西條奈加のレビュー一覧
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ネタバレ「南総里見八犬伝」を著したことで有名な、曲亭馬琴(滝沢馬琴)の息子に嫁いだ、お路(みち)の生涯。
人気戯作者の息子と、我が娘との縁談!とややミーハーな両親は舞い上がり、馬琴のせっかち(実は占いに従ったともいう)も手伝って、見合いから約半月で結婚した。
しかし、夫・宗伯(そうはく)は病的な癇癪持ち(DV?)、姑もエキセントリック、そして舅の馬琴はいちいち口うるさく事細かく、女中が居つかない。
もう!「リコカツ!!」と実家に帰るところから始まるが、お路の人生という船はすでに大海に漕ぎ出して、後戻りはできなかった。
なんとも壮絶な、女の半世紀だった。
嫁いだ頃は、“ただの戯作者”何がそんなに偉い -
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心淋し川が良かったのでこちらも読んでみました。大鶉と南天月、食べてみたいなぁ。
人情話に初めて取り組んだのがこの作品だったそうですが、本当、この世界にずっといたいなあと思う作品でした。読み終わるのが名残惜しかった。
こちら続編があるんですね。続編も読みます! -
Posted by ブクログ
ネタバレ掏摸やかっぱらいでなんとか生きてきた十五人の孤児たち。
捕まったことをきっかけにまっとうな仕事を始めた兄貴分の勝平と子供たち。
彼らの周囲には悪意や偏見に満ちた目がある。それをはねのけて生きていく彼らの元に届く小さな謎。
それを解きながら成長する彼ら。そして彼らの身元引受をしてくれている武家の長谷川家の次男、柾が戻ってきて……。
懸命に生きていく子供たちが何よりも魅力的な一冊です。
こういう話は『お蔦さんの神楽坂日記』に通じるものがあって、厳しいけれども生きていくためには必要なんだよねと思わされます。
こちらも楽しかったです♪ -
Posted by ブクログ
祝・直木賞ノミネート!
猫飼いさん(猫好きさん)はもれなく、自分のことを猫の下僕だと思ってると思うんだけど。
この作品は、そう思ってる人にピッタリのお話!
猫に操られる「猫の傀儡」。
私たちはやっぱり猫に操られていたんだと、納得した 笑
猫好きさんは是非読んでみて〜!
他の動物も出てくるから猫だけじゃなくて、動物好きな方なら必ず楽しめると思うよ!
あくまで猫が主役だけどね。
連作短編だから、読みやすいし口調が小気味良くて一気読み。
普段時代小説読まないけど、面白くてぐいぐい読めるから、今まで時代小説読んだこと無い人にもお勧め。
西條奈加さんはファンタジーノベル大賞を受賞したデビュー作を