西條奈加のレビュー一覧

  • 首取物語

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    握り飯をかっぱらう悪ガキと
    首だけなのに喋って食べるおっさん
    変な2人組はなぜだか共に旅をする
    この国から先の国へそしてまた先へ
    この旅が彼らにもたらすものは何だろう

    私も自分に尋ねる、こんな時どう思う?と

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    2024年12月31日
  • 曲亭の家

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    現代でも知られている「南総里見八犬伝」と、その作者・曲亭(滝沢)馬琴。
    その滝沢家に嫁いだ路の、苦労と忍耐と努力の物語。

    ぼんやりとしか知らないながらも有名な八犬伝の裏側と、完結までにこんなにも貢献した人がいたことにとても感動した。
    お路さん、すごいよ…。

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    2024年12月30日
  • 首取物語

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    いろいろな国のエピソードが僅かな伏線を感じさせながら続きます。章ごとが短いこともあり、章ごとが簡潔に描かれた軽さ、薄さも感じました。とは言え、終盤、憎悪が絡んだままの結末を迎えなかったのには安堵しました(が、「振り出しに戻る」?)。
    西條作品の穏やかで温かい読後感が大好きでよく読みます。本作のような気をてらった素材を扱った作品もいくつかありますが、「普通の」町民の「普通」の暮らしの人間くささを扱った作品の方が好きかな。

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    2024年12月28日
  • 四色の藍

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    良い!とにかく良い!みんな良い人でみんな傷を持ってみんな寄り添って。誰もが主役でとにかく良い!素晴らしい監督と脚本でぜひ時代劇のドラマを見てみたいと思うそんな作品です。

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    2024年12月27日
  • 六つの村を越えて髭をなびかせる者

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    江戸時代に、東北の貧農の身から幕臣まで登りつめた、蝦夷のエキスパート、最上徳内の物語。異文化好きなので好きなジャンルの本だった。
    題名については、何この長ったらしい題名は、と思っていたのだが、そういう意味だったのか。
    歴史には本当に疎いのだが、松前藩の横暴については、いろんな本やドラマなどで知っていたが、なぜ改易にならないのか不思議でならない。松平定信という人物についても、これを読む限り、反感しか覚えない。
    『夷酋列像』という、松前藩がアイヌを手懐けるため作った肖像画は、江戸時代のものとは思えない精緻さ、色鮮やかさだが、ほとんどフランスにあるのだろうか?残念。

    本はきちんと読むのが好きなので

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    2024年12月26日
  • アンソロジー 料理をつくる人

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    なかなか良かった。
    千早さん目当てで購入したけど、なんか幻想的で求めていたものではなかったのが残念。
    とはいえ、1番印象に残ってるのはやはり千早さんの作品だった。
    好きだったのは初作家さんの松永さん。
    深縁さんも良かったな。
    織守さんのはさすが。晴れやかな雰囲気から一気にそんな展開に!という感じです読み応えあった。

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    2024年12月24日
  • 銀杏手ならい

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    時代人情小説は、味わい深くてやっぱりいいなぁ。
    新米女師匠の萌と、手習所に通う子どもたちが繰り広げるストーリー。

    “女先生”と悪童らに侮られ、新米故に悩みながらも、日々子どもたちにまっすぐに向き合い奮闘する萌。

    手習所に通う、身分も性格もさまざまな子どもたち。そして、子どもたちを取り巻く家庭の事情。
    得手不得手もさまざまで、そのせいで自信を失くし、行き場を失ってしまう子がいるのは今と何ら変わらない。
    一見いい加減に見える椎葉先生の言葉にはグッときた。

    『どんなことでもいい、大人からすれば無益に見える事柄でも構わない。己にも得手がある。できることがあると気づかせてやるのが何よりの一義。たと

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    2024年12月18日
  • 秋葉原先留交番ゆうれい付き

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     幽霊となって目覚めた主人公と凸凹コンビの警察官の繰り広げる、秋葉原ドタバタ事件簿な一冊でした。

     主人公はある日山の中で目覚めた、何故か足しかない女性の幽霊。その山の近くの交番に勤めていたイケメンだけどポンコツのお巡りさんは、足だけになった幽霊が見えているらしく、謹慎処分で秋葉原に異動になった彼と一緒に幽霊の彼女も秋葉原に行くことに。辿り着いたのは秋葉原先留交番。ほとんど駐在所のようなそこで、トドのような身体に鋭い洞察力を備えた先輩警官とポンコツだけれど幽霊の見えるイケメン警官、足だけでしゃべることのできない幽霊の二人と一体は、主人公の事件について追いかけていくことに。日々起こる秋葉原なら

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    2024年12月17日
  • 六つの村を越えて髭をなびかせる者

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    蝦夷地に行った人ぐらいの認識しかなかった最上徳内、とても魅力的に描かれていた。そして同時にアイヌの人々が虐げられていたことがよく分かった。悪いことをしていたばかりじゃない田沼意次の功績も伺い知れる。
    おふでが最後会いに来るのは無理がありすぎじゃない?と思うけど。

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    2024年12月14日
  • バタン島漂流記

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    1668年、四代目将軍徳川家綱の時代に実際にあった漂流事件を題材にしたお話です。当時は風が頼みの航海とは知ってましたが、まさか羅針盤も無しに操船していたとは知りませんでした。漂着した島では原住民にすべてを奪われ、ろくな道具も無しに船を造り、やっとの思いで帰国できたと思ったら厳しい取り調べを受け、最後には二度と船に乗ってはならないと――嵐に遭ってやむを得ず外国に漂着したのに、そんな罰があったとは知らず、あまりにも気の毒でなりませんでした。

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    2024年12月06日
  • まるまるの毬

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    最初は息抜き的に読み始めたんだけど、どんどんキャラクターと設定の面白さにのめり込んだ。おもしろかった。

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    2024年12月06日
  • 上野池之端 鱗や繁盛記

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    続けて西條奈加さん。
    題名から想像した内容とはかなり違った展開に面食らったが、バランス良く楽しめる一冊だった。個人的にはもう少し「繁盛記」の要素を楽しみたい気もするので、鱗やと仲間たちのその後の姿を観てみたい。

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    2024年12月04日
  • はむ・はたる

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    設定に既読感があると思ったら『烏金』の続編だった。前作では金貸しお吟が主人公だったものが、今作では同じく煩い長谷部の婆さまやその息子の柾、子供達が活躍する。小さい子供達が知恵を出しあい、柾をはじめとした大人達の助力を得て解決するのが小気味良い。
    題名の『はむ・はたる』は魔性の女という意味らしい。人生を狂わせられた柾が日本中を探し求めた悪女。この最後の章だけが心を暗くさせる。

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    2024年12月02日
  • バタン島漂流記

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    漂流の恐怖やその後の暮らしの過酷さは書かれているものの、さほど悲惨さ凄惨さはなく、どちらかというと冒険物語であり仲間との関係性の中での若者の成長物語。時代背景や当時の船乗りの暮らしぶりもわかって興味深かった。
    異国での生活風習は、受け入れがたく思うところもある一方で、神仏頼みでげんを担ぐ日本人のマインドも独特だろうと思った。異文化交流や多文化共生にもかかわるところ。さまざまな読み方で楽しめる一冊。

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    2024年11月30日
  • 婿どの相逢席

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    小さな楊枝屋の4男である鈴之助が、大店の仕出し屋の長女であるお千瀬に見染められ婿入り。誰もが羨む結婚だったが、喜びは結婚式まで。翌朝、言い渡されたのは仕事には口出しせず、所謂、種馬だけと大女将と女将からあり、衝撃的な導入部。救いはお千瀬だけ。ここから徐々に鈴之助は家族に認められて行く。
    同業の仕出し屋の妨害騒ぎや大女将、女将、義父などの秘密が出て来たり、あっという間に読み終えてしまった。最後は納まるところに収まりホッコリさせられた。鈴之助の将来や生まれてくる子供の性別など、続編が読みたくなってくる。

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    2024年11月29日
  • 首取物語

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    ネタバレ

    面白かったんだけど、ラストで何か救われない終わり方になってしまって、えーって感じたった。
    「完」ってことはもう続きはないってことなんだろうか?
    2人の因縁をせっかく乗り越えたと思ったのに、このラストとは…。
    2人にはぜひ「独楽の国」を抜け出して新しい旅を始めてもらいたいなあ。
    最近こんなラストの話しか読んでないからなかなか辛い。

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    2024年11月27日
  • 首取物語

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    人としての、感情の揺れ動きが
    怒り、優しさ、苦しみ、を書かれて
    西条さんの物語は、
    せつなさの中に、あたたかさを
    感じます。
    生きていくなかで、愛おしいと
    おもうものが、一瞬でも感じる事が
    あれば、それは、幸せなのかもしれないと
    西条さんの物語を読む度に思います。
    2人の旅が、いい旅でありますように。

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    2024年11月27日
  • 婿どの相逢席

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    若旦那の名推理名奉行かと思いきや、ほのぼのとあったまる噺でした。最後は丸く治まって、女系経営者が役に立ってたし安房蔵の不甲斐ないのと大女将が大元だったし。若旦那の嘘なんか一瞬で見破れるし何故そこで誤魔化し隠すのか?だね。もはや手の内ようがない伊奈月を助けたのが大女将と女将でおすがの冷静な告白も女系の一つなんだよなって事。 あと小痴楽の解説も粋だね

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    2024年11月23日
  • バタン島漂流記

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    ネタバレ

    寛文8年、徳川幕府が開かれて65年、家綱の時代。船大工から船乗りに転職した和久郎は、同じ村の幼馴染の門平たちと尾張の新しい船、颯天丸で江戸から帰る途中、嵐に飲まれた。1ヶ月後、漂着したのはバタン島。15人の乗員は島で下人とされ、こき使われた。大きな船を持つという言葉につられ、隣村に逃げるが、結局は下人とされてしまう。船があったのはかなり昔の事だった。そして、ある日頭がいなくなった。そして楫取の巳左衞門も。その島には年寄りはいなかった。絶望的な中で、しかし、言葉をなんとなく理解してきた門平が村長に船作りを願い出る。船大工見習いをしていた和久郎がいるからこその脱出作戦の始まりだった。
    史実に基づく

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    2024年11月21日
  • 四色の藍

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    時代物の中では少し物語が作られすぎちゃってる感もあり。最後の展開は思わず、え?!って声が出そうにはなりました。

    ただ、年上の亭主を早くに亡くした環という若女将の、若さゆえの胸のざわめきを感じ取ると、すごく切なくなりました。

    愛の形はさまざま。

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    2024年11月18日