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Posted by ブクログ
52ヘルツという他のクジラには聞こえない周波数でなくクジラのように、人は人には言えない苦しみを叫んでいる。この当たり前のように聞こえるがつい忘れてしまうことを思い出させてくれる作品だった。自分はこの登場人物達ほどの辛い過去は持っておらず、つまらない悩みしか持に合わせていないが、確かにどこかで人に頼りたい、けど言えない
という時があった。そんな時、両親や友達などの周りの人は気づいてくれて聞いてくれた。私の52ヘルツの叫びに気づいてくれた。
これまでの人生自分が52ヘルツの叫びを発したことはあれど、聞いたことはなかったなと思う。これから他人の52ヘルツの叫びに気づいてあげられるような大人になりたい -
Posted by ブクログ
現代インドにおいて未だはびこるカースト差別研究。特に、ダリトと呼称される「不可触民」カーストにおける実情分析と近年の潮流に重点を置いている。
日常で触れるインド関連のニュースは、華やかな話題が多い。IT人材や教育熱の向上、世界第2位の人口に裏打ちされた成長性。日本には不足している要素がてんこ盛りで、後塵を拝す悔しさと羨望など複雑な思いが胸に去来する。
カースト制度という語彙は知っている。しかし、インド国内外で問題となっているカースト制度の凄惨さをまったく正しく把握していないことに本書を読んで気づかされた。寧ろもっと圧倒的な格差が現前しているのだと思っていた節があったのだ。指定カーストに対す -
Posted by ブクログ
超絶怒涛のノワール作品である。
村上佳菜子作品に通底する性へのグロテスクとプラトニックが混在するアンビバレントな距離感。
ここまで執拗に弱者を虐げ、その当事者がある意味その境遇を受け入れてしまっていることへの制御できない嫌悪感を醸し出す作風で、筆者に比肩する現代作家はいないのではないか。更に本作は、今まで中編や短編で断片的に綴られてきたテーマが一緒くたに襲い掛かる重厚さ。
作品の内容には触れずにおこう。上巻で物語として成り立っているだが、ここからどのように下巻へつなげるのか、楽しみである。「コンビニ人間」で村田沙耶香からご無沙汰している方々は、ぜひ本作で著者の真髄を味わってみましょう。
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