西條奈加のレビュー一覧

  • 亥子ころころ

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    行き倒れた菓子職人雲平を怪我をした治兵衛の助っ人として雇う南星屋。雲平の弟弟子が出奔した謎を追う。お茶て優雅な趣味だけどとにかくお金がかかるからね。この時代の旗本は物価が値上がりしたのに幕府からの禄は変わらず懐具合が厳しかったから値札も確かめず買ってくる趣味人は頭痛の種だね。どんなに素晴らしい茶道具でも家を潰してまで集めるものじゃないだろ。
    雲平が南星屋に残ったことでこの先お栄と、と言うこともあるのかな。

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    2024年07月21日
  • わかれ縁 狸穴屋お始末日記

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    浮気と借金を繰り返す亭主に愛想をつかすも、離縁する権利は亭主側にしかなくいいように使われてしまう絵乃。
    そんな絵乃が出会ったのが、離縁の調停を得意とする公事宿「狸穴屋」の手代椋郎。
    その出会いにより、絵乃は狸穴屋の手代見習いとして住み込みで働くことになる...。

    江戸時代に弁護士事務所のような役割を果たす公事宿というものがあったなんて、初めて知った。
    妻の方から離縁をすることができないということも知らなかった。

    西條奈加さんの作品はいくつか読んでいるが、「人情味溢れる江戸時代」という分かりやすい括りにせず、
    身分、格差など、あの時代の生きることの厳しさについてもきちんと描かれているところが

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    2024年07月20日
  • 婿どの相逢席

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    よくある?時代小説なのかなーと読んでみたが、それだけではなく、ちょっと感動してしまった。
    親の気持ち、子供の気持ち、最後は涙してしまった。
    鈴之助さんの優しさが胸に染みる。
    鈴之助の奥さんのお千瀬ちゃんの妹たちもかわいい。

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    2024年07月19日
  • バタン島漂流記

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    漂流物の歴史小説と言えば、無人島での12年にわたるサバイバルを描いた吉村昭の『漂流』、ロシア漂着後に艱難の末にペテルブルグまで行き女帝エカチェリーナ2世に謁見して帰国した大黒屋光太夫を描いた井上靖の『おろしあ国酔夢譚』などの名作があります。本書も上記と同じく実際に起こった事件(江戸時代の口書が残っている)を元に描かれた本格的な漂流物の歴史小説です。
    流された先は現在のフィリピンの一部であるバタン島。そこで主人公達15人の日本人は未開の地の人々に捕らわれ、なかば奴隷のごとく働かされながら、まともな道具も無い状態で11人(3人死亡、1人は島に残った)が乗れる船を作って帰国しました。そうした史実的な

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    2024年07月19日
  • まるまるの毬

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    武家の家を出て諸国を巡り修行をして菓子職人の腕を磨き南星屋を営む治兵衛、娘のお栄、孫のお君。
    江戸時代は今みたいに気軽に旅には行けないし物産展やアンテナショップがあるわけじゃないし諸国の銘菓を出す南星屋が繁盛するのは頷ける。治兵衛の家族は実家も含めてお互いを思い合って温かな家族で理不尽としか言いようのない苦難も乗り越える。続編もあるようなのでまた楽しみなシリーズに出会うことができました。

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    2024年07月18日
  • 姥玉みっつ

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    婆が3人集まれば、お菓子の烏羽玉この京菓子のよう。和歌がそえられ、旅の楽しみに和歌はいつの時代も変わらないものと心を楽しませてくれました。

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    2024年07月11日
  • うさぎ玉ほろほろ

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    何とも言えない心に響く温かさと、また心がパッと晴れ渡る痛快さを包括した作品でした。
    江戸時代の人情が本全体に染み渡り、作品を読んでいる側もいつのまにか同じ時代の空気を吸っているかのような錯覚をおこしてしまう。そして登場人物達が穏やかな慎ましい生活を仲良く永遠に過ごせることを心から願ってしまう。そんな心温まる作品でした。

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    2024年07月10日
  • 亥子ころころ

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    2017年に読んだ「まるまるの毬」の続編。
    7年も間が開いているが、前作の説明が所々に挟まれていることもあって、細かいところは別として大まかなところは思い出せた。

    親子三代、主の治兵衛に出戻りのお永と孫娘のお君の三人で営む「南星屋」。
    今回は、治兵衛が手を痛め粉を捏ねるのもままならぬところに、店の前に行き倒れていた男を助けたところから始まる物語。
    その男・雲平は京から出てきた菓子職人で南星屋を手伝うことになるが、かつての自分に似た境遇の雲平に職人として刺激を受ける治兵衛の姿にまず好感。
    かつての旦那とよりを戻しつつあったお永も何やら気もそぞろで、そんな母を見て気を揉むお君。
    三人三様の気持ち

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    2024年07月07日
  • 心淋し川

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    「心町」と書いて「うらまち」。まるで「心の裏」のようだ。
    誰もが心に抱えている鬱屈。
    上手く行かない人生。生まれながらの不幸等…多かれ少なかれ今居る場所で足掻いている。
    そんな足許の影ばかり眺める中で、ふとうつむいた顔を上げた瞬間にさす光のような物語。



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    2024年06月28日
  • 姥玉みっつ

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    うばたま、「鳥羽玉」って、餡子を寒天で来るんだ丸い和菓子だよね・・・
    最後の最後にタイトルの種明かし。
    なるほどね!

    あらすじ。
    悠々自適の老後を夢見た「お麓(おろく)」の
    長屋にお菅、お修の二人の幼なじみが転がり込んできた、
    お麓の日々は理想とはほど遠く・・・
    そこへお萩という口の利けない少女まで加わって・・・
    閉口していたはずのお麓だが、いつのまにか毎日の
    暮らしが明るく彩られていることに気づく・・・
    そこへ問題が発生、はてさて・・・

    当初は、女三人のかしましさに辟易、
    途中で投げようかと何度も思ったけれど・・・
    後半、俄然面白くなる。

    シニアとしては、三人の女の生き方に、
    ふんふん

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    2024年06月26日
  • 心淋し川

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    時代小説風で言葉も一昔前のもののようだが読みやすく集落の暮らしぶりも体験しているかの様だった。
    物語も「心淋し川」に住む六つの話から成り立っていて家族や友人、仲間の愛憎や人生が描かれており一見汚れている町でも、想いは残る場所だった。

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    2024年06月25日
  • 心淋し川

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    相変わらず掌篇達者な作者。この傾向が作者の時代小説なのかしら。読みやすいし面白い。作者の長編時代劇が読んでみたいなぁ

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    2024年06月18日
  • 無暁(むぎょう)の鈴(りん)

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    挫折に次ぐ挫折で、最後は1000日回峰を達成し上人となったが、更なる高みを目指して即身仏となった無暁の物語。全編を通して重い内容が続く。
    宇都宮藩の重役の家に庶子として生まれ、本妻と兄弟に虐められ、10歳で寺に預けられる。寺でも武家と覚えの良いので、先輩達から虐められ、13歳で出奔する。この時、無暁と名乗る。同い年の友達ができて、二人で江戸へ。ひょんなことから二人でヤクザの家に厄介となる。この友人が無暁を助けた事で殺され、仇討ちで多勢を殺し八丈島に島流し。艱難辛苦の島暮らし。更生した事で亡き父親の手配りで20年間の島暮らしを脱する。
    多勢の亡くなった人々を弔いながら、出羽三山での修験道。50歳

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    2024年06月16日
  • 千年鬼

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     舞台は平安時代から江戸時代にかけて、鬼の登場する短編集のように見えて、最後の章まで読むと千年にわたってひとつに続いた物語であることがわかる。一つ一つ読んでも、通して読んでも、それぞれにちょっと切ないような、心が温まるような物語。雰囲気もあってなかなか良かった。

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    2024年06月04日
  • 永田町小町バトル

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    子供の貧困問題を真正面から取り上げた作品。
    普段は時代ものが多い西條さんですが、本作の熱量からこの問題に対する彼女の本気度が伝わってくる。
    最後も爽快な終わり方で良かったです。

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    2024年05月31日
  • 秋葉原先留交番ゆうれい付き

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    ネタバレ

    題名に交番と出てきたので警察官が主人公かと思いきや、足だけの幽霊となった「足子さん」視点で話が始まる。
    イケメンで女性に優しくだらしなく、頭脳には期待できない向谷と、見た目中身ともにオタクの典型で、口が悪く頭は切れる権田の警察官コンビと出会い、なくした記憶を探し始める。
    様々な事件に出会いながら、真相に近づいていく三人。最初はコミカルだが、足子さんに起こった出来事が明らかになっていくにつれ、彼女のつらく苦しい過去が見えてくる。
    足子さんになってしまっているため、どうやってもハッピーエンドとはいかないが、それでも思っていたような後味の悪い結末にはならず、登場した人たちが前を向いて生きていけるとい

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    2024年05月28日
  • 千年鬼

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    可愛く切ない小鬼のお話
    切なくてじーんとしてしまうけど
    最後の天女の言葉で少し救われる
    千年…とてつもない時間だ 民がんばれ!

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    2024年05月22日
  • 亥子ころころ

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    シリーズものとは知らずに手に取ったが、前作を読んでいなくても面白かった。
    いろんな場所のお菓子が沢山出てきて、自分の知ってる場所のお菓子もあってワクワクした。

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    2024年05月10日
  • 無花果の実のなるころに

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    神楽坂の元芸者お蔦さんと孫の望の謎解き。望むの作るお料理美味しそう。最終章に登場する山アルミのお父さん、いかにも職人!て感じで息子とその友達に厳しく笑い出しそうになった。

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    2024年05月09日
  • まるまるの毬

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    南星屋シリーズ第一弾。
    武家の身分を捨て、菓子屋になろうと決心し、諸国を16年も周り、各地で修行をして、麹町に南星屋を開いた治兵衛。旅先で妻を亡くし、娘と孫娘の親子三代で和菓子屋を営んでいる。
    将軍家の御落胤という秘密をもつ治兵衛。娘のお永は夫の浮気が原因で娘のお君を連れて、実家である南星屋に戻ってきている。いろいろ問題を抱えている家族であるが、家族みんなで、いろいろな問題を乗り越えていく。

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    2024年04月26日