西條奈加のレビュー一覧

  • 牧谿の猿―善人長屋―

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    西條奈加氏は色々読んだがやっぱりこの善人長屋シリーズが一番面白い

    いやいやそれは都合良すぎるだろう って感じの他愛もない話ばかりなんだがそれがとても心地良い

    今回は盗っ人白狐の話と絵解き顛末
    トラブルメーカーの加助のキャラがとても良い 好きだなぁ

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    2025年02月03日
  • 曲亭の家

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    あれ?また馬琴?と思った。先日読んだ「焼け野の雉」にも登場していた。

    面白いというか、お路が素晴らしい。
    個性豊かな曲亭の家族の中で苦労だったり辛抱だったり・・・読後感も良かった。

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    2025年02月03日
  • 六花落々

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    下総古河藩の小松尚七は日頃から「何故なに尚七」と揶揄されるほど、あまたのものに興味をもつ下級武士だったが、あるきっかけで後の鷹見泉石に出会い、藩主の御学問相手に抜擢される。
    この藩主は、『雪華図説』を執筆した土井利位(としつら)であり、尚七、鷹見泉石の三人でこの美しい雪の結晶の本を完成させたのであった。
    他の方のレビューで知ったが、地元では利位は今も「雪の殿様」と言われ、学校の校章が雪の結晶の形だったりするそうだ。(茨城県なのに)

    著者は鷹見泉石の伝記を書こうとしたが、資料がありすぎるため、下級武士の小松尚七を主人公にし、比較的自由に創作したそうだ。
    鷹見泉石といえば、渡辺崋山の「鷹見泉石像

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    2025年02月01日
  • とりどりみどり

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    ネタバレ

    西條さんのお話に出てくる子供が素直で何とも可愛らしくて好き。

    この話もほのぼのと終わるかと思いきや、ラストの展開にハラハラして、家族愛にぐっときて、父親の打ち明け話で綺麗に収まった。

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    2025年01月25日
  • 心淋し川

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    3.8。

    心淋し川
    閨仏
    はじめましょ
    冬虫夏草
    明けぬ里
    灰の男
    の6編からなる連作短編小説。

    初めての時代小説だったけれど、抵抗なく入り込めた。江戸時代の庶民の暮らしを想像しながらまた一つ世界が広かった感じ。

    直木賞受賞作というだけあってどれもよいはなしだったが、私的には閨仏と明けぬ里がおもしろかった。

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    2025年01月24日
  • 六つの村を越えて髭をなびかせる者

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    大きな歴史や偉人の陰にはこういう無名の誠実な人が居る。年月を越えて史実を掘り起こして歴史を再認識させてくれる作家さんには心から感謝します。ポロトコタンにもう一回行ってみたい。

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    2025年01月18日
  • よろずを引くもの

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    お蔦さんシリーズの4冊目。3冊目から5年ほど間隔が空きましたが、お蔦さんはキャラが強いのですぐに作品世界に戻れました。今作でお蔦さんの嗜好と自分の嗜好が同じだったものがある。甘栗は好きだけどモンブランはダメ。わかる。

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    2025年01月09日
  • ほろよい読書 おかわり

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    甘いカクテルの様な恋愛話から、復讐心を燃やしたお酒の話やら一気に重たいお酒に絡む話と熱燗に詳しくなるかもしれない居酒屋の話まで酔っていないけど色々満喫できました。

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    2025年01月06日
  • バタン島漂流記

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    寛文8年(1668)、江戸から母港となる尾張に向けて航海中の颯天丸(はやてまる)は、母港に到着寸前に突然の嵐に見舞われて難破、そして漂流することになる。
    乗組員は全員で15名、絶望の淵から三つの島を見つけ、なんとかその内の一つに上陸する。
    そこには先住民が暮らしていて、上陸早々に諍いを起こしてしまう。
    武器を持っていない颯天丸の乗組員たちは、住民たちの下男として働く道しか術はなく、極限状態に近い暮らしを強いられる。

    主人公の平水夫である和久郎は、いっとき船大工を目指して修行していたのだが挫折し、颯天丸で働く幼馴染の門平を頼って水夫となった。
    そんな時に嵐に遭遇し、漂流することになってしまった

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    2025年01月03日
  • 首取物語

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    握り飯をかっぱらう悪ガキと
    首だけなのに喋って食べるおっさん
    変な2人組はなぜだか共に旅をする
    この国から先の国へそしてまた先へ
    この旅が彼らにもたらすものは何だろう

    私も自分に尋ねる、こんな時どう思う?と

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    2024年12月31日
  • 曲亭の家

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    現代でも知られている「南総里見八犬伝」と、その作者・曲亭(滝沢)馬琴。
    その滝沢家に嫁いだ路の、苦労と忍耐と努力の物語。

    ぼんやりとしか知らないながらも有名な八犬伝の裏側と、完結までにこんなにも貢献した人がいたことにとても感動した。
    お路さん、すごいよ…。

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    2024年12月30日
  • 首取物語

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    いろいろな国のエピソードが僅かな伏線を感じさせながら続きます。章ごとが短いこともあり、章ごとが簡潔に描かれた軽さ、薄さも感じました。とは言え、終盤、憎悪が絡んだままの結末を迎えなかったのには安堵しました(が、「振り出しに戻る」?)。
    西條作品の穏やかで温かい読後感が大好きでよく読みます。本作のような気をてらった素材を扱った作品もいくつかありますが、「普通の」町民の「普通」の暮らしの人間くささを扱った作品の方が好きかな。

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    2024年12月28日
  • 四色の藍

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    良い!とにかく良い!みんな良い人でみんな傷を持ってみんな寄り添って。誰もが主役でとにかく良い!素晴らしい監督と脚本でぜひ時代劇のドラマを見てみたいと思うそんな作品です。

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    2024年12月27日
  • 六つの村を越えて髭をなびかせる者

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    江戸時代に、東北の貧農の身から幕臣まで登りつめた、蝦夷のエキスパート、最上徳内の物語。異文化好きなので好きなジャンルの本だった。
    題名については、何この長ったらしい題名は、と思っていたのだが、そういう意味だったのか。
    歴史には本当に疎いのだが、松前藩の横暴については、いろんな本やドラマなどで知っていたが、なぜ改易にならないのか不思議でならない。松平定信という人物についても、これを読む限り、反感しか覚えない。
    『夷酋列像』という、松前藩がアイヌを手懐けるため作った肖像画は、江戸時代のものとは思えない精緻さ、色鮮やかさだが、ほとんどフランスにあるのだろうか?残念。

    本はきちんと読むのが好きなので

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    2024年12月26日
  • アンソロジー 料理をつくる人

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    なかなか良かった。
    千早さん目当てで購入したけど、なんか幻想的で求めていたものではなかったのが残念。
    とはいえ、1番印象に残ってるのはやはり千早さんの作品だった。
    好きだったのは初作家さんの松永さん。
    深縁さんも良かったな。
    織守さんのはさすが。晴れやかな雰囲気から一気にそんな展開に!という感じです読み応えあった。

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    2024年12月24日
  • 銀杏手ならい

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    時代人情小説は、味わい深くてやっぱりいいなぁ。
    新米女師匠の萌と、手習所に通う子どもたちが繰り広げるストーリー。

    “女先生”と悪童らに侮られ、新米故に悩みながらも、日々子どもたちにまっすぐに向き合い奮闘する萌。

    手習所に通う、身分も性格もさまざまな子どもたち。そして、子どもたちを取り巻く家庭の事情。
    得手不得手もさまざまで、そのせいで自信を失くし、行き場を失ってしまう子がいるのは今と何ら変わらない。
    一見いい加減に見える椎葉先生の言葉にはグッときた。

    『どんなことでもいい、大人からすれば無益に見える事柄でも構わない。己にも得手がある。できることがあると気づかせてやるのが何よりの一義。たと

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    2024年12月18日
  • 秋葉原先留交番ゆうれい付き

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     幽霊となって目覚めた主人公と凸凹コンビの警察官の繰り広げる、秋葉原ドタバタ事件簿な一冊でした。

     主人公はある日山の中で目覚めた、何故か足しかない女性の幽霊。その山の近くの交番に勤めていたイケメンだけどポンコツのお巡りさんは、足だけになった幽霊が見えているらしく、謹慎処分で秋葉原に異動になった彼と一緒に幽霊の彼女も秋葉原に行くことに。辿り着いたのは秋葉原先留交番。ほとんど駐在所のようなそこで、トドのような身体に鋭い洞察力を備えた先輩警官とポンコツだけれど幽霊の見えるイケメン警官、足だけでしゃべることのできない幽霊の二人と一体は、主人公の事件について追いかけていくことに。日々起こる秋葉原なら

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    2024年12月17日
  • 六つの村を越えて髭をなびかせる者

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    蝦夷地に行った人ぐらいの認識しかなかった最上徳内、とても魅力的に描かれていた。そして同時にアイヌの人々が虐げられていたことがよく分かった。悪いことをしていたばかりじゃない田沼意次の功績も伺い知れる。
    おふでが最後会いに来るのは無理がありすぎじゃない?と思うけど。

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    2024年12月14日
  • バタン島漂流記

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    1668年、四代目将軍徳川家綱の時代に実際にあった漂流事件を題材にしたお話です。当時は風が頼みの航海とは知ってましたが、まさか羅針盤も無しに操船していたとは知りませんでした。漂着した島では原住民にすべてを奪われ、ろくな道具も無しに船を造り、やっとの思いで帰国できたと思ったら厳しい取り調べを受け、最後には二度と船に乗ってはならないと――嵐に遭ってやむを得ず外国に漂着したのに、そんな罰があったとは知らず、あまりにも気の毒でなりませんでした。

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    2024年12月06日
  • まるまるの毬

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    最初は息抜き的に読み始めたんだけど、どんどんキャラクターと設定の面白さにのめり込んだ。おもしろかった。

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    2024年12月06日