捜査を嘲笑うかのように、東京で第2第3の殺人が!現場にとんだ十津川警部はそこで飛騨高山を描いたスケッチブックを見つけた…。

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  • 十津川警部 姨捨駅の証人
    -
    亀井刑事は休暇を利用して、鉄道ファンに人気の篠ノ井線の姨捨駅を訪れた。そこで奇妙な服装の男を目撃し驚愕する。ミスキャンパス殺人事件の容疑者が自らのアリバイを証明する男とした人物とそっくりだったのである。だが男は見つからず容疑者は送検。十津川警部が男を捜すが……。
  • 君は素知らぬ顔で
    4.0
    文具メーカーで働く由紀江は耕次と付き合って半年。気分屋の彼は機嫌が悪くなると手がつけられない。耕次の怒りを理不尽に思いながらも言い返せない由紀江。次第に彼の態度はエスカレートしていき……。(「今日の占い」より)とある女優の成長を軸に、様々な時代を生きる人々の心のささくれを丁寧に描いた六編。最後に新鮮な驚きと爽やかな感動が待っている、連作小説の傑作!
  • 汚れた警官 新装版
    -
    東京湾で、トカレフの銃弾が撃ち込まれた女の遺体が見つかった。巡査の伊吹龍次は、横行するロシアの密輸組織との関連を疑う。直後、先輩警官の遠藤が姿を消し、密輸船から持ち出された麻薬密売に関わっていたことが明らかになる。尊敬する先輩が、一体なぜ―。血気盛んな伊吹は、遠藤の無実を確信し単独捜査に乗り出すが、炙り出されたのは法でも裁けぬ巨悪だった!※本作品は配信中の『汚れた警官』の新装版です。
  • 狙われた男 秋葉京介探偵事務所
    -
    人は秋葉を「危険な男」と呼ぶ。「頭が切れ、秘密を守る、頼り甲斐のある男」とも。裏切りには容赦をせず、退屈な依頼は引き受けない――。そんな秋葉の探偵事務所を悪どい商売で財をなした川島が訪ねてきた。全財産を慈善事業に寄付しなければ殺す、と脅迫されているという。恨みを抱く三人の男に、秋葉は会うことにしたのだが…。表題作他、全五話の探偵物語。
  • 伊良湖岬 プラスワンの犯罪
    -
    中学で同級生だったカメラマン野中の遺作展に出かけた十津川は、渥美半島・伊良湖岬で撮影された写真の中に、連続狙撃事件の容疑者水沼によく似た男を発見した。元自衛隊員水沼の購入した銃の線条痕が、二つの狙撃事件で使用された弾丸と一致していたのだ! 十津川と亀井は、姿を消したスナイパー水沼の足取りを追って伊良湖に向かうが、そこに第三の凶報が…。
  • 完全殺人
    3.7
    〈最もすぐれた殺人方法を示した者に大金をやる〉空別荘に集められた四人に男は提案した。初対面の四人には共通点があった。それは殺人を犯し、逮捕されなかったということ。すなわち「完全殺人」の成功者たちだった。凶器の消し方、アリバイ工作、動機の隠蔽、四人は自らの犯罪を語り始めた…。完璧な殺人とは? そして奇妙な提案の真意とは? サスペンス傑作短編集。
  • 早稲女、女、男
    3.5
    早稲田大学四年の早乙女香夏子には、留年を繰り返す脚本家志望のダメ男・長津田という腐れ縁の彼氏がいた。しかし、必死で就活に励んでいる間に後輩の女子が彼に急接近。動揺する香夏子だが、内定先の紳士的な先輩に告白されて…。自意識過剰で不器用で面倒臭い早稲女の香夏子と、彼女を取り巻く微妙な距離感の女子五人。傷つきながら成長する女子たちの等身大の青春小説。
  • 夜の脅迫者
    4.0
    約束された次期重役の椅子が――!? 営業部長の安田は、房総へ愛人とドライブへ出かけた帰途、人身事故を起こしてしまう。出世の危機と不安を抱くが、轢いたのは小柄で貧相な男。これは示談で済む、そう安田は安堵した。だが、そこには信じられない落とし穴が待っていた……。傲慢なエリート男を襲った恐怖とは?(「脅迫者」より)推理小説界の巨人が描くサスペンス傑作集!
  • 泣いたらアカンで通天閣
    3.7
    〈おとうちゃん、おおきに、ありがとお。うっとうしいほど、愛してくれて……〉大阪・新世界のどん詰まりに店を構えるラーメン屋「味(み)よし」。亡き妻から店を引き継いだ店主のゲンコは、商売に身を入れず遊蕩三昧、かつて評判だったラーメンの味もガタ落ちで、閑古鳥が鳴いている。OLをしながら店を支えるしっかり者の一人娘センコは頭を抱える毎日だ。そのうえ、最近、ぼんやりしてきた店番のおばあやんも気にかかる。そんなある日、この町を嫌って東京に出て行ったセンコの幼馴染、質屋の息子カメヤがひょっこり帰って来た……。痴話喧嘩も色恋沙汰もみんな筒抜けのご近所さん。浪速のシンボル・通天閣が見下ろす下町商店街でデコボコ父娘が繰りひろげる、鬱陶しいけどあったかい、抱腹と感涙のとびっきりの人情物語。TVドラマ化、舞台化もされた評判作、待望の電子化!
  • わたしたちが少女と呼ばれていた頃
    4.1
    横浜にある女子高に通うわたし、上杉小春には碓氷優佳という自慢の親友がいる。美しく聡明な彼女はいつも、日常の謎に隠された真実を見つけ出し、そっと教えてくれた。赤信号のジンクス、危険な初恋、委員長の飲酒癖、跡継ぎ娘の禁じられた夢、受験直前の怪我、秘密の失恋相手……。教室では毎日、少女たちの秘密が生まれては消えてゆく。名探偵誕生の瞬間を描く青春ミステリーの傑作!
  • 扉は閉ざされたまま
    3.9
    久しぶりに開かれる大学の同窓会。成城の高級ペンションに七人の旧友が集まったその日、伏見亮輔は客室で後輩の新山を殺害、外部からは入室できないよう現場を閉ざした。何かの事故か? 部屋の外で安否を気遣う友人たち。自殺説さえ浮上し、犯行は計画通り成功したかにみえた。しかし、参加者のひとり碓氷優佳だけは疑問を抱く。開かない扉を前に、ふたりの息詰まる頭脳戦が始まった……。
  • 彼女が追ってくる
    4.0
    旧知の経営者仲間が集う「箱根会」の夜、中条夏子はかつての親友・黒羽姫乃を殺した。愛した男の命を奪った女の抹殺を自らの使命と信じて。証拠隠滅は完璧。さらに、死体が握る“カフスボタン”が予想外の人物へ疑いを向ける。夏子は完全犯罪を確信した。だが、ゲストの火山学者・碓氷優佳は姫乃が残したメッセージの意味を見逃さなかった。最後に笑う「彼女」は誰か……。
  • いつか終わる曲
    3.6
    君もどこかで聴いているだろうか? 忘れられないこのメロディーを――。走り出した恋心を加速させたあの旋律、会えなくなった友だちが大好きだったバンド、どうしようもなく淋しい夜に味方をしてくれた歌声、誰にも言えなかった気持ちを重ねて口ずさんだフレーズ……。音楽と共に刻まれた記憶は決して色褪せない。15の名曲と共に紡ぐ、切なさ響くショートストーリー集。【特別対談/小山田壮平】
  • 十津川警部 日本のエーゲ海、日本の死
    4.0
    新宿のホテルの一室で毒殺事件が発生。その一週間後、日本のエーゲ海と呼ばれる岡山県牛窓の展望台で駐車中の車から男の絞殺死体が発見された。岡山県警から捜査協力の要請を受けた十津川警部は、二つの事件の被害者がパルテノンI号というヨットを共同所有するメンバーであることを突き止める。しかし、そのヨットは二年前に伊豆の伊東沖で沈没し、他のメンバー四人は失踪していることが発覚した! 二年前の遭難事故を洗い直す十津川警部の前に当時の金塊強奪事件が浮上し、その背後には財団法人あけぼの会の理事長であり元国務大臣の衆議院議員・石田健作とその秘書・相原敬の姿が見えてくるが……。東京~岡山、760キロの殺人!
  • 女喰い
    -
    1~12巻660~770円 (税込)
    菅原志津馬…彼こそ稀代の超スケコマシ。一流商社の社員でありながら、鍛え上げた性技で次から次へと美女をものにし、貢がせること十年。女で稼いだ莫大な資金を元手に新たな事業に乗り出そうとした矢先、彼が面倒を見ていた女が全裸死体で殺された!金になる大切なスケを誰が殺したのか?冷徹で強靭な超悪党の、誇りを賭けた弔い合戦が始まった。著者を代表する人気シリーズの記念すべき第一作!女を落とす性技の数々が読みどころです。
  • 十津川警部 しまなみ海道追跡ルート
    4.0
    白昼、観光会社「瀬戸内ビュー」社長の愛娘が誘拐された。身代金は五億円。ライバル会社社長の、岡山県牛窓の銀行口座に振り込めというのだ。身代金を回収し、モーターボートで逃走を図った犯人は、クルーザーに衝突して沈没。新たに六億円の要求が……。だがそれは、さらなる悪夢への序章にしか過ぎなかった。十津川警部を愚弄する犯人側の意図とは!?
  • 寝台特急カシオペアを追え
    -
    女子大生・小野ミユキが誘拐された。犯人の指示で、父親の敬介が身代金二億円を携えて上野発のカシオペアに乗り込んだ。十津川警部は、新幹線で先回りし郡山から乗車するが、敬介も金も消えていた。さらに、ラウンジカーでは中年男女の射殺体が発見される。誘拐事件との関連は? 十津川を嘲笑うが如く、次々と引き起こされる事件。果たして解決への鍵とは!
  • 庭師(ブラック・ガーデナー)
    3.3
    長らく空いていたC-3花壇に、新しいお花がやってきました。とってもシャイで寂しがり屋の女の子――寺内さやかがそのマンションに引っ越すと、怪しげなHPにこう記された。直後、異臭騒ぎ、ペット惨殺と怪事件が頻発し、それらがすべてリアルタイムでHPに暴かれる。人間を花に喩え剪定する「庭師」が、住人同士の疑心と狂気をあおる未曾有のパニック・ホラー!
  • 秀吉 秘峰の陰謀
    -
    秀吉軍に挟撃された知将・佐々成政は絶体絶命の危機に陥った。存亡を賭けた“厳冬の飛騨超え”を決行。雪と氷の地獄に挑んだが、自然の猛威の前に兵たちは次々に倒れた。が、この無謀ともいえる雪中行の背後には、驚天動地の陰謀が隠されていた……。
  • 泳げ、唐獅子牡丹
    4.0
    唐獅子牡丹のモンモンを背負う若き組長、ひょんなことからクラブ対抗水泳大会に駆り出された。だが泳ぎの得意な組長は、最中とんでもない事件に呑み込まれ、命と身体を張ることに…!現役アナウンサーのデビュー作は、愉快痛快の傑作青春小説。
  • 十津川警部 「家族」
    3.3
    部下刑事が突如辞表を提出、失踪した。“殺人者”となった弟のためにすべてを捨てたのだ。彼の真面目な人間性を知る十津川は懊悩。捜査の進展とともに弟が埋めたはずの遺体が消失、さらに田中家を監視する謎の男も…。そこには政界と製薬業界をまたにかけた、大スキャンダルが!“家族の絆”とは何かを問う、仰天の傑作推理!
  • さよならの殺人1980
    -
    「かけがえのないひとを殺した、ジョン・レノンが死んだあの日に…」その言葉とともに渡された小説の原稿が、私を過去へと引き戻す。80年11月、大学自治会長の森山が猟奇的に殺され、工学部4年の矢部たちが事件を調べ始めた矢先、また一つ死体が発見される――当時の事件をなぞる小説の意外な結末と、17年後の衝撃の真実とは? 追憶の青春群像推理。
  • 介護退職
    3.6
    総合家電メーカー北米事業部長の唐木栄太郎は取締役の椅子も目前のエリートサラリーマン。妻と名門私立中を目指す息子と3人、都内で幸福な年末を迎えていた。ところがある日、故郷・秋田で独居する老母が、雪かき中に骨折したとの知らせが。幸い命にかかわる大事には至らなかったが、やがて病院での療養を終えた車椅子の母を、唐木は東京に引き取る決意をする。息子も無事合格し、母を交えた新たな生活は順調に滑り出したかに見えたが、運命は急転、唐木一家を悪夢の日々が待っていた……。現代日本の誰もが抱える「今そこにある危機」を真正面から描ききった著者ならではの問題作、ついに電子化!作家・堺屋太一氏も推薦!
  • 十津川警部 殺意の青函トンネル
    -
    青函海峡を渡った観光客の一人が定山渓で射殺され、もう一人が消息を絶った。一方、都内で殺害された新聞記者の捜査をしていた十津川警部は、二つの事件に奇妙な符号を見つけ北海道に渡った。やがて、国家転覆を画策する陰謀が進行していることに突き当たる。凶悪テロリストとの凄絶な知恵比べ!迫るタイム・リミット!
  • 十津川警部 桜の下殺人事件
    -
    三河湾・西浦温泉で、東伊豆・河津七滝で、そして長野・下諏訪温泉でも、若い女性が人を殺した後、自殺するという不可解な事件が続発していることが判明。事件の裏に隠されたある符丁に、十津川警部は注目するが果たして立証可能なのか?辞職覚悟で犯人を追いつめる十津川警部の怒りと執念が燃えた!
  • 木暮荘物語
    3.8
    小田急線・世田谷代田駅から徒歩五分、築ウン十年、二階建て全六室のおんぼろアパート・木暮荘。現在の住人は四人。一階には、死ぬ前の愛あるセックスに執念を燃やす大家の木暮老人と、刹那的な恋にのめり込む女子大生・光子。二階には、光子の日常を覗くことが生き甲斐のサラリーマン・神崎と、姿を消した恋人を想いながらも別の男性からの愛を受け入れた繭。一見平穏な木暮荘の日常だが、それぞれが「愛」を求めたとき、痛烈な哀しみがにじみ出す。それを和らげ、癒すのは、安普請のぼろアパートだからこそ生まれる人のぬくもりだった……。直木賞作家が紡ぐおかしくも温かな人間物語。
  • 黒い太陽(上)
    3.9
    1~2巻660~701円 (税込)
    キャバクラの黒服・立花は父の入院費のために嫌悪する水商売に身を投じた。勝ち気な立花は「風俗王」の異名をとる藤堂社長に見込まれ、さらに若きホール長の凄腕にも刺激を受けてこの世界の魅力に取り憑かれていくが…。裏社会を描破する鬼才が、今、風俗産業の闇に挑む!

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  • 霧の女
    -
    二百億の遺産を残し逝った三木達三は臨終に際し、隠し子・洋子(4才)に莫大な額を相続をさせる遺言を公表した。しかし、納得のいかない次女は“事故死”を画策。これを察した長女は危惧を募らせていた。それぞれの思惑が“濃い霧の中”で蠢いていた。

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  • どんでん返し
    -
    「ねぇ…思いきって、やったらどうなの」「何をだ」「わたしを殺すのよ」―社の常務の姪と不倫の挙句、妊娠させ、結婚を迫られる夫。玉の輿をもくろむ夫に妻は離婚絶対拒否で対抗。岐路に立つ夫と妻の意地の対決の行方は?なんと全編会話だけで緻密に構成された異色の6作!

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  • 霧の疑惑
    -
    都下八王子。廃屋の土中から人間の手が生えていた。発掘された現場からは、日時も殺害場所も異なる三人もの女の他殺体が現われた。希代の猟奇犯罪と世間が騒ぐなか、神尾亜美は不安に戦いていた。「犯人は父?」いずれも水曜日の犯行日に、父はアリバイがない。不審な父の行動に一家がパニックに陥ったとき、追い討ちをかけるように第四の殺人が発生した!

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  • 死者への審判
    -
    偽医者の男に“診察”と騙され、性行為をされたという美貌の少女。男の弁護に当たる日下文雄には全く勝ち目のない裁判のはずが、突如少女の母が示談に応じ、一件は落着。やがて日下が知った、事件の裏に隠された真相は…(「嘘の壁」より)。熱血弁護士・日下文雄が見据えた、女たちの虚実。

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  • 離婚願望
    -
    「好きな人がいる」若妻・亜美の突然の告白に法廷は静まり返った。離婚の代償に夫婦がかつて住んでいた洋館を要求する彼女。不審な言動を続ける亜美を張った弁護士の日下文雄は、深夜の異人館で彼女の恐ろしい秘密を見た…(表題作)。愛憎渦巻く離婚訴訟に、熱血弁護士・日下文雄が立つ!

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  • 修善寺能面殺人事件
    -
    京の豪邸で、赤かぶ検事が主と能面を鑑賞していた時である。土蔵で執事が刺殺され、能面七点が消え失せた。だが、土蔵は常に検事の視野にあったのだ。犯人なき殺人!?混乱する捜査陣を翻弄するように、さらに伊豆で第二、第三の殺人が…。

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  • 闇からの脅迫者―美人探偵 朝岡彩子事件ファイル
    -
    私立探偵・朝岡彩子が依頼された、資産家の娘の素行調査。深夜、超望遠レンズで娘の邸を監視していると、黒い人影が娘を襲った!そして同時に彩子も頭部を殴打されて昏倒。危うし二人の運命は?(「『裏窓』殺人事件」より) 意表を衝くトリックと大胆な展開で魅了する傑作推理集!

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  • 悪魔のファインダー―美人探偵 朝岡彩子事件ファイル
    -
    私立探偵・朝岡彩子の住むマンションから男が墜落した。路上の死体は通りかかったカメラマンが撮影するが、その直後、死体は消え、9階の彩子の部屋に全身を骨折した記憶喪失の男が訪ねてくる。墜落した男は彼なのか、それとも…。奇怪な事件に隠された凶悪な陰謀とは?

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  • 金閣寺殺人旅情
    4.0
    夏木梨香は、親友からその弟が金閣寺の放火と殺人、自殺を企てていることを相談される。過激派の一員である彼は三島由紀夫の思想に傾倒していた。梨香と姉・香奈は警察庁の小早川に助けを求め、事件を阻止しようとするが第一の殺人は決行される!大人気、小早川警視正シリーズ第二弾!

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  • 涙嫌い
    -
    「好きです、とても。このまま暮らしませんか」官能で火照った裸身を投げ出している時に、結城が耳元で囁いた。一瞬、栄子はとても遠い声のような気がした。栄子はまだ、結婚という言葉にリアリティーを感じない。黙って目を閉じていると、静かに涙が込みあげた。泣くのは嫌いなのに、なぜ泣けるのだろう…。29歳の栄子が探し求める本当の愛の形とは…?人気作詞家が喫茶店を舞台に繊細な筆致で描く6つの恋愛物語。

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  • 冷たくても夢中
    -
    わたしってもうそんなに若くないんだわ…。二十代後半から三十代前半の女性たちの戸惑い、悩み。男を見る眼は醒めてきても肉体だけは素直に反応する。不倫を愉しんでいるはずが、いつの間にか自分ひとり本気になっていた。女性作家だからこその細やかな筆致で女の心理と身体の揺れを描写した恋愛小説短編集。

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  • 危険な関係
    -
    〈殺してしまいたい〉と男は思った。女は何も疑っていないし、二人のつながりを知る者もいない。好都合だ。だが、思いもよらぬ陥穽が男を待ち受けていた…。埋めがたい男と女の思惑が、意外な結末を生む。15の“危険な関係”を名手が描く本格推理の傑作集。

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  • 影の複合
    4.0
    同日同時刻に愛媛県松山市と東京で、二人の女が全裸で殺された。二つの事件現場から採取された指紋と体液は同一人物のもので、しかもその人物は、事件当夜、上野発青森行L特急“はつかり11号”の車中にあった!鉄壁のアリバイに、捜査陣の苦悩は深まる…。アリバイ崩しの名手が贈る本格推理の最高傑作!

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  • 120秒の死角
    -
    アイドル歌手・幡木すすむが、二千万人が見ていたテレビの生放送中、爆殺された。犯人は密室となっている証明室から「Cポイント」という謎の言葉を残して消えた。ドル箱スターを失った赤根プロの女社長が自ら調査に乗り出した矢先、もう一人の所属スター大迫裕志が浜名湖のホテルで爆死した。今度も密室での犯行だった。空白の120秒間に何があったのか? 著者会心の長編本格推理。

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  • 5秒間の空白
    -
    一台の車と三人の人間が瞬間消失!?――金策に出かけたまま失踪した父親の足跡を追う雅彦は、やがて迷宮入りした二十年前の現金強奪事件にぶち当たった。ニ転、三転する謎!果たして事件の真相は?本格推理の骨格と、瑞々しい青春の息吹、著者会心の傑作ミステリー。

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  • 羅生門殺人旅情
    -
    京都の旅荘で有名カメラマンが刺殺され、傍らに芥川龍之介の『羅生門』と〈羅生門蔓〉の栞が残されていた。果たしてこれは何を意味するのか?このツアーを企画した夏木梨香は、姉の香奈を通して警察庁の小早川警視正に助けを求めた。だが解決の糸口が見つけられぬまま、伊豆の蓮台寺で第二の殺人事件が起こった…。

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  • 美女の奸計
    -
    銀座の酒場で上司に酔わされ、三度も凌辱された処女。このままではおかない…復讐の鬼と化した女が仕掛けた罠とは!?男女の愛と憎しみ、金銭への異常な執着…。欺され傷ついた女たちの心に芽生える恐るべき奸計を赤裸々に描く、著者会心の推理傑作集!

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  • 愛人たちの昼と夜
    4.0
    19歳の冴子の運命は上京直後、親切な男に声をかけられたことで大きく変わった。性のテクニックを仕込まれる奇妙な同棲生活。やがて男に言われるまま美容整形を受け、見違えるほどに美しくなった冴子は、銀座の一流クラブへ送り込まれたのだが…。事件の裏に蠢く男女の愛欲!

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  • 魔性の女たち
    -
    「己の出世は妻の内助の功があったればこそ、だが妻の正体は超ド級の悪女だ」…作家である私の元に届いた読者からの手紙。興味を覚え連絡を取ると、彼はすでに自殺していた!――女の内面に蠢く“魔性”を描くミステリー短編集。

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  • 狙われた密会
    4.0
    体よく金蔓にさせられているのに、それを男の愛情と疑わず、利用されるだけされて遂には無惨に殺された姉。無念を晴らすべく弟は、ある罠をしかけた…。日常の裏側に潜む愛憎と野望を赤裸々に描く推理小説短編集。

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  • 呪われた寝室(ベッド)
    -
    派手好きで勝気な次子は、甲斐性なしの夫を殺して巨額の保険金を手にする計画を立て、ある夜、酒場で知り合った純情な青年に、自らの肉体を餌に夫殺しを囁いた。ところが…!? 完全犯罪をうち崩す、ほんの小さな手掛かり。昭和30年代の世相色濃く描き出すミステリー短編集。

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  • 蜜の味の復讐
    -
    毛皮宝飾店のショーケースから、5万ドルのエメラルドが忽然と消えた。最後に触れたのは京子、だが間もなく同僚の美代子のバッグから、中身のない小函が見つかり、嫌疑は美代子にかかった…。ところが、エメラルドの謎は香港に? 果たして真犯人は誰なのか!

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  • 妻たちの魔刻
    -
    静かな午後が一瞬にして魔刻と変わる――! 同じ団地の友人宅でお茶をして戻った寿子は、運悪く強盗と鉢合わせ、凌辱された上、あり金すべてを奪われた。夫に知られるのを恐れるあまり、悪徳金融から金を借りてしまった寿子は、やがて快楽の泥沼へと堕ちていくのだった…。

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  • 華やかな罠
    -
    世界レーヨンと帝国ナイロンは、共に覇を競う大手繊維メーカーである。世界レーヨンの社員・中森謙介はある日、帝国ナイロンの新聞広告用のゲラ刷りを見て愕然とした。そこには、社運を賭けて準備していた極秘のプロジェクト「流行色フラワートーン」の宣伝・販売ノウハウがそっくり盗用されていたのだ! いったい誰が漏らしたのか? いまから逆転は可能なのか? やがて中森を慕ってついてきてくれた広告代理店の美人OL岩木冬子が謎の失踪を遂げた。

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  • うぶい奴ら
    -
    女優の美津子は列車の中で無賃乗車を企む奇妙な二人連れと知り合った。一人は、浮世絵ブームに便乗して一儲けを企む画商。もう一人は、フランスの公爵の依頼によってセックス博物館を作らんと画策している、自称「国際的プレイボーイ」。三人の間に、いつしか美貌の伯爵夫人や、性偏執狂が加わって、一行は珍道中を繰り広げながら、やがて摩訶不思議な官能の世界に入り込んでいった…。絢爛たる浮世絵知識を背景に、色と欲の世界を描ききる長編小説。

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  • 汚れた警官 頂上を潰せ
    -
    新宿歌舞伎町の雑踏で白昼堂々、警視庁の諏訪刑事がヤクザに刺殺された。上層部は殉職と処理するが、同期の伊吹刑事だけは疑惑を抱いた。諏訪は、暴力団と癒着している警察内部の裏組織について決定的な情報を入手していた。それは警察上層部の腐敗を示す証拠だった。諏訪殺しは裏組織の報復か?さらに情報提供者が行方不明に…。警察内部の巨悪と闘う熱血刑事たちの活躍!

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  • 天女の極道
    -
    日本のヤクザの首領を一人の男が襲った。背中に“天女”の刺青をした内海忠である。17歳のとき傷害致死で少年院へ。18歳で極道の道へ入り、対立暴力団の若頭を絞殺。そして23歳のとき、親とも慕う組長を殺られ、その骨を食い復讐を誓った内海の見事な仕事だった。――ヤクザ社会に衝撃的“伝説”を残して散った男。丹念な取材をもとに、その悪に彩られた25年の生涯を描く異色の犯罪小説!

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  • 暴行
    -
    1~3巻660~715円 (税込)
    見知らぬ男より、顔見知りに強姦される女性のいかに多いことか。たとえ手抜かりが女性側にあったにせよ、暴行や脅迫があっての上での姦淫ならば、法律は強姦だと判断する…。大好評『生贄』シリーズに続き、新たな視点で男の犯罪を赤裸々に描く迫真の新シリーズ、登場!

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  • ピンポン接待術
    3.0
    もしゴルフが禁止されたらサラリーマン接待はどうなる!? 引退した力士のあっと驚く転身先とは!? 高校球児を筆頭になぜスポーツ選手はよく泣くのか!? 医学の権威が展開する驚嘆のスポーツ有害論とは!?――よくぞここまで!さすが“シミズ流”の大爆笑スポーツ小説の数々をたっぷりとお楽しみあれ!

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  • 河馬の夢
    3.0
    TVクイズ番組のアブナイ内幕(「世界の国からこんにちは」)、ラジオの解答者を襲った身も凍る電話(「こだま電話相談室」)、米国人団体を率いて絶体絶命に陥った女子大生(「帰国子女京都観光ガイド」)、商社マン4人による知ったかぶり世界ことわざ合戦(「急がば回れ」)ほか…前人未到のギャグ満載で平成の金満ニッポン人に贈る抱腹絶倒、爆笑保証の傑作小説集!

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  • ヌード
    -
    「今まで、ハメ撮りってしたことある?」ヌード写真集の撮影で、私はカメラマンからそう聞かれた。ヘア解禁になる前は、私はもっと自分の性器を意識していた。手やポーズで、見せてはいけないところを隠さなくてはならなかったからだ。ところがその必要がなくなると、自分に性器があることなんて忘れる…。女優として活躍するかたわら、著者本人がヌード写真集撮影旅行に出かけた体験をもとにして描いた「ヌード女優」はじめ、8編の恋愛小説集。

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  • 年下の彼
    -
    画廊に勤める彩子は、高名なデザイナーの一人息子と知り合った。一回りも年下の高校生だが、彼の前ではなぜか素直になれる。急速に親しくなる二人。こうして禁断の恋が始まったが……。芸能一家に生まれ、多彩な活躍を続ける著者が、見事な筆致で描く恋愛小説。繊細でありながら鋭利な心理描写は、思わず読み手を唸らせる。7つのラブストーリーをご堪能あれ。

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  • 「平将門」殺人事件
    -
    アルプス製薬霞ヶ浦工場建設に関わった人間が五人、立て続けに死んでいる――事故死した父の葬儀の席で奇妙な噂を耳にした三橋は、一人真相を探り始めた。やがて浮かび上がるアルプス製薬の黒い過去、そして平将門の祟り伝説…。十世紀初め、朝廷に抗して関東を支配し、非業の死を遂げた英雄の怨霊が、現代の殺人事件に交錯する!? 伝奇推理の快作!

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  • 平家物語殺人事件
    -
    「俊寛の怨霊が現代にも災いする!」。奇怪な事件は、新聞記者・諏訪のもとに俊寛の怨霊伝説のそんな情報が持ち込まれた時から始まった。俊寛――「平家物語」に出てくる僧で、鹿ヶ谷事件に絡んで鬼界ヶ島に流され、一人だけ赦免されずに島に取り残された悲劇の主人公である。情報主が殺され、次いで諏訪のフィアンセと女優が原因不明の出血死を遂げた。諏訪は流刑死した俊寛と、その伝説の地を探り始めた。そこで諏訪がつかんだのは、現代の政界を巻き込む恐ろしい陰謀であった!

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  • 変身願望
    -
    青年医師と交際中の美知子は、どうしても最後の一線を越えられなかった。苛立つ恋人に、美知子は咄嗟に嘘をついた。「私には双子の妹がいるの」…生真面目な姉から奔放な妹に変身するため、美知子は鏡に向かった――。人気脚本家が描き出すオシャレで危ない5つの恋物語。

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  • 殺人集中治療室
    -
    新人看護婦の高山瑠美子は、女子大生の解剖結果に疑問を抱いた。警察は「妊娠を苦にしての服毒自殺」として処理したのだが、胃液の中の青酸濃度が低すぎることに着目した瑠美子は、他殺の線もあるのではないかと疑ったのだ。瑠美子は単身捜査を始めるが、自殺とされた現場はドア・チェーンの掛かった完全な密室で外部からの出入りは不可能だった…(「勘違い」より)。医師でもある著者が専門知識を駆使して挑む難事件の数々。看護婦瑠美子の推理が冴える!

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  • 魍魎の女王(上)
    4.0
    1~2巻660~770円 (税込)
    ついに長い眠りから醒めた精神(サイコ)ダイバー文成仙吉。偶然出くわした輪姦現場で救い出した女が忘れられず、必死に後を追う。一方、毒島獣太は、謎の美女・御子神冴子からある女への精神(サイコ)ダイブを依頼された。その女こそ、文成が探す美女・鬼奈村典子だった。典子を巡り巨大な謎が渦巻き始めた──。

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  • 影の時間
    -
    若狭湾に面した月浜原子力発電所が、武装した男たちに占拠され、さらに核燃料を積んだ昇運丸がシー・ジャックされた。未曾有の事態に直面した政府は、打開策を見出せないまま苦悩を深めていた。そんな折、京洛大学助教授の門馬はクメール人留学生から2通の親書を手渡された。そこには驚くべき内容が!

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  • さまよえる湖の伝説
    -
    大谷シルクロード探検隊――明治末期、研究踏査のため同地に派遣された探検隊である。ひょんなことから隊員の手記を入手した大学教授・古賀はそこで、楼蘭に恐るべき秘密が隠されていたことを知る。そして手記の存在が明らかになるや、時代を超えた魔手が古賀を狙い始めた!

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  • 暴露(スクープ)
    -
    警察や新聞に妻殺しの疑いをかけられた男。不利な証拠が続出するなか、ある地方ブロック紙記者だけが無罪の可能性を求めて取材を開始、やがて男の日記から意外な事実が…。特ダネ戦争に奔走する警察回り記者の活躍を描く本格推理!

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  • 幸せになりたい
    3.4
    敏腕社員の依田は家庭的な真純との結婚を控えていた。しかし性に奔放な桐江との関係も続けたい。式の前夜、密かに桐江と過ごした依田だが、その夜の甘い会話には艶麗な罠が潜んでいた…!(「二人の思い出」より) 男女の愛憎を描く傑作心理サスペンス集。

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  • 密室(エレベーター)20秒の謎
    -
    エレベーターで縊死した恋人の謎を探るため、現場となった富士山麓のリゾートマンションでアルバイトを始めた鮎子。すると今度は、住人男性が同じエレベーターで刺殺される事件が起きた。同乗者のいないエレベーター、しかも11階から1階へ直行するわずか20秒の間に、誰がどうやって殺したのか?本格推理の傑作。

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  • 笛の鳴る闇
    -
    奥秩父の山荘地下室。そこは不可解な殺人現場だった。完全密室であり、しかも青いペンキの海の中央に絞殺死体はあったが、犯人の足跡はまるでなかった…。偶然、居合わせた退職刑事とその娘麻矢が駆けつけたが、麻矢の注意を引いたのは、この地に伝わる平将門伝説と事件の関わりを暗示する被害者のメモだった。二転、三転する暗号の謎、将門伝説との関わりとは?

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  • 悪党の凱歌
    -
    「何するの!誰か来て!」…突如豹変した女性客に婦人服売場課長の久保は絶句した。強く請われて試着室に入った途端、自らスリップ姿になり悲鳴を上げたのだ。白昼夢のようなこの事件こそ、人員二割削減の特命を受けた人事課長の卑劣な罠だった…!デパート業界に蠢く悪党たちの生態を赤裸々に描き出す、傑作企業サスペンス集!

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  • 悪党係長
    4.0
    「俺に文句を言う人間は誰もいない!」苦情処理係に左遷させられた咲坂は、新しい上司となる係長の発言に驚愕した。実際、係長は重役たちの極秘情報に精通し、専務すら意のままに動かしていた。彼は一体どんな秘密を握っているのか?咲坂は次第に係長の魅力に惹かれ「悪」のノウハウを学んでいくが…。

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  • 悪党人事
    5.0
    北浜銀行赤羽支店長に命ず――お客様第一という理想を捨て、妻子との会話も忘れて、過酷なノルマの達成だけを目標に働き続けた柊は、同期で初の支店長職を与えられ、喜びにむせんだ。だが、時期はずれの破格の人事異動の背後には、仕手筋の大物をも巻き込んだ、銀行上層部のある陰謀が隠されていたのだ!銀行業界の恐るべき実態を余すところなく描く迫力の企業サスペンス。

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  • 悪党課長
    -
    代議士夫人が秘書と密会している!――アパレルメーカーの企画室課長・宇佐はその情報にほくそ笑んだ。憧れて入社したものの、政財界と癒着し、巨利を貪る社長の姿に衝撃を受けた宇佐は、社長以上の“悪党”になることを決意。人脈作りと情報収集を密かに進めていたのだ。このスキャンダルで社長を潰せる! 雌伏十年、宇佐の野望が動き始めた……。一流ホテルを舞台に、政財界の裏面で暗躍する男たちの生態を迫力十分に描く傑作企業サスペンス!

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  • 悪党たちの宴
    -
    アメリカ市場で飛躍的に業績を上げ、得意の絶頂にいた玩具メーカー天命堂社長矢代竜介は、密かに忍び寄る悪の存在にまったく気が付かずにいた。悪党の名前は佐登一郎。通産官僚からアメリカに日本を売るロビイストに転身した佐登は、金のなる木=天命堂に目をつけ、上院議員をも抱き込んで悪の設計図を描いていたのだ!

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