太田忠司のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
太田忠司の作品を読むのは『奇談蒐集家』に次いで本書が二作目。本書は星町という架空の町を舞台にした40編のショートショート集であり、星新一を敬愛する太田忠司の原点ともいうべき作品である。『奇談蒐集家』も連作短編集という形式の中にショートショートの醍醐味、面白味を窺うことが出来る。これについては本書のあとがきを読むと理解し易いと思う。
恐らく、ある程度の年齢の読書好きの方々の中には星新一のショートショートから読書の面白さを知った方も多いかと思う。かく言う自分もその一人なのだが…本書を読むとあの時のワクワク感が蘇るかのようだ。笑いあり、恐怖あり、不可思議あり、はたまたほっこりするような話ありで、ま -
Posted by ブクログ
「予告探偵 木塚家の謎」
予告状を勝手に送りつけては謎を解くと宣言し、木塚を連れ回す探偵・摩神尊。しかし、摩神と木塚の間には、数奇な運命が存在する。
摩神尊とは如何なる人物か。まずは、傲慢不遜である。何せ、見ず知らずの人にいきなり予告状を送りつけるのだ。それも、幸福を予告するのではなく、「罪ある者は心せよ」と脅迫にもとれる不吉な謎解き予告をする、さらに、彼自身どんな謎を解くのか、分かっていないのだ。全く傲慢不遜の枠では収まらない男と言える。
しかし、次に挙げねばならないことは、頭は大層切れるということだ。探偵としては、申し分ない頭脳明晰ぶり。それに、相手を良くも悪くも引き付ける性質も相