金原瑞人のレビュー一覧
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2013年刊行の天才達の日課の続編かつ補正版。
今度は女性に限定された143通りの試行錯誤が収められている。
他の人の感想にもある通り、女性限定であるが故、また外国の著作のため知らない人が多い。
ただ、この本のメッセージはおそらく、
制約の多い環境に置かれやすい女性がどんなふうに人生を切り開いていったか、有名な女性をピックアップし、その習慣のエッセンスを知ることで自分の生活に活かして欲しいというもの。
全部を理解する必要はないし、自分の中で響く内容だけをピックアップすれば楽しく読めるのかなと思った。
個人的にすごいなと思ったのは、クララシューマンの人生。日本ではあまり有名ではないかもしれないけ -
Posted by ブクログ
カバー紹介文にある通り『短編の名手』の14選。オー・ヘンリーというと、本書のタイトルになっている『最後のひと葉』、そして収録作品『賢者の贈り物』辺りが有名だろう。実際『賢者の贈り物』を目当てに読んだのだが、うろ覚えのあらすじとは大分印象が違った(生来のブロンドは伸びるまで年月を要すると知ったこともあるだろうが)。内容は記憶通りだったが、細に入った描写等、華々しい形容が、ともすれば軽薄な「深イイ話」に終わってしまいそうなストーリーと絶妙にバランスをとって独特の満足感が得られた。収録作品はこうした良い話に留まらず、ちょっとした不条理劇や、オチのつくユーモア作品もあるのだが、そちらでもこのバランス感
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ネタバレこのマインクラフトの小説のシリーズを読んでいるので本書を手に取った。
今回の主人公・スタックスは祖父母と父の遺した財産と会社があり裕福なのだが、何もしていない。友達もいない。どこにも行きたくない。そんな平和ボケしているところから物語は始まる。
悪役のフージュが、彼の家を強盗し孤島に置き去りにして「なによりすばらしい贈り物だ、スタックスくん!あんたを過去から自由にしやったんだ。」と言ってひっくり返すのだ。
はじめはあんまりにも主人公に魅力を感じなくて、すぐに独り言を言うものだから嫌だったが、世界中を見たいと言う真逆の性格のラモアや、強くて相手を尊重してくれるヒジュラに出会って変わっていく。採掘 -
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Posted by ブクログ
約200年前の作品。
世界で初めての推理小説と言われている“モルグ街の殺人”を読みたくて購読。
合計7つの短編でどれも非常に味わい深く、今読んでも古さを感じさせない描写と世界観。
独特な世界観の背景に時代や史実が伴わない設定が、さらにそう思わせているのだと思う。
目的であったモルグ街の殺人は、想像していたシンプルさとは角度の違う無駄のなさ、意外性とロジカルな謎解き。
和訳も違和感のない文体なので読みやすく、次へ次へと没入できた。
文学、歴史、人物など様々な方面に影響を与えたという事実を私の頭ではまだ事実として捉える事しか出来ていないが、
言葉にできない、抽象的な感覚というもので肌に触れたように -
Posted by ブクログ
おじいちゃんおばあちゃんは
物心ついた時には他界してたので
「じいちゃんばあちゃんから戦争の話聞いたことある?」
って親に尋ねたことがある
話したがらなかったよって言ってた
思い出したくなかったのかもねって
割りとそういう人が
戦後の日本には多かったのかもしれん
この作者も
一時期、何も騙らなかったけど
こうして本として出版してくれた
こういう本、あまり読まない
自分に
「人がどれどけ残酷なことするのか知りたい」
っていう野次馬根性があるのをわかってるから
忘れちゃいけない、伝えなきゃいけない
ってきれいな心根じゃないから
読みかた間違えないか?
ってちょっと心配になる
ちゃんと読めたか -
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Posted by ブクログ
ネタバレきっと、星のせいじゃない。
難病モノはある程度先が読めてしまう、という人こそ読んでほしい。そうじゃない。死を思うこと、愛すること、自分の生きる意味を考えることは、生まれてきた人すべてに共通することだから。
甲状腺がんが肺に転移して酸素ボンベが手放せないヘイゼル。骨肉腫で片脚を失ったオーガスタス。彼女と彼の家族、がんのサポートグループのメンバー、がんではない友人、元小説家など、それぞれの登場人物が精一杯、不器用に生きている。
ヘイゼルの愛読書『至高の痛み』の作者ピーター・ヴァン・ホーテンが印象的。あれほど自分に寄り添ってくれる物語の作者だから人格者だろう、作者は読者の期待に応えてくれるはず