金原瑞人のレビュー一覧

  • ジャングル・ブック

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    児童文学の「名作」というものを
    ほとんど読まずに
    大人になってしまった

    名前だけは知っているけれど
    どのような物語であるのかは
    ほとんど知らない

    知人と話していて
    その会話の中に
    ひょいと その「名作」が
    入ってくることがある
    今さら それは知らないとも
    言えず
    その知人と別れてから
    妙に印象に残ってしまう作品名が
    ある

    この「ジャングル・ブック」もその一冊
    いゃあ これは堪能させてもらえました

    よいものは やはり よい
    と素直に思いました

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    2022年03月20日
  • 天才たちの日課 女性編

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    2013年刊行の天才達の日課の続編かつ補正版。
    今度は女性に限定された143通りの試行錯誤が収められている。
    他の人の感想にもある通り、女性限定であるが故、また外国の著作のため知らない人が多い。
    ただ、この本のメッセージはおそらく、
    制約の多い環境に置かれやすい女性がどんなふうに人生を切り開いていったか、有名な女性をピックアップし、その習慣のエッセンスを知ることで自分の生活に活かして欲しいというもの。
    全部を理解する必要はないし、自分の中で響く内容だけをピックアップすれば楽しく読めるのかなと思った。
    個人的にすごいなと思ったのは、クララシューマンの人生。日本ではあまり有名ではないかもしれないけ

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    2022年03月20日
  • 翻訳者による海外文学ブックガイド BOOKMARK

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    SL 2022.2.4-2022.2.20
    翻訳者本人による海外文学のガイドブック。
    紹介された作品を読んでみたいと思わせるとても良質なガイドブック。
    読みたくなった本が数多。

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    2022年02月20日
  • アーサー王物語

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    アーサー王の話を大筋で知りたい人におすすめ。小学生向けに書かれているので平易で読みやすい。
    ただしトリスタンなどいくつか有名な話が載っていないので、円卓の騎士の話を知りたい人には他の本で補完が必要。

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    2022年01月23日
  • 人間の絆(下)(新潮文庫)

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    描かれているのは、読んでいて気分が悪くなるような、どうしょうもない人間の生き様。
    が、人間の本質や生き方が描かれているように感じた。
    人に振り回され、裏切られ、貧困にあえいでも、人に救いを求める。

    読後にタイトル「人間の絆」とは何だろうかと考えさせらる。

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    2022年01月22日
  • 人間の絆(上)(新潮文庫)

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    モームが自身を振り返るために書いた半自伝的小説。
    とても内省的で自虐的な描写が多い。
    ぶつかって砕けて、もがき迷いながらも人生の意味を模索している。
    重く深かったので、毎日少しずつ。時間がかかった。下巻でフィリップはどうなるのか…

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    2022年01月10日
  • 最後のひと葉

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    カバー紹介文にある通り『短編の名手』の14選。オー・ヘンリーというと、本書のタイトルになっている『最後のひと葉』、そして収録作品『賢者の贈り物』辺りが有名だろう。実際『賢者の贈り物』を目当てに読んだのだが、うろ覚えのあらすじとは大分印象が違った(生来のブロンドは伸びるまで年月を要すると知ったこともあるだろうが)。内容は記憶通りだったが、細に入った描写等、華々しい形容が、ともすれば軽薄な「深イイ話」に終わってしまいそうなストーリーと絶妙にバランスをとって独特の満足感が得られた。収録作品はこうした良い話に留まらず、ちょっとした不条理劇や、オチのつくユーモア作品もあるのだが、そちらでもこのバランス感

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    2022年01月08日
  • 天才たちの日課 クリエイティブな人々の必ずしもクリエイティブでない日々

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    ルーティンをつくりたい!そう思い、本書を手に取りました。散歩はもともと好きだったのでルーティンに加えようと思えました。あとは友達や家族と交流する時間をもっと持ちたいな。

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    2021年12月30日
  • マインクラフト 勇気の旅

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    ネタバレ

    このマインクラフトの小説のシリーズを読んでいるので本書を手に取った。
    今回の主人公・スタックスは祖父母と父の遺した財産と会社があり裕福なのだが、何もしていない。友達もいない。どこにも行きたくない。そんな平和ボケしているところから物語は始まる。
    悪役のフージュが、彼の家を強盗し孤島に置き去りにして「なによりすばらしい贈り物だ、スタックスくん!あんたを過去から自由にしやったんだ。」と言ってひっくり返すのだ。

    はじめはあんまりにも主人公に魅力を感じなくて、すぐに独り言を言うものだから嫌だったが、世界中を見たいと言う真逆の性格のラモアや、強くて相手を尊重してくれるヒジュラに出会って変わっていく。採掘

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    2021年11月23日
  • ペーパータウン

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    SF好きの中で黒丸尚が特別な重みを持つように、海外の児童文学を読む人にとって金原瑞人・訳というのは、それなりの意味を持つ。と、私は思う。
    というわけで夏にこういう話を読みたくなると金原訳で物語を探すわけですが、なるほど現代アメリカの高校生事情から生まれる青春の形とはこうなるんだろうなぁ、と感心する本でした。
    こういうのってスクールカーストからみて負け組の奴らが頑張る話かと思いきや、主人公はプレップスで勝ち組側、とか。

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    2021年09月10日
  • ソロー『森の生活』を漫画で読む

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    シンプルに生きる姿に憧れを抱く。
    ありたい状態から始められているのが素敵だった。

    いつか試してみたい。

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    2021年08月28日
  • モルグ街の殺人事件

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    約200年前の作品。
    世界で初めての推理小説と言われている“モルグ街の殺人”を読みたくて購読。
    合計7つの短編でどれも非常に味わい深く、今読んでも古さを感じさせない描写と世界観。
    独特な世界観の背景に時代や史実が伴わない設定が、さらにそう思わせているのだと思う。
    目的であったモルグ街の殺人は、想像していたシンプルさとは角度の違う無駄のなさ、意外性とロジカルな謎解き。
    和訳も違和感のない文体なので読みやすく、次へ次へと没入できた。
    文学、歴史、人物など様々な方面に影響を与えたという事実を私の頭ではまだ事実として捉える事しか出来ていないが、
    言葉にできない、抽象的な感覚というもので肌に触れたように

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    2021年08月13日
  • 世界でいちばん幸せな男 101歳、アウシュヴィッツ生存者が語る美しい人生の見つけ方

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    おじいちゃんおばあちゃんは
    物心ついた時には他界してたので
    「じいちゃんばあちゃんから戦争の話聞いたことある?」
    って親に尋ねたことがある
    話したがらなかったよって言ってた
    思い出したくなかったのかもねって
    割りとそういう人が
    戦後の日本には多かったのかもしれん

    この作者も
    一時期、何も騙らなかったけど
    こうして本として出版してくれた

    こういう本、あまり読まない
    自分に
    「人がどれどけ残酷なことするのか知りたい」
    っていう野次馬根性があるのをわかってるから
    忘れちゃいけない、伝えなきゃいけない
    ってきれいな心根じゃないから
    読みかた間違えないか?
    ってちょっと心配になる

    ちゃんと読めたか

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    2021年08月02日
  • ロイヤルシアターの幽霊たち

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    イングランドの海辺の街の廃墟となった劇場を舞台にしたファンタジー。劇場に住み着く辛い死に方をした幽霊たちと人間の女の子との交流、時代と共に変わるNGワードや礼儀作法。本質を突いた描写に深く考えさせられた。

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    2021年02月21日
  • マインクラフト なぞの日記

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    今回はマイクラの世界の住人の話。プレイヤーの現実世界はない。私はこの本のシリーズは読んでいるけど、ゲームはプレイしていないので、ブレイズ等敵の外見の様子は分からず、もうちょっと描写して欲しかった。

    はじめは落ち着いたアリソンの視点に引っ張られて衝動性の強いマックスが嫌だった。アリソンのために色んな妨害をする事がいい事とは思えなかったし。
    でもフレヤが登場して「ふつうでいられない時があるよ」と言った辺りで少し彼を見直した。彼は最も近くでアリソンの様子を見ていたんだものね。
    後半からはぐんぐん物語に引き込まれて面白かった。

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    2021年01月07日
  • 天才たちの日課 女性編

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    今の時代こそ、読むべき一冊。


    私自身働く女性なのでこの一冊は
    とても面白く、勇気づけられるものだった。

    ただ懸命に働くのではなく彼女たちの日常、過去がいかに関わって仕事に現れているか知ることができた。

    特に皆に共通することは信念がしっかりあると感じた。

    私の信念、なんだろうか。

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    2020年09月16日
  • 翻訳者による海外文学ブックガイド BOOKMARK

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    テーマごとに16冊の紹介.読んだ本も読んでない本も読んだけどすっかり忘れてしまった本も、読まなくっちゃと思わせてくれる.そしてそれぞれのテーマごとのエッセイがまた面白く町田康氏の気合には思わず笑ってしまった.

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    2020年09月02日
  • 魂の図書館〈下〉――――ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち3

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    面白かった。途中で仕事がクソ忙しくなって一気読みできなかったのが悔やまれる。
    帯に「次のハリーポッターを探している人に!」て書いてあるけど、どちらかというと次のダレン・シャンだと思う。

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    2020年08月16日
  • さよならを待つふたりのために

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    ネタバレ

    時間はいくらでもあると思い、愛する人をぞんざいに扱ってしまうなんてことをしないようにしよう、と思わせてくれる本。
    いつか必ず終わりがくる、命も愛も、時間は有限で、それは人間に限った話ではなくこれは宇宙レベルでそうなのだ。大げさで極論的な見解だけれど、まぎれもない事実。誰かとの関係の始まりは、終わりのはじまり。愛する人とあと何年、何日、何時間一緒に居られるかなんて、本当に分からない。終わりは突然訪れる。だから、今こと瞬間を大事にしようと思う。

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    2020年06月14日
  • さよならを待つふたりのために

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    ネタバレ

    きっと、星のせいじゃない。

    難病モノはある程度先が読めてしまう、という人こそ読んでほしい。そうじゃない。死を思うこと、愛すること、自分の生きる意味を考えることは、生まれてきた人すべてに共通することだから。

    甲状腺がんが肺に転移して酸素ボンベが手放せないヘイゼル。骨肉腫で片脚を失ったオーガスタス。彼女と彼の家族、がんのサポートグループのメンバー、がんではない友人、元小説家など、それぞれの登場人物が精一杯、不器用に生きている。

    ヘイゼルの愛読書『至高の痛み』の作者ピーター・ヴァン・ホーテンが印象的。あれほど自分に寄り添ってくれる物語の作者だから人格者だろう、作者は読者の期待に応えてくれるはず

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    2020年05月24日