あらすじ
櫻子の弟を殺した犯人を罰するため、神居古譚へと向かった櫻子と正太郎。しかしひどい裏切りに合い、なんと櫻子が殺人容疑で警察に任意同行を求められてしまう。櫻子の容疑を晴らすため奔走する正太郎は……
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Posted by ブクログ
文庫書き下ろしで、シリーズ17作目で最終巻。
前作の事件の結末であり、物語全体の結末でもある。
幼くして殺された弟惣太郎の復讐を櫻子さんにさせようとする企みで、神居古潭の廃トンネルまでたどり着いた櫻子さんと正太郎は、同様に幼い妹の復讐をしようとしていた千葉に重傷を負わせた好美をなんとか説得して危地を脱したものの、駐車場に残されていたレンタカーには死体が残されていて、櫻子さんは警察に連行されてしまう。
正太郎は蘭香に協力してもらって、好美の居所を推理し、死んだ姉清美の好美のヘのメッセージを解き明かすことで、好美は自首し、千葉の意識も回復して櫻子さんの嫌疑が晴れる。
薔子さんが譲られた別荘の地下でみつかったものの情報を集めていくと、櫻子さんの伯母薫子さん(画家の阿菊)が心中した相手の子ども清白が花房で、九条家への復讐を進めていたらしいことが分かり、改めて惣太郎の行方不明事件をたどると、その日の来客と、惣太郎の乳母で解雇された女性がつながり、早速連絡を取ると乳母だった箱石恵子が旭川に住んでいて来て欲しいという。
警戒しながら櫻子さんと正太郎が訪ねると、伯母薫子さんの心中相手の妻が箱石恵子の妹で、恵子は九条家への復讐のために惣太郎を誘拐監禁して死なせて死体を遺棄したことを認め、櫻子さんに自分を殺して殺人犯になれという。櫻子さんが断ると、なんと意外な人物、失踪した山路さんの兄が現れ惣太郎にナイフを突き刺すが、予め着ていた防刃ベストに救われ、外で待機していた山路さんが兄を止めようと格闘したが、兄は拳銃で自殺する。
事件が全て解決し、受験勉強に専念していた正太郎が久しぶりに九条邸を訪ねると、入院していたばあやさんが認知症になっているというので、すぐに見舞いに行くとばあやさんは正太郎を見て惣太郎だと思う。正太郎は自分が櫻子さんに出会ったのはこのためだったのだと理解し、亡くなるまで惣太郎として通う。
櫻子さんは許嫁の海外赴任に付いていって法人類学を学ぶことになり、正太郎は法医学を学ぶために東京の大学へ進み、同級生たちもそれぞれの進路へ進んで物語は終わるのだが、ある日正太郎にファントムからまたメールが届く。花房に洗脳された人が他にもいるのか?
面白かった。またアニメにならないかな。
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ゴールにむけての急な陽一感はあったものの、終始ワクワクしながら読み切りました。
梅さんの件で寂しくも温かい気持ちになってすっかり油断していたところにラストで鳥肌ブワーッ。
蝶形骨見てみたいなぁと、骨単注文しちゃった。
早く届かないかなぁ。
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終わってしまいました。。。
なんか、寂しいなぁー。ずっと応援してたから。
全巻の「蝶は聖夜に羽ばたく」の後半です。
行方不明だった山路さんのお兄さん(お兄さんも山路さんです笑)が花房の亡霊だったとは。。。
山路さん(兄)と揉めあった時の銃声は山路さん(兄)が自分に向けて発砲したの!?
ばあやさんが病院で入院。正太郎がお参りに行った時にばあやさんが正太郎のことを忘れて「惣太郎お坊ちゃま」って言って正太郎も惣太郎くんのフリをしているところがじーんときた。正太郎にとって最後のばあやさんに対しての感謝なんだろうなぁ。。
空港で正太郎が櫻子さんのおデコにキスしたシーン。在原さんの「挨拶ですよ。」は大人の余裕ってヤツですか!?
最後のあのメールは一体だれが送ったんだ??
まだちょっぴり謎がのこってるね。
Posted by ブクログ
最後の巻で過去の回収、これからがちゃんと描かれて、しかも前向きな終わりでとてもよかった。この前の巻でも、この巻でも、櫻子さんが「生きるという事が、この世の全ての生命に課せられた使命であり、業であり、本質だ。」「生きて、生きて、生きなければならないんだ!」とぶれません。
素晴らしい。人間以外の生き物は忘れないこの原則を人はすぐ見失ってしまうのだ。
このシリーズ、骨に対する愛と、北海道(旭川寄り?)食レポが好きでした。★ちょっとオマケ。
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完結。表紙いい表情してる。
途中2巻くらいとばしてるなぁ…タイトルに通し番号がないとすぐわからなくなる。
このシリーズ、不穏な空気がずっと流れてて、誰が本当に味方なのかわからないことも多くて、なかなかしんどかった。
けど、その中でも信じられる人たちに心底救われる。磯崎先生好き。
最後の梅さんとのやりとりには涙が出た。梅さんもずっとどうにもならない後悔を抱えてたんだろうね。正太郎えらい。
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もう最終巻。とても寂しいです…
櫻子の弟の死の真相、そして本当の黒幕の正体。怒涛の展開で一気読みでした。
いつでも温かく見守ってくれていたばあやさんの最期、それぞれの進路としんみりでしたが、皆んな前へ進んで良かったです。
正太郎と櫻子の冒険も最後で、「少年」を卒業してしまったのも成長の過程なんでしょうね。
立派な法医学者になって欲しいです。
Posted by ブクログ
櫻子さんシリーズの集大成。花房の正体や櫻子&正太郎のコンビの成長が感じられた完結編だった。
最初は"死体"というだけで嫌悪していた正太郎が法医学者を目指し、最後にはエゾ鹿の肉を取り除く作業を手伝っている。そして何より、櫻子及び梅の悪夢を、ようやく終わらせられた事が心底嬉しい。
櫻子のケイへ向けた叫びには深く感動した。私もいつか死する時、冷たいコンクリの上に横たわるのでなく、豊かな土壌の上で母なる自然に抱かれるように、また次の生命へ何かを残せる死でありたいと思う。私も命の奴隷である櫻子が大好きだ。
それぞれの道を歩きだした先には、何があるのか。正太郎達はなにを見つけるのか。いずれまた交差する時が待ち遠しい。
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素敵な最終巻でした。
ケイさんのお宅でのシーンは圧巻でした。櫻子さんの骨に対する思いを少し覗けたような気がします。
今、生きているから精一杯生きなければ。
それぞれの道に進んだ櫻子さんや正太郎くん、他のキャラクターがどこかの世界線で幸せに暮らしている事を願います。
最後まで
最終巻発売、おめでとうございます。この小説でだいたいの骨の名前や場所を覚えました。家族や友達に豆知識みたいに披露してみたり。
櫻子さんは、最後まで櫻子さんでした。だけど、1巻と比べて櫻子さんが笑っていた気がします。今のこの時代、大切な人をいつどこで失うか分からない。だから、ちゃんと感謝して愛し言葉を掛ける。でもきっと“その時”は後悔するんだろうなとも思います。櫻子さんが梅さんに後悔を抱いていないとは思わないけれど、しっかり見送れてよかった。この小説で“死”がいかに身近に潜むのか、ただ、そこには“骨”があって語ってくれるのかもしれないと知りました。櫻子さん、正太郎くん、百合子ちゃん、阿世知ちゃん、内海さん、磯崎先生、その他のみんなみたいな温かい仲間に憧れます。最高の物語をありがとうございました。大好きです。
Posted by ブクログ
終わってしまいました。
長い間ドキドキとワクワクを感じさせて頂いた。時間の経過が現実と相違ない速さで進んでいたように思った。全般的に死と向き合う物語が続く中で、不可避な老いにも目を向けるところは真摯で良かった。
登場人物の性質も、時の経過と共に変わり積年に沿い丸みを帯びる様も現実の周囲とも重なる。そして現実の行動を考える時にも参考になると思う。
正太郎くんの説得力と臨機応変な行動には度々感心させられた。年齢に反する能力にも思えたけど、実際にも居るのかなぁ。
太田紫織さんの他の作品も読んでみよう。
Posted by ブクログ
最終巻としてふさわしく面白かった。でも少年と呼んでいた櫻子さんが名前で呼ぶことに変えたりすると少年が最後大人になった、成長したといった場面も読んでみたいなと思った。
Posted by ブクログ
このシリーズ、やっと完結…
表紙のふたりはとっても幼くて、まるで行方不明になる前の惣太郎くん&櫻子姉さん…
まぁ、いろいろありましたが、終わったことに感謝、です…
……エピローグを読むまではね!!!
Posted by ブクログ
長かったストーリーが終わった。
途中、間が長いので話がわけからなくなったけど、とりあえず朧げな記憶を繋ぎ合わせてやっと読み終わった。
犯人とか、ちょっと強引な感じだったかな、と思う。
そこの話が終わった後、梅さんの話は涙が出そうになった。最後のエンディングはよかったな。
Posted by ブクログ
買おうと思って帯を見てびっくり.えー!最終巻なんだ.確かに,前々回あたりからクライマックスになってきているとは思っていたけど.「神様の御用人」みたいに前巻の終わりにでも次回完結とでもしてくれていたら,心の準備ができたのに.しばらく櫻子さんロスだなー.
まあ,なんやかんやあったけど大団円.で,最後まで在原さんはどんな人物なのか謎だった.
太田先生,エピローグのような,正太郎君が法医学医として活躍しだしている8年後くらいの物語をお願いします.
Posted by ブクログ
完結!と言ってもここにくるまで長すぎて色々忘れていて昔の事件の話が出てくるたびに「なんかそんなことあったような・・・」。櫻子の弟の事件は結局完全な逆恨みの犠牲。犯人の気持ちはわからなくもないけどでも心中したのも自殺したのも自分の選択で惣太郎は関係ないじゃん。梅さんの最後、正太郎のおかげで憂いなく逝けたのなら良かった。涙が止まらなかった。
長い間ありがとうございました。
Posted by ブクログ
シリーズ完結巻。正直、もう少し短くても良かったのでは?と思うし、結末動機も??という感じではあった。ミステリーと思って読み始めたが、正太郎の成長物語だったということなのだろう。