あらすじ
オルゴール修復師・雪永鋼のもとに、遺産相続の話が舞い込む。いちど修理を引き受けたことはあるものの、直接会ったこともない洋服量販店の創業者が、所有しているオルゴールすべてを遺贈する、というのだ。理由がわからず、戸惑う鋼のもとに、相続放棄を唆す脅迫状が届く――。壊れたオルゴールが、鋼の手によって失われた音楽を取り戻したとき、奏でられた真実とは? 清廉な筆致で静かな感動を呼ぶ、傑作本格推理。
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ミステリー
連作短編集
オルゴール修復師(レストア)雪永鋼と妻 真美、愛犬 ステラの家族を描いた物語
鋼の元に持ち込まれるオルゴールにまつわるちょっとした謎を、繊細に丁寧に向き合い解いて行く
オルゴールの音色のように穏やかなミステリー作品
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【あらすじ】
オルゴール修復師・雪永鋼のもとに、遺産相続の話が舞い込む。いちど修理を引き受けたことはあるものの、直接会ったこともない洋服量販店の創業者が、所有しているオルゴールすべてを遺贈する、というのだ。理由がわからず、戸惑う鋼のもとに、相続放棄を唆す脅迫状が届く――。壊れたオルゴールが、鋼の手によって失われた音楽を取り戻したとき、奏でられた真実とは? 清廉な筆致で静かな感動を呼ぶ、傑作本格推理。
【感想】
オルゴールの修復師のお話。主人公に自分と似ているところがあったのがまず驚いたし、少し親近感がわいた。そして、オルゴールにまつわるいろんなストーリーがとっても楽しくて不思議でほんわかするお話ばかりだった。夢中になって読んだ。しばらくしたらまた読みたいなあと思うくらい良かった。
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広義のミステリーかな。謎はない。いわゆるエンターテイメント、一般小説か。前作「オルゴール修復師」の続編にあたる。主人公のレストア(オルゴール修復師)雪永鋼は、鬱病がやっと軽度化してきたところで、人と関わるのは苦手なはずなのだが、将来の優しさのためにいろいろと他人の厄介ごとに関わらざる得なくなってしまう。読者としては、人と関わることで鬱病が悪化しなければいいなと思うと同時に、雪永も関わった人も両方納得する形で、いろいろな事件を終結してほしいなと思ってしまう。でも、そこはちゃんと解決してしまうんだよね。あたたかい気持ちになる物語だ。
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レストアの続編となる本作は、前作同様に穏やかなリズムで物語が進んでいく。この穏やかでしんしんとした雰囲気が太田作品のなかでも際立っている。それが主人公がオルゴール修復士であり、作品のキーアイテムにもなる「オルゴール」の音色を思わせ、独特の作品世界を形づくっている。
前作では、主人公の雪永が負った心の傷に救いが与えられるところで結末。本作では、そこからどのような展開を迎えていたのかという楽しみがあった。いきなり雪永が結婚しており、いきなりの惹き込み。肝心のストーリーも、人の心を綺麗に切り取り描く太田作品らしい、素敵なミステリ作品。
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「レストア」の続きなので。
といっても時間がたった設定になっている。
それもひとつのミステリーになっているのだが、
時とともに変わっていく主人公に寄り添えなかったのは残念。
まったりというかゆったりとした雰囲気は、
相変わらず良いんだけどね。
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あのオルゴールは呪われている。命が惜しければ手を出すな。
天才的オルゴール修復師・雪永鋼のもとに持ち込まれたものは、壊れたオルゴール、忘れられていた手紙、隠された真実。
そして、謎めいた遺産と脅迫状──。
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雪永の妻の名前がラスト近くまで明かされないのはそういうことかあ。
なんとなく○月にしては強引さがないなとは思っていたけれど、年をとったせいかなと思っていたらそういうことでしたか。
だったらカフェ開店とか当然だなあ。
個人的には「雨だれ」が好み。
オルゴールが流れるおしゃれなカフェに行ってみたい。