板垣恵介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
現実世界では、色々と肩身が狭いであろう暴力団員
最近じゃ、漫画の中でも不自由を強いられている模様
けれど、規制が厳しくなろうが、常識の意味を履き違えているお偉いさんの声が喧しくなろうが、自分らしくいよう、などそんな女々しい事など微塵も考えぬまま、唯一無二の我を拳一つで貫き通しているヤクザ、それが花山薫と言う名の男だろう
最強の喧嘩師、この二つ名に恥じぬ戦闘、いや、喧嘩力を誇る彼が主役を張る、この漫画は同ジャンルの作品の中でも、特に男向きだろう
私の中で男を磨くのに必要な漫画と言えば、鈴木央先生の『金剛番長』、本宮ひろ志先生の『サラリーマン金太郎』、さいとうたかを先生の『ゴルゴ13』、隆慶一郎/原哲夫先生の『花の慶次―雲のかなたに―』、そして、藤田和日郎先生の作品全てなのだが、今回、この『疵面 スカーフェイス』にも加わってもらおうと思う
花山薫、その顔は美形かっつーと微妙だ。しかし、男の価値は顔だけじゃ決まらない、そんな自信を与えてくれるだけの生き様に魅せられる、この作品を読むと
この7巻では、ついに、G・Mとの死闘が完全決着となる
ネタバレになってしまうんだろうが、正直なトコ、この巻の大半を占める、G・Mとの戦闘パートの魅せ場はレックスこと登倉竜士が持って行ってしまっている
だが、花山のカッコ良さが霞んでいるかっつーと、全く、そうじゃない。むしろ、彼の漢気にますます惚れ直した読み手が増えただろう
彼がメインとなっている第52撃「誠意」、第53撃「成人の儀」、これらのインパクトも確かに大きいが、花山の侠っぷりが特に出ているのは、先述のレックス対G・Mのくだりの中だ
G・Mはマヂに強い。本家(?)の『刃牙』シリーズに登場したのなら、刃牙らにとって、相当に手強い相手として位置づけられていただろう
あのレックスですら劣勢に追い込まれたほどだ
けれど、花山はレックスがピンチになろうが、G・Mが挑発してこようが、臨戦態勢を取らず
何故なら、友がまだ戦っているから。自分の仇を討つ、それが理由で喧嘩を始めたのだ、レックスの負けで決着とならない限りは、いくら、自分にG・Mへの因縁があっても手は出さない。喧嘩師としての矜持を、とことん突き通すのだ、彼は、如何なる時でも。いわば、今はレックスの順番、花山は自分の番が回ってくるのを待っている。そこには、レックスが絶対に勝つ、そんな信頼などは特に無い気がする。ただ、友の喧嘩は友だけの喧嘩として、見守るのだろう
彼への尊敬と感謝に応えよう、そんな気になったのかは知らないが、レックスは底力を発揮する
人知を越えた雄と雄がぶつかる喧嘩に、偶然が入り込む隙間は掌一枚分もない
反撃となるきっかけこそ、「マジか」と驚くものだったが、終わってみれば、レックスが勝ったのは必然と言うべきだろう
正義も悪も、この喧嘩にはなかったので、正義が勝つって法則は当てはまらない。とことん、強かった者が勝つ、その当たり前の減少が起こっただけだ
あと、こう感じてるのは私だけかも知れないのだが、脇役・・・いや、立派な準主役である田中KENは、結構、大物なんじゃないだろうか。周りが慌てふためいているのに、花山とは違った意味合いで、悠々自適さをまるで損さず、楽観的な姿勢を崩さない。ある意味、彼のこんなポジティブさが、花山のカッコ良さを際立たせ、この作品に必要な隙を生んでいるんじゃないだろうか
花山の一撃に息の根を止められたならまだしも、散々、バカにしていたレックスに、ちょっとの油断で逆転を許した上、自分からギブアップまでしちまったG・M、もう、出番はないな
この台詞を引用に選んだのは、先にも書いたが、友の喧嘩に手を出さない、そこに花山のカッコ良さが滲んでいるからだ。私も、多くの漫画を読んで、経験値を重ねて、花山ほどの男に重大な役目を任され、見守られるような大きい男に自分を磨きたい、と思わせてくれた -
Posted by ブクログ
「飯の前でもかまわんよ」=「朝飯前」ですか。わくわくして待ちきれない、と解釈してしまって、いらっとしちゃいました。思えば、ここからクローン武蔵の作戦が始まっていたかのように思います。
拳を構える前から、剣を構える前から、場の空気を自分の間合いに持っていく、という。
自分の間合いで仕掛けられなくなった独歩が、いきりたって来たところを「後の先」で斬。
いやいや、圧しただけでは斬れない、って言ってもさ。
独歩の動きにも合わせなければならないじゃん。どんだけのレベル?
次の相手は、さらりとボルト倒していた烈海王。
その前に、ぬるりと現れた本部以蔵。本部がどこまで本気出すことができるのかは、なかなか気になっているところでありますね。
柳の毒手を切り落として、汚名返上した本部以蔵。反響大きかったらしく、次の週かな?連載の目次コメントで「本部が強くて何が悪い」と作者言ってましたので。
本部の強さを、いつどこで描いてくれるのか。
それも楽しみな展開の一つ。 -
Posted by ブクログ
全42巻。
板垣恵介入魂作、格闘技漫画の最高峰。
その凄まじい作風に「もはやギャグ漫画」との声も多い名作ですが、私の中ではギャグというより「ファンタジー」だと思っております。格闘ファンタジー。それも、限りなく「リアル」に近いファンタジー。下手したらコレ本当にできるんじゃねえかな、と読者に思わせる、良い意味でタチの悪いヤツであります。
【地下闘技場編】1~8巻。
少年王者・刃牙の戦いぶりが実に爽やか。なんというかみんな、まだまだ常識的です。末堂とか超かわいい。1試合1試合が非常に短いのでサクサク良く読めますね。
好きな名言は「ステキなパンチだ……もっとワカリ合おう」(勇次郎/5巻)。 -
Posted by ブクログ
武と暴力の本質に迫る、その点においては他に追随を許さぬ、至高の作品『バキ』シリーズに対しての、1mmたりとも偽りの無い『愛』をこれでもか、と言わんばかりに圧縮しているギャグ作品、いや、公式パロディ作品かな?
『北斗の拳 イチゴ味』に近しい舌触りで、最初から最後まで飽きずに楽しめた
やはり、元の作品が特級品だとパロディは自然と面白くなる
だが、ホントに凄いのは作品の質っつーより、パロディに挑戦しようって気になれたさいとう先生の度胸で、一読み手としては何よりもそこを賞賛したい
私はホントに面白い、と思ったが、『バキ』がホントに好きな人には許せないレベルかも知れないので、背中に鬼を出さない自信がないなら読まない方が懸命
他人に薦める気があるのか、と剛体術のストレートを貰っちゃいそうだが、私はホントに握撃をハートに喰らった -
Posted by ブクログ
ネタバレチェック項目6箇所。土下座には”された”側に、有無を言わせぬ強引性があるのだ、それは、攻撃性と言い換えてもいい、そして、その攻撃性は格闘技に通じるものがある、俺はこの経験を通して、土下座と格闘技の共通性に気づいた。「手をついて謝れ!」というセリフは、本当に土下座してほしいのではなくて、それだけ怒りが頂点に達していることのサイン、そもそも人は、相手が跪いて謝罪すれば満足するようなレベルの怒りなら、「土下座して詫びろ!」などと言わないのである。古くから皇室や王室が発達した国……つまり人が生まれたときから身分制度のあった国では、上下関係を示す座礼が発達した、一方、たとえばアメリカ合衆国など主に移民で構成された国……最初から人間は平等だという観念のあった国では握手が発達した。土下座の具体的な運動量について考えてみた、もちろん、腕立て伏せよりもはるかに楽な動作だ、運動力学上、1回の土下座で消費される運動量は、だいたい膝を一度曲げる動作に相当するらしい、そのエネルギー量はわずか0.012キロカロリー、この動作よりも少ない運動量と言って頭に浮かぶのは、おそらく寝返りくらいなものか。自分らしく、のほほんと生きていてもチャンスは訪れない、散歩に出かけて、いつの間にか富士山の頂上に登っていた、なんてありえないのだ、夢や目標という高みを目指すためには、不自然な準備が必要になる、俺はこれを不自然主義と呼んでいる、不自然な自分を貫くためには、強い意志が必要になる、そして、その熱い意志に基づき、今後どうやって生きていくかの決意を表明する行為が土下座である。