太田紫織のレビュー一覧
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ネタバレ文庫書き下ろし
今までは、一話(このシリーズでは第何骨というのだが)ごとに、あるいは少なくと1冊でちゃんと完結していたのに、なんだこの終わりかたは。来年まで結末を引きずるのか?
プロローグも前作の内容を覚えていないと理解できない。
3話からなっていて、クリスマス前の日曜日のできごとが平行して展開する。
第1話は鴻上百合子が、薔子さんが譲られた永山の外れにある別荘のお披露目のパーティに呼ばれたが、櫻子さんも正太郎も来られず磯崎先生とふたりで訪問するが、そこは画家のアトリエで、櫻子さんの母の姉も師事して同じ弟子と心中していた。そこには例の蝶クロヒカゲが描かれた絵が残されていて、ブラックライトで -
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書き下ろしでシリーズ第3作。
中編のコワサレタショウジョタチは、ルカの同級生の女子4人がこっくりさんをして、予言どおりにリーダー格の子が事故で死んでしまった話。ルカは打ちひしがれた残された子たちの力になって真相を解明しようとし、危険を冒して正体の分からない子の家を訪ね、死んだ子に会う。
怪異が見えてしまい、巻き込まれるルカの血筋がわかってくるが、少女たちには何の解決にもなっていない後味の悪さが残る。
短編のヤマノヨビゴエは、怪異に巻き込まれるルカの弱さを治そうと、天狗である渚さんはルカを山に連れて行くが、遭難した遺骨を発見し、渚さんは遺骨のそばに結界を張ってから、警察を呼びに下山する。
ル -
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ネタバレアイリー二の成長を描く物語。だと思ってたんだけど、ちょっと彼女の情緒が乱高下しすぎてて追うのが大変だった。でも奥様が北海道のこじんまりとした郊外で憧れの19世紀の暮らしを……っていうのはなかなか面白かった。ちょうど一年前くらいにメイドの歴史について調べてたので、その良い復習になったかな。
主人公が独断で写真を合成してあろうことかユーリさんに伺いもせずに勝手に飾ったのは本当によく分からない。それやっちゃだめなやつでは……?ここらへんの展開が唐突すぎたのでもっと説明が欲しかった。あとスペイン風邪の件は蛇足だと思う。全体的な雰囲気は好きだったので星3で。 -
Posted by ブクログ
シリーズ2作目、なんとなく前作より読みやすくなっていると感じました。おそらく3編のうち2編がちょっと哀しく切ない物語であることも影響しているのでしょう、くわえて櫻子のキャラも味わい深くなってきたというか、単なる骨好き、死体好きに加え様々な面が見えてきた、とっつきにくい面が少し丸みを帯びてきて人間らしさが出てきたという変化とも無縁ではないでしょう。
(自分にとっての)標準的なおもしろさである星3つを突き抜けるほどの評価はまだつけることができませんが、少なくとも1作目を読んだ後に持っていた「2作目以降を読み続けるかどうしようか」という迷いがなくなるくらいには評価が上がりました。