越前敏弥のレビュー一覧
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ネタバレ中巻ではやや学術的な謎かけ的展開が印象的です。
歴史とは強者が作りゆくもの、イエス・キリストとマグダラのマリアの婚姻関係、聖杯を探し出そうとしたのがテンプル騎士団の真の存在意義、本来のキリスト教の事実をあかそうとするシオン修道会、等々。
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世界史を二周するとか、キリスト教史をかじっておくと、確実に本作面白くなります。請け合います。
逆に、世界史が苦手な方は一旦本作を読んで、その後世界史(古代ローマ史、キリスト教の誕生、各騎士団の歴史)を振り返ると定着が早いと思います。
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因みに私は、本作三巻セットの中で、この中巻が一番好きです。
好みであるキリスト教蘊蓄がちりばめられ、最も知的ドライブが感じられるからです。
上巻と下巻はサスペンス色が中巻より強いと思います。そして下巻は、ちょっと読めてくるんですよね、結末が。まあ私の読みは外れましたが(読めてないじゃん)。
ということで本作、引き続きお勧めです。 -
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ネタバレ約20年前に日本語訳され、日本で映画も上映された作品。
宗教象徴学を専門とするハーバード大の教授ラングドンが殺人事件に巻き込まれるというのが、粗々の粗筋。
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上巻ではラングドン教授が無実の罪を着せらせ、ルーブル美術館で危うくとっ捕まるところが中心です。
しかし、一体黒幕は誰?ラングドンを助ける若い女性はナニモノ?そしてモナリザが象徴するものとは?そしてダ・ヴィンチがミラノに残した「最後の晩餐」に潜り込ませた象徴とは?
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出来れば皆様、新約聖書を通読しておくとこの本は1.5倍は面白くなると思います。とりわけ以降出てくる異教との習合の末に作られたキリスト教というのが決して極端な考えではないのが理解できると思います。
因みに私は小説の方が圧倒的に好み。映画は何だかキリスト教の蘊蓄がペラッペラにやり過ごされている感じです。 -
Posted by ブクログ
サイラスとイーヴィの話が中心の上巻とは打って変わって、下巻はジョディを殺害した犯人探しが加速する。
限られた登場人物、しかもそのほとんどが身内という中で、疑わしい人間を絞り込む緊張感をぎりぎりまで引っ張り続ける。読む側に『もしかして。。。』と考えさせる絶妙な情報の出し方にも感心した。
そして、ラストは映画のクライマックスを観てるかのようにハラハラドキドキした。
イーヴィの過去は未だ謎に包まれたままだ。
アイルランドの切手が貼られた絵葉書や、彼女が『あいつら』と呼ぶ人たち、テリー・ボーランドとはどこでどう出会ったのか、そして彼女は誰に怯えているのか。
小出しにされた情報が続編への期待を高めてくれる。
サイラスならきっといつか彼女を救ってくれる。
大丈夫だと信じている。 -
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フィギュアスケートの期待の星として将来を期待されたジョディ・シーアンが死体で発見されたのは、地元の花火大会の翌日だった。15歳のジョディの遺体には性交の跡があり、その髪の毛には精液がかけられていた。警察は近所に住む前科者の男を逮捕する。精液のDNAも一致した。だが、この物語の主人公の片割れであるサイラス・ヘイヴンは、ジョディを殺害したのはこの男ではないと考え、別の面から調べてみることにした。
サイラスは刑事ではない。幼少期の彼の身の上に起こった事件を担当した刑事(今は警部)に、時々頼まれて捜査の助言をしている。本業は臨床心理士だ。古くて広い家に住み、携帯電話を持たず、背中には一面に鳥の美しいタトゥーが入っている一風変わっているが魅力的な男として描かれている。
彼は児童養護施設でもう一人の主人公、イーヴィ・マーコックと出会う。彼女は6年前、拷問された形跡のある男の死体が見つかった民家の隠し部屋に、たった一人で身を潜めているところを発見された。名前も年齢も家族も何もかも分からず、またそれらは彼女の口からも語られることはなかった。
イーヴィには嘘を見抜く能力があり、それが故、行く先々で問題を起こしてきた。確かに人は多かれ少なかれ嘘をつきながら生きる生き物なので、それをいちいち見破られたり指摘する人がいたら腹が立つだろう。
上巻は、この二人の出会いから同居生活を始めるまでが中心として書かれている。それぞれが交互に語り手になりながら、丁寧にお互いの心情が描かれているので、殺人事件自体はまだそれほど大きな動きはない。もしかしたらそれを退屈に思う人もいるかもしれないが、わたしは面白く読んだ。
章の終わりがセリフで終わるのも好き。
全体的にドライな文体の訳も好みだ。
この二人が今後どのような関係性を、どうやって築いていくのか、事件の解明とともにとても興味がある。
イーヴィの嘘を見抜く特殊な能力は、まだ事件解明に使われていない。どう捜査に関わってくるのか、それも楽しみだ。 -
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ネタバレクイーンを語れるほど読んでるわけではない、というひとの感想。コミカルな要素がたくさんあって、テンポよく、面白かった。変人を変人と最後まで書き切ったし、変人だなと受け入れられるほどの描写もあったので、読んでる側の納得感もあった。
とある殺人事件のお話を途中で投げ出し中なのですが、人物描写や劇場感はこちらの方が好みかなとは思いました。変人一家は同じなんですが、人物側の描写が足りてないのか。そちらもいずれ読みますが。
嵌められた人物の言動と結末、ああ、そうか、だから真っ白になってしまったのね、と。真相を知ればなるほど、とても巧妙でした!
なんとなくエラリィが得した感もないわけではなく。いずれにせよ、展開の割に後味はそこまで悪くない不思議。 -
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どうやら人の嘘を見抜くことができることの利点ってポーカーガ強いってことだけらしいです
嘘には良い嘘と悪い嘘と良いウホがあると思うんですよ
良い嘘ってのはまあ人を守るためのものですよね
当然、悪い嘘ってのは人を傷つけるためのもので、良いウホってのはゴリラの機嫌がいいときのウホですな
(本文より)
「人はみな、自分が真実を欲していると思っているが、実際はその逆だ。正直さは意地が悪く荒削りで卑劣だが、嘘はもっと親切でなめらかで、情け深くなりうる。わたしたちが欲しているのは正直さではなく、思いやりと敬意なのだ。」
そしてサイラス&イーヴィーシリーズはまだまだ続くらしい!マッマジか!Σ(゚Д゚)
シリーズ一個終わり!って思ってたのに、真実は時に人を傷つける…ってまぁ面白かったから続くのは良いウホかな! -
Posted by ブクログ
老漁師サンティアーゴには、もう84日間も釣果がなかった。幼い頃から老人の見習いをしていたマノーリンは、一人前の漁師となったいまも老人を慕い、生活を気づかう。老人はそんなマノーリンをたのもしく思いながら、まだ自身のプライドも捨ててはいなかった。
翌朝、ひとりで漁に出た老人の釣縄に、巨大なカジキがかかる。そこから、老人とカジキの命を賭けた闘いが始まった。不眠不休の極限を超える死闘のなかで、老人は次第にカジキへの畏敬の念と、強い絆を感じるようになっていく。やがて運命の瞬間が訪れ、満身創痍となった老人に、しかし海は、さらなる試練を課すのだった――。
先日読んだ「傷を抱えて闇を走れ」に、「老人と海」にまつまる問答があったので、初めて読んだ。
小学校国語の教科書に出てくる椋鳩十の「大造じいさんとガン」に重なる部分もあるが、ヘミングウェイの描く老人は、とても人間くさい。