ファイティング・チャンス

ルイーザ・リード / 金原瑞人 / 八木恭子

１６歳のリリーは学校でいじめを受けている．理由は「太っているから」．母親も体型に悩みを抱えていて，家から一歩も出ようとしない．父親のすすめでボクシングを始めたリリーは，自分の心と体に向き合いはじめる．傷つき，それでもまた立ち上がる母と娘．みずからの尊厳をかけて闘う彼女たちの姿を描く．カーネギー賞候補作．

• カテゴリ: 小説・文芸
• ジャンル: 小説 / 海外小説
• 出版社: 岩波書店
• 掲載誌・レーベル: STAMP BOOKS
• ページ数: 220ページ
• 電子版発売日: 2025年10月23日
• コンテンツ形式: EPUB
• サイズ(目安): 4MB

[ブクログ · ★★★★★]

イギリスのヤングアダルト本。散文詩で書かれていてさくっと読める。
ボクシングをやるように仕向け、一緒に走ってくれて、加害者に仕返しまでするお父さんが素敵。
お母さんは弱いけど優しい。
娘をしっかり守っていていい両親だな、と思う
自分に勝ち、いじめっ子に勝った主人公はかっこいい。

[ブクログ · ★★★★☆]

前半はショッキングな描写がつづくのでしんどい（同じような経験をした人が読むとフラッシュバックするかも）。後半で報われるのを知ってから読み始めた方がいい。
治療法や助成制度はあっても、本人の気持ちが光の方を向かないと本当には救われない。そのための万能薬はなくて、環境を少し変えるとか、そばにいる人の言葉とか、そういうものを少しずつ積み重ねながら、進んでいくしかないのだと思う。