太田忠司のレビュー一覧

  • ぐるぐる、和菓子

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    とてもおもしろいお話。
    和菓子・洋菓子職人を目指す若者たちのお話。
    みんなそれぞれ思いは違っても、頑張っている姿はかっこいいもの。

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    2024年04月04日
  • レストア~オルゴール修復師・雪永鋼の事件簿~

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    持ち込まれたオルゴールの修理と共に、持ち主の気持ちを読み解く連作短編。鬱病を抱えたオルゴール修復師・雪永鋼が、時折襲われる不安に苛まれながら他人の心に踏み込む様がとても辛い。1話目で依頼人として登場した睦月が助手として付き添うが、彼の救いとなるのか…?『兄も同じ病だから慣れている』とは言うが、そんなグイグイ行って、果たして大丈夫なのか?という疑問も。亡き師匠がメッセージを込めたオルゴールの話が1番好き。この作家さんは、たまにこういう刺さる作品を書くんだよなぁ。めちゃくちゃ良かった。

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    2023年05月25日
  • 猿神

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    太田忠司『猿神』幻冬舎文庫。

    古き良き時代を背景にしたホラー小説。

    かつて隈笹が生い茂る『猿神』と呼ばれた土地が工業団地に開発される過程で何かしらの禁忌に触れ、何者かが解放されてしまう。

    物語の舞台となる巨大自動車会社の部品製造を下請けする飯野電気もこの工業団地に立地していた。バブル末期、飯野電気で続発した奇妙な事件。果たして……

    飯野電気は自動車会社の要求に応えるために連日のように深夜残業と休日出勤で社員は疲弊し、苛立ち、ついには暴行事件が発生する。さらには自殺、変死、品質問題までが起きて、飯野電気の工場は大混乱の渦に飲み込まれていく。

    工場内に居る何者かの存在と次々と頭がおかしく

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    2022年10月10日
  • 和菓子迷宮をぐるぐると

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    和菓子のきれいさや美味しさが読んで伝わってきそう
    主人公はもちろんそれ意外の若い登場人物も生き生きしてる
    一気に読み終えて、読後感が爽やかで2度も読み返してしまった。最近読んだ小説ではトップクラス

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    2022年08月13日
  • ミステリなふたり あなたにお茶と音楽を

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    京堂夫妻シリーズ④いつもの2人の仲良しぶりや謎解き、新太郎の手料理、そして今回は新太郎の仕事が絡むエピソードも楽しめた、短編7話。最終話では大好きな歌が使われていたのも嬉しい。ジャム入りのティーソーダ、飲んでみたい

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    2022年04月24日
  • 和菓子迷宮をぐるぐると

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    ネタバレ

    ある日、大学院に進む予定だった涼太が、和菓子の魅力に取り憑かれ和菓子職人を目指すところから始まる青春物語。
    《個人的なみどころ》
    主人公の涼太がすごく真の強い子で、後半でかなりハードないじめを受けていた事が露見するエピソードで、
    「傷つく人間と傷つける人間では、傷つく方が悪いですから」という所があって、、めちゃくちゃ切なくなりました。しかも、前半では母親が死別みたいに扱われてたのに、後半では母親が自分を捨てて、愛に走ったやら、そもそも母親が不貞の中できた子とか無茶苦茶ハードなんですよ、この子、、。
    しかも、パートナーが亡くなってひょうひょうと仕事のついでに、会いたいって、、あったら会ったで、あ

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    2022年01月02日
  • 麻倉玲一は信頼できない語り手

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    死刑制度が廃止され、最後の死刑囚になった麻倉玲一。
    語られる殺人事件のひとつひとつが興味深く、飽きさせない展開で面白かった。タイトルの意味がわかった瞬間が衝撃的。

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    2021年12月31日
  • ミステリなふたり

    購入済み

    サクッと読めるミステリ短編集

    ガチガチの本格を期待して手に取ると肩透かしを食らうかもしれません。ただ、登場人物の言動を楽しめるなら、読む価値はあるでしょう。


    それはそれとして、この時期の太田先生、レッドヘリングに凝っていたのかな?

    #ほのぼの #ハッピー #笑える

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    2021年06月15日
  • 銀河英雄伝説列伝1

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    ネタバレ

    銀英伝のトリビュート短編集。ラインハルトがルアーフィッシングをするなら、ヤンは2人劇で女装で役者をする。キャゼルヌ婦人の名探偵っぷりは堂に入ってるし、フェザーンと地球教はなるほどなるほど…

    田中芳樹のすごいところは、あれだけ売れてあれだけ続編を書きやすそうな「銀英伝」を正伝10巻、外伝5巻できちっとけじめをつけたところだと思う。これは真逆の方向性だが、死ぬ間際までグインサーガを描き続けた栗本薫と同じくらいスゲーことだと、俺は思っている。

    だからこそ、銀英伝の2次創作は枚挙にいとまがない。世の中にあふれたくっているのだが…、深い愛とそれを表現できる技術をもった一流の小説家たちが創る二次創作作

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    2021年05月31日
  • 和菓子迷宮をぐるぐると

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    読みやすくて面白かった!
    私もお菓子屋さんで働いてるので、そうだよね〜っとか思いながら読んでましたが
    主人公の涼太君が大学院へ進学せず、製菓学校へ。
    和菓子に魅せられて、お菓子(和菓子)の道に進んでいくお話。
    理論的に話をする涼太君と製菓学校の仲間たちは少しずつ打ち解けていくのも青春な感じで良かったです。
    涼太君メインだけど、その仲間たちの物語も結構詳しく描かれていたのも面白かった。製菓学校を卒業した後の話ももっと詳しく読みたいと思いました。
    続編出るといいなぁ〜。

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    2021年05月29日
  • 名古屋駅西 喫茶ユトリロ

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    東京生まれの龍くん。祖父母の経営する名古屋らしい(?)喫茶店、ユトリロに下宿中。さぞかし「なごやめし」は不思議なものであるだろう。謎解きがちょっと強引なところもあるけど、面白かった。えびふりゃあの語源はあの人だったのか。
    正直さんのように「悔いのない人生を過ごせた」って思える一生になるだろうか。

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    2021年05月06日
  • 夜想曲

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    ミステリー

    連作短編集

    オルゴール修復師(レストア)雪永鋼と妻 真美、愛犬 ステラの家族を描いた物語

    鋼の元に持ち込まれるオルゴールにまつわるちょっとした謎を、繊細に丁寧に向き合い解いて行く

    オルゴールの音色のように穏やかなミステリー作品

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    2021年04月29日
  • 和菓子迷宮をぐるぐると

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    バリバリの理系なのにデパートで見た和菓子に魅入られてしまい(「対数美的曲線」なんて表現している!)、大学院進学をやめ、製菓専門学校に入学してしまった河合涼太。専門学校で同じ班になった女子4人との友情がいいなあ。その一人の寿莉の視点もあるのが上手く生きている。涼太の言動はほとんどぶれないのだが、自信がなく引っ込み思案の寿莉が涼太や他の女子たちに啓発され変わっていくさまが、この小説の肝だろう。なかなか気持ちのいい小説だ。「傷つける方より傷つく方が悪い」という涼太の言葉はぐっときたけど、うーん強い人間の言葉かも。

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    2021年04月17日
  • 銀河英雄伝説列伝1

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    6人の作家による銀河英雄伝説公式トリビュート・アンソロジー。
    原作が完結してから何年?1989年の完結?30年近く経て、トリビュートされるのは衰えない人気の証明。
    嬉しい。
    タイトルに列伝1とあるからには、今後も刊行の予定があるという含みと思います。銀英伝の世界が、銀河の歴史が1ページ、また1ページと増えてゆくわけです。これは嬉しい。

    「竜神滝の皇帝陛下」
    エミールのラインハルトへの心酔っぷりを評して、釣りをしている時も宇宙を釣り上げているようでした、という一文があったことを思い出す。そこからふくまらせた作品。日常生活というか余暇を楽しむことができないラインハルト。彼の数少ない日常の光景を垣

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    2021年04月07日
  • 和菓子迷宮をぐるぐると

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    物理の世界から一転、製菓学校へと進む主人公。
    そこに「正解」があればどんなに楽だろうか。
    和菓子の世界はまさに迷宮。

    理屈っぽいだけかと思いきや、製菓学校で新しいメンバーに出会って考え方が変わったり、刺激を貰ったりするのもいい。
    面白かった~。

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    2021年03月29日
  • ショートショート美術館 名作絵画の光と闇

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    ネタバレ

    二人の作家さんが一枚の絵画からショートショートを出し合う競作企画。絵画もショートショートも好きな私には2度美味しい企画でした。楽しかったー!!

    以下お気に入りの感想、ネタバレあり


    「スフィ女」合コンに参加したら相手の女子がみんなスフィンクスみたいな格好している話。スフィ女と呼ばれる流行りがあって、スフィンクスみたいに家庭を守るよっていうアピールらしい。なにそれ最高だな!(笑)オチもいい。
    「世紀の一戦」風神と雷神のプロレス中継で、解説者がなかなか話聞いてもらえないのが面白いなーと思って読んでたら、まさかの伏線やった!!上手い!
    「くるよ」ぞわりとくるサスペンス、面白いー!ラストが怖い。人

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    2021年03月20日
  • 銀河英雄伝説列伝1

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    普段アンソロジーは手にとらないのですが、銀英伝トリビュートとくれば話は別です。
    ファン必読の書と言えるでしょう。
    列伝1とあるので、今後2、3と続いてほしいです。
    では、簡単なエピソード紹介を。

    ①竜神滝の皇帝陛下(小川一水さん)
    ラインハルトの新婚旅行中の数日が描かれます。
    僕は最後の作者自身による注釈を見るまで気づきませんでしたが、原案はあの超有名な漫画の1エピソードらしいです。
    冒頭のエピグラフに続いて、史書あるいは史家の論文と思しき記述があってから本編に入るという銀英伝らしさ溢れる構成に、一話目から胸が熱くなります。ラストに年表形式で語られるエピローグもいい。

    ②士官学校生の恋(石

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    2021年03月01日
  • 銀河英雄伝説列伝1

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    これは嬉しい(^^)♪もう読む前から1っていうことは2以降も続くんだよね?o(*゚∀゚*)oと気持ちが昂る♪そして登場人物達の意外な一面が続々と…あぁたまらん( *´艸`)一番衝撃的だったのはルビンスキーの頭(髪)Σ(-`Д´-;)次回はアンネローゼ様とか帝国女子の話が読みたいな~♪

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    2021年01月26日
  • 銀河英雄伝説列伝1

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    銀河英雄伝説公式トリビュート作品集の一巻。
    六名の作家による六編の短編が収められている。

    それぞれに、作家が本編に出てきた一文に着想を得ていたり、好きな人物をこうだったらと掘り下げてみたり、本編には過去の史実として書かれていることがリアルに知れるシーンが描かれていたり、自由で夢がある一冊。書き手から銀河英雄伝説への愛情が伝わってくる。

    士官学校に通ってた頃のヤンが女装して舞台に立っていたり、オーベルシュタインに女性の部下がいたり、ラインハルトが良き父親として振る舞おうとしつつ釣りをしていたり・・・。
    あれだけドラマチックな物語の中にいた人たちの何気ない日常が描かれていて、読んでいて楽しかっ

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    2021年01月24日
  • 銀河英雄伝説列伝1

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    ネタバレ

    カテゴリは合ってます(歴史だもんね)
    作者に太田忠司先生がいるだけで「買います」だが他の作者さんも銀英伝好きが溢れてるお
    作者公認の二次創作を嫌う人は多い、イメージが異なるからだと思うが40年も付き合っている作品ともなると別な一面を見る機会を逃す筈がありません
    そもそも歴史はそんな一面だけで理解したつもりになってはいけないのです
    太田先生の「レナーテは語る」
    あのオーベルシュタインが這い上がる基礎を築いた事件です(ネタバレ)突然オーベルシュタインから遺産が当るとなれば人類なら等しく恐怖を覚えるだろう、そんな状況になったレナーテが情報処理課にいた頃「上司で名探偵」でもあったオーベルシュタインとの

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    2020年12月09日