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田舎暮らしを願っていたヴァランダーに、同僚のマーティンソンが物件を紹介した。購入を考えたヴァランダーだったが、なんと家の裏庭で地面から人間の手の骨が突き出しているのを見つけてしまう。地面の下には骸骨と衣服の残りが埋まっていた。ヴァランダーは過去に遡って家の持ち主を調べ始める……。著者が書店キャンペーン用に書き下ろした、『霜の降りる前に』と『苦悩する男』の間に位置する中編「手」と、マンケル本人によるシリーズの各作品、人物、地名の紹介を網羅した「ヴァランダーの世界」を併録。シリーズファンなら絶対見逃せない一冊。/【目次】手/著者あとがき/ヴァランダーの世界/1 始まりと終わり、そしてその間になにがあったか?/2 クルト・ヴァランダーの物語/3 ヴァランダー、そして彼の家族と周辺の人々/4 人物索引/5 ヴァランダーの地理的世界/6 地名索引/7 ヴァランダーの好きなもの/8 文化索引/訳者あとがき
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Posted by ブクログ
ヘニング・マンケル『手/ヴァランダーの世界』創元推理文庫。
ヴァランダー・シリーズの書店でのキャンペーン特典用に書き下ろされた短編『手』と、ヘニング・マンケル自身によるシリーズの各作品、人物、地名の紹介を収録した『ヴァランダーの世界』を併録したファン・ブック、或いはヴァランダー大全と言えるような作品になっている。
『手』。販売促進用の短編ということで、気を許していたら、スリルとサスペンスにあふれた一連のシリーズ作品と同じレベルの作品に仕上がっていた。ある日の休日、ヴァランダーが同僚に紹介された古い家屋の物件を見に行くと何かに躓き、よく見るとそれは人間の手の骨であることに気付く。ベテラン刑事のヴァランダーが歩けば事件に当たるのだ。やがて、そこから白骨化した古い遺体が発掘され、白骨遺体は女性のものと判定される。ヴァランダーは古い家屋の過去の持ち主まで遡り、古い遺体の調査を行う。
シリーズ最終巻の『苦悩する男』よりも前にオランダで出版された作品。ヴァランダー・シリーズは本作が本当に最後の刊行になるようだ。
『ヴァランダーの世界』。ヘニング・マンケル自身によるシリーズ各巻の解説、登場人物索引、地名索引、ヴァランダーの好きなもの、文化索引などが詳しく書かれており、ヴァランダー大全といった造りになっている。
人間味あふれるヴァランダー刑事の魅力が詰まった作品。個人的にはこのシリーズはスウェーデンのハリー・ボッシュ・シリーズだと思っている。
最後にシリーズ全作品を翻訳してくれた柳沢由美子さんに感謝したい。
本体価格1,300円
★★★★★
Posted by ブクログ
「芸術の責務はいろいろあるが、その一つは人々に友人を与えることだと私は思う。」
刑事ヴァランダーシリーズほんとの最後の最後は中編『手』とマンケル本人によるシリーズの各作品、人物、地名の紹介を収録した『ヴァランダーの世界』
友人クルト・ヴァランダーともほんとにお別れかー。・゚・(ノ∀`)・゚・。
それにしてもヘニング・マンケルってすごい人なのよ
社会活動家としての一面も持っていて、特にアフリカを愛し、アパルトヘイトを激しく憎んでいたのよ
でもってアフリカに蔓延するエイズ撲滅のために基金を創設したりね
それからスウェーデンって世界でもいち早く移民(難民)の受け入れをした国でもあって、積極的に受け入れをして全人口の2割は移民というものすごい国で、マンケルもこの政策を支持していたんよね
なんで、刑事ヴァランダーシリーズってめっちゃ移民が登場するんよ
今回収録されている『手』も実は移民問題が背景にあったりして
でもやっぱり治安の悪化とか色々問題があって、極右政党の台頭などもあり現在は移民を一切受け入れてないんよね
マンケルは2015年に亡くなってるんだけど、今のスウェーデンを見て非常に嘆いているだろうなと思ったり
まぁ、日本も他人事じゃないんでね
ここはしっかり考えていかなけりゃあね
2067年には日本に居住する外国人の割合が10%を超えるという推計も公表されているようだし
地域差もあるだろうけど10人に1人外国人だよ
地域社会の一員としてどう付き合っていくべきか
ひとりひとりが考えないとね
Posted by ブクログ
マンケル自身が書いた、ヴァランダーものに出てくる地名、人物索引があるというので購入。さらにヴァランダーものの作品全部の導入が書かれている。さすが作者の書く紹介文、作品の目の付け所がかかれている、うまい。プラス短編「手」がある。これがおもしろい、とてもよかった。
「手」
田舎に住みたいヴァランダー、紹介された家に見に行くと、なんと庭から人間の手の骨が突き出ていた。手は前の住人、その先の住人と調べていくと出て来た秘められた出来事。第二次世界大戦の影が見える。
ヴァランダーの紹介文になると、「どちらが犯人でどちらが犠牲者かはとうてい言えるものではなかった。」と締めくくる。
2004,2013
2021.6.18初版
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