柳沢由実子のレビュー一覧

  • 笑う男

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    久し振りのイ-スタ署のヴァランダー警部、冒頭から正当防衛で殺した事件で悩んでいる。転地しても効果がなくうつ状態は深まるばかり。
    そこに友人の弁護士が尋ねてくる、父親が交通事故で死んだが、腑に落ちないので調べて欲しいと言う。ヴァランダーは警官を辞めようかと思っているときであり、断ってしまった。

    帰宅して新聞でその友人が射殺された記事を見る。
    彼は負い目を感じ、やっと前向きに立ち上がれそうな予感がする。
    重い腰を上げて復帰、早速父親の事故から調べ始める。
    暫く空けていた署内は、新人のアン=ブリッド=フーグルンドが配属されていた。女刑事と言うのが気に入らなかったが、頭も切れ、その上美しい彼

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    2019年12月28日
  • 五番目の女 上

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    6作目。
    作品としてのまとまりがあり、登場人物たちになじみもあって入り込みやすい。
    シリーズ物はこーでなくちゃ。

    タイトルや承前が内容とどうからむのかなかなかわからなかったり、
    読者の心をつかむ術が巧み。
    犯罪内容と謎解きが古めかしいのは仕方ない。

    あとがきを読んで本シリーズは10作で終わっていることを知った。
    あとちょっとか。。。

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    2018年11月14日
  • 声

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    登場人物それぞれの家族の葛藤や闇を丁寧に描いている。ミステリでここまで登場人物の葛藤や闇を描き切った作品にはこの書以外、出会えたことがない。

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    2018年10月07日
  • 声

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    クリスマスは幸せな人たちのもの。
    この小説はこの文章に全てが凝縮されていると思った。
    色んな出来事が重なって語られる。かつて子供スターになりかけた元ホテルドアマンがサンタクロースの格好でホテルの地下で殺されたのはなぜだったのか。
    西欧はクリスマスが特別なお祭り? なのでクリスマスに少しでも家族が幸せになれるというプレッシャーがすごく強いのかなとは思う。この作者の書くアイスランドはとても暗い色の世界に見える。エーレンデュルが10歳の頃から闇を抱えていたことをエヴァ=リンドに告白できて良かった。二人がゆっくり家族になっていくのイライラするけど、次の作品を読むの楽しみ!

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    2018年09月30日
  • ピラミッド

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    これまで長編ばかり読んできたが、これが初めての短編、中編をまとめたもの。どうかしらと思っていたのだが、期待と予想を大きく裏切る読み応えのある1冊だった。とにかく面白い。

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    2018年09月23日
  • 声

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    う〜ん、なかなかの力作。種々の問題を同時進行的に扱う手法は感動的。アイスランドの作品は初めてかも。久々の感動をありがとう。

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    2018年08月05日
  • ピラミッド

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    刑事ヴァランダーシリーズ番外編。
    ヴァランダーがまだ新米巡査だったころからシリーズ第一作「殺人者の顔」直前までの中短編五編。
    新米巡査なのに刑事の真似事をして、禁じられている単独行動の末に撃たれてるし、その後、念願の刑事になっても相変わらず単独行動を繰り返しては時に銃撃戦になったり揉み合いになったりで、ヴァランダーさんはずっとこんな感じだったんだなぁと改めて思う。
    ただヴァランダーの単独行動はスタンドプレーというよりは、自分の推理が独りよがりのものなのかの確認だったり、部下や同僚たちを巻き込んではいけないと考えてのことなので、厭な感じはない。またやっちゃったか、という感じ。

    モナとの関係は恋

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    2018年07月20日
  • ピラミッド

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    ヴァランダー警部シリーズ。

    シリーズ化された主人公の過去が描かれた作品集。
    読者から熱望されたと書かれていたが、
    そこまでファンでない自分でも、面白く読めた。

    忙しいのに父親を救いにエジプトに行く破目になった、
    「ピラミッド」が一番面白かったかな。
    手芸店の老姉妹の意外な裏の姿が驚きだったし。

    モナが作品により、恋人、妻、元妻となっていくのが、
    少し辛かった。

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    2018年07月07日
  • ピラミッド

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    安定の面白さ。仲間たちの姿も懐かしい。
    マルメからコペンハーゲンへ行く定期船に乗りたいなぁ。

    ヴァランダー・シリーズ、未訳があと2作あるということで、早く読みたいような、読んだらほんとに終わっちゃうのでとっておきたいような…

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    2018年05月30日
  • 刑事マルティン・ベック 消えた消防車

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    ネタバレ

    シリーズ第5弾。相変わらずの面白さ。捜査の過程は地味で淡々としているけれどそこに面白さがある。刑事たちの人間性がよく見える。同僚との会話、家庭でのひとコマ。普通の人の普通の生活がそこにはある。このシリーズがこの先の警察小説に与えた影響の大きさを感じることができるのが嬉しい。だからこそシリーズの途中でこの新訳が途絶えてしまうのがとても残念。

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    2018年05月11日
  • 緑衣の女

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    「緑衣の女」、ミステリというよりは文芸作品といった趣き
    トリックを明らかにしていくというよりは、人間の心のひだを探ってく感じでしょうか
    ひたひたと人間の深部に分け入っていく
    そうした社会や人間の暗さ・よどみを、淡々と語る怖さがあります

    衝撃的な出来事も(ミステリの事件としては地味ですが)、表面的な説明に終わらないのが、類書と画するところ
    第三者からしたらどうでもないことが、当事者にとっては、いびつに強烈に印象に残ったりする
    そんな感性的な描写もあって、惹きつけられました


    個人的に残念に感じたのは、モチーフとして「緑衣の女」の印象が薄かった点
    「緑衣」にも、何かしらの意味があるとよかったで

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    2018年03月02日
  • 声

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    ネタバレ

    ホテルのドアマンの殺人事件と並行して、児童虐待の疑いの父子の件と、エーレンデュルの家族の話が展開していく。
    親子関係の、というか親が子供に与える影響の大きさに慄然とした。
    エリンボルクのがかかえてる事件の方の真実も気になる。

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    2018年02月22日
  • 緑衣の女

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    1月-3。4.0点。
    エーレンデュル警部第二弾。
    住宅街から、数十年前の人骨が。殺害されたと思われ、捜査。
    重苦しい展開、DVの描写もリアル。人骨の正体が終盤に何度も、捜査陣の予想を覆す。

    面白い。心を掴まれるような重さだが、一気読み。
    次作も期待。

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    2018年01月26日
  • 殺人者の顔

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    楽しめた。残念だったのは自分が馴染みのない土地のせいで主人公が移動する時の距離感が掴めなかったこと。ところで主人公はすぐにベッドに横になるがシャワーを浴びることはないのか。(笑)

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    2017年11月17日
  • 刑事マルティン・ベック バルコニーの男

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    本シリーズは、ストックホルムを中心とした1960年代の街の、そして人の急激な変化に関する描写がすばらしい。本作もその雰囲気を楽しめる。

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    2017年07月07日
  • 罪

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    読みやすかったです。
    謎解きをすすめていくなかで、主人公が自身を持ち、友情を築き・・という過程がよかったです。
    訳文も言い回しが簡潔ながらも幼稚なわけでもなく読み進めやすいものでした。

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    2017年06月03日
  • 五番目の女 下

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    ヘニング・マンケル『五番目の女 下』創元推理文庫。

    シリーズ第6作。

    なかなか重いストーリーだった。少しずつ描かれる犯人の動機と浮かび上がる犯人の輪郭…

    父親の死を乗り越えてひたすら地道な捜査を続けるヴァランダー。

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    2017年05月26日
  • 五番目の女 上

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    ヘニング・マンケル『五番目の女 上』創元推理文庫。

    ヴァランダー・シリーズの第6作。

    認知症の父親とのローマ旅行を楽しんだクルト・ヴァランダーだったが、帰国後に発生した残虐な連続殺人事件に関わることになる。しかし、解決の糸口はなかなか見えて来ない…

    スウェーデン版ハリー・ボッシュ・シリーズのようなハードな警察小説。

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    2017年05月26日
  • 五番目の女 下

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    スウェーデンのような国でそんなにDVが多いのか。蘭を愛し、花を育てるその手で、妻を殴る。鳥に思いを馳せながら、身近な人間には残酷。人間の抱える闇は深い。犯人が女性刑事を撃ったのは意外。ヴァランダーが新しい一歩を踏み出せそうなのはよかった。母親以外、、誰も愛さず、誰にも愛されなかったように見える犯人も哀れ。

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    2017年02月24日
  • 五番目の女 上

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    ネタバレ

    スウェーデン版怨み屋本舗の気配が…何かヴァランダーもののスウェーデンっていつも天気が悪いようなイメージがある。

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    2017年02月24日