越前敏弥のレビュー一覧
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ネタバレ目次
・5セントのお月さま
・へま
・女が男を殺すとき
・消えた役者
・どうしてなんだベニー、いったいどうして
・球形の食屍鬼(グール)
・フルートと短機関銃のための組曲
・死の警告
・愛しのラム
・殺しのプレミアショー
・殺意のジャズソング
・死の10パーセント
・最終列車
『5セントのお月さま』『フルートと短機関銃のための組曲』『死の警告』が初訳。
フレドリック・ブラウンのSF短編全集が出たとき、どうしてSF限定なのだろうと思った。
ミステリの短編もそこそこあるのに。
『最終列車』が収録されたアンソロジーには、これが最後のアンソロジー未収録作品とあったような気がするけれど、その後にこれ -
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ダン・ブラウンの作品の翻訳を手掛けた方の本。
翻訳ってどうやってるんだろう?日頃の疑問に答えてくれるかのような内容だった。
英語ができるのは前提としても日本語のチョイスの仕方が本当に素晴らしい。
実際に英文と翻訳を比べる箇所があったが、自分の拙い知識で読むと全く面白味のない文章になるところが、翻訳者の方にかかるとそこに情景が描き出される。感服しました。
翻訳する時に、歯応えをどこまで残すかを考えていると書かれているところがあり、確かに翻訳本は読むのに時間がかかるが、本当に面白い本の場合、いい感じに疲れさせてくれ、やり切ったという気持ちでいっぱいになる。
翻訳者の皆さん本当にありがとうございます -
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ネタバレ下巻はラストスパートでクライマックスに駆け上がります。
聖杯を手に入れるべく、そして誘拐されたティービングを助けるべく、ラングドン教授が活躍します。
そして、オプス・デイのシラスとアリンガローサ司教はある悪人にコントロールされていただけだったのが明らかに。同時に、この裏に潜む悪人「導師」が誰であるかが徐々に分かってきます。
最後はソフィーの出自とその家族の歴史がつまびらかにされ、そしてラングドン教授も聖杯の意味合いを理解します。
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読み終えて、ふぉー、となりませんか。
中編の読後の思いましたが、これはキリスト教の背景をある程度勉強した方には絶対面白い作品。
本作、引き続きお勧 -
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ネタバレ中巻ではやや学術的な謎かけ的展開が印象的です。
歴史とは強者が作りゆくもの、イエス・キリストとマグダラのマリアの婚姻関係、聖杯を探し出そうとしたのがテンプル騎士団の真の存在意義、本来のキリスト教の事実をあかそうとするシオン修道会、等々。
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世界史を二周するとか、キリスト教史をかじっておくと、確実に本作面白くなります。請け合います。
逆に、世界史が苦手な方は一旦本作を読んで、その後世界史(古代ローマ史、キリスト教の誕生、各騎士団の歴史)を振り返ると定着が早いと思います。
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因みに私は、本作三巻セットの中で、この中巻が一番好きです。
好みであるキリスト教蘊蓄がちりばめられ、最も知 -
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ネタバレ約20年前に日本語訳され、日本で映画も上映された作品。
宗教象徴学を専門とするハーバード大の教授ラングドンが殺人事件に巻き込まれるというのが、粗々の粗筋。
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上巻ではラングドン教授が無実の罪を着せらせ、ルーブル美術館で危うくとっ捕まるところが中心です。
しかし、一体黒幕は誰?ラングドンを助ける若い女性はナニモノ?そしてモナリザが象徴するものとは?そしてダ・ヴィンチがミラノに残した「最後の晩餐」に潜り込ませた象徴とは?
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出来れば皆様、新約聖書を通読しておくとこの本は1.5倍は面白くなると思います。とりわけ以降出てくる異教との習合の末に作られたキリスト教というのが決して極端な考 -
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サイラスとイーヴィの話が中心の上巻とは打って変わって、下巻はジョディを殺害した犯人探しが加速する。
限られた登場人物、しかもそのほとんどが身内という中で、疑わしい人間を絞り込む緊張感をぎりぎりまで引っ張り続ける。読む側に『もしかして。。。』と考えさせる絶妙な情報の出し方にも感心した。
そして、ラストは映画のクライマックスを観てるかのようにハラハラドキドキした。
イーヴィの過去は未だ謎に包まれたままだ。
アイルランドの切手が貼られた絵葉書や、彼女が『あいつら』と呼ぶ人たち、テリー・ボーランドとはどこでどう出会ったのか、そして彼女は誰に怯えているのか。
小出しにされた情報が続編への期待を高めてく -
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フィギュアスケートの期待の星として将来を期待されたジョディ・シーアンが死体で発見されたのは、地元の花火大会の翌日だった。15歳のジョディの遺体には性交の跡があり、その髪の毛には精液がかけられていた。警察は近所に住む前科者の男を逮捕する。精液のDNAも一致した。だが、この物語の主人公の片割れであるサイラス・ヘイヴンは、ジョディを殺害したのはこの男ではないと考え、別の面から調べてみることにした。
サイラスは刑事ではない。幼少期の彼の身の上に起こった事件を担当した刑事(今は警部)に、時々頼まれて捜査の助言をしている。本業は臨床心理士だ。古くて広い家に住み、携帯電話を持たず、背中には一面に鳥の美しい -
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ネタバレクイーンを語れるほど読んでるわけではない、というひとの感想。コミカルな要素がたくさんあって、テンポよく、面白かった。変人を変人と最後まで書き切ったし、変人だなと受け入れられるほどの描写もあったので、読んでる側の納得感もあった。
とある殺人事件のお話を途中で投げ出し中なのですが、人物描写や劇場感はこちらの方が好みかなとは思いました。変人一家は同じなんですが、人物側の描写が足りてないのか。そちらもいずれ読みますが。
嵌められた人物の言動と結末、ああ、そうか、だから真っ白になってしまったのね、と。真相を知ればなるほど、とても巧妙でした!
なんとなくエラリィが得した感もないわけではなく。いずれに