あらすじ
オルゴール修復師・雪永鋼のもとに、遺産相続の話が舞い込む。いちど修理を引き受けたことはあるものの、直接会ったこともない洋服量販店の創業者が、所有しているオルゴールすべてを遺贈する、というのだ。理由がわからず、戸惑う鋼のもとに、相続放棄を唆す脅迫状が届く――。壊れたオルゴールが、鋼の手によって失われた音楽を取り戻したとき、奏でられた真実とは? 清廉な筆致で静かな感動を呼ぶ、傑作本格推理。
...続きを読む感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
【あらすじ】
オルゴール修復師・雪永鋼のもとに、遺産相続の話が舞い込む。いちど修理を引き受けたことはあるものの、直接会ったこともない洋服量販店の創業者が、所有しているオルゴールすべてを遺贈する、というのだ。理由がわからず、戸惑う鋼のもとに、相続放棄を唆す脅迫状が届く――。壊れたオルゴールが、鋼の手によって失われた音楽を取り戻したとき、奏でられた真実とは? 清廉な筆致で静かな感動を呼ぶ、傑作本格推理。
【感想】
オルゴールの修復師のお話。主人公に自分と似ているところがあったのがまず驚いたし、少し親近感がわいた。そして、オルゴールにまつわるいろんなストーリーがとっても楽しくて不思議でほんわかするお話ばかりだった。夢中になって読んだ。しばらくしたらまた読みたいなあと思うくらい良かった。
Posted by ブクログ
レストアの続編となる本作は、前作同様に穏やかなリズムで物語が進んでいく。この穏やかでしんしんとした雰囲気が太田作品のなかでも際立っている。それが主人公がオルゴール修復士であり、作品のキーアイテムにもなる「オルゴール」の音色を思わせ、独特の作品世界を形づくっている。
前作では、主人公の雪永が負った心の傷に救いが与えられるところで結末。本作では、そこからどのような展開を迎えていたのかという楽しみがあった。いきなり雪永が結婚しており、いきなりの惹き込み。肝心のストーリーも、人の心を綺麗に切り取り描く太田作品らしい、素敵なミステリ作品。