【感想・ネタバレ】恋々たる証左【電子特別版】のレビュー

あらすじ

頑張っているのに空回り、休日は何もできないほど心身疲労――。
繊細すぎるサラリーマン・西ヶ瀬凪は、
人混みや視線に強い不安を抱え、発作症状に悩まされていた。

ある日、社内トラブルの最中に倒れてしまった凪を助けたのは、
同期で営業部エースの杜下嵐太。
明るく仕事ができる人気者だが、他人の本質を見抜く鋭さを持つ男だった。
嵐太はケアのためのハグと引き換えに、ランチを共にしてほしいと提案する。
距離を詰めながらも「君の中の悪魔が見たい」と意味深に迫る。
その真意とは…!?

お疲れリーマンのちょっぴりきわどいセラピー&ロマンス。
電子書籍は雑誌掲載時のカラーページを再現&描き下ろしマンガ1Pを収録。

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作者買いです!
絵もストーリーもやっぱり好きです!
攻めがお世話したがる系めちゃくちゃ好き!2人が穏やかに仲良くこれからも過ごしてほしい!とただただ思えました。

0
2026年07月01日

Posted by ブクログ

「もっと見せて。凪のかわいいとこ。俺だけに見せて(杜下)」

〝I was just getting through my suffocating days with my emotions flat, but now the calm time, the dizzying storm-like emotions are all precious.〟

Eros度★★★

おやおや。ハグで癒されるリーマンはかわいいですね。

恋とは、心を満たすものではなく、閉ざされた扉を静かに開いてゆく光なのかもしれない――そう思わせてくれる一冊でした。

杜下の愛情は決して華美ではありません。ただ、西ヶ瀬という一人の人間が抱え込んできた孤独や苦しみ、涙さえも受け止めようとする誠実さに満ちています。「弱さを見せてほしい」という言葉は暴こうとするものではなく、「その痛みごと愛したい」という深い祈りのように響きました。

一方、西ヶ瀬が誰にも見せられなかった本音を少しずつ吐き出し、杜下の温もりによって凍りついていた心がほどけていく過程は、春先の雪解けを見るような静かな美しさがあります。誤解やすれ違いを経て互いの想いが重なる瞬間は、激しい感情ではなく、長い冬を越えた朝の光のような穏やかな幸福を運んできました。

濡れ場も官能を競うものではなく、心が結ばれた先にある慈しみの延長として描かれており、二人が互いを必要とし、安心できる居場所となったことを何より雄弁に物語っています。

読み終えたあとには、恋とは誰かを変える魔法ではなく、その人がその人らしく生きられる居場所なのだと、静かに教えられました。

0
2026年06月27日

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