越前敏弥のレビュー一覧
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ネタバレ人類の未来を永久に変えてしまう、恐るべきゾブリストの野望---。
破壊的な「何か」は既に世界のどこかに仕掛けられた。WHO事務局長シンスキーと合流したラングドンは、目に見えぬ敵を追ってサン・マルコ大聖堂からイスタンブールへと飛ぶ。しかし輸送機の中でラングドンに告げられたのは、驚愕の事実だった! ダンテの<地獄篇>に込められた暗号を解読し、世界を破滅から救え! 怒涛のクライマックス!
(当書裏表紙あらすじより)
私は根が単純なので作家のミスリードには大抵引っ掛かります。今回も見事に引っ掛かりました。
と言いますか本作は前編と中編の様々なところに仕掛けられていて後編で怒涛の謎解きが展開されていき -
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自然災害の多い日本という国に住んで人間も自然の一部であるという考え方を当然に思って生きている自分としては、キリスト教の「神は超絶的唯一最高の存在でそれに似せて作られた人間は他の生物とは一線を画した特別な存在である」とは思っていないので、このお話の「重大発表」は別に何を今さら騒いでいるの?って感じでした。
地動説やダーウィンの進化論にキリスト教会が騒ぐのもピンとこなかったけれど、この本を読んで少しその感覚が理解できました。
アメリカ人とか信仰とは別にキリスト教文化が社会基盤になっている多くの国の人が時として傲慢に思えるのは、人間は特別な存在だと思っているからなのかも。
全部じゃなくても仏教とか -
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スペインが舞台なので、やはりガウディさんが出てきた。聖家族教会も不思議な形で暗号や象徴めいたものが多いから、やはり重要な舞台になりそう。
針小棒大でご都合主義な展開は相変わらずだけど、うまく騙しながら知的好奇心を刺激してくれるのならばいいかと目を瞑ることにする。
ただ、アメリカは王族がいないからわからないのだろうけれど、フィクションで実際とは違うとは言え今の時代の話として実在の国の王族やその婚約者を登場させて主要な登場人物として動かすのはどうなのだろう?
自分だったら日本が舞台で秋篠宮ポジションの人が陛下を差し置いて娘の婚約者と大活躍みたいな話を韓国の人が書いて世界的ベストセラーになったりし -
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ロバート・ラングドン教授シリーズの第5作め。
もう毎回このパターンでいくのでしょう。
最初に身近な人物から命題が与えられ、それを公表されると不利益を被る組織にラングドンさんは狙われて美女とともに逃走。逃げ回る過程で律儀な誰かが残した暗号を解きながら破壊的行為を行った相手を追いつめていく。
毎度のごとく大袈裟な設定&人物描写はイマイチだけど、命題や謎解きが多くの人の興味を引く宗教や団体に絡むものだし、もう『水戸黄門』的に読むことにしました。
今回はスペインが舞台で命題は「われわれはどこから来たのか。われわれはどこへ行くのか。」というゴーギャンの絵のタイトルみたいなヤツ。
知的好奇心を刺激して -
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人口が減少している日本にいると世界の人口爆発の問題がなかなか理解しにくいんだけど、確かにアフリカの難民キャンプとか生産的な労働はしないで子供だけ増やしてる悪循環は半世紀以上変わらないし、目先の倫理やキレイごとだけでは先が見えずに悪化していくだけのことってたくさんあるよなぁ…って思いました。
マキアベリさんの「目的は手段を正当化する」というセリフは悪い使われ方ばかりするけれど、政治家はもっとマクロ的な視点からも物事を見なくてはいけないし、日本の今の政治屋のように権力を握って傲慢になり自分やお友達のためだけに動くのは社会の末期症状だな…とも思いました。
こういうとき無宗教な日本人は地獄なんて信じ -
Posted by ブクログ
宗教象徴学者のロバート・ラングドン教授シリーズ。
日本にいると全く感じない人口爆発の問題とダンテの『神曲』が絡んだ物語でした。
国としての成長がないのにどんどん子供を作っているアフリカ等の貧困国にキレイごとばかりの援助をしている国際機関を問題視する考え方は一理ある。
「地獄の最も暗きところは、倫理の危機にあっても中立を標榜する者たちのために用意されている。」との言葉は、とても奥深い。
実際にはキリスト教国の深い信仰心を一般の日本人は理解できないし、物語中たくさん出てくるイタリアの宗教美術も同じ意味で深い意味までは理解できない。
それでもこのシリーズが人気があるのは、美術・歴史・宗教に対する -
購入済み
面白いが難解
他の作品と同じように、歴史や宗教の話がたくさん出てきて勉強にはなる。ただ、若干難しく、
読むのにかなり時間がかかった。今回のテーマはフリーメーソンで、ワシントンを舞台に物語が
展開。ハラハラドキドキの連続だが、残虐非道かつ狡猾な犯人は、悪魔の化身そのもの。得体の
知れないCIAのサトウは、はじめは敵か味方かわからなかった。宗教と科学が一体となった純粋知性
科学はどこまで研究が進んでいるのか知らないが、フリーメーソンには政府の要職を占めるメンバーが
多数いるといわれるだけに、陰で世界を動かしているのはフリーメーソンだという陰謀論のほうが、む
しろ現実味があると思う。