太田忠司のレビュー一覧
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ネタバレ27年前に消えた母と妹を捜すと言う依頼。しかし依頼人佐方康之は翌日死亡した。佐方の恋人・桐谷珠恵からの依頼で佐方の父・朋也に会うため鳶笊村を訪れた野上と俊介。
鬼哭洞の中に作られた屋敷。村で行われる神楽の最中に何者かに殺害された朋也。鬼哭洞や神楽の取材の為に村を訪れていた推理作家・烏丸孔明の推理。
徳間書店から東京創元社へ出版社が変更。前作から10年くらい経っているので、色々過去の事件のおさらいっぽいのがあったりする。今回は事件現場が鳶笊村なのでアキや高森警部ら警察関係者の出番が少ないのが残念。
俊介は烏丸との推理で、探偵としての正しい姿に悩んだりして今回も辛そう。終章ではちょっと明るくて良 -
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いわゆる安楽椅子探偵ものでしょうか。
県警捜査一課の『氷の女王』こと、京堂 景子警部補。容赦のない言行と、卓越した捜査能力で、捜査一課の中でも、恐れられる存在。
しかし、ひとたび家に帰ると年下の旦那さん・新太郎さんにデレデレの毎日。
このギャップに思わずニヤリですね。
今回は各小説の冒頭にショートストーリーが。なんと、これが伏線なんですね。
・白い恋人たち
・小さな喫茶店
・雨にぬれても
・バードランドの子守唄
・夏の日の恋
・華麗なる賭け
・僕の歌は君の歌
どれも味わい深い7篇です。
最後に、全体の伏線が回収されます。
なんと、そういうことか。 -
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ネタバレ27年前に消えた母と妹を捜す男は、依頼の翌日死亡した。
彼の故郷を訪ねた俊介は、謎の神楽ともう一人の"名探偵"に出会う―
夏の暑い盛りのある日、私立探偵・野上英太郎の事務所を佐方康之と名乗る依頼人が訪れた。
彼は27年前に家を出ていった母親と妹を、父に内密で探しているという。
手掛かりは写真一枚のみだが、野上は調査を引き受ける。
だが翌日、康之は死体となって発見された。
彼の出身地・鳶笊村へ向かった野上と助手の狩野俊介は、洞窟内にある奇妙な邸に住む、余命幾ばくもない村の実力者と会う。
彼こそは康之の父だった――
隣村に伝わる謎の神楽、佐方家の財産をめぐる確執、そして衆人環視 -
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ネタバレ罪ある者は心せよ。
すべての事件の謎は我が解く 摩神尊
予告状の文面が、死ぬほど格好いい。
久しぶりに読んだら、初めて読んだ高校生のときに、死ぬまでに一度は言ってみたいと思ったのを思い出した。
謎を解くと予告する摩神が不遜でとてもいい。
やはり探偵はこうでなくてはと思わせる謎の説得力がある。
謎を解く摩神とそれに巻き込まれる木塚を結ぶ線は何を指すのか。
病と評する彼は観測して見守ることで、事件の謎だけに向き合わなくて済むのかもしれない。
「君は木塚の家に生まれたことを、感謝するべきなんだよ」と笑う摩神が何故かとても優しく思えた。
「摩天楼の摩、神仏の神、尊重の尊、すなわち、天に届かんとす -
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著名作家による小学生向けホラーンソロジーシリーズ。
学級日誌版より、こっちの方が読み応えあって、面白かったです。
サブタイトルになっている作品の著者が斜線堂有紀だったので、それもちょっとうれしかったかも。このメンバーだと、宮部みゆきか?って思ったのですけどね。
ルビは中学年程度です。文字も大きめで、一話に一つ挿絵があります。
「えんまさん」黒史郎
嘘をつくのが大好きで、それもとても上手に嘘をつくハルト。家族に怒られてもけろっとしています。おばあちゃんはえんまさんのことで諭します。おばあちゃんが話すえんまさんはちょっと具体的で...。
「おはよう、アンちゃん」太田忠司
絶対に空き地がなかった場所