柳沢由実子のレビュー一覧

  • 湖の男

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    ネタバレ

    続けて読みどっぷりアイスランドに嵌まった。アーナルデュル・インドリダソンの三冊目。この本のテーマは社会主義国とそこの若者達という感じ。旧ソ連の影が色濃く差す東ドイツに留学した学生たちの重い青春記とも。
    東ドイツのライプツィヒ、ベルリンの壁崩壊以前の大学生たちの若さが痛々しく、先頃発見された殺害されたが遺骨の捜査と交互してストーリーは展開してゆく。

    お馴染みになった刑事たち、二作目からここまでまた月日が経ったようでそれぞれの身辺少しずつ変化している。
    情けないオヤジのエーレンデュルは相変わらず娘、息子と関係は築けてない…。

    翻訳者の解説によると、北欧ではこのシリーズ15作目まで出版されてると

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    2022年02月13日
  • 湿地

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    ネタバレ

    さらっとおもしろい。

    数ページごとに新事実や場面転換があって
    映画のようなスピード感があるのがいい。

    これは家族の物語のような気がした。
    ひとつの家族が破滅していくさまを解き明かし行くうちに
    ある家族が再生されていくところがいいなあと思った。

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    2022年01月28日
  • 殺人者の顔

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    子どもが今北欧言語に凝っていてヘニングマンケルを読みたいと言っていたので読んでみました。

    30年前のスウェーデンの社会情勢は読んでいてちょっと辛くなったけど最後は結構面白かったな。シリーズ全部読んでみよう。

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    2022年01月22日
  • 緑衣の女

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    ネタバレ

    家族の件など、個人的な苦悩を抱えながらも、捜査官として事件の真相を黙々と追い求めるエーレンデュルの静かな力強さが良い。捜査の進展と並行してある家族の物語が語られますが、描写こそ淡々としているのに、その悲惨さがひしひしと伝わってきて、読んでいてしんどいのだけど目が離せなかった。

    ただ捜査していた2つの可能性のうち、片方の√が終盤で割とあっさり無関係とわかってフェードアウトしたのは少し拍子抜け。あと『湿地』のときも思ったけど、締めのラストシーンだけがなんだか妙にメロドラマっぽい。あのラストも、今作を読めば決して安易な結末でない(むしろ人間そんなに簡単には生まれ変われないよ、という事を残酷な形で突

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    2022年01月07日
  • 背後の足音 下

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    シリーズ物とは知らず、本作から読んでしまったが楽しめた。手掛かりがないところから、ジワジワと犯人に迫っていく様が面白かった。
    また、最後にはスウェーデンが抱える問題についても触れてあり、その点は日本にも共通するなぁと思い、興味深かった。

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    2021年12月21日
  • 緑衣の女

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    読後感は、ミステリとかクライム・ノヴェルよりも、ディケンズやデュマに近い気がしました。物語の締め方が上手いですね。あと、一文一文が割と短くて簡潔で、読みやすかったです。

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    2022年01月19日
  • 背後の足音 上

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    この本に限らす、洋書は登場人物の名前がなかなか覚えられず、最初は苦労するのだが、今回は更に北欧ということで聞き慣れない名前がいっぱい…。
    最初は「誰?」と登場人物のページに戻って確認してたけど、段々慣れていった。
    バラバラのヒントが少しずつ、本当に少しずつ、繋がっていくのが面白く、先が気になる。

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    2021年12月10日
  • 湿地

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    「その国を知りたければ、その国のミステリ小説を読め」と誰かが言っていた(「あとがき」かな…)。

    “アイスランド”
    その国の正確な位置を知っている日本人はどれだけいるだろう。
    よく見る世界地図ではスカンジナビア半島とは遠く離れているように思えるが、北極点を中心とした地図を見ると、この島から南南東にあるイングランドとほぼ同距離で、東にノルウェーがあることが分かる。
    と、同時に「小さく」感じる。

    離婚した中年刑事と娘、昔ながらの捜査、性差別・蔑視とレイプ事件、麻薬中毒、これらは北欧と言わず欧米ミステリ小説にはよく見られるが、この物語ではさらに「血」が強調されている。
    「住民は遡れば皆どこかで血縁

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    2021年11月12日
  • 北京から来た男 下

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    猟奇的な殺人と中国がどう結びつくのかを楽しんだ。
    中国という国を好き嫌いの感情抜きに書いている。

    面白かった。

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    2021年10月10日
  • 声

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    アイスランドのミステリー。アクションシーンやクサいセリフも何も出てこなくてむしろ暗くて内向的なんだけど、被害者や周辺の人々の過去を掘り下げていくことで事件を究明していく過程がドラマティックで面白かった。二作前の『湿地』は映画にもなっていて、同じ刑事が主人公。

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    2021年09月01日
  • 緑衣の女

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     本作は、2003年ガラスの鍵賞と2005年ゴールド・タガー賞受賞の2冠の作品で、''湿地''に次ぐエーレンデュル捜査官シリーズ第2段です。

     ・ガラスの鍵賞とは、国際推理作家協会北欧支部の五カ国アイスランド・スウェーデン・デンマーク・フィンランド・ノルウェーでスカンジナヴィア推理作家協会が最も優れた推理小説に贈る文学賞です。

     ・ゴールド・タガー賞とは、英国推理作家協会(CWA)が選ぶ最優秀長編賞です。ちなみに次点作品にはシルバー・タガー賞が贈られる。

     レイキャヴィクから東にある新興住宅地の建築現場の地層から人骨が発見された。

     肋骨をしゃぶ

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    2021年08月12日
  • 手/ヴァランダーの世界

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     ヴァランダーシリーズ、本当に最後の一冊。
     収録作の『手』は、オランダブックフェアの読者プレゼント用として発表された中篇。田舎に戸建ての家を欲しいと、同僚から紹介された物件を見にきたヴァランダーが庭で発見したものは、手の骨だった。一体誰なのか?はるか遠い過去に遡る捜査が開始される。

     何と言っても本書のお勧めは、マンケル本人による作品紹介、登場人物、地名等を網羅した「ヴァランダーの世界」。ファンが作るようなものを、作者自らが作成しているのが、スゴすぎる。

     この「世界」を手元に置いて、シリーズ一作目から順を追って、また読んでいきたいものだ。

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    2021年08月01日
  • 背後の足音 上

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    ネタバレ

    犯人側の描写でも意図が分からず怖い。ちょっと超人的過ぎるので少し減点。一人でできる犯行には思えない。

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    2021年06月10日
  • 湖の男

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    犯罪捜査官エーレンデュルシリーズ、第四段。干上がった湖から発見された骸骨の正体を、丹念に紐解いていく。東欧社会主義体制時代の闇に翻弄された人々を描く。一気に読める大作。

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    2021年05月30日
  • 殺人者の顔

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    名推理があるわけでもなく、見込み違いや捜査の停滞もあり、ザ警察小説という感じ。特捜部Qシリーズが巻を追うごとに長く、筋の事件と関係ない事件やエピソードが増えて食傷気味になってきたので、今度はこちらに期待しよう。

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    2021年05月09日
  • 殺人者の顔

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    あーいやだ、いやだ……。

    いやになるほどの孤独な中年男性の生活。
    出て行った妻へたたみかけるように詰問する姿、前頭葉の老化による感情コントロールの低下に刑事という職業の癖が加わり相手を不快にする……そりゃ逃げるわ〜。
    そのくせ、「褐色の女性」との妄想や、女性検察官へのちょっかい……。
    妻や娘のことも、父親のことも、逃げるようにしてお酒に埋没したり、お腹ができたことを気にしながら、サラダをいやいや食べる姿など、ゾッとする。
    数十年会ってない友人に突然しつこく電話したり、慌てて隠れた時にぶつかった怪我も「殴られた」とうそぶく……。
    いったいこの人のどこが良いのか?

    ところが、読み進めていくうち

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    2021年05月07日
  • リガの犬たち

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    ヴァランダーのシリーズ2作目。2作目なのにいきなりスウェーデンを飛び出し、独立後においてもロシア支配が色濃く残るラトヴィアが舞台です。事件の発端は密輸船の乗組員が漂流する救命ボートを発見し回収しようと手繰り寄せたところスーツを着た死体が2体乗っているのに気づき、沿岸まで牽引してきたこと。歯の治療痕などから死体はラトヴィアのギャングであることがわかり、かの国の警察に引継ぎをするべく一人の刑事に来てもらいます。お互いに得意でもない英語で言葉少なに会話し黙って酒を飲んだリエパ少佐とヴァランダーはお互いに尊敬の念と親近感を持ちます。ラトヴィアに引継いだのでこれで一件落着したはずが、帰国したその日にリエ

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    2021年05月04日
  • ピラミッド

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    ヴァランダーシリーズ、エピソード0とでも言ってもいかな?!
    若かりし頃のヴァランダーや、父親とのエピソード等、バラエティーにとんだ数々。
    良作ではある!

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    2021年05月02日
  • ファイアーウォール 下

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    ヴァランダーシリーズ 8作め。
    この作品が、ヴァランダーシリーズ最後のつもりであったとの事。わかるなぁ!だって世の中が、ITの世界に凌駕され、右往左往する姿!そして世代交代は、紛れもない訳で、彼が、どんなに奮闘しても、一人では、抱えきれない事件が発生するのだから。
    勿論、ヴァランダーの、犯罪捜査の力量は、これからも絶対に必要だし、生きざまには、魅力ある訳で、素晴らしい作品は、もっと沢山世に出てほしい。

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    2021年05月02日
  • 殺人者の顔

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    一冊も読んだことが無いのに本屋さんでずらっと並んでいる背表紙を何度も見ていたせいか作家のフルネームと『白い雌ライオン』というタイトルが記憶に残っていたシリーズ、知人の読書家に「すごーく面白い」と聞いたのと、最近北欧の作品を固めて読んでいることもあり遂に読み始めました。日本語版発売から20年経過していますが、自分が主人公ヴァランダーの境遇や感情を理解しやすい年齢になっているので今のタイミングで読んで正解でした。移民の問題や制度が目指したものと実際の運営状態の解離、都市部と農村部の違いなどが、衝撃的な事件とその捜査の合間に丁寧に語られます。中年刑事の常?としてヴァランダーは妻に捨てられて惨めで荒ん

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    2021年04月27日