金原瑞人のレビュー一覧
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数々の海外文学作品の翻訳や、書評などでも活躍されている金原瑞人氏が監修した、海外のヤングアダルトの名作を100冊セレクトした一冊。タイトルに「12歳からの」とあるが、これは、子供でも大人でも関係なく、文学作品を愛するあらゆる人におすすめできる一冊。日本ではヤングアダルトというジャンルはあまり知られていないような気がしますが、一般に言われているライトノベルとも近いものがあるのかな?
この本に収められている本は、「感動して心がじんわりする本」や「試練を乗り越えるヒントになる本」、そして「危険なくらい創造力が刺激される本」など、大きく7章に分けられていて、執筆者も、金原氏は勿論、あさのあつこさん、森 -
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久しぶりに、長編大作を読み終えて達成感。
フィリップの人間性、複雑そうに見えて単純なところだったり、また育ちや環境によって屈折した精神に自ら翻弄させられる姿はピエロのようだったり。善人になったかと思えば利己主義で、他人を見下したりとことん嫌な奴に成り下がったり。
そんな多面的で、コロコロ気変わりする彼を嫌いになれないのはきっと、クロンショーがくれた絨毯のように、彼の織り成す模様が魅力的だからだと思う。
唯一無二の絨毯は、私達の中にある。それは美しい模様ばかりではないかもしれないが、すべてがそうではないからこそその美しさが際立つのだと思う。 -
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私たちが知る天才たちとはどんな思考をし、どのような日々を送っているのだろうか。本著は天才たちの行動を読み解き何が創造性や天才という周囲から呼ばれるまでに大きな成果を出すヒントと視点を発見できる良書である。
さて、本著では多くの天才たちが登場する。どの天才たちに共通していることは、淡々と日々の日課を熟して、自身がやりたいこと、したいこと、成し遂げたいことに手中している点である。特別なひらめきもなく、ただ目標へ淡々と日課を熟していく「継続」として本著では紹介されている。創造性を高めることなんて、ただ淡々と「反復」と「継続」と「自分だけの習慣」を取り入れて始めるという。私が付け加えるとしたら、継続と -
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私のホロコーストの知識は、小学生のときに読んだ漫画のアンネ・フランクの人物伝から得たものしかなかったので、今回ユダヤ人が受けてきた壮絶な迫害を知りショックを受けた。と同時に、いまの自分の悩みなんてちっぽけなもので、むしろこんなことで悩める自分は幸せなんだ、とすら思えた。それほど著者の人生は壮絶なものだった。どんなに絶望的な状況でも、愛情、友情があれば生きていける‥‥ありきたりで使い古された薄っぺらい言葉に見えるけど、エディさんが言うとすごく説得力があり、重みがある。落ち込んだ時に読んで欲しいけど、けっこうしんどい描写もあるからさらに落ち込んでしまう可能性もあるかも。私は前向きな気持ちになれたの
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心身のさまざまな不調やお悩みに効くブックガイド。中々面白そうなのですが、取り上げられている作品が、なぜにその心身の不調に効く本なのかが結局今一つ理解できない物が多く、どこまで本気か冗談か分からない感じだった。おそらく作者は大真面目なのでしょうが。
おまけにイギリスで出版された本なので、ブックリストのほとんどは海外のもので、日本からは遠藤周作、村上春樹、安部公房、三島由紀夫らごく一部の作品がリストに掲載されているのにとどまっている。
しかも、親しみやすいミステリーやエンタメ系の作品は少なく、斎藤美奈子さんの言うところの「中古典」と思われる作品が多く、いわゆる現代文学作品とおぼしき本が多いので、