【感想・ネタバレ】とりどりみどりのレビュー

あらすじ

万両店の末弟、鷺之介が齢十一にして悩みがつきない原因とは――。
時代小説の名手が描く、ホロリと泣かせる大江戸謎解き物語。

万両店の廻船問屋『飛鷹屋』の末弟・鷺之介は、齢十一にして悩みが尽きない。
かしましい三人の姉――お瀬己・お日和・お喜路のお喋りや買い物、芝居、物見遊山に常日頃付き合わされるからだ。
遠慮なし、気遣いなし、毒舌大いにあり。三拍子そろった三姉妹の傍にいるだけで、身がふたまわりはすり減った心地がするうえに、姉たちに付き合うと、なぜかいつもその先々で事件が発生し……。そんな三人の姉に、鷺之介は振り回されてばかりいた。
ある日、母親の月命日に墓参りに出かけた鷺之介は、墓に置き忘れられていた櫛を発見する。その櫛は亡き母が三姉妹のためにそれぞれ一つずつ誂えたものと瓜二つだった――。

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

面白かったです!人情ものというと庶民が主人公のイメージですが、本書では裕福な商家の兄弟が中心です。鳥にちなんだ名前を持つ飛鷹屋の家族で、その名にまつわるエピソードも印象的でした。
末っ子の鷺之助が主人公で、お金持ちの家のお嬢様三姉妹のわがままさや自由奔放な性格も魅力的です。何より彼女たちは聡明で、トラブルや事件も洞察力で鮮やかに解決してしまいます。

「お金持ちはお金持ちの苦労がある」と嘆く鷺之助ですが、江戸のお金持ちの生活が垣間見れて楽しかったです。

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2025年10月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

廻船問屋『飛鷹屋』の末弟・鷺之介の夢は、日々を穏やかに暮らすこと。
傍若無人でかしましい三人の姉たちに日々付き合わされるのが嫌で仕方ないのだ。
しかし、姉たちと出かけた先々で、なぜかいつも事件が…


いやぁ、面白かった!
人情ものでも、しんみりではなく、テンポよく笑わせ泣かせて、ぽかぽか気持があたたかくなる。
やりたい放題の姉たちに振り回されながら色々と気を揉む鷺之介が愛らしく、三人の姉たちもそれぞれ強い思いを持っていて、ただのわがまま放題でもないのも良い。まさに、とりどりみどり。
最後は、五人兄弟を優しく育んだ亡き母との大きな秘密が明かされ、鷺之介を大切に思う家族にほろり。
駄目押しに、ひそやかに酒を酌み交わす父と長兄のやりとりに、もう一度ほろり。

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2025年04月20日

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大店の5兄弟・姉妹のお話。

父親である大だんなが商いで年中留守にしている店をしっかりきりもりする、頼りになる長兄。
とにかく気が強くけんかっ早い長姉。
おっとりしているように見えるけど、実は一番毒舌な次姉。
頭は良いけど理屈屋の三姉。
そして、主人公である弟の鷺乃介。

とにかくこの5人のキャラが立ってる!

嫁に行った長姉が出戻ってきたり、外で遊んでいた鷺乃介がガラの悪い武士に絡まれたり、三姉が戯作者に弟子入りしたり…。

続編があったらぜひ読みたくなる。

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2025年02月03日

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面白かった。上のきょうだいから細やかに気を配われて、愛される末子がマジで好きなのでドンピシャでした。ちょっとした謎を解くような短編集ですが、基本的に「わぁ、この子、お姉ちゃんに遊ばれつつも愛されているな」感が満載でほっこりします。

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2024年11月03日

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真っ当な血縁ではない家族の絆、ジェンダー考察、不義に対する当時の不合理(お瀬己ちゃんの鋭い説き!)、時代物だが現代に通ずる。
鳶、鵜、鶺、鶸、雉、鷺、七、の七人家族の物語。

この家族のこれから、特に鷺坊ちゃんの成長をまだまだ読みたい。

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2024年10月27日

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初出は直木賞を取った前後の2020〜22年月刊『小説NON』で連載7話

日本橋の廻船問屋の5人の兄弟姉妹はみな片親が違う。末っ子の鷺之介は気の強い姉たちに振り回されて、事件に行き当たるが、みんなの優しさに気づいていく。

ジェンダー問題を扱った戯作(げさく=大衆小説)に感銘を受けた末姉が作者に入門しようとするが、尋ねた先で傷害事件が起き、書けなくなって出奔した戯作者に代わって妻が書いていたことを看破する「とりかえばや」の現代性が面白い。

なんと言っても出色は最後の2話にまたがる鷺之介の出生の秘密。ここでも女性の強さが描かれ、兄弟愛に胸がつまる。

表紙の月代(さかやき)を剃った成人の髪型をした子供の絵はわざと??

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2023年10月05日

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ネタバレ

西條さんのお話に出てくる子供が素直で何とも可愛らしくて好き。

この話もほのぼのと終わるかと思いきや、ラストの展開にハラハラして、家族愛にぐっときて、父親の打ち明け話で綺麗に収まった。

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2025年01月25日

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この人の描く良家のお坊ちゃんはほんとに可愛らしい。世間知らずだけど、友達と家族だけじゃなく使用人にも優しい。そんな子が個性的な三人の姉とちょっとしたことに巻き込まれていく連作短編集。この姉さんたちがどうも好きになれんな…と思ってたのは最初の一編だけで、一人一人にフォーカスを当てた話を読むたびにちょっとずつ好きになり、最後には家族の温かさに号泣。どうしても自分勝手な最後三ページしか登場しない父親と、ゴシップ記者みたいな三女がちょっと気にかかるので星4つ。あと私長女の母親みたいな気っぷのいい姐さんが多分すごく好きなのだ。

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2024年08月25日

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江戸期の人情ミステリー。主人公は大店の5番目の末っ子11歳の鷺之介。1年の殆どを船上で商いをする父親代わりをしっかり者で心優しい長男が担う。鷺之介の目下の悩みは、母違いで個性的な3人の姉達が早く嫁いでくれる事。大店の子供らしい制約がある生活の中で怪しい出来事に遭遇し解決しようとする。兄姉の性格がとてもよく表れていて姉達の喧騒さが聞こえてくる様。最後は西條氏らしくホロリと納得させてくれる。

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2024年04月18日

Posted by ブクログ

最後の方にクライマックスが怒涛でやってきて、膝ポンで得心しました。
鵜之兄と鷺之介の猫と鰹節の会話が本当に温かくて、最後まで読んだ後、もう一回読み直してしまった!
表題の『とりどりみどり』の意味も成程!
「みどり」は「三鳥」で瀬己、日和、喜路の個性強烈な三姉妹のことかなとか、鳶、鵜、鷺に飛鷹屋とか、鳥に纏わる名前が楽しい。
螺鈿の櫛の細工の話、古いものと着物好きにはもっと詳しく〜と深掘りして欲しいとこでした!
シリーズ化して、鷺ちゃんの成長を追って欲しいです。
お姉様方の恋のお話しとか!

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2023年10月03日

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ある大店の兄弟姉妹。
みんな父親が一緒だけれど母が違う。
が育ててくれたのは正妻のお七。
お七は溢れる愛情で実子と同じ様に愛情深く育てた。

それぞれに性格が違う。
色々な事件に出くわしながら、最後は末っ子の鷺の介が出征の秘密を知ることに。

この作家の本はいつも優しさに包まれている。
心がほっこり豊かに彩られる。

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2023年08月06日

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廻船問屋・飛鷹屋の5人兄妹弟のお話し。父の鳶右衛門、長兄の鵜之介、長女お瀬己に次女お日和、三女お喜路に二男・鷺之介と…母のお七以外全員が鳥にちなんだ名前という非常に凝った一家です(笑)おまけに全員母親が違うとか、まぁ大店にはありがちな話しなのかもな…と思いつつ読んでいくと、思わぬ展開にびっくり。でも登場人物それぞれが自分の立場を弁えていて、八方丸く収まるというほっこりするお話しです。ただまぁ、あの三姉妹…特にお瀬己は嫁の貰い手に事欠くだろうなぁ(^^;)

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2023年07月27日

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7話で構成された時代小説。三人の姉たちに振り回され、穏やかに暮らすのが夢だという鷺之介の気持ち、わかる。その姦しさに愛情が詰まっているのも確かで、ほっこりした。

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2023年07月21日

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万両店の廻船問屋『飛鷹屋』の末弟・鷺之介は11歳。
かしましい3人の姉に振り回される日々が続く。
滅多に帰らない父や
優しい長兄、姉たちに可愛がられているのは
鷺之介自身も重々承知なのだが。
3人の姉たちには早く嫁に行ってもらい
静かに過ごしたいと思っている。

姉たちの贅沢三昧ばかりが目につくが
それぞれに悩みを抱え生きているようだ。
鷺之介は周りで起こる事件を姉たちと解決していく。

優しい長兄・鵜之介がいてくれて良かった。
西條奈加さんらしい細やかな演出が光っている気がする。

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2023年06月28日

Posted by ブクログ

大好きな西條奈加さん♪
今作は万両店「飛鷹屋」のお話。
一代で財を成した廻船問屋の主人・鳶右衛門
正妻の子・鵜之助
妾達の子・お瀬己、お日和、お喜路の三姉妹

主人公の鷺之助は末っ子の十一歳ながら個性豊かな三姉妹に振り回されて疲れる毎日をぼやきながら送っています。

「姉さん、また事件ですか⁈」の帯にあるようにちょっとした事件を起こしたり、巻き込まれたり…

西條さんらしく読みやすくてテンポ良く暖かい。
三姉妹の個性は大店の娘特有の鼻持ちならない嫌な女達と思いきや、話が進むにつれ好感が持てる。

鷺之助が自分の事を「鷺はね…」なんて言うからもう可愛いです(⑉︎• •⑉︎)
その鷺の出生にまつわるあれこれが後半の事件に繋がりますが、自由奔放な主人・鳶右衛門に一矢報いた?女の強かさに胸がスッとしました。

鵜と鷺が並んで、騒々しい三羽の鳥の諍いをながめている。見上げると、はるか上の空に、鳶が浮かんでいた…

鳥も色々、子供も色々…とりどりみどり

なるほど!上手い!
山田くん座布団一枚‼︎





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2023年06月17日

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主人公の鷺の介(さぎのすけ)は11歳。
日本橋の廻船問屋『飛鷹屋(ひだかや)』の末っ子である。
父親の鳶右衛門(とびえもん)は行商人から成り上がり、一代で身代を築いた。
うなるほど金がある。

さて、鷺之介は三人の姉たちに振り回される毎日にうんざりし、早々に三人とも嫁に出して、静かな生活を送りたいと望んでいる。
彼が尊敬するのは、「実るほど頭(こうべ)を垂れる稲穂かな」を商人の心得と教えてくれた、長兄の鵜之介(うのすけ)だ。
姉たちに反感を抱くのは、11歳という年齢になって、鷺之介が自分の頭で考えることに目覚めたためかもしれない。

たとえば、金持ちの家に生まれた自分と比べ、そうでない同年代の少年たちが働いていることへの申し訳ないような思い。
十把一絡げに同じ名前で呼ばれる奉公人たちにもそれぞれ1個人として名があるということへの気付き。
姉たちへの反発は自我の目覚めである。
しかし、まだまだ青いなあ〜と感じる。

姉たちは金にあかせてやりたい放題、というふうに鷺之介の目には映るかもしれないが・・・
金で買えないものの一つに男女の性別がある。
彼女らは自分たちが女であるゆえに、思い通りにならないことへの不満を抱えているのだ。
そして抗おうとしている。
時々伝法口調になる、人情に篤い長姉のお瀬己(せき)
おっとりと毒舌を吐く、次姉のお日和(ひわ)
頭の回転が早い三姉のお喜路(きじ)
鷺之介は彼女たちの言動に心の中でいちいちツッコミを入れているが、三人の姉たちは、個性的で魅力的である。
特に、お日和とお喜路が探偵のように事件を解決に導くのが面白い。

驚くべきは、母・お七の行動だった。
女は怖い、と鷺之介が実感するのは何年後のことだろうか。

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2023年06月16日

Posted by ブクログ

廻船問屋「飛鷹屋」の末っ子、鷺之介は、齢11。
クセが強過ぎる三人の姉たちに振り回される日々を過ごす。
万両店での事情、身分の違い、男女の事情、そして謎解き。
・螺鈿の櫛・・・お瀬己の嫁ぎ先で大事な櫛が行方不明に。
      知るのは家の事情と男女の心の行き違い。      
・ふういんきり・・・芝居小屋で仲良くなった五百吉は、怪しい
      男たちに狙われていた。事件の原因は、封印切!
・箍の災難・・・箍回しを小僧の根津松に教わるが、侍に難癖を
     付けられてしまう。根津松の決心とお日和の心情。
・とりかえばや・・・戯作者に弟子入りしたい、お喜路に付き添う。
   が、訪ねた一刻蔵は怪我を。誰が?彼の師匠の戯作者は?
・五両の手拭・・・お瀬己が無理矢理五両で買った手拭を、返して
   欲しいと懇願された。手拭の注文主の正体を謎解きで暴く。
・鷺と赤い実・・・母の墓前に置かれた櫛は、姉たちのと似ている。
  置いた男を探していたが、姉たちの内緒話に衝撃を受け・・・。
・とりどりみどり・・・天地がひっくり返るような自分の秘密。
  解き明かされる事実は深い愛に包まれていた。それは今も。

万両店廻船問屋「飛鷹屋」の家族は、豪胆な父、
実直で穏やかな長兄、末っ子の鷺之介。
そして鳥の名の如く囀り、自由に羽搏く三姉妹。
我が世とばかりに振舞う長姉、
おっとりとして毒を吐く次姉、理屈っぽい三姉。
金持ちで自己中な姉たちに連れ回されるのを悩む鷺之介だが、
実は、家族の優しさとたっぷりの愛が注がれている存在です。
話が進行するに、彼女たちの想いや気遣いが分かってきて、
見方が変化してゆきました。
ざわめき飛び回る、鶺鴒、鶸と雉。それを眺める鵜と鷺。
遠く高みから見守るのは鳶。家族自体も、とりどりみどり。

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2023年06月03日

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大店の末子、鷺之介は齢十一。悩みの種は姦しい3人の姉たちである。

3人の姉たちのわがままっぷりがすごいんだけど、陰湿ではないのでさっぱりしている。
この時代の女性達が、「女だから」と窮屈なところに押し込められる様はなかなかしんどい。
ラストに突っ込んでくるネタも良かった。
シリーズになるのかなあ。面白かった。

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2023年05月16日

Posted by ブクログ

久しぶりのほんわか小説。とりどりみどりでさっぱりした性格の姉たちに気持ちが「ふくふく」する。やっぱり読書は心地よくないと。

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2023年04月26日

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面白かった!
鷺之介はクセは強いけど良い人達に囲まれて成長していくんだろうなー。
テンポも良くてあっという間に読み終わってしまった…

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2023年03月23日

Posted by ブクログ

クセのある三人の姉たちに振り回される末弟の難儀。

嫁ぎ先の家の金まで食い潰すほどの荒い金遣いの姉たちだけでなく、主人公の鷺之介に対しても、しょせん金持ちのボンボンであり、それ故の卑屈さを感じてしまって、当初登場人物にあまり魅力を感じぬまま読み進めなくてはならなかった。とは言え、現代と変わらぬ女性らしさを求められる風潮に抗っているかのような姉たちの振る舞いにスカッとする場面もあり、鷺之介の出生の秘密へと流れていくストーリー構成は面白く読めた。

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2024年05月27日

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しっかりした長兄、傍若無人だが頭の切れる三姉妹と、末っ子気質な鷺の関係性が大変そうだけど微笑ましい。最後の締めが良い。

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2023年11月21日

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大店の廻船問屋飛鷹屋。その家の次男坊鷺之介には三人の姉がいた。その姉達は傍若無人、わがままで金遣いも荒く、鷺之介にとっては目の上のたんこぶだった。その三人を早く嫁入りさせたいと願うが上手くはいかず、かえって三姉達の振る舞いに振り回されてしまう日々。
そんな三姉と鷺之介に巻き起こる出来事を描いた作品。
とにかく三姉達のパワーが強烈でおもしろい。
賢いけど大人しい鷺之介が姉達に振り回される姿もなんとも可愛い。市井物ともちょっと違うなかなか楽しい一冊。

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2023年09月15日

Posted by ブクログ

はじめは三姉たちの金持ちのわがままっぽいところが鼻についたけど、だんだんと鷺への愛情が理解出来てきて面白く読んだ。

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2023年09月07日

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ネタバレ

お鷺はかわいい。
キャラ強めの三姉妹がそれぞれのやり方で世間に抗う様もなるほどねと思う。
でも、全てを悟りつつも騙されたふりをした男に、女は怖いとか言わせる展開は、私の趣味じゃなかった。

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2023年07月01日

Posted by ブクログ

主人公の鷺之介は末っ子らしい素直な性格で、可愛らしいなと思いながら読みすすめた。
対する姉三人はかなり個性的。
江戸時代にしては近代的な発想の持ち主なところは好きなのだけど、問題解決の時にすぐに大金をちらつかせるところがちょっと不快だった。

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2023年06月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

アクの強い三姉妹に末っ子の鷺ノ介は困らされてばかり、大好きな長兄に不満を漏らしつつお坊ちゃんとして日々を過ごしている
その出自には大きな秘密が隠されていて…
お七さんは穏やかに見せていただけで、心のうちでは思うところが多々あったのは間違いない
三姉妹も奔放なようで自分の生き方を貫こうともがいているだけなのかもと思う
父は全て分かった上で家族を大事にしていたのだから懐深いなあ(浮気は許せんけど!)

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2023年05月10日

Posted by ブクログ

面白く読めた。
3姉妹の潔い位の金持ちっぷりが、ただ鼻につく感じから徐々に隠された思いや思慮が感じられ、なんか好きになったぞ、とくに長姉が。

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2023年04月30日

Posted by ブクログ

ネタバレ

【収録作品】螺鈿の櫛/ふういんきり/箍の災難/とりかえばや/五両の手拭/鷺と赤い実/とりどりみどり

破天荒な父親と堅実な跡取り息子が営む破格の大店。その三人娘と彼女たちに振り回される末息子の話。
結婚しても好きなように振る舞う豪快な長女、おっとりしているようにみえて毒舌家の次女、我が道を行く賢い三女は、いずれも周りにはばかることなく自分たちの好きなように生きている。
鼻持ちならない金持ちのわがまま娘たちなのだが、底流に「女」として差別される側であることに抗う覚悟があるから侮れない。

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2023年04月30日

Posted by ブクログ

廻船問屋『飛鷹屋』の末弟・鷺之介は幼いながらも周りを達観しているようで可愛い。
シリーズ化しても楽しめそう。

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2023年04月15日

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