【感想・ネタバレ】沈黙と爆弾のレビュー

あらすじ

【第4回警察小説新人賞受賞作】

「書きぶりは堂に入っており、プロとしてやっていける風格をたたえていた」
東山彰良氏(選考委員)
「文章力が高く、スピード感もあり掴みは抜群」
柚月裕子氏(選考委員)

熊本県警本部警務部監察課の阿玉清治は非違事案の調査を命じられる。爆発事件に巻き込まれて意識不明となっている刑事の澤守が、暴行騒ぎを起こしていた疑いがあるというのだ。警察の威信に傷がつかない無難な着地を求められた。時を同じくして、熊本地震をきっかけに失声症を患っている小学生の息子が、動物殺しの疑いをかけられる。阿玉は妻や息子との関係に心を砕きながら、非違事案の調査を進めるが――。感涙の家族小説×超弩級の警察ミステリ。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

熊本在住の読者には、たまらない熊本を舞台にした小説。
ミステリーでは、地名をローマ字でぼやかしたり、実際の地名をもじったりといろいろな技法が使われるが、この小説は、そのまま使われている。
だから熊本の人にとっては、特にワクワクする小説かも。登場人物たちが、みな人間味に溢れてて、魅力的だった。

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2026年03月13日

Posted by ブクログ

流石に警察小説新人賞を取っただけあり、物語を丁寧に構築してあり読み応えのある一冊だった。
妻と息子の問題を抱えた県警の警務部監査課の阿玉。
警察内では瀬戸際の阿玉が若手の監査官と共に調査をするなかで、警察官として”正義”を貫く姿は読者に爽快感を与えてくれる。
物語の結末も安心して納得できた。
吉良信吾氏の次作に期待している。

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2026年02月07日

Posted by ブクログ

警察小説でありながら家族小説でもある。

熊本県警本部警務部監察課の阿玉は、非違事案調査を船場とすることになる。
爆発事件に巻き込まれて意識不明となっている刑事の澤守が、暴行騒ぎを起こしていた疑いがあるというので調べ始めるのだが、同時に阿玉の息子が動物殺しの疑いをかけられるという…。

熊本地震をきっかけに失語症になった息子と意思疎通が出来ずに苦悩している阿玉には、妻との関係も修復できない過去があり、胸中は穏やかではいられない。

捜査するうちに澤守の暴行理由や爆弾に巻き込まれた理由が明らかになると同時に、動物殺しまで決着がつく。

後半からスピード感も増し、上手い具合に船場の過去を挟んでいる。

最後に阿玉の息子が、両親の気持ちをわかっていながら何も喋らずに行動していたことになんとも言えない思いに駆られた。



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2026年04月11日

Posted by ブクログ

ヒーローであるはずの刑事や監察たちの苦悩… 家族への想いが熱いハートフルな警察小説 #沈黙と爆弾

■あらすじ
熊本県警の監察課、阿玉は警察内部の不正調査を命じられる。対象の刑事は暴力事件を起こしたらしいが、彼は爆発事件に巻き込まれてしまい意識不明であった。

阿玉は新人の船場と共に調査を進めるも、警察上層部からの圧力に苦慮する二人。さらに阿玉の息子が動物殺害の事件に巻き込まれてしまい、妻との関係にも軋轢が生じてしまう。果たして不正の陰にはどんな背景があったのか、そして事件の真相は…

■きっと読みたくなるレビュー
ザ・警察小説ですね、面白かった! 本作は警察小説新人賞受賞作で、書き手の想いがビシバシと伝わってくる力作。事件はもちろん、しっかりと警察内部のゴタゴタが描かれるのがいいすよね~

そしてなんといっても人間性が豊潤に書かれているのが素晴らしい。警察官だって、ひとりの人間。家族もあるし、弱みもあるし、過去の失敗もあるんですよ。人間ドラマを楽しみたい方には、ぜひおすすめの作品ですね。

本作の視点人物は監察課、阿玉清治。彼はある理由から出世レースから外れており、いつも高リスクな案件を任じられる。今回の件も上層部から無難な処理を求められるが、正義感の強い新人船場とは意見が食い違ってしまう。さらに彼は、育児ノイローゼだった妻、熊本地震をきっかけに失声症になってしまった息子と、最愛の家庭を守る重責も担っている。

はー、切ない。確かに警察組織が厳しすぎるところもあるけどさ、なんでこんなにも生きるのって大変なんでしょう。不正行為をやってるわけでもなく、むしろ真面目に仕事に打ち込んできたのに。そんな正義のヒーローであるはずの警察官、その家族や仲間たちを、様々な立場や目線で描かれていくのです。

特に監察は何のために存在するのか? といった、本質的な問答をみてると胸にくるものがありますよね…

私も何のために仕事をやっているのか分からなくなることがある。脳みそちぎれるほど考えるんだけど、そのうち考えること自体に疑問を持つようになったりしてさ。私の場合は人の生死には直接関わらないからまだ気楽だけど、警察官やお医者さんとかはマジでしんどいだろうなー

また物語としてはしっくり読ませるタイプ。地味な展開だよなーと思いきや、ぶつかり合いや怒号が飛び交ったりして、超派手なんです。特に終盤、事件の真相が見えてくると、怒涛に展開にびっくりしましたね~。いろんな場面で想像以上ですよ、すっかり魅せつけてくれました。

■ぜっさん推しポイント
若干きれいすぎるお話かなーという気もしますが、逆に言うと活気と力強さが素晴らしい。それにやっぱり小説って、こういう心が温まるほうが好き。作家先生の優しさがでてますね。

パワフルな警察小説でした、今後の作品にも期待しています!

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2026年03月31日

Posted by ブクログ

監察官が主人公の小説。警察小説新人賞受賞作。少し家族の話しの比重が多かったようだが、すっと溶け込めた。違和感なく読めたのは構成や言葉選びが上手だったからかなと思う。読み終えて改めて新人の方の作品と認識して⭐︎4つにした。

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2026年03月30日

Posted by ブクログ

やくざをボコボコにする刑事。監察に狙われる。すると爆弾によって刑事は大怪我した。監察の息子は失語症で、猫を殺したとして疑われる。

非常に面白かった。色んな断片が繋がる。ある刑事と子供の行動の理由が分かると、なるほどっ、と呟いてしまった。

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2026年02月22日

Posted by ブクログ

話の流れはまずまず。終盤演出効果を狙ったお決まりのパターンがあったのが残念。
とはいえ、デビュー作でこれほど面白い作品は久しくお目にかかったことがない。今後もフォローしていくべき作家である。

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2026年03月29日

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