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総合家電メーカー北米事業部長の唐木栄太郎は取締役の椅子も目前のエリートサラリーマン。妻と名門私立中を目指す息子と3人、都内で幸福な年末を迎えていた。ところがある日、故郷・秋田で独居する老母が、雪かき中に骨折したとの知らせが。幸い命にかかわる大事には至らなかったが、やがて病院での療養を終えた車椅子の母を、唐木は東京に引き取る決意をする。息子も無事合格し、母を交えた新たな生活は順調に滑り出したかに見えたが、運命は急転、唐木一家を悪夢の日々が待っていた……。現代日本の誰もが抱える「今そこにある危機」を真正面から描ききった著者ならではの問題作、ついに電子化!作家・堺屋太一氏も推薦!
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Posted by ブクログ
一流企業に勤務する部長職、同期に抜きん出て順調に出世、都内にマイホームを持ち、息子は名門中学を目指している50代のいわゆる『勝ち組サラリーマン』が主人公。
ある日突然、田舎に住む母親の介護問題(認知症・四肢の障害)がのしかかる。妻は息子の受験で頼りにならず、多忙な仕事のままでは夫婦共倒れになりかねない…悩んだ末に主人公は仕事を退職する…
親が長生きしてくれるのはありがたいが、『介護問題』は人それぞれで、どのような形でやって来るのかは予想も付かない。しかし目をつむって通り過ぎるのを待つことで、自然に解決事出来る問題ではない。
僕にとっても、8050問題ならぬ9060問題が先に控えている。現在、93歳の母は自立しているが、明日はわからない…介護のために仕事を退職せざるえない人は、これからもっと増えるだろう…。
物語は、主人公の弟嫁が介護を手伝ってくれ、今までの職務経験を汲んで外資系企業からヘッドハンティングが来て、年俸3,000万円で雇用契約してのハッピーエンド。ありえへん…
Posted by ブクログ
考えさせられると共に身につまされるような作品だった。
主人公の唐木栄太郎は妻と息子の三人で順風満帆の生活を送っていたのだが、秋田に独居する老母が大怪我をし、さらには…唐木は止むに止まれず、介護退職を決意するのだが…
これからの日本は、この作品に描かれているような問題が増えていくに違いない。地方には仕事も無く、少子化が進む中、仕事を求めて人々は都会へ。地方に残された年老いた親の面倒をどうするのか。老人介護施設も老齢化の波を受け、なかなか受け入れてはくれないだろう。もちろん、国も当てにすることは出来ない。
この作品の主人公の決断は最終的には良い方向に向かうのだが、こういう例は極一部だろう。国も信用出来ない中、もう一度、自分たちの親を含めての人生設計を考える必要がありそうだ。
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