すべての高評価レビュー
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Posted by ブクログ
大好きだったマカン・マランシリーズ、四作で完結して寂しかったけれど、番外編が出たとのことで読みました。シャール姐さん!!より魅力を増して、優しく温かい。舞台が台湾なのもいい…
大体シリーズものの登場人物を忘れてしまいがちなのですが、このシリーズは登場人物の物語が良かったからか、その人のエピソードをすぐ思い出せた。
それだけ好きだったシリーズ。一見うらやましく思えるあの人も心の中にはいろいろかかえていて。というのがよく伝わってくる。シャールさんと話したり、おいしいお夜食を食べる中で、自分自身の道を見つけていく。
とくにエピローグがよく、山を楽しんで下っていくこと。幸せを限定(結婚したら幸せなど) -
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本書は読者を選ぶ本である。山本芳久氏の解説で興味を持った読者もいることと思うが、哲学史で語られるような概要やトマス哲学の体系を学ぼうとする人にとっては期待外れの一冊となってしまうかもしれない。しかし、その山本芳久氏の解説にも詳しく述べられているように、生涯にわたってトマスを突き動かした確信が如何なるものであったのかをこれ以上にない仕方で表す稀有なトマス入門である。
評者は原著をすでに読んで感動していた。ヴィクトリア王朝の英語を代表するチェスタトンだけに印象的な言葉の数々が心に刺さってくる感覚を幾度も覚えた。それに比してしまうと、もうちょっと訳し方があるのではないかと思ったのが読み始めたとき -
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私たちは戦争の時代を生きているのかもしれない。いま私たちの生活が直接に脅かされるという現実を目の当たりにしていなくとも、いつこの生活がなくなるとも知れないことを、各地で起こっている戦争の出来事を通してふと思わされるのである。田中美知太郎のエッセイ集『戦争と平和』を読んでいてその感をますます強くした。この本は昭和の保守の論客として知られていた田中美知太郎の姿を垣間見させてくれる一冊である。田中美知太郎の文章はエッセイであれ、講演であれ、古典研究であれ、読者をはっとさせる哲学的洞察に満ちている。本書もまた、時事的な内容を掘り下げていきながら、読者の思考を揺さぶる一冊である。
本書には、こんな一 -
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ネタバレ 購入済み
これは可愛い!!!
特に2人の百面相?喜怒哀楽の顔の表情?が特に可愛い。先生の書き分けの画力にも脱帽。
何気ない日常がキラキラしてみえるのは、優しい人がそばにいるからなんだって思える。優しい優しい2人がずっと幸せでいて欲しい。 -
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本書はリーゼンフーバー氏の待望の一巻選集である。著者であるクラウス・リーゼンフーバー氏は日本における西洋中世哲学研究を牽引し続けた碩学である。その氏の仕事は『中世における自由と超越』『中世哲学の源流』『中世における理性と霊性』『近代哲学の根本問題』など数多くの大著にまとめられており、どれもA5版ないし菊版にして700頁を超える大作である。氏の研究の道程で発表された論考をまとめたそれらの大著は、体系的な構成によって書き記されたのとは違った知の結晶を思わせる著作群である。一見周縁的な主題に思われる論考でさえ、著者の論考を読み進める読者はその認識を改めなければならないと思わされる、そういった知的喜
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この論文を読むためにだけこの本を買わなければならないというものがある。リーゼンフーバー氏の『中世における知と超越』所収のトマス・アクィナスの存在論をめぐる論文、『命題コレクション哲学』所収の神認識論はそのようなものに数えられるであろう。それらはのちに著者の大著『中世哲学の源流』に収録されることとなり、日本における中世哲学研究の結晶として今なお輝きを放つものである。相次いで刊行された『中世哲学の射程』と本書『存在と思惟』はその主著『中世哲学の源流』のハイライトともいうべきものである。本書『存在と思惟』に先んじて刊行された村井則夫編『中世哲学の射程』は中世文化を闡明し、中世哲学研究の前庭を読者に
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大学生の時、留学も視野に入れて、というより日本語の哲学研究書があまりにも難しくて、よくPodcastを聞いていた。それはナイジェル・ウォーバートンのPhilosophy Bites(哲学の齧り)であった。ひとつ15分ほどの番組で、ある主題についてウォーバートンのインタビューで第一人者が最前線の研究を語りながら聞き手を案内する充実した内容で、いまも続いている。本書は編者あとがきで言及されているように、その日本語版といった趣のある哲学史入門である。
本書のインタビュー形式であるからこその臨場感は、全ての読者を哲学史のいわば「急所」へと招くものである。従来の哲学入門や哲学史入門で、わかるようなわ -
Posted by ブクログ
中世哲学研究でよく語られるデミウルゴスによる創造神話を、あるいは納富信留氏の『プラトン 理想国の現在』を読んでポリテイアに匹敵する壮大な哲学論を期待してティマイオスを読もうとする読者は、ひょっとしたら肩透かしを食らってしまうかもしれない。むしろそこで語られるのはポリテイアで語られたような壮大な哲学理論ではなく、プラトンやアリストテレスが共通して持っていたであろう目的論的世界観に基づく人間論であるからである。それもいま私たちが人間論という言葉で受け留めるものではなく、人間という存在が如何なる特色を持っているのかという探求を通した、いわば生理学に近いそれであるからである。
とはいえ本書の解説で
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