すべての高評価レビュー
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Posted by ブクログ
失恋小説としてかなり完成された作品だった。
どれだけ気丈であろうとしても、心は乱され、時には犯罪的行為にまで及んでしまうことも、その思想にたどり着くこともある。
主人公山村の場合は妙齢で5年間付き合いながら結婚間近に自分が理由じゃないと言われて別れを告げられたパターン。1番本人が腑に落ちない、ずるいパターン。でも実際、よくある恋愛のパターン。
そこからみっともなく喚き散らしながら色んな人に助けられ、関わり、時には見捨てられ、社会と時間の波に流されることで、感情も水にながされていく。まさに燃え尽きるまでの流れを描き、最後にたどり着いた時は中々清々しかった。
この先の人生も少しだけ覗いてみたいと、そう思えた作品だった。 -
Posted by ブクログ
えっまさか今日で終わりなの?というのが1番の感想で、結構辛いんですけど…まさか今日とは。心の準備ができておらず、フジイが転居なんて伝えた場面など作中の石川や田中のように、えっ目の前の人が何を言っているかわからない、そして石川のように失敗して今までのようにいますようにと一瞬思ったり…
何故このようにフジイに惹かれるのか、と考えるとそれは多分彼の人生には白いというかブランクな場所が多く、おじさんになっても学習している様がある種滑稽ながらも応援させられる気になると同時にこちらが癒される感覚があったというか…多分それは田中と同じなのだとおもうけど…それもあるが今まで自分の前にもいた陰の薄い(いや自分だって薄かったんだけど)、でも気のいいやつによく似ていたからかもしれん。ああ長谷川くんは元気だろうか…とこれは自分の話だが。
ともあれこれから新しいフジイさんに会えないのは残念だが、人生何事も卒業はあるということです。これまでの七巻に感謝。そしてこれからの田中くん、石川さん、そして鈴木さんが何か自分の幸せを見つけられますように。 -
Posted by ブクログ
コーヒーが冷めるまでの限られた時間、尚且つ結果を変えることはできない中で、それでも会いたい人に会いに行く選択をできる人は強いと思った。
もしあの日あのときに戻れたら、と思うことは人生で何度もあったが、結果は変えることができないという条件のもと、過去や未来に行く選択を自分ならできるだろうか。
4編それぞれで感じたのは、過去や未来での数分間ではなく、現実に戻ったあとのその後の行動こそが、後悔や不安を減らすことができる唯一の方法なのだと思った。つまり、タイムトラベルができないこの世界においても、自分のこれからの行動次第で人生の納得感を上げていけると再確認した。
総じて、タイムトラベルというファンタジー要素を含みながら、人の心情の変化を密に表現していておもしろい作品であった。
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