太田忠司のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ今回の謎解きはいつにも増してキレッキレだったと思う。
結構センシティブな内容を扱った話もあったので、攻めてるなあと。
その分、旦那様の推理も冴え渡って面白かった。
犯人が最初から分かっているパターンもあって、多種多様な事件を味わえたと思う。
また景子さんに憧れている新人女性刑事さんも登場。
彼女視点で警察側の話が進むので、視点はより読者に近づいた気がする(第三者視点よりも感情移入しやすい)
彼女の頑張りを見守るのもまた楽しみの一つ。
各話の冒頭にある紅茶と音楽の話も本当に素敵で、紅茶好きとしては堪らない仕様。
その話も無論最後に一つの大きなミステリとして読者の前に立ちはだかるのもお見事。
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Posted by ブクログ
ネタバレ【あらすじ】
オルゴール修復師・雪永鋼のもとに、遺産相続の話が舞い込む。いちど修理を引き受けたことはあるものの、直接会ったこともない洋服量販店の創業者が、所有しているオルゴールすべてを遺贈する、というのだ。理由がわからず、戸惑う鋼のもとに、相続放棄を唆す脅迫状が届く――。壊れたオルゴールが、鋼の手によって失われた音楽を取り戻したとき、奏でられた真実とは? 清廉な筆致で静かな感動を呼ぶ、傑作本格推理。
【感想】
オルゴールの修復師のお話。主人公に自分と似ているところがあったのがまず驚いたし、少し親近感がわいた。そして、オルゴールにまつわるいろんなストーリーがとっても楽しくて不思議でほんわかする -
Posted by ブクログ
怪獣映画はガチのリアリズムがないとだめだ。非現実としかいいようのない怪獣を召喚するにはまわりからリアルに固めていかねばならない。某ゴジラ映画には夢オチのが一本あって子供心にもあれは腹が立ったな。しかしまた、映画においてはとにもかくにも怪獣が出てきて、それが「絵」としてよくできていたら、放射能で巨大化したとかいうしょぼい設定であっても、それだけで説得力を持つ。何しろ人間は視覚をもっとも信じるのだから。
だから視覚を欠く怪獣小説は最初からハンディを負っているのだと思う。
本書は『怪獣文藝』の続編。続編といってもそもそもアンソロジーだから、話がつながっているわけではなくて、第2弾ということで -
ネタバレ 購入済み
なるほどなるほど
前回の伏線はここにつながるのねーと思いました。
1冊ずつ読んでしまうと話がつながらなくなるかも知れません。
テンポよく話が進むので読みやすいです。基本時系列に沿って話が進むため、あれ?これなんだ?いつだ?といった読み戻しがなくてよいです。 -
ネタバレ 購入済み
今後が気になる展開
そもそも、警察探偵って・・・と思い購入。
探偵役の南塚は、もともと、学生探偵で大人の事情で刑事になっちゃったという設定。
内容自体は面白いと思いますが、根本的な部分が解決してないので腑に落ちない・・。
伏線が回収できていないというやつ?と思いました。次巻で色々わかるのかな?物語はとても魅力的です
ミステリー?ファンタジー?
次が気になります。 -
Posted by ブクログ
太田忠司の作品を読むのは『奇談蒐集家』に次いで本書が二作目。本書は星町という架空の町を舞台にした40編のショートショート集であり、星新一を敬愛する太田忠司の原点ともいうべき作品である。『奇談蒐集家』も連作短編集という形式の中にショートショートの醍醐味、面白味を窺うことが出来る。これについては本書のあとがきを読むと理解し易いと思う。
恐らく、ある程度の年齢の読書好きの方々の中には星新一のショートショートから読書の面白さを知った方も多いかと思う。かく言う自分もその一人なのだが…本書を読むとあの時のワクワク感が蘇るかのようだ。笑いあり、恐怖あり、不可思議あり、はたまたほっこりするような話ありで、ま