金原瑞人のレビュー一覧
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ネタバレ子供の頃読んだ本を読み返そうシリーズ。
こちらは小学校高学年の頃に学級文庫にあって、コナン君の影響で手に取ったことを覚えています。……が、当時の私には難しくて、「黒猫」だけ読んでリタイアしてしまったのでした。。
大人になって読んでみると、およそ子供向けとは考えられない恐怖小説の数々に、これが教室にあったのか……!と驚きました。
中でも、「アッシャー家の崩壊」「赤死病の仮面」は視覚的な描写が多くて印象的でした。映像化もされているそうですが、たぶん怖くて直視できないだろうな……。
表題作の「モルグ街の殺人事件」は世界で初めて書かれたミステリーですが、なんと犯人は〇〇〇〇〇〇〇!
ただこのスタイル -
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Posted by ブクログ
この本を読んで、やはり日本の漫画の方が進んでいると思った。漫画で読むと言いながら、ソローの『森の生活』の文章のページが多い。日本の漫画家であれば、極力説明や文字をなくし、絵で全てを表現する。ナウシカで感じたのは、本人の話した言葉、本人が心の中で思った言葉、コミュニケーションとしての念和としての言葉が、使われることで、物語が多層的になる。説明、ナレーションはわずかに最小限にとどめる。という手法だ。
この物語は、ソローの『森の生活』であるが、福島県川内村に移って余計しっとりとくる。自然が豊かで、四季のメリハリがあり、今だと朝の空気のキリッとした佇まい、そして夜の闇の濃さと星の瞬きの美しさ、な -
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NYに降り立った主人公と、ちょっとしたダイバなあれこれ。
ちょっと、グルグル、ネットりしすぎの画風がややNYの持つ、アグレッシブで、強いイメージと異なるけれど、もちろん個人的なもの。Day1、Day2、Day3。いきなりやってしまって、それでスタートしているが、実際にNYに降り立って、生活を立ち上げて、そしてなんとか食う。英語だって簡単じゃない。聞き取れない。そういういろんなグジャグジャを、この街で戦うという決意で乗り越えていくしかない。それが個人的なNYだ。ハグして、握手して、出会い、別れる。その中では、自分がやりたいこと、参加したいもの、そして会いたい人、飲みたい場所、食べたいもの、そうい -
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「黒猫」ぶきみな黒猫を嫌悪する男。
「ウィリアム・ウィルソン」自分とそっくりな人間の影におびえる男。
「アッシャー家の崩壊」荒涼とした屋敷で暮らす兄妹の狂気……。
「赤死病の仮面」
「大渦にのまれて」船をのみこむ恐ろしい大渦。
「アモンティリャードの樽」
「モルグ街の殺人事件」密室殺人事件の意外な犯人を推理する天才デュパン。
謎解きのおもしろさと恐怖に満ちた7編。
(文庫本カバー裏より引用)
「モルグ街の殺人事件」はじめて読みましたが、芥川龍之介『藪の中』はここを参考にしてるのかな?(調べます)
恐怖小説というのに納得。そして江戸川乱歩の『人間椅子』に繋がっていくのに納得。
デュパンの -
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天才の日課は様々だが、朝のうちに仕事に集中するパターンが多いように思えた。天才の日課ぎそれだからといって、その日課をすれば天才になれるわけではない。おそらく歴史に名を残すほどの成果を残すために個々に最適化された生き方をできたことで、その成果は生まれたのであろうし、自分に合った生き方、成果を出すために適した生き方ができることがポイントになるんだろう。ここに書いてあるどれかをその真似してもあまり意味はなさそう。
フレーズ
一生懸命働くんじゃなくて、うまく働く
ベンジャミンフランクリン
水も空気も基本元素だが、冷たい空気を浴びるほうが自分の体にはずっとよいことに気づいた。そこで、ほとんど毎日、 -
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第二次世界大戦下の「絶滅収容所」アウシュヴィッツで、生き延びるため同胞に鑑識番号を刺青し名前を奪う役目を引き受けたユダヤ人の男。彼はある日、その列に並んでいた女性に恋をした。「必ず生きて、この地獄を出よう」と心を決め、あまりに残酷な状況下で自らもあらゆる非人間性に直面しながら、その中でささやかな人間性と尊厳を守り抜くために重ねた苦闘と愛の物語。
希望を捨てずに、何とかして生き延びる術を探して必死にあがいたユダヤ人を責めることはできない。仮に同胞よりもいい思いをしたとしても、それは決して罪でも何でもない。結局死んだらおしまいなのだし。逆に生き残る理由を彼女に逢えたことで見つけたラリは運が良かっ