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Posted by ブクログ
ヴァランダー・シリーズの邦訳8作目。創元推理文庫というとマニアックなイメージが強く、自分には敷居が高く、手を出しにくかったのだが、そのイメージを打ち破ったのがヴァランダー・シリーズであった。以前からこのシリーズはスウェーデン版のハリー・ボッシュ・シリーズではないかと思っている。ミステリーと併せてヴァランダーが孤軍奮闘するハードボイルドな香りがハリー・ボッシュ・シリーズに似ている。
最初は『ファイアウォール』というタイトルが昔気質のヴァランダーと結び付かず、面食らった。また、この上巻の前半で描かれる事件も大して大きな事件とも思えず、ヴァランダーが過去の亡霊と向き合うスローな展開が続き、警察組織のゴタゴタが描かれるだけかと高を括っていた。しかし、二人の少女によるタクシー運転手殺害事件のとITコンサルタント変死事件とがシンクロし、いよいよタイトルと結び付く展開が始まると物語は俄然面白くなる。そして、冒頭からのスローな展開の全てが作者の仕掛けた罠だったことに気付き、二重に驚かされる。
結末の断片が少し見え始めたばかりの上巻。果たして真実は如何に。
Posted by ブクログ
どーも、シリーズもの抱え過ぎレビュアーひまわりめろんです
どうすんねんこれ!もうあっちもこっちも!(# ゚Д゚)(自己責任)
地道に消化していくしかありません
人生ってそういうものです
そして刑事ヴァランダーの捜査も地道に進みます
すっと入ったな
刑事ヴァランダーの話にすっと入ったな
この技術力ね
世界のSONYか!
今回はどうやらコンニャクとレンコンのピリ辛炒め略してコンピューターのお話っぽいです
ファイアーウォールがどうちゃら言うてますからね
しかし我らがヴァランダーは足で捜査する古いタイプの警察官
もう題名見たときから心配してました
地道ですもの
地面にある道を粘り強く歩くのがヴァランダーとわいの代名詞ですから
ネット空間の道なんてお手上げに決まってます
もちろんだからと言ってあきらめはしない
下巻もあんたについて行くよヴァランダー
Posted by ブクログ
8作目。題名から分かる通り、IT絡みの犯罪で、スウェーデンに居ながらにして世界中に影響が及ぼされる大規模な企みに、アナログ世代のヴァランダーが技術的なことはお手上げのため若い世代や専門職に任せながらも表面的なちんぷんかんぷんな技術的なことに惑わされずに犯罪者の心理と目的と動機を読み取ろうと想像力をふりしぼります。ことの始まりは十代の少女二人がタクシー運転手をハンマーとナイフで襲って金を奪い逮捕され自白もするが一切動揺も後悔もしていないことにイースタ署の警察官たちの方が動揺する、という強盗傷害事件なのですが、少女の一人が脱走したと思ったら殺されて発見されるという衝撃の展開に。一方で夜の散歩中に突発的な発作か何かで中年男性が突然死したものの事件性はないと思われていた件が遺体が何者かに持ち出され(!)、発見された場所にまた戻されるという不可解なことが起こり、さらにまったく関連性がないと思われていたこれら2つの案件が何らかの要素で関連しているらしいことが分かってきて、、、。いつも満身創痍のヴァランダーですが、数年前に父親を亡くし、元の妻とは心が離れたままで、その後数年遠距離ながらも良い関係が続いていたバイバとは別れてしまい、友情を感じていた検察官は警察を一時離れてまったく別の仕事をするためアフリカに行っていて不在で、さらに古い友人のステンに遂に農場を売って旅に出ることにしたと言われて孤独感を募らせて居ます。自分の望む人間関係をうまく保てず新しい関係を築くことも苦手なヴァランダーは、自分の心のなかにもファイアーウォールがあるのだと比喩的に考えるのでした。犯罪に絡む人間の心理にはするどい直感が働くのに、自分をとりまく人間関係については不器用このうえなく、突然感情を爆発させたり、ちょっとした一言が言えず悶々としているかと思ったらパートナー募集広告に突如応募したり(娘リンダにたびたび勧められていたということがあったにせよ)、相変わらずちぐはぐなのですが、それが逆に人間くさくてリアルに感じられ、この作品の大きな魅力になっていると思います。ニーベリが相変わらずいい感じ、登場した時には美人で良い家庭があって仕事と両立していて有能で優しくてと万能に見えたアン=ブリットは離婚を経てやや疲弊して皮肉っぽくなってきた感じ。生意気なところはあったけれど長いつきあいでなんだかんだ有能で信頼のおける部下のマーティンソンが若手から中堅になったということなのか、相変わらず自分流に全てを動かすヴァランダーに対抗心を持つようになってきたみたいで、イースタ署の人間関係も興味深いです。続きが楽しみ。
Posted by ブクログ
スウェーデンの警察もの。
刑事クルト・ヴァランダーのシリーズ第8弾。
仕事は有能だが、数年前に離婚し、世話がかかった父をなくし、恋人バイバには去られ、糖尿病を抱える50男ヴァランダー。
かっての親友ステンも、牧場を売って遠くへ行こうとしている。
娘のリンダとはうまく行っているが、遠くに住んでいて忙しい。
付き合う相手を求めたらどうだというリンダの勧めで、迷いつつも広告を出すことに。
19歳と14歳の少女がタクシー運転手を襲って金を奪い、怪我させたのがもとで死なせてしまう事件が起こる。
罪悪感がなくふてぶてしい二人の様子にショックを受ける大人たち。
ただ金が欲しかったというのは嘘だと直感するクルトだが‥
14歳のエヴァが母親に何度も殴りかかるのをとめたクルトは、エヴァを殴ったところを写真に取られ、新聞に報道されてしまう。
母親はエヴァが殴ったことを否定。問題となったため署長に疑われ、クルトは苛立つ。
19歳のソニャは署内から脱走してしまい、後に変電所で死体となって発見される。自殺か他殺か?事件は奇怪な様相に。
中年の男性ファルクがATMの前で倒れていたという事件も起きる。
ファルクはITコンサルタントで、当初は心臓発作かと思われたが、不審な点があり、しかも遺体が盗まれる。
かわりに、変電所にかかわるものが置かれていた。
ファルクの遺したコンピュータは異常に警備が厳重で、クルトらはハッカーの若者を頼ることになる。
コンピュータ犯罪がテロリズムに悪用されるという現代的なテーマ。
国際的なスケールになっていくと、作者の独壇場ともいうべきペースに。
アフリカに住んでいたこともあるマンケル。
今回はルアンダでの出来事が事件の背景に。
原著は1998年ですが、古さは感じません。
コンピュータに詳しかったら、やや古いのかな?
2012年翻訳発行。
あと2作で完結だそうです。
その前にシリーズ外作品が発行されるとか。
それも楽しみ。
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