あらすじ
混迷深まるスケート選手殺人の捜査は二転三転し、優等生と思われていた被害者の身の上にも驚くべき事実が明らかになる。だがそれは隠された秘密の一端に過ぎなかった。そしてサイラスによって施設から引き取られたイーヴィは、うそを見破る能力によって事件の証拠を発見するが……深い傷を抱えた少女と秘めた過去を持つ臨床心理士の交流は、うそにまみれた犯罪を解決できるのか?巧緻なる傑作シリーズ第一弾。解説/吉野仁
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人の心は所詮は脳内の電気信号が生み出す“気のせい”って、誰かが言ってた……
臨床心理士サイラスは、未来のオリンピアンと期待視されたフィギュアスケーターの少女殺害事件の真相を追う。一方で、謎に包まれた少女を自分の過去の出来事と重ね合わせて、関わっていく。
この少女イーヴィは、初期の『ミレニアム』のリスベットにちょっと似ている、が、スーパーレディにはなりそうも無い。
『生か死か』同様に登場人物の人間模様がよく描かれていて、夢中になって読んでしまった。
続き、いきましょう
だってイーヴィの謎知りたいし〜
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(上巻より)
サイラスが18才になるまで里親として引き受けてくれたというのに、
サイラスの捜査に協力しようと思ったことを怒られ、
逃げ出してしまうイーヴィ。
嘘を見破る能力を生かしてポーカーでは勝つが、
金は取られてしまう。
そんなイーヴィを運び屋としてスカウトしたのが、
殺された少女の兄なのはちょっとできすぎ。
被害者が妊娠しており、父親が被害者のおじだとわかった時に、
これはひっかけだな、と感じだ。
殺人事件は解決したが、イーヴィの過去は未解決。
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実力派作家にも拘わらず日本での翻訳は不遇をかこつ実力派作家、マイケル・ロボサムの新訳が、魅力的なキャラクター・コンビを引き連れて登場した。
嘘を見抜く能力を持つ少女、イーヴィ・コーマック。拷問を受けて殺された謎の人物テリーの死体とともに発見された少女、新聞ではエンジェル・フェイスの呼び名で知られた少女。
本書では、少女スケーターが殺害された事件がメイン・ストーリーである。証拠を遺した性犯罪者がすぐに容疑者として逮捕されるが、家族や親族間という狭い世界で未成年の男女たちが複雑に絡む謎多い事件として、臨床心理士のサイラス・ヘイヴンが真相究明に乗り出す。
サイラスもまた凄惨な過去の記憶を持つ。両親と妹二人を殺害したのはサイラスの兄。サイラスは唯一の事件の目撃者として生き残ったのだ。女性警部レニーは、彼の臨床心理士としての能力を高く買っており、事件の捜査に対する強固な信頼関係が既にできている。
本書の事件では、サイラスが、イーヴィという人間嘘発見器と出会うことで、二人のコンビらしき体制を作りつつ、事件の謎を究明に当たるという骨組みである。現事件を追いながら二人それぞれの過去がプロット全体に黒い影を落としているところは、まさに本書の読みどころであり、魅力である。
スピーディな展開と、二人の独白で交互に綴られる読みやすい文体。あまりに個性的な二人の主人公のコントラストと、彼らの人間の心に迫る独自な捜査が、読者の心拍を上げる。これほどのページターナーはあまり経験がない、と言いたくなるほどだ。
事件の向こうに見え隠れする複雑な人間関係と、真相の追求という課題を抱えながら、二人は、それぞれの自身の過去とどう折り合いをつけてゆくか、という私的命題にもまた挑んでゆく。性別も年齢も異なりながら、彷徨う二つ魂たちの葛藤と心の繋がりとが、作品に温かく流れる血のようで、魅力的である。
この作品では、絡み合う迷路の向こうに予想外の真実を見出すのだが、イーヴィの思わせぶりな過去の体験については、二人のシリーズとして、改めて次作に持ち越されるそうである。キャラクター造形だけで大成功と言いたい本作なのだが、やはりイーヴィの真実を知りたい気持ちが心を捉えてならない。次作が早くも待ち望まれる。
マイケル・ロボサムは、オーストラリア人作家でありながら、前作『生か、死か』ではアメリカを、本作ではイギリス、ノッティンガムを舞台に描き、堂々ゴールドダガー賞の複数受賞という快挙を遂げた。ヒーロー、ヒロインのみならず作家そのものも怪物みたいである。
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次々候補に上がってくる一癖も二癖もある容疑者達
被害者の裏で絡み合う欲望 浮かぶ矛盾
上巻から引き続き悪い方向へとその身を転がしていくイーヴィ
冷たい、閉ざされた心
ようやく届いたサイラスの無償の愛 その瞬間に涙
芽生える新たな感情
巧みな心理描写にやきもき
大人なサイラス 子供なイーヴィ 異なる視点と語り口が面白い
トリックの部分はああなるほどと感心したけど個人的にはもう事件どうこうよりサイラスとイーヴィがただひたすら上手くいってほしいと見守っていた感
まだ明かされなかったイーヴィの過去 続編待ち
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マイケル・ロボサムの本は「誠実な嘘」に続き2冊目。好きだなあ。
サイラスとイーヴィは2人とも壮絶な過去があって何か特別な縁を感じる。
続編があるようで、今作では明らかにならなかったイーヴィの過去も出てくるようなのでさっそく読みたい。
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おもしろかった!のだが
イーヴィ全然活躍しなかったというか
むしろ余計なことしてた
この手のパターンで相棒全く活躍せんとかあるんや
スケートの練習場では上手いことやってたから、あんな感じで証拠ゲットしてって感じが理想だったけどなぁ
太ももの精液がなんなのかが全然分からんかった
髪の毛はファーリーで、子供はエイデンで
川に落とされて、太ももに精液?
適当に読みすぎていたのかもしれない
兄のフィリックスが
ヤバいだけの奴やったのがおもろかった
犯人は少し予想外でおもしろかったし
「あの子は違うのよ」
「誰とですか?」
という会話は良かった
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サイラスとイーヴィの話が中心の上巻とは打って変わって、下巻はジョディを殺害した犯人探しが加速する。
限られた登場人物、しかもそのほとんどが身内という中で、疑わしい人間を絞り込む緊張感をぎりぎりまで引っ張り続ける。読む側に『もしかして。。。』と考えさせる絶妙な情報の出し方にも感心した。
そして、ラストは映画のクライマックスを観てるかのようにハラハラドキドキした。
イーヴィの過去は未だ謎に包まれたままだ。
アイルランドの切手が貼られた絵葉書や、彼女が『あいつら』と呼ぶ人たち、テリー・ボーランドとはどこでどう出会ったのか、そして彼女は誰に怯えているのか。
小出しにされた情報が続編への期待を高めてくれる。
サイラスならきっといつか彼女を救ってくれる。
大丈夫だと信じている。
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全体を通して面白いのだが、手放しで全面的に肯定もできない作品であった。上巻では、イーヴィとサイラスの交流が始まると同時に、ジョディ・シーアン殺害事件の調査が始まる。下巻から本格的に真相が明るみになるのだが、真犯人の行動原理や、怪しげながら結局思わせぶりだった登場人物達など、もうちょっと何かあって欲しかったなと物足りなさが残ってしまった。えっ、もう終わり?って感じてしまったり、なぜそうなるの?って説明が不足したり。あまりウェットになりすぎる必要はないが、多少後日談的なものもあってよかったと思う。またサイラスの生活スタイルがいろいろ謎だったり(本業はなんなの?とか)、イーヴィになんでいきなりこんな熱を入れるの?とか疑問が残り、淡白な文章故か主人公サイラスの行動原理が良く分からず、あまり好きになれなかったのが残念だった。どちらかというと、イーヴィパートの方が楽しかったが、無駄に本編の登場人物が絡んできたりしてややこしく、その割に何もなかったりしたので、もっと壮大なドラマを期待した割には、って感じだった。
とはいえ、全体を見れば、謎が謎を呼ぶミステリーとして退屈とはいえず、続きが気になることは確かだ。
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評価が高いのは知っていたが、実際に読んでみたらちょっと驚く面白さだった。予定調和感のないバディものというか、イーディのキャラクターもあって、落ち着くところに落ち着かない感じが実にはらはらさせてくれる。
単発でなく連作を前提としているのか、犯人の最期に謎が残っていたり、養子の件も落ち着かなかったりと、ヒキもしっかりしている。続編も楽しみだが、果たして次作でその辺は片づけてもらえるのか。
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伏線がいろいろで目隠しされたが、そう来たか!
けど妹がなぜいるの?とツッコミたくなるけど、そんな些細なことで読み返さない。最後まで、一気読みしてしまう展開なんだもの。
と、イーヴィの謎は解明されず、自作に続く。
2,3作目と発売が待ち遠しい。
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意外にもイーヴィの能力を活用してずんずん事件解決へ、という展開ではなかった。
折角の魅力的な設定を、そういうありありな消費で無駄にしないのがまた良い。
これはもはや殺人事件の解決は舞台に過ぎず、サイラスとイーヴィの絆を育むための、遠回りで不器用な道のりを見守る物語。
事件の謎や、次第に明らかになっていく綺麗とは言い難い事実、意外な真相もきっちりできており、決して悪くはないのだが、やはりそれ自体はどこかで出会ったことのある展開で、幕間で繰り広げられる2人の物語がとにかく印象的で面白い。
今作だけでは両者の過去は全く清算されず、至るところに次作以降へのフックが取り残されている点多数で、今後どう回収されていくのが楽しみなシリーズ。
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意外と話は小粒ながら、人間関係が丁寧に描かれているので、最後まで一気に読める。
とにかく、文章が抜群にうまいうえに、個性的ながら魅力的なキャラに引き付けられる。
主人公のトラウマ、何よりヒロインの凄惨な過去の顛末についてはほとんど描かれていないので、この1作目はあたかも序章のよう。
それぞれの過去に言及し、二人が協同しながら事件にあたるであろう、次回作に期待。
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キャラやストーリーの面白さは別として、事柄が辛くて辛くて。辛くて難儀した。
しかし続編ではイーヴィのことがもっとわかるみたいだから、やはり読まなくてはならないのだろうか。
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おじさんと少女という探偵もので、読んでいる最中に「ストーンサークルの殺人」が脳裏をチラついた。(あちらは少女ではないが、良い凹凸コンビ)
こちらの方は二人とも不安定な感じがして、ミステリーパートと二人のきずなをはぐくむパートとが並行している。イーヴィは最後にはまた施設へと戻ってしまったが、彼女の心には安らぎが残った。次回作ではイーヴィの蚕片が語られるらしい。
彼女に何があったのか気になる。
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読む手が止まらなかった。サイラスとイーヴィが一人称でほぼ交互に表されていて、ミステリーとしても、人間ドラマとしても面白い。この本に出会えた事に感謝。
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混迷深まるスケート選手殺人の捜査は二転三転し、優等生と思われていた被害者の身の上にも驚くべき事実が明らかになる。だがそれは隠された秘密の一端に過ぎなかった。そしてサイラスによって施設から引き取られたイーヴィは、事件の証拠を発見するが……深い傷を抱えた少女と、秘めた過去を持つ臨床心理士の交流は、嘘にまみれた犯罪を解決できるのか?
一つの事件は、重い結末を迎える。もう一つの事件は、次作に続く。
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嘘を見破る能力を持つイーヴィと臨床心理士のサイラス。二人の個性の強さが魅力的な新シリーズ。イーヴィの生い立ちとサイラスと関わることで変わっていくもの。殺人事件を通してイーヴィが人に寄り添うこと、見ていてくれる人がいることに気づいていくその瞬間が鮮やか。シリーズとしてこの二人がどうなっていくのかがとても楽しみ。
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イーヴィ大活躍を楽しみにしていたのにぜんぜんでだいぶ消化不良
相手の心理を見抜くという点では臨床心理士のサイラスひとりでこと足りましたね
イーヴィは無茶してかき回して思わぬところで事件と繋がったで!という役回り
しかもイーヴィに隠された謎は次回作に持ち越し
真の意味で二人がコンビになるのは次回作なんでしょうが
うーん消化不良
面白いところはたくさんあったので、次回作ももちろん読むけど
もっと派手なのを期待したい
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良かったです。文庫は移動しながら読んでいるので自分も集中できなくて、始めから期待してないのですが、作者の押し付けがましくなく、それでいて物語の展開が弱い訳でもなく、自分の読むペース通りに物語が進んでいくといった感じでした。小説とかって、切ったり貼ったりが不可欠だが、その痕跡をいかに感じさせないかが需要で、この作家はうまいかなーと。内容は、「愛は地球を救う」とか幻想で、歪んだ愛こそが全てを破壊する、ということでした。ライオンキング(我が子を谷から突き落とす)とかも、その場は地獄かもしれんが、まああれが愛なんかな?
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まあまあ面白かった。特に驚くような展開ではなく、想定の範囲内だった。受賞作との事で内容はちゃんと読ませるし、結末も悪くはなかった。だが、あまり満足度は高くない。主人公の設定があまり良くないのと、もう一人の女性の主人公もリスベットサランデル風で最近の流行りのようでもあり、真犯人もそれほど驚きはない。
Posted by ブクログ
感想は上下あわせてのものです。
スケート選手として将来を期待されていた少女が殺された事件。臨床心理士である主人公が嘘を見抜くことができる少女イーヴィとともに事件を追う・・・そんな感じの話と聞いて読んだんですが、思ってたのとなんか違うな。事件をそのものはそれなりに興味深かったんですがイーヴィがらみの話がどれも中途半端な感じ。過去もなんかこうすっきりしないし、嘘を見抜くという話もそれほど生かされることもなく。これからシリーズになるからそのあたりは段々と・・・ということなんでしょうか?そういうつもりで読んではいないので消化不良な読後感は否めないです。
あと読み終わってみると日本語版タイトルよりも原題のGood Girl, Bad Girlの方がしっくりきますね。