越前敏弥のレビュー一覧
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ネタバレ暗き宗教は息絶えかぐわしき科学が治する
ウィリアム・ブレイクという存在。ミロのオマージュ。スマホで画像を検索しながら読むと数倍面白い作品。それがダンブラウン。そしてラングトン。完全にトムハンクスのイメージがあるので読んでいて想像しやすい。
個人的には最後のおちがすごいよかった。AIウィンストンの存在。最終的にAIが人類を支配するというのSF的で好きな展開。そして、初めから登場する謎のメールの差出人が…。すべてエドモンドが仕組んだのか、それともウィンストンなのか。最終的にはわからなかったが。
AIは言葉を理解しているけど、人間にはなれないように思う。でももし、経験から学ぶなどのことがより人間らし -
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ネタバレ(上巻より)
ざっくりというと、イーヴィの過去のお話だった。
一読者としては、いずれ触れてほしい点だったが、
もうちょっとサイラスとの信頼関係が確固たるものになってから
展開されるのかと勝手に考えていた。
イーヴィを監禁していていたと考えられていた男、テリーは、
彼女を「送り迎え」する車の運転手役の男で、
実は彼女を監禁から救い出した男だった。
予想外ではなかった。
前作から登場している、サイラスの守護天使の大富豪は
うさんくさい奴だと思っていたが、
案の定、怪しげな組織に関わっていた。
が、まさか追及されてサイラスの前で、
飛び降り自殺をするとは思わなかった。
ちょっとひねりがない。
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ネタバレエンジェル・フェイスの二作目。
イーヴィはサイラスとの暮らしから児童養護施設に戻され、
相変わらず問題行動を起こしている。
一方、サイモンはとうとうサシャを見つける。
殺人事件の起こった家で隠れて暮らしていた
エンジェル・フェイスことイーヴィを発見した特別巡査だ。
イーヴィを知り、助けるために重要な人物。
そこへ、元警視が自殺したと連絡が入る。
あっという間に自殺ではなく、殺されたと判断された元警視は、
過去の子供の連続誘拐殺人事件を調べていたことがわかる。
その中には、「エンジェル・フェイス」の文字が。
そしてその調査の資料を求めて偽の刑事が遺族を訪れ、さらに人が殺される。
(下巻へ -
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スティーブ・ハミルトンなる兼業作家の青春犯罪小説。2011年上梓。IBMに勤めているらしい。
さすが、ハヤカワポケットミステリ!はずれるわけがない。主人公マイクルの特殊スキルとトラウマ、アメリアの思春期性かつ献身的なヒロイシズム、援助者ゴーストと暗躍するあれやこれや。
グレマスの物語構造論にピッタリ当てはまるようなベタなキャラクター造型にロードトリップの要素が加わって、もちろん金庫泥棒の場面はハラハラするし、言うことなしに面白い!あとマッチョな大学生にその富裕層の親とか、ベタすぎるけど面白い!
2つの時間軸が交互に進む構成も相応に効果的だったけれど、後半からちょっと煩わしさを感じた。
深 -
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ネタバレ相変わらず面白い。
ウィンストンというAIが出てくるが、IBMのワトソンと関連あるのかと思ったらウィンストン・チャーチルが由来でした。
主人公と毎回変わる相手役が『007』のジェームス・ボンドとボンド・ガールみたいでちょっとマンネリを感じてしまいましたが、内容としては全然マンネリじゃなくて上中下巻をほぼ一気に読んでしまいました。
『我々はどこから来てどこに行くのか』という問いに対する回答を見つけた、というコンピューター科学者であり未来学者であるエドモンド・カーシュがその回答を全世界に向けて発表するために用意した会場で殺害される。
会場に招待されていたラングドンはカーシュの協力者の美術館館長で -
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ネタバレ初めて読んだエラリイ・クイーンの小説。
前半では、田舎町の良い面も描かれるが、事件後は圧倒的に悪い面が多く描かれる。
登場人物たちの濃い人間関係によって拗れていく事件が、緻密な人間描写によって、なんの無理もなく展開されていく様子は、圧巻だった。
こうした、ドロドロとした関係のミステリ、そして、探偵が気付くのがあまりにも遅いミステリは、イライラして読むのが辛いこともあるのだが、今作は、エラリイの人柄もあって、スルスルと読めた。
真犯人が被害者となるはずだったノーラであることに関しては、状況的に考えて、わりとすぐわかるのだが、ジムの姉にまつわる謎解きは、最後までわからなかった。
何より、意外だった