西條奈加のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
寛文8年(1668年)、尾張大野村から出航した商船が嵐に遭い、台湾とフィリピンルソン島の間にあるバタン島に漂着した実話に基づく冒険小説。
同様の漂流物は、吉村昭の「漂流」や「大黒屋光太夫」などがあるが、漂流した船乗りが帰国のため、自力で船を作るという点で他と差別化できている。
史実や文献を調べ、船の構造や船員個々の役割分担、ランビキという海水から真水を精製する知恵と工夫が詳細に描かれているのもこの作品ならではの特徴だ。
ストーリーは、15人の漂流者の人間関係、苦境を耐え抜く精神力を根底に、嵐の中での漂流シーン、島での奴隷のような生活、島民との友情の芽生えなど波乱万丈で予期せぬ展開が魅力。
1年