本書は、コミュニケーションのための本ではなく、心の言葉を聞くためのカウセリングのための本です。
聞く技術ではなく、聞いてもらう技術とは、人に聞いてもらえないから。
ちゃんと聞いてという訴えを「聞く」のは難しい。
心の奥底にふれるよりも、懸命に訴えられていることをそのまま受け取るほうがずっと難しい
「聞く」が不全に陥るとき、聞かなければならないとおもっている。それなのに、心がせばまり、耳が塞がれて、聞くことができなくなる。
それは、「聞いてもらう」からはじめよう。
気になったものは、以下です。
■聞くための前提とは
・どこで話そうか、どれくら時間があるといいのか。まずは時間と場所を決めてもらう。
・話を聞くためには、反応がオーバーであったほうがいい。反応があると人はうれしいから。
・正直でいよう。言いにくいことを黙っているのはあり、言わないでおくは、嘘ではないが、思ってもいないことをいうのはだめです。
・聞くために、間をつくりしょうか。相手の中から話題をもちだしてもらうために。
・返事は遅く。何かをしゃべりだすのではなく、5秒待つ。
・あいづちをうつ。7色のあいづち「うーん」「ふーん」「なるほど」「そっか」「まじか」「だね」「たしかに」
・オウム返しをする。相手のことばを言い換えてもいい、そのままでもいい
■なぜきけなくなるのか
・わかったふりをしてはいけない。
・自分の意見をいうな、自分の意見はまた今度
・言葉にならないことは、時間が解決してくれる。一週間後に言葉になることも。時間が仕事をしてくれる。
・社会に欠けているもの、もっともかけているものは、「聞く」こと。
・心にとって真の痛みは、世界に誰も自分のことをわかってくれる人がいないこと
・きいてもらうだけで、心の痛みをやりすごくことができる
■孤立から孤独へ
・僕らは、一人では孤独に耐えらえない、誰かが隣にいなくてはいけない。
・聞くとは、「ごめんなさい、よくわかっていなかった」というためのもの。
・「聞く」の中核にあるのが、孤独の問題である
・孤独には安心感が、孤立には不安感がある
・一瞬では解決しない、「時間をかけるしかない」、時間をかけて、何回も会うことです。
■聞いてもらえるには
・苦しんでいると、ロジカルにわかりやすくはなせない。必要なのは、賢い頭ではなく、戸惑うこころです。
・オンラインミーティングで最後まで退室しない技術
・緊急事態、「ちょっと聞いて」とまわりにいうこと。それがすべて
■聞くことの力
・聞くだけでなおるのですか? はい、案外力があるんですよ。
・間の前に生きた人がいて、その人とむきあっていると、冷静に考えたらわかるはずのことがわからなくなってくる。人間の迫力のようなものが伝わってくるから。
・なんでも見つかる夜に、こころだけみつからない。
■だれがきくのか
・話せがわかるが通用しないとき。ひとりでもいいから、味方である人、敵じゃない人をみつけること
・本当の敵、敵意が或る人からは、距離をとるか、権限のある人に訴えて相手から引きはしてもらうか、とにかく逃げるのが吉、諸々のことは逃げたあとに考えればいい。
・第三者は3種類ある
①司法的第三者 状況を把握して裁定を下してくれる
②仲裁的第三者 中立性をたもち、当事者の間に入って間をとりもってくれる
③友人的第三者 友達として横にたってくれる、裏にまわってくれて、争いとは離れたところで話を聞いてくれる
・おせっかいに、案外ひとは助けられる
・「聞くことのちから」苦境にあるとき、誰かが話を聞いてくれる、不安に飲み込まれ、絶望し、混乱しているときに、その苦悩を誰かが知ってくれて、心配してくれる。ただそれだけのことが、心にちからを与えてくれる
■結論(本質編)
・聞く技術 ⇒ 「何があった」と尋ねてみよう
・聞いてもらう技術 ⇒ 「ちょっと聞いて」といってみよう
⇒そういえないときは、聞くところからはじめよう。
目次
まえがき
聞く技術 小手先編
第1章 なぜ聞けなくなるのか
第2章 孤立から孤独へ
聴いてもらう技術 小手先編
第3章 聞くことのちから、心配のちから
第4章 誰が聞くのか
あとがき 聞く技術、聞いてもらう技術 本質編
ISBN:9784480075093
出版社:筑摩書房
判型:新書
ページ数:256ページ
定価:860円(本体)
発行年月日:2022年10月10日
発売日:2022年11月05日第3刷