あらすじ
平凡な高校生クエンティンが、物心ついたころから恋していた幼なじみ、マーゴ。ある晩を境に忽然と姿を消したマーゴを探すうちに、クエンティンは、彼女の意外な一面を発見していく。軽妙な会話を織りまぜたテンポのよい文体で、多感な十代の愛と喪失を描いた、ベストセラー作家ジョン・グリーンのエドガー賞受賞作。
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Posted by ブクログ
自分ってなんだろう?自分にモヤモヤしたことがある人はヒロインの行動を受け入れられると思う。多少ぶっとんでいるけれど「アメリカの話」というフィルターのおかげですっと入ってきた。同じ話で舞台は日本、主人公は日本の高校生だと拒否反応が出るかもしれない…。映画を見てつまらなかった人に読んでほしい。爽快で素敵な作品でした。
Posted by ブクログ
はちゃめちゃな展開だけど、引き込まれた。
両親からも幼なじみのマーゴの両親からも「いい子」と言われる主人公クエンティンに対し、両親も手を焼くマーゴ。
卒業を間近に控えたアメリカの高校生、それぞれの思いも生き生きと書かれていると思う。
ジョン・グリーンを3冊立て続けに読み、もう十分だという気持ちも。
Posted by ブクログ
SF好きの中で黒丸尚が特別な重みを持つように、海外の児童文学を読む人にとって金原瑞人・訳というのは、それなりの意味を持つ。と、私は思う。
というわけで夏にこういう話を読みたくなると金原訳で物語を探すわけですが、なるほど現代アメリカの高校生事情から生まれる青春の形とはこうなるんだろうなぁ、と感心する本でした。
こういうのってスクールカーストからみて負け組の奴らが頑張る話かと思いきや、主人公はプレップスで勝ち組側、とか。
Posted by ブクログ
9歳だった。
マーゴとQがいつもの公園で、死んでいる男を見たのは。
ピストルを自分の口に突っ込んで、自殺したロバート・ジョイナー。
それは、ひとつの出来事に過ぎなかったかもしれないし、9歳の子どもたちの記憶の中では全てのきっかけだったかもしれない。
卒業式の朝、家出したマーゴを探しに出ることに決めたQ。
ロードムービーのような青い青いおはなし。
エミリ・ディキンソンや、ホイットマンの詩。
バカな友だち。
マーゴの歯みがきとコップの下には、シルヴィア・サラスの『ベル・ジャー』と、カート・ヴォネガットの『スローターハウス5』 _いざそのときになったら、手首はとても白く頼りなく、どうしてもできなかった。自分が殺したいものは、皮膚の下にも、親指の下ではねる薄青い脈の中にもなく、どこか別の、奥深く、秘密めいた、とても手の届かないところにあるように思えた_
すごく、素敵なラストだったな。
3年ほど積読してた本をやっと。
Posted by ブクログ
これは人気があるわ。
同年代の子にはキュンキュン来ると思う。
親に反発、同年代の子たちへの共感、ぎりぎりまで追いつめられる気持ち、暴走、
最後の最後がありふれたハッピーエンドにならず、それでも前を向いた別れになるところがまたいい。
あなたと私は違う、そのことがきちんとわかっていて、お互いを認め合う、いい。
Posted by ブクログ
高校生の僕クエンティンは、幼なじみのマーゴに恋している。マーゴは学校の中心にいて、イケている奴らと付き合っている。一方クエンティンの親友はベンとレイダーの二人。イケてはいない。卒業間近にクエンティンはマーゴのミッションを手伝うことになる。内容はマーゴの取り巻きに対する決別を込めた復讐だった。
その翌日からマーゴは姿を消してしまう。クエンティンのマーゴ探しが始まる。
私はクエンティンのマーゴを見つけなくちゃという焦りを、滑稽に思ったり、マーゴの意志の強さに驚いたりしながら読んだ。
途中、搜索が進展しないので中だるみに感じたが、クエンティンとベンとレイダーとレイシー(マーゴの元親友でベンの彼女)の4人が車でマーゴのところに向かう最後のくだりは、疾走感が有りまさに高校生の青春が描かれていて引き込まれて面白かった。
Posted by ブクログ
高校生のクエンティンの幼なじみ・マーゴは、学校中の注目の的。いつも話題の中心。クエンティンは、密かに恋している。
卒業も近いある晩、マーゴはクエンティンと一緒に自分をひどい目にあわせた友達に復讐をしに行く。眠っている部屋に忍び込んで眉毛に脱毛剤を塗ったり、彼女の家にこっそり泊まっている男の子を、彼女の両親に気づかせたり…。絵にしたらメチャクチャ笑える復讐だけど、けっこう辛辣。
クエンティンにとってある意味最高の夜になった。ところが、次の日からマーゴは姿を消してしまった。
クエンティンは、悪友のベンレイダーとマーゴの残した謎を解きながら、彼女の居場所を探す。
前半は、マーゴの爽快に復讐に面白く読みすすむ。後半は、マーゴの謎解きとクエンティン達の友情にドキドキしながら読む。
最後はちょっと寂しい結果になってしまったけれど、それがマーゴの望んだ事なんですね。
現代アメリカの高校生らしい雰囲気が良かった。
Posted by ブクログ
高校生活の最後を飾るダンスパーティや卒業式が舞台となる傍ら、幼馴染みのイケてる女の子、マーゴが失踪。マーゴを探しながら自分とはなにか、どんな存在かを探し求めるクェンティンはとても10代の子どもであり、18歳の大人でした。
理想でつくられた片思いの女の子を悩みながら探すあたり、読んでいてノルウェイの森をはじめとした村上春樹作品を彷彿とさせました。
本作品は非常に読みやすく、YA小説らしかったです。